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Michelle Williams-Vaden

大量辞職時代(Great Resignation)が続き、オミクロン株の感染拡大に減速がみられるなかで、新型コロナウイルスの目印は、マスクや消毒液のボトルから、求人看板に取って代わりました。ファーストフード店から一流ハイテク企業まで、いたるところで求人募集をしており、なかには面接を受けるだけで現金を支払う企業や、10万ドルの入社ボーナスを出す企業まであります。新しいコンピュータの購入、医者の診療、昼食の配膳に長い時間がかかるようになり、あらゆる業界のカスタマーが我慢を強いられています。これが新しい新型コロナウイルスの現実です。どの業界も人手不足であり、人材の取り合いになっています。 大量辞職時代とは、2021年の春以降、米国で約3300万人が仕事を辞めたことを指します。世界がこれほどまでに不確実で危ういときに、これほど多くの人が重要な人生の転機を選んでいるのは、ある意味驚きです。さらに驚くべきなのは、誰が仕事を離れているのかということです。辞職するのは責任が軽く転地しやすい若手社員ばかりでなく、より良い労働条件を見つける絶好のチャンスと考える年長の社員も含まれているのです。米国公共ラジオネットワークNPRのGreg Rosalsky氏は、これは「大量辞職時代」ではなく、「大量再交渉時代」であると主張しています。「仕事を辞めたアメリカ人は、より良い仕事に就くことを目的としているように見える」と彼は書いています。「今のように条件が整っていれば、労働者はより良い給料、特典、柔軟性、待遇を追い求める。交渉は彼らにとって有利な状況だ。」 実際に、ハーバード・ビジネス・レビューの調査によると、20歳~25歳の若手社員よりも、30歳~45歳の中堅社員の辞職率が高いことが判明しています。2020年と2021年に、年上のグループは退職率が平均20%増加したのに対し、年下のグループの同期間の辞職率は実は減少しているのです。年上のグループは退職に際して、組織の知識、人間関係、専門知識を持ち去るので、それまで勤めていた会社の生産性、モラル、収益性に大打撃を与える恐れがあります。 テクノロジー業界では、さらに問題が大きくなります。辞職率の増加が最も高かったのは、3.6%増のヘルスケア業界と4.5%増のテクノロジー業界の2つでした。ハーバード大学の研究では、こうした辞職率の上昇は、「パンデミックによって需要が極端に増加した分野で働く従業員で高く、おそらく仕事の負荷の増大や燃え尽き症候群につながった」と推測しています。 大量辞職時代のマイクロエレクトロニクス業界に対する影響については、信頼できる研究成果がありません。しかし、何年も前から深刻な人材不足を抱えてきた業界にとって、パンデミックとこの退職者の波が、すでに問題となっていた状況を悪化させたことは確実です。半導体デバイス業界は、求人、トレーニング、採用など、人材開発戦略に並々ならぬ力を注いでいますが、時に人材定着に関する仕事がうまくいっていない場合が見受けられます。半導体デバイス業界の人材問題の解決は、まず今いる優秀な人材の定着から着手するべきでしょう。 また、自社の職場はこのような動きとは無縁だと思っている人は、Joblistが2021年に行った調査で、調査対象となった2万6000人の従業員の73%が「仕事を辞めようと積極的に考えている」と回答していることを思い出してください。社内を見渡し、どれだけの社員が積極的に転職を考えているのか、そして、もしそうなったらどんな影響があるのかを考えてみる価値はあるでしょう。 では、従業員の定着率を高めるために、企業は何をすればよいのでしょうか。この問題に取り組む方法については、人事の世界では多くの基準が存在します。定着率や離職率を計算することで問題を定量化する、あるいは給与、昇進、昇給などの根本原因を特定し、それに対処する定着率改善計画を作る等です。 マイクロエレクトロニクスのような専門性の高い分野では、他のハイテク業界と比較して潜在労働力の特定が困難であり、また多様性の問題も大きいため、多様な経歴の優秀な人材を惹きつけ、定着させる方策を根本的に検討する価値があります。定着率向上戦略では、多様性、公平性、受容性(DEI)へのリソース投入が以前にも増して重要になっています。 きわめて重要になる点のひとつに、従業員の幸福があります。高い給与、手厚い福利厚生、職場で歓迎され、評価され、安全と感じること、これらはすべてDEIの要素であり、従業員が仕事に満足し定着することに貢献するのです。しかし、従業員に歓迎され、評価され、安全であると感じさせているのは誰なのでしょう。それを理解することが重要です。多くの場合このような役割は、通常の業務範囲の外で女性が担っています。その仕事が評価され報酬が支払われていることはまれです。 McKinsey CompanyとLeanIn.orgが行った「2021 Women in the Workplace」調査によると、企業は従業員の幸福を優先し、DEIを重点分野に位置づけています。しかし、この取り組みが均等に広がっているわけではありません。「女性管理職は、同じ地位の男性と比べて、チームをサポートするための活動量が多くなっています...シニアレベルの女性は、シニアレベルの男性と比較して、低代表グループからの従業員採用など、正式な職務責任外のDEI業務に費やす時間が多い人が倍以上になる...リーダーシップの男性に比べて、女性は有色人種の女性が職場で直面する困難について勉強し、差別に対して声を上げ、有色人種の女性の力になる傾向が高い」ことが指摘されています。 このような活動は、労働時間という点でも精神面でも負担を増やします。企業はその活動を評価し、従業員の定着に貢献していることを理解しています。実際に、87%の企業が従業員の幸福を生み出すための活動は重要であると回答しています。しかし、従業員の幸福のための活動を評価していると回答した企業はわずか25%でした。女性のDEIの仕事は、正式な仕事の一部とは認められていないのです。 McKinsey Companyの調査の回答者の一人は、「当社では、勤務時間外の夕方や週末、休暇を利用してDEIに取り組んでいます」と述べています。「その努力が正式に評価されることはありません。」 つまり、企業は従業員の幸福やDEIがいかに価値のある仕事しており、その仕事の大部分を女性が担っているが、それは認識されず、報酬も得られないまま進んでいるということです。これでは、女性が企業に定着する正しい道筋とは言えません。こうした女性が退職すれば、職場の幸福を支援する人が減り、性別を問わず辞職者が増えていくことになるでしょう。 定着率向上戦略を検討・再構築する際には、この点に着目することが重要です。自社でこの課題に取り組むには、次の実施を検討してください。 従業員(特に管理職やリーダー層)の年間目標に、従業員の幸福やDEIの支援を含める。 業績評価時に上記目標の進捗を確認し、奨励する。 従業員のこれまでのジョブ・ディスクリプションにDEI戦略を加え、それ以外の責任を減らして、通常の業務時間内でDEIに専念する時間を作れるようにする。 新しいジョブ・ディスクリプションにDEIの