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SEMI News

半導体業界で自分がLGBTQIA+(性的マイノリティ)であることを表明することはどういうことなのか?これは興味深い質問ですが、回答することは容易ではありません。私たちは、身体的性と性自認が一致し、異性愛を前提とした世界に生きているので、LGBTQIA+であることを自認していても、公表をしない場合があります。同僚や上司は、自分の同僚や部下がゲイ、レズビアン、トランスジェンダー、あるいはノンバイナリーであることに、まったく気づいていないかもしれません。有色人種のような他のマイノリティとは異なり、LGBTQIA+の人は、自分のアイデンティティを隠す選択をすることができます。 この記事を執筆するために周りの人に話を聞こうとしたのですが、自分の潜在的な弱みを同僚、あるいはSEMI会員という広範囲の人々にさらけ出すことを望まない人もいるだろうと考え、相手に安心してもらう工夫をしました。私自身がレズビアンであることを伝えることにしたのです。また、公開前に内容を彼らに見てもらうことも伝えました。しかし、LGBTQIA+に対する考え方やアイデンティティが、文化的にも法律的にも大きく進歩しているにもかかわらず、それだけでは不十分なことがすぐにわかりました。2020年のギャラップ調査によると、米国の成人の5.6%がLGBTQIA+であると認識しており、わずか3年前の4.5%から増加しています。また、2004年にはマサチューセッツ州が米国で初めて同性婚を合法化し、2015年には連邦最高裁判所が50州すべてで同性婚を合法化しています。それでもです。 半導体業界は歴史的に保守的です。しかし、時代は変わりつつあります。AMD、Intel、Lam Researchなどの大手企業は、LGBTQIA+を含むダイバーシティ&インクルージョンへ積極的に取り組んでおり、それは良いことだと思います。しかし、それだけでは不十分でしょうか。もしそうでないとしたら、半導体産業の人々がLGBTQIA+であることを安心して公表できる環境づくりのために、SEMI会員はどんな行動を起こせるでしょうか? Lam Researchのインクルージョン&ダイバーシティ部門のグローバルヘッドであるAntoinette Hamilton氏によると、LGBTQIA+の従業員の46%以上が職場では公表をしていないとのことです。このことは、Lam社にはまだやるべきことがあることを示しています。同社のプライド従業員リソースグループ(ERG)が先導し、PFLAGやOut Equalなどの組織とのパートナーシップ、oSTEMなどの組織を通じた採用活動により、Lam Researchはヒューマン・ライツ・キャンペーン財団の企業平等指数で100点を獲得し、LGBTQの平等において最高の職場に選ばれました。 「Lamでは、従業員が本来の自分を発揮できるようにすることの重要性を認識しています」とHamiliton氏は言います。「従業員が自分の価値を認められていると感じることで、一人ひとりが潜在能力を最大限に発揮できると信じています。」 1992年、インテルがJudi Goldstein氏とそのパートナー、そして息子をニュージャージー州からオレゴン州に移住するための費用を負担したとき、ゲイやレズビアンに対する文化的な考え方の主流は、今とは大違いでした。1992年6月のギャラップ調査によると、「成人同士が同意したゲイやレズビアンの関係は合法にすべきだ」と考えているアメリカ人はわずか48%で、44%が「違法にすべきだ」と答えていました。2020年5月のギャラップ社の世論調査では、同性間の関係の合法性を肯定する人が72%、反対する人が24%と、意識が大きく変化しています。 1990年代後半になると、インテルは家庭内パートナーの特典を同性カップルにも拡大しました。「私はパートナー(現在の妻)と息子を登録し、これから先、家族全員がインテルを通して健康保険に加入できることを実感しました」とGoldstein氏は言いました。Goldstein氏は女性同性愛者であると認め、「she/her」のジェンダー代名詞を使っています。「家族を移住させたことと、家族に健康保険を提供したことで、当時他社よりも進んでいたIntelの愛着が深まりました。」 1995年、Goldstein氏はIntelのLGBTQ+社員のための従業員リソースグループであるIGLOBEの最初のメンバーの一人となりました。それ以来、彼女は、Intelのハラスメント防止ポリシーに性自認とその表現が追加されたことや、全米の主要拠点に性別を問わないトイレを設置するなど、Intelでのさらなる進展を目にしてきました。進化はそれだけではありません。 「現在では、世界にIGLOBE支部があり、6月のプライド月間の開催、平等法やその他の法律への会社の支援、トランスジェンダー向け医療給付の規定、2017年のセルフIDの取り組み開始などへ展開しています。」 32年以上前にソフトウェアエンジニアとして入社したGoldstein氏ですが、現在はオープンソース・オーディオおよびセキュリティ・エンジニアリング・チームのディレクターを務め、新技術の開拓やインテルの他のエンジニアの指導に尽力するとともに、LGBTQIA+の従業員のロールモデルとしても活躍しています。現在、5歳の孫娘を持つ祖母となった彼女は、30年以上連れ添った妻と2匹の犬と一緒にオレゴン州で暮らしています。 場所こそが全て 社会的動物である私たち人間は、住む場所に安全で友好的な場所を選ぶ傾向があります。LGBTQIA+の場合は、多様な指向や文化を受け入れやすい都市部に引っ越すことになるかもしれません。 宇宙物理学の修士号を取得したChuck Chung氏は、ある決断を迫られました。宇宙物理学を続けることで住む場所の選択肢を狭めるか、工学博士号を取得して選択肢を広げるかの決断です。 「私がこの選択をした90年代は、今とは状況が大きく違い、どこで働き、どこに住むかによって、自分がどれだけオープンになれるかが全く変わることは分かっていました」とChung氏は言います。「天体物理学の分野でキャリアを積みたいと思っていましたが、都市部で仕事を見つけられる可能性が高いエンジニアの方が現実的な選択であると気づいたのです」。 個人的にも職業的にも、エンジニアという選択はChung氏にとって良いものでした。彼は18年間、サンフランシスコとシリコンバレーに暮らしていますが、ここでは職場でカミングアウトすることはほとんど問題になりません。「例えば、海外にいる同僚が何気ない会話の中で家族の話をするときなど、必要に応じて私生活と仕事を区別しています。しかし、ほとんどの場合、私がゲイであることは問題ではありませんし、私の勤め先も本当に気遣ってくれます。」 Chung氏は自身がパイオニアとなったMEMSと遺伝子配列の研究から、現在のIBMでの次世代マイクロアーキテクチャーの研究まで、エンジニアとして長きにわたり成功を収めています。現在、A.M. Fitzgerald AssociatesのAlissa FitzgeraldとCarolyn Whiteの両博士との共著で、新著「MEMS Product Development」を出版したChung氏のキャリアの頂点は、まだこれからなのかもしれません。彼は夫と2人の子供と一緒に(サンフランシスコの)ベイエリアに暮らしています。 Kunal Garg氏は、半導体業界に入った当初は、同性愛者であることを自分も他人も気づいていなかったため、性自認がキャリア選択に影響を与えることはありませんでした。しかし、以前の会社でエンジニアとしてのキャリアをスタートさせて数年後、Garg氏は自分が同性愛の男性であることを自覚したのです。その頃は、同性婚に関する全国的な議論が頂点に達していた時期で、職場では居心地の悪い状況が続きました。「同僚や上司の中には、同性婚について公然と議論する人もいましたが、職場にLGBTQIA+の人たちがいることには気づいていないようでした」とGarg氏は言います。「その時、私は思ったのです。このような会話を、この業界に従事する自分の性自認に忠実な私のような人たちが、安心し心地よいと感じられる形でできるようにしたいと。」 家族や友人にカミングアウトした後、特に夫と結婚した後、Garg氏は職場で黙ってはいられなくなりました。「同僚にカミングアウトするには勇気が必要で内なる葛藤もありましたが、私のゲイとしての性自認を、もう隠したり否定したりすることはできませんでした」と彼は言います。「私が夫の話をすると、笑いものにする人もいました。エンジニアであり、インドからの移民であり、男性である同僚の私が、ゲイであり、男性と結婚しているというのは、あまりにも異質であり、滑稽だったのでしょう。幸いなことに、このようなことがあっても、私は職場で自分らしさを保つことができましたし、時が経つにつれ、このような会話はほとんどなくなりました。」 それでもGarg氏は、LGBTQIA+のエンジニアのコミュニティに加わる方法を探し回りました。オースティンにあるAMDへの転職に際し、彼は白紙の状態でスタートしたかったのです。「今のマネージャーからAMDに誘われたとき、私は何気なく、夫がオースティンで新しい仕事を探すことになると話しました。すると、上司は何気なく夫の職業を尋ねてきて、オースティンは私たちが住むのに最適な街だという話になったのです」とGarg氏は言いました。「このような普通の会話ができたことが、AMDへの転職を決める大きな要因となったのです。」 AMDで設計エンジニアとして働き始めて間もなく、Garg氏は自分が探し求めていたLGBTQIA+エンジニアのコミュニティを見つけました。彼はAMDのプライドERGに参加し、現在はそのグループの議長を務めています。「このERGの一員であることは、私にとって個人的なレベルでの変化をもたらし、科学技術への共通の嗜好以外のところでも、仲間のエンジニアや業界の人々とつながることができました。」 チェンジエージェントになる LGBTQIA+の従業員を積極的に受け入れ、多様性を促進している半導体企業がある一方で、多くの企業にとってまだ道のりは遠いでしょう。SEMIとSEMI Foundationは、マイクロエレクトロニクス業界におけるLGBTQIA+の公平性の問題を前進させる上で、ユニークな立場にあります。 SEMI Foundationの事務局長 Shari Lissは次のように述べています。「SEMI Foundationは、従業員と会員企業の利益のために、この業界の多様性、公平性、受容性(DEI)の推進に全力を傾けています。私たちは、人事部、企業リーダー、DEI支持者のための活動計画を策定し、より高いDEIの実践によってLGBTQIA+やその他の過小評価グループ(集団の中で人口比率よりも有意に小さな割合しか持たないグループ)の人々を惹きつけ、維持し、昇進させるための主張をしています。近々に発表を予定しているDEIロードマップとDEIツールキットには、企業がLGBTQIA+を含むすべての人が歓迎されていると感じ、最高の仕事ができるような職場文化を育てるためのツールも含まれています。」 「半導体産業が世界レベルで本当の繫栄をするためには、LGPTQIA+やその他のマイノリティ―の従業員が公平に扱われるように後押しをする必要があります」と、Lissは述べます。「SEMIは特に欧米以外において、業界リーダーに対し生産性を維持するためには、企業の方針にダイバーシティ&インクルージョンを取り入れることがいかに大切か啓蒙し、これを支援することができます。そのためのワークショップやトレーニングは、データに基づいたプログラムにして、企業がLGBTQIA+の従業員をより多く雇用し、すべての従業員の幸福を促進するポリシーを作成するよう働きかけるべきです。」 重要なのは、会社や業界団体のレベルだけではありません。女性や有色人種の間で公平性を高めるためには、一人ひとりがチェンジエージェント(変革の担い手)になることが必要ですが、LGBTQIA+の人々を支援する場合も同じです。 「多くの人がそうであるように、私も性同一性や性的指向に基づく差別をなくす魔法の杖があればと思っていますが、文化が変化するのと同様に、ほとんどの変化は大きな飛躍ではなく小さな一歩の積み重ねです」と、カーネギーメロン大学のMetro21: Smart Cities Instituteの事務局長であるKaren Lightman氏は述べています。「幸いなことに、LGBTQIA+を自認する人々の味方になることで、その小さな一歩を助けることは簡単です。不正を目の当たりにしたら、黙っていてはいけません。あなた自身が声をあげてください。それだけでも、力となるのです。私は小さな一歩として、自己紹介の際にジェンダー代名詞を使うようにしています。デジタル署名にもジェンダー代名詞を入れるようにしました。これだけで、LGBTQIA+を自認する人々の味方であることを簡単に表現することができるのです。」 変化を起こすために協力してください。あなたの声を使ってください。仲間になりましょう。LGBTQIA+の多様性と受容を提唱するよう、あなたの会社に働きかけてください。 Vetrano Communicationsのプリンシパル Maria Vetranoは、SEMI FoundationのPRコンサルタントです。
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半導体は高集積化、高機能化、高性能化の歴史の中で、次々と新規の化学物質を採用してきました。1985年には、わずか11種類の元素しか半導体には使用されていませんでしたが、現在では約50種類の元素が使用されています。多様化する半導体材料の中には、毒性や可燃性、あるいは温室効果などの環境への影響等の危険有害性のあるものもあり、例えば2006年の欧州RoHS指令による鉛規制などに対し、業界は代替技術・材料の開発に多大な努力をしてきました。 フッ素系化学物質も規制対象のひとつであり、国連の「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(ストックホルム条約)では、2009年にはペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)が、2019年にはペルフルオロオクタン酸(PFOA)が規制対象となりました。このような有害性のある化学物質を一つ一つ規制するよりも、危険有害性が懸念されるフッ素系化学物質をPFASというグループにまとめ、この定義に当てはまる新たな化学物質も含めて規制しようとする動きがあります。 SEMIでは、PFAS規制に対し半導体製造サプライチェーン全体が速やかに対処すべき業界共通課題として取り組んでおり、日本でも5月12日にSEMIビジネスアップデート「半導体業界に甚大な影響を及ぼす化学物質PFAS規制動向」をオンラインで提供いたしました。本稿は、SEMIジャパン EHSスペシャリスト 嶋田 昇による講演の要旨を、一般の方にもわかりやすくまとめたものです。 PFASとは何か PFASとは、特定の化学物質の名称ではなく、「パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物」の頭文字で、現時点で米国化学会のCAS番号がついたものでは4,730種類の化合物のグループの総称となっています。さらに、今後製造・使用される新たな化合物でも、パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物であれば、PFASに含まれることになりますから、4,730化合物に限定されるものではありません。尚、すでに規制対象となっているPFOSやPFOAもこのグループに入ります。 EUはPFASを、少なくとも1つ以上の-CF2-または-CF3の脂肪族分子を含む化合物と定義しています。この条件を満たすものであれば、例えばPTFE(テフロン)のような有機高分子化合物(ポリマー)も対象となります。 PFASの利用範囲は広範な産業で利用されており、半導体では、ノンポリマーのものが、フォトレジストに、ポリマーが半導体製造装置の配管、バルブ、ポンプ等の接液部材、フォトレジスト、反射防止膜に使用されています(図1)。その他にも、ケーブルの被膜に難燃剤として添加されるなど、様々な形で半導体製造サプライチェーンのどこかで含有している可能性があります。 図1 PFASの用途例 PFAS規制の経緯 化学物質規制としては、国連ストックホルム条約の他にも、EUのREACH規制、米国の有害物質規制法(TSCA)、日本の化審法などがありますが、PFASグループの化学物質として最初に規制されたのが、2003年のTSCAによるPFOS規制です。PFOSは長期的な水生生物に対する毒性、発がん性の疑い、生殖毒性が懸念されました。 2019年にはこのPFOSに加えPFOAが、2004年に発効したストックホルム条約の規制対象に追加されました。ストックホルム条約は、毒性、難分解性、生物蓄積性、長距離移動性のある残留性有機汚染物質を地球規模で規制するもので、現在182か国が加盟しています。加盟国には、規制対象化学物質の追加があった場合、通常2年程度で国内法を整備することが求められます。 これに加えて、TSCAはペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)を2007年より規制対象としており、ストックホルム条約でも2021年7月より規制対象に追加することが予定されています。 こうして、フッ素系化合物の規制物質が増加していく中で、2020年に欧州委員会は根本的で広範な化学物質規制戦略を発表しました。発がん性、変異原性または生殖毒性物質(CMR)、難分解性で高蓄積性および毒性を有する物質(PBT)、免疫毒性物質、神経同棲物質、およびその他の危険有害性資料について、グループ化手法を使用し、REACH規制の対象とするというものです。この手法を初めて導入するのがPFASなのです。EUは、PFAS規制を2025年に発効する予定で、現在策定を進めています。また、米国環境保護庁(EPA)も2019年にPFAS行動計画を公表しており、現在はPFAS行動法案の審議が進められています。 図2:各種PFASの規制およびスケジュール 半導体業界・企業に求められる対応 前述のようにPFASは4,700種以上の化学物質のグループであり、半導体の製造にも様々なかたちで使用されていることが分かっています。半導体製造で使用されるPFASは、特定の用途に従って設計されているので、事実上、代替できないものが多く、そうした場合は「必須用途」で代替技術がないことを主張し、規制からの適用除外を求める必要があります。 これまでのPFOS、PFOAの規制に対しても、半導体製造においてそれらの使用が必須であり代替ができない用途については除外規定を獲得し、現在の半導体産業を維持しています。ここで重要となるのは、規制が発効する前の所定の期間内に申請をすることで、発効後では適用が除外されることは非常に困難になります。 しかし、PFASの利用は多くの産業に及んでいるため、企業が直接使用している以外にも、サプライチェーンの川上で使用されていることを、川下のユーザーが知りえていない可能性もあります。PFASは意図的に使用されている場合だけではなく、知らず知らずのうちに不純物として含有される場合もあるでしょう。また、半導体製造装置は数千点から1万点を超える部品から組み立てられており、その全てにPFASが含有されていないことを、サプライチェーンを遡って確認するのは非常に困難です。 サプライチェーンの川上から川下まで全体のPFAS使用に関する情報の共有が、PFAS規制への対応には不可欠となります。 SEMIのPFAS規制への対応活動 SEMIは半導体製造サプライチェーンにおけるPFASの必須用途を擁護するため、次のような活動をしてきました。 2020年7月29日に欧州委員会に対し、PFASの必須用途として半導体関連部品・材料についてREACH 規制管理オプション分析(RMOA)への回答を提出 2020年12月3日に開催された産業界と欧州連合の意思決定者を対象とした英Chemical Watchの会議で、これらの物質の重要な役割と半導体製造サプライチェーンにおける「必須用途」について説明 今後の取り組みに関しては、次の2点が課題となっています。 PFASの適用除外申請に対して、必須用途としての社会的利便性・経済性等が評価されますが、最終規則で必須用途として認められるようアンブレラ効果も活かして、業界が一丸となって所轄官庁へ意見出しをしていく必要があります。 PFAS含有の情報共有が希薄であり、今後はサプライチェーン上の川上の供給者と川下使用者間の情報共有化が重要な課題となります。 こうした活動についてのお問い合わせ、参加希望につきましては、SEMIジャパン EHS部 コリンズ純子([email protected])までお問い合わせください。 今後の化学物質規制に関する情報提供の予定 SEMIジャパンでは6月9日に「欧州SCIPデータベースの最新動向と問題点」と題し、EUの懸念物質のデータベースについて解説をいたします。講師は、SEMIジャパン EHSスペシャリストの嶋田 昇が担当します。詳細はこちらをご覧ください。皆様のご参加をお待ちしております。 SEMIビジネスアップデート 「SEMビジネスアップデート」では、マーケットトレンド、最新技術やアドボカシーなど幅広い分野の専門家を講師にお迎えし、テーマを掘り下げます。なお、ファシリテーターには経済リポーター 大里 希世氏があたります。 詳しくはこちら
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本ウェビナーでは欧州のSCIPデータベースの最新動向と問題点について概説致します。 SCIPとは、Substances of Concern In articles as such or in complex objects (Products)の略語で、SCIP データベースは、欧州の廃棄物枠組み指令(WFD: Waste Framework Directive)の下で確立された成形品そのものまたは複合体 (製品) 内の懸念物質に関する情報のデータベースです。 WFDは、廃棄物の発生と管理が環境とヒトの健康に及ぼす悪影響に対処し、循環経済への移行に不可欠な資源の効率的利用を改善するための措置を定めています。 2015年に採択された循環経済に関するEUの行動計画の実施の一環として、2018年7月にWFDの改正が発効し、欧州化学物質庁(ECHA)は候補リストに含まれる高懸念物質 (SVHC) を含む成形品の情報をデータベース化することが求められました。新規物質はREACH(Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicals:化学品の登録、評価、認可、制限)の候補リストに定期的に追加されています。 2017年12月、EU加盟国と欧州議会は、WFDの改正に合意しました。事前の影響評価を実施せずに、EUの共同議員は、ECHAの役割を追加しました。REACHの第33条(1)に従って、候補リスト物質を含有する成形品を製造、輸入または供給する企業は、2021年1月5日から、EU市場に上市されたこれらの成形品に関する情報をSCIP(Substances of Concern In articles, as such or in complex objects (Products))データベースに提出しなければなりません。 SCIPデータベースは、2年間の開発段階と、利害関係者との頻繁な激しい議論の後、製品に含まれる懸念物質に関するECHAの届出およびSCIPデータベースのプロトタイプのシステムが2020年10月に稼働を開始しました。2021年3月までに、ECHAはEUの約3,600の法人から約1,000万件のSCIP届出を受け取りました。 SCIPデータベースは、WFDに基づいて確立された成形品自体または複雑なオブジェクト(製品)に含まれる高懸念物質(SVHC)に関する情報のデータベースです。 SCIPデータベースは、REACH規則の認可対象の高懸念物質の候補リスト(CLS:Candidate List of substances of very high concern for Authorisation)中の0.1wt%以上含有する物質を含む成形品に関する情報が、廃棄物段階を含む製品および材料のライフサイクル全体を通して利用可能であることを保証することが目的で、データベース内の情報は、廃棄物事業者や消費者に提供されます。 データベース内の情報は、候補リスト物質を含む成形品を分別し、リサイクルする際の廃棄物業者の助けとなり、消費者が情報に基づいた選択を行い、そのような成形品をどのように最適に使用し、廃棄するかを検討する際の支援となります。全体として、データベースは成形品中のSVHCの漸進的な代替とより安全な代替の開発に貢献しなければなりません。 SCIPデータベースの主な3つの目的 EU市場に上市されている成形品の環境負荷物質の代替を支援することにより、有害物質を含む廃棄物の発生を低減 廃棄物処理業務の更なる改善のための情報開示 ECHAが成形品中の懸念物質の使用を監視し、廃棄物段階を含む成形品のライフサイクル全体に渡って適切な措置を開始することを考慮 以下の成形品の供給者は、ECHAに情報を提供する必要があります。 -EUの製造業者および組立業者 -EUの輸入業者 -成形品のEU販売業者および成形品を市場に出すその他の関係者 ただし、小売業者(輸入業者および/または生産業者である小売業者を除く)および消費者に直接物品を供給するその他のサプライチェーンの主体は、ECHAに情報を提供する義務の対象となりません。 REACH規則第3条 (33) によれば、成形品の供給者とは、 「成形品の生産者または輸入者、成形品を市場に出すサプライチェーンの流通業者またはその他の関係者」を意味します。 調和の取れていない移行(国内法への置換え) WFDで設定されたスケジュールと比較して、SCIPシステムの実施には多くの遅延が依然として問題となっています。 EU加盟国は、2021年1月5日の届出開始日を見越して、2020年7月5日までにSCIP届出に関するWFD第9条(1)(i)を国内法に置換えする必要がありました。ただし、この置換えはまだ完全には実施されていません。影響を受ける国の成形品供給者への義務の適用を妨げています。 最初の置換えが発生した場合(オーストリア、フランス、ドイツ、オランダなど)でも、法律にはECHAのSCIPシステムを使用するという明示的な要件は含まれていません。 循環経済の問題点 多くの場合グローバルサプライチェーンに沿った製品の物質レベルの含有量の決定に伴う課題を考えると、多くのEU企業は、SCIP届出のベースライン規定であるREACH第33条の遵守に苦労し続けています。これは特に複雑な製品の場合です。 つまり、サプライチェーン情報である成形品中のSVHC情報(化学物質名、含有量など)の希薄が一因となっています。循環経済を推進するための再生利用に際し過去の廃棄物情報が一因で新たに発生した廃棄物との混合使用が不可能であり、実質、現時点でのSCIPデータベースはデータ収集の段階であり、SCIPデータベースをまだ効率運用する段階ではなく、将来のための第一歩に過ぎないようです。 参考URL SCIP : https://echa.europa.eu/scip Understanding WFD : https://echa.europa.eu/understanding-wfd Waste Framework Directive - SCIP database Q As : https://echa.europa.eu/support/qas-support/browse/-/qa/70Qx/view/topic/Waste+Framework+Directive+-+SCIP+database Understanding REACH : https://echa.europa.eu/regulations/reach/understanding-reach Candidate List of substances of very high concern for Authorisation : https://echa.europa.eu/candidate-list-table LIFE AskREACH : https://www.askreach.eu/ SEMI ビジネスアップデート 半導体業界に甚大な影響を及ぼす化学物質PFAS規制動向 新シリーズ「SEMビジネスアップデート」では、マーケットトレンド/最新技術/アドボカシーなど幅広い分野の専門家を講師にお迎えし、講師との対話でテーマを掘り下げます。なお、ファシリテーターには経済リポーター 大里 希世氏があたります。 第3回は「欧州SCIPデータベースの最新動向と問題点」と題し、SCIPがもたらす影響とその動向を共有します。 日時:6月9日 (水) 10:30〜11:30 参加費 : SEMI会員 無料・一般 5,500円(うち消費税等500円) 配信方法:zoom 申込締切:6月8日 (火) 10:00 詳細・お申込みはこちら
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半導体サプライチェーンで発生しているチップ供給不足に、ワシントンの政策立案者が注目しています。世界的なパンデミックにいらだつ半導体ユーザーは、チップ不足と、それによる川下のエンドユーザー企業や消費者に及ぼす影響に警鐘を鳴らしています。影響を真っ先に受けた世界の自動車メーカーは、工場閉鎖や減産にいたっています。 2021年2月、バイデン大統領は、米国のサプライチェーンを点検し、確保するための大統領令に署名しました。この見直しの目的は、国内の製造能力の再活性化と再構築、研究開発における米国の競争力の維持、そして高賃金雇用の創出にあります。この大統領令の下で、米国はサプライチェーンを強化するために、同盟国とより緊密に協力することになるでしょう。大統領令では、いくつかの重要なセグメントの点検を指示していますが、これには半導体製造と先進パッケージングが含まれています。商務省は、米国の半導体サプライチェーン全体のリスクを特定し、大統領令発行から100日以内にこれらのリスクに対処するための政策提言を行う予定です。 米国議会は、ホワイトハウスと連携して、サプライチェーン問題に対処するための様々な措置を検討しています。最近、上院財政委員会は、米国の税法が国内生産に及ぼす影響についての公聴会を開きました。Ron Wyden議員(オレゴン州選出民主党)とMike Crapo議員(アイダホ州選出共和党)の両委員長は、国内製造業を強化するために超党派で協力し、委員会が管轄する経済的手段を使用する考えを強調しました。 委員会は、国内の半導体製造に大きなインセンティブを与える2つの法案について議論しています。第1は、半導体製造に対する投資税額控除(ITC)です。これは昨年の「CHIPS for America Act(Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors for America Act)」に含まれていますが、2021年度国防権限法(NDAA)等の半導体インセンティブには含まれていません。ITCが導入されれば、米国の税制に予測可能性と安定性がもたらされ、半導体業界の大規模かつ長期的な投資を促進することができます。 2つ目は米国イノベーション・雇用法(American Innovation and Jobs Act)です。2022年に施行される研究開発費の償却義務を廃止し、スタートアップや小規模企業還付税額控除を拡大しました。研究開発と製造に対する国内のインセンティブを強化することは、米国を他国と対等な立場に置くための重要なステップであり、半導体業界における米国の継続的なリーダーシップを促進するでしょう。 上院院内総務のチャック・シューマー議員(ニューヨーク州選出民主党)は、中国に対する米国の競争力を強化するための一連の措置の法案を作成する意向を表明しました。このパッケージには、NDAAで承認されたマイクロエレクトロニクス分野の研究開発、および商業助成金プログラムへの資金が含まれると伝えられています。上院はこの法律を4月に審議する予定です。 SEMIは、米国政府が半導体産業に対して、国内製造および研究開発奨励に新たな焦点を当てたことを、高く評価しています。半導体産業こそが、無数の技術を可能にし、米国経済全体の分野でイノベーションを推進し、重要なインフラと防衛システムに不可欠な電子システムを動かしているからです。我々は、米国議会及び米国政府の政策立案者と協力し、国内の半導体エコシステム全体への支援を進める考えです。 Kimberly Ekmarkは、SEMIのパブリックポリシーおよびアドボカシーの担当ディレクターです。 原文はこちら:https://www.semi.org/en/blogs/semi-news/washington-to-bolster-US-semiconductor-manufacturing-and-supply-chains
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PFASは『パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物』の略語です。PFASは1940年代頃から開発された人工化合物で、経済協力開発機構(OECD)がPFAS関連CAS 番号として確認した4,730の異なる化学物質の総称で、耐熱性、撥水性、撥油性に優れ、壊れにくいという特徴的な化学的性質を持つことから、PFASを使用する主要な産業部門や製造業界には、航空宇宙・防衛、自動車、航空、繊維、皮革および衣料、クリーニング製品、建設および家庭用製品、電子機器(半導体プロセス材料、半導体部品材料など)、消火、焦げつき防止の調理器具、汚れをはじく衣類、食品接触材、食品加工、および医療製品などがあります。 とりわけパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)やパーフルオロオクタン酸(PFOA)のように、多岐にわたるPFASの中でも最も使われた物質は、難分解性で高蓄積性および水生生物への毒性を有する物質(PBT物質)、半減期が長く「永遠の化学物質」として知られています。 PFOSやPFOAの汚染が地球全体に広がっていることが明らかになりました。PFAS は分解されにくいため、生産や廃棄の過程で自然環境に入り込みます。ヒトの血液から検出されたとの調査結果が判明しています。 残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)の第4回締約国会議(2009年5月)を経て、PFOS またはその塩として、日本では2010年5月1日に化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)の第1種特定化学物質に指定されました。 PFOSを皮切りに、条約締約国や欧州委員会で、PFOA、パーフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)、パーフルオロヘキサンカルボン酸(PFHxA)、パーフルオロブタンスルホン酸(PFBS)などが規制対象として計画されています。 欧州委員会は2020年10月14日に「無毒な環境に向けた持続可能性のための化学物質戦略」を公表し、業界に直接影響を与える50以上の行動を公約し、2024年までに完了する予定です。この青写真は、NGOからの祝福と業界からの失望を引き起こしました。業界は潜在的にパイプラインにある巨大な規制の変更を懸念していますが、NGOはさらに遅れることなく新しい規制を実施することを求めています。 採用された25ページのコミュニケーション文書には、内分泌かく乱化学物質(EDC)、PFASを制限するための新しい対策として、残留性、移動性および有毒物質(PMT)および非常に残留性が高く、非常に移動性の高い物質(vPvM)に完全に対処するための新しい危険有害性クラスおよびポリマーのREACH登録が含まれています。 欧州委員会はこの「化学物質戦略」の中で、PFAS規制のための包括的な対策を発表し、単一の化学物質だけでなく、特定の懸念されるポリマーにも拡大されています。たとえば、プロセスケミカル(レジスト、反射防止膜など)としての過フッ素化側鎖を持つ一部のポリマー、調理器具の焦げ付き防止コーティングとして使用されるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を始め、半導体部品・装置に使用されるパッキン、ガスケット、 Oリング、シール材としてのフルオロポリマーやバイトンゴムなども規制対象として、PFASを1物質毎に規制するのではなく、グループ化により規制する動きが活発化し始めています。 国際PFAS科学パネルはフルオロポリマーを必須用途のみに限定することを唱え、欧州化学物質庁(ECHA)では単一物質としてのPFASではなく、PFASをグループ化することによりPFAS全体を規制し、2025年までに必須用途でない場合は商業的流通を認めず、廃止する等の措置を取る計画をしています。 米国でも環境保護庁(EPA)がEUと同様なClass-based PFAS規制を検討中です。 2020年5月には、欧州委員会は企業および利害関係者にPFASの有害性特性および使用に関する情報の提出を求め、現在、提案に取り組んでいる組織がその情報を処理しています。 SEMIでは2020年7月29日に欧州委員会に対し、PFASの必須用途として半導体関連部品・材料についてREACH 規制管理オプション分析(RMOA)への回答を提出済です。 今後は必須用途としての社会的利便性・経済性等が評価されますが、最終規則で必須用途として認められるようアンブレラ効果も活かして業界が一丸となって意見出しをしていく必要があります。 PFAS含有の情報共有が希薄であり、今後はサプライチェーン上の川上の供給者と川下使用者間の情報共有化が重要な課題となります。 参考URL ストックホルム条約 http://www.pops.int/ EUのPFAS規制 https://echa.europa.eu/hot-topics/perfluoroalkyl-chemicals-pfas 米国のPFAS規制 https://www.epa.gov/pfas EUの化学物質規制 https://echa.europa.eu/irs-infographic EUの化学物質戦略 https://ec.europa.eu/environment/strategy/chemicals-strategy_en 国際PFAS科学パネル https://www.pfassciencepanel.org/essential-use-project 無毒な環境に向けた持続可能性のための化学物質戦https://ec.europa.eu/environment/pdf/chemicals/2020/10/Strategy.pdf 欧州委員会の行動計画 https://ec.europa.eu/environment/strategy/zero-pollution-action-plan_en SEMI ビジネスアップデート 半導体業界に甚大な影響を及ぼす化学物質PFAS規制動向 新シリーズ「SEMビジネスアップデート」では、マーケットトレンド/最新技術/アドボカシーなど幅広い分野の専門家を講師にお迎えし、講師との対話でテーマを掘り下げます。なお、ファシリテーターには経済リポーター 大里 希世氏があたります。 半導体業界に甚大な影響を及ぼす化学物質PFAS規制動向。PFASの有害性、用途の概要を含め、法規制等について半導体産業に懸念される事案をご紹介します。 日時:5月12日(水) 10:30〜11:45 参加費 : SEMI会員 無料・一般 5,500円(うち消費税等500円) 配信方法:zoom 申込締切:5月11日(火) 10:00 詳細・お申込みはこちら
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グローバルに統合された今日のマイクロエレクトロニクス・サプライチェーンでは、知的財産(IP)が生命線となっており、世界中のエレクトロニクス企業にとって機密情報の保護が極めて重要となっています。さらに、各国の国家安全保障や経済競争力を確保する中心的な役割をこの業界が担っていることからも、その重要性は増しています。しかし、サプライチェーンはセキュリティのリスクをはらんでいます。悪人たちは休むことなく、工場のシステムや人事データベースに侵入し、IPの盗用や生産の妨害、将来攻撃を開始する悪質なソフトウェアの埋め込みなどを企んでいるのです。 一般の人々の関心が高いのは、半導体業界のITセキュリティ侵害よりも、圧倒的に金融業界や小売業界に対するサイバー攻撃です。大手マイクロエレクトロニクス企業もこれらの脅威と無縁ではなく、リスクを軽減するために、世界で最も強固なセキュリティシステムを導入し、強固なセキュリティポリシーやプロトコルを導入する傾向にあります。これに対し、同じ業界の中小企業のほとんどは、小規模なIT予算と限られた専門知識しか持っておらず、高度なサイバーセキュリティを維持するのに苦労しています。これは、世界で最も戦略的に重要な産業の一つであるマイクロエレク トロニクス産業における重大な隔たりとなっています。 SEMIは専門家と協力して、会員企業のサイバーセキュリティ防御の強化を支援することで、この状況を変えようとしています。SEMIはSEMI Works®プログラムの一環として、マイクロエレクトロニクス業界の従業員のサイバーセキュリティに対する意識を高め、会員企業に第三者機関によるサイバーセキュリティ評価を提供することを計画中です。 SEMIは専門家と協力して、SEMI Works® Skills Portalデータベースにサイバーセキュリティ関連のコンピテンシーを追加し、これらのスキルに対応した教育・トレーニングプログラムを提供する予定です。また、SEMIが最近開始したCurated Content Initiativeにおいても、メンバー企業は、サイバーセキュリティのリスクに対する意識を高め、これを軽減するためのトレーニングコースを利用できるようになります。 人工知能(AI)、5G、医療技術、モビリティなど、マイクロエレクトロニクス産業の次の成長を牽引するスマート技術・産業におけるIP保護の強化は、チップの設計から始まり、製造、パッケージング、そして最終的にはアプリケーションにまで及びます。サプライチェーン全体を通して、サイバーセキュリティリスクの基本的な理解と認識を確立し、それらを軽減する方法を支援することが重要です。 中堅・中小企業のサイバー対策を強化することは、そのための重要なステップとなります。ビジネスの成功、国家安全保障、そして私たちの仕事や暮らしの中心にあるユビキタスなITインフラの安全性は、ここにかかっているのです。 マイク・ルッソは、SEMIの産業育成および政府プログラム担当副社長です。 原文はこちら:https://www.semi.org/en/blogs/semi-news/semi-workforce-training-helping-protect-the-chip-industry-supply-chain-against-cyberattack
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3月1日、半導体業界の模範的なリーダーであり、そのキャリアを通じて半導体業界に貢献してきたビル・トビー(Bill Tobey)氏が逝去され、半導体業界は真の伝説を失いました。 SEMIは、2006年にトビー氏のステッパーに関する功績を称え、Bob Graham Sales Marketing Excellence賞を授与しました。氏が率いるチームは、DUV露光、電子ビーム、X線などの競合するソリューションでは、ムーアの法則を維持できないと見通していました。さらに重要なことは、初期のステッパーは他の製品に比べて価格が2倍であるのに、速度がかなり遅かったのですが、トビー氏には顧客を説得する情熱とマーケティング力が備わっていました。 トビー氏はその情熱をもって、ステッパーの開発にリソースをシフトし、顧客との連携を図る必要があるとGCAの経営陣を説き伏せました。私がAT Tベル研究所でGCAのステッパーを使っていた当時に、氏が果たした重要な役割を思い出します。 Chip History Centerのバーチャルミュージアムでは、トビー氏のステッパーのコンセプトやBob Graham賞の受賞についての素晴らしいビデオインタビューが公開されています。 VLSIresearchのCEO兼会長であるDan Hutcheson氏は、トビー氏の影響について次のように述べています。「ビルの貢献がなければ、ムーアの法則は2ミクロンで止まっていたかもしれず、半導体とその応用製品の世界はもっと小さくなっていたでしょう。ビルが90歳を超えても貢献を続けられたのは、彼には他の人には見えたからではないでしょうか。世界中の企業から、最期まで声をかけられ続けたのですから。」 トビー氏の貢献は果てしなく大きなものです。氏はSEMI Industry Strategy Symposium(ISS)の委員会メンバーであり、その初期には委員長も務めました。ISSの任務を終えた後、氏はSEMI International Trade Partners Conference(ITPC)の委員となりました。また、SEMI East Coast諮問委員会の初期メンバーとして、この地域での業界会合の責任者でもありました。その他にも、業界を代表してSEMIの様々な活動に貢献されました。 トビー氏の訃報は葬儀社のホームページに掲載されています。 半導体業界で働く私たち全員が、ビル・トビー氏の思い出を称え、氏が築いてこられた基盤を継承しています。氏がキャリアを通じて示した情熱に、皆様が触発されることを願っています。また、トビー氏を知る方には、その思い出を他の人とも共有し、示された模範を伝え広げていただければと思います。 アジット・マノチャはSEMIのプレジデント兼CEOです。 原文はこちら:https://www.semi.org/en/blogs/semi-news/remembering-semiconductor-industry-legend-bill-tobey
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SEMIでスマートモビリティ・イニシアチブのリーダーを務めている私は、先日、Automotive Logistics Magazineのインタビューに応え、半導体サプライチェーンと自動車産業とのつながりの重要性が高まっていることや、世界の自動車生産を妨げる半導体不足について話しました。以下に、インタビューの抜粋をご紹介します。 Automotive Logistics:なぜ今、世界的に半導体の供給がひっ迫しているのでしょうか?また、これはいつまで続くのでしょう? ワイス:現在の車載用チップ不足は、COVID-19の影響で昨年第2四半期に自動車の生産がほぼ停止したときの需要の急速な落ち込みが原因です。同年第4四半期には自動車市場は大きく回復しましたが、これによって現在のサプライチェーンの問題は引き起こされました。 自動車産業の停止と同時に、パンデミックはホームコンピューティングとネットワーク機器の需要拡大を加速し、半導体ファブはこれらの成長市場にラインを転換し、稼働率を上げて、経済的な逆風に対処しました。半導体ファブは稼働率が下がりラインが遊んでいると急速に売上が落ちてしまうので、各社のラインは数週間から数か月前に予約されるのです。 こうした背景から、今回の車載半導体の不足は構造的なものではなく、大きな地政学的あるいはマクロ経済上の問題がなければ、今後2四半期で徐々に回復をすると予想しています。 Automotive Logistics:現在の車載半導体の不足には、どんな手を打つべきでしょうか。 ワイス:自動車産業は、半導体製造サプライチェーンとのコネクションを持続的に強化する必要があります。長年にわたり、自動車産業は半導体サプライチェーンとの連携を、Tier1サプライヤー(一次請け)に依存していました。これが大きく変わっています。自動車に使用するチップ数が増えた(世界で製造されるチップのおよそ1割が自動車に使用される)だけでなく、先進運転支援システム、電動化、安全、コネクティビティ、消費者志向の諸機能を実現するものとして戦略的重要性が増しているのです。 このような動きの中で、自動車メーカーは、半導体サプライチェーンとより密接に交流し、協力することの価値を認めるに至ったのです。これにより、自動車メーカーはイノベーションにアクセスし、技術進歩の方向性やスピードに影響を与えることができるだけでなく、グローバルなサプライチェーンの動向をより明確に把握することができるようになります。SEMIスマートモビリティ・イニシアチブは、このような変化の証拠です。アウディ、BMW、フォード、ウーバー、フォルクスワーゲンなどの自動車メーカーや、コンチネンタル、ボッシュなどのTier1サプライヤーが、SEMIの車載エレクトロニクスおよびモビリティ分野での活動に積極的に参画し、SEMI会員のエレクトロニクスのグローバル設計・製造サプライチェーンに影響を与え、提携し、加速させ、導いているのです。 Automotive Logistics:半導体全体の何パーセントが自動車産業向けですか?割合は近年増えているでしょうか? ワイス:全世界で製造される半導体の10%強が自動車産業に販売されています。この割合は、今後数年にわたり、電動化、コネクティビティ、自動運転の普及に連れて増加することが予想されます。 Automotive Logistics:自動車産業が部品供給をより明確に見通し、サプライチェーンのリスクを的確に管理するために、SEMIはどんな取り組みをしていのでしょうか? ワイス:SEMIスマートモビリティ・イニシアチブは、自動車メーカー、半導体デバイスメーカー、デザインハウス、装置・材料メーカーなどを対象に、サプライチェーン全体の連携を促進し、共通の課題を共同で解決することを目的としています。この取り組みを促進するために、SEMIは世界自動車諮問委員会(GAAC)を設立し、欧州、米国、中国、日本、台湾に支部を設けて活動しています。フォルクスワーゲンとアウディはすでにSEMIのメンバーであり、GAACヨーロッパ支部の創設メンバーでもあります。すべてのステークホルダーが一丸となって取り組めば、自動車とモビリティの未来は明るいものになると確信しています。 この話題に興味をお持ちの方は、インタビューのすべてをAutomotive Logistics Magazineの記事「A Fab Future for the Automotive Sector」をご覧ください。また、SEMIのスマートモビリティ・イニシアチブ、GAACについてのご質問はメールにてご連絡ください。 原文はこちら:https://blog.semi.org/semi-news/semi-smart-mobility-lead-weighs-in-on-chip-shortage
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バイデン政権が米国政府機関による政策目標の達成に向けて動き出す中、SEMIは新たな当局者や任命官と協力し、イノベーションの促進とマイクロエレクトロニクス産業における米国のリーダーシップ強化に取り組む所存です。SEMIのプレジデント兼CEOのアジット・マノチャは1月25日に、ジーナ・ライモンド商務長官に書簡(英文/和訳)を送り、米国の製造業の強化、研究開発への投資、一方的な輸出規制ではなく多国間の輸出規制を推進することを訴えました。また、SEMIは商務省に対し、最近の政策を包括的に見直すと共に、情報請求告示(Notice of Inquiry:NOI)を発表して、産業界にこれらの重要な規制に対する意見を提供する最初の正式な機会を提供することを要請しました。 書簡では、輸出管理の実施方法の重要性について論じ、すべての主要生産国が対象の品目を管理する多国間管理であれば、公平な競争の場を作り、有効性が最大となり、米国の国家安全保障と経済競争力への危害を最小限に抑えられると主張しています。米国製以外の同等の海外製品が存在する品目に対する米国の一方的輸出管理は、概して国家安全保障目標を支える効果がなく、米国製品が持つ技術的優位性を損なう可能性があります。 海外において半導体製造装置、材料、設計ソフトウェアがどこから入手できるかは、これら品目の米国輸出管理政策において考慮すべき重要事項です。SEMIはこの書簡の付録として、主要な半導体製造装置および材料の海外での入手経路を詳細に示したチャートを提供しました。ほぼ全ての品目について、米国製品の代替となる競争力のある製品を、米国以外の供給国から入手可能です。 半導体技術のほとんどが一握りの主要輸出国に集中していることから、この書簡は、これらの技術に対する米国の一方的な輸出管理ではなく、多国間の輸出管理体制による統一的アプローチを奨励しています。SEMIは、半導体産業の輸出管理に関連した多国間協定を交渉する際に考慮し適切に対処すべき課題について、ひとつの枠組みを示しました。 前政権は、パブリックコメントや産業界の意見を聞く機会がほとんどないまま、あるいは全くないまま一方的な規制を実施し、いくつもの意図しない結果を招きました。書簡では、情報請求告示を求めるとともに、2020年8月の米国輸出管理規則一般禁止事項3で規制される米国の技術・ソフトウェアに基づき米国外で製造された直接製品の拡大に関する意図しない管理を是正し、未処理として溜まっているライセンスおよび分類要求を削減するよう商務省に要請しています。 SEMIは、世界的に米国が競争力を持つこのダイナミックな産業の技術開発やリーダーシップを損なうことなく、輸出管理が国の安全保障上の利益に効果的に貢献できるよう、米国商務省他の政策立案者と協力して、業界のデータ、トレンド、視点を提供していきたいと考えています。 原文はこちら:https://blog.semi.org/semi-news/semi-urges-dept.-of-commerce-to-seek-comments-on-recent-regulations-and-pursue-multilateral-not-unilateral-export-controls
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あなたが参加したオンライン会議や発信したグループメールに女性の同僚が含まれた場合、覚悟すべきことがあります。次回電話で連絡を取ろうとした時、彼女はいなくなっているかもしれません。McKinsey CompanyとLeanIn.orgによる調査「Women in the Workplace 2020」によると、米国では4人に1人の女性がCOVID-19によって仕事と生活の両立が困難になったことから、職場を離れるか、もっと楽な仕事に転職することを検討しており、アメリカの労働力から200万人の女性が失われる可能性があります。多くの女性が仕事を維持できなくなっているのは何故でしょうか? まず、米国のあらゆる分野の労働力全体を考えてみましょう。パンデミックの影響を最も強く受けた産業は、女性と有色人種が多くを占めるヘルスケア、小売業、ホスピタリティ業(特にレストラン業)です。この2つのグループの人々は、驚異的な人数が失職しています。全米女性司法支援センターによると、2020年12月に米国では雇用者数が14万人減少しましたが、その内訳は男性就業者が16,000人増加したのに対し、女性就業者は156,000人も減少しています。また、保育園の閉鎖とリモート学習へのシフトというダブルパンチにより、母親たちに耐えきれないほどの責任を背負うことになったのです。 テクノロジー業界では、COVID-19が発生する前から、女性は大きな困難に直面していました。米国のテクノロジー業界で女性は、新入社員の段階で約47%を占めますが、その数は経営幹部職では20%にまで減少し、有色人種の女性ではエグゼクティブ職のわずか2%を占めるに過ぎません。これは、チームや部署、会議の中で、女性や有色人種のメンバーが唯一の存在になるという困難につながります。唯一の女性や有色人種となったメンバーは、孤立や離脱を感じ、対等に見られたいがために、男性や白人の同僚に負けまいとするプレッシャーを経験します。女性は、男性の同僚よりも疲弊し、燃え尽き、疎外を感じていると訴えています。 パンデミックの何重ものプレッシャーに加えて、女性の労働力は深刻なストレスを受け限界に達しています。父親やパートナーは、負担を公平に分担していません。仕事を持つ母親の40%が、COVID-19危機以前に比べて、家事に費やす時間が週に15時間以上増えており、父親の2倍以上の確率で、家族の世話のために仕事ぶりが否定的に見られることを心配しています。また、女性経営者の会員制組織Chiefの調査によると、家庭での責任増加に関わらず、70%の女性がCOVID-19危機が始まって以来、職場でより多くの仕事を引き受けるようになったと報告しています。つまり、パンデミックの中で自分と家族の健康を守る不安に加えて、女性は職場でも家庭でも、より多くの仕事をするようになっているのです。 女性は多くの理由から、職場において非常に重要な存在です。上級レベルの役職にある女性は、職場の文化に大きな影響を与えます。マッキンゼーの調査は、女性の方が従業員にとって働きやすい方針や計画を採用・支持し、職場での性別や人種の公平性を支持する可能性が高いことを示しています。また、女性は男性よりも他の女性の指導やサポートをよくします。上級レベルの女性が職場を去ってしまうと、あらゆる職務レベルの女性が最強の味方を失うことになります。調査によると、性別の多様性があるチームや企業の方が、革新的で創造的で生産性が高いこともわかっています。インクルーシブな職場は、定着率が高く、求人の採用率も高い傾向にあります。要約すると、女性がリーダーシップを発揮している企業は、50%高い確率で同業他社よりも業績が良くなるということです。 マッキンゼーの調査が指摘しているように、企業は今、重要な岐路に立っています。管理職、チーム、企業が今行う選択は、今後数十年にわたって職場に影響を与えることになるでしょう。このレポートの著者は、それを次のように表現しています。「もし企業がこれらの問題の重大さを認識し、可能な限りの対処をするなら、従業員はこの困難な時期を乗り切り、さらには、より柔軟で持続可能な働き方を誰もが実現できるような改革をすることも可能になるでしょう。もし対処を怠るなら、女性、事業、経済の全体を傷つける結果を招く恐れがあります。今こそ、組織における女性の価値について、長期的な視野で、創造性と強力なリーダーシップを持って、強く集中することが求められています。」 管理職、チーム、企業は何ができるのでしょうか?マッキンゼーのレポート「Women in the Workplace 2020」が、優れた「行動のためのフレームワーク」を提供してくれます。これには、仕事の持続可能化から、性差別の排除、従業員とのコミュニケーション強化まで、あらゆることを対象とするものです。女性の支援と定着を強化したいと考えている個人、チーム、企業にとって重要なリソースです。小さな一歩が大きな違いを生むことがあります。マッキンゼーは、企業にいくつかの重要な質問に自答することを勧めています。 チームのワークフローを考えてみましょう。親や介護者でもある従業員をサポートする柔軟性がありますか? 業績の期待値は男女間で平等ですか? チームの女性は、家族の都合のために、チームに事情を伝えたり、有給休暇取得したりすることができると感じていますか? 最後になりますが、女性が直面している現実を認めることは、素晴らしい第一歩です。例えば、あなたのチームに女性がいるなら、この記事を彼女たちに転送して、「この問題がこんなに重要だとは知りませんでした。この困難な時期を切り抜けるために私で役立てることがあれば、遠慮なく話してください」と伝えましょう。 女性の同僚が25%もいなくなったら会社がどうなるかなんて、誰も知りたくありません。私たちには、周りの女性をサポートするよう意識して行動することで、この厄介なトレンドを逆転させるチャンスと義務があります。Women in the Workplace 2020を読み込んで、同僚と議論し、全ての女性労働者とその雇用主のために、私たちがどのようにして職場をより支援的でインクルーシブなものにできるのかを見つけ出してください。 マッケンジーの2021年度Women in the Workplaceに参加し、あなたの意見をお聞かせください。参加については、Women in the Workplaceをご覧ください。 SEMI Foundationの多様性、公平性、インクルージョンに関する活動についての詳細は、http://www.semifoundation.org をご覧になるか、[email protected]までご連絡ください。 原文はこちら:https://blog.semi.org/semi-news/women-in-the-workplace-a-critical-crossroads
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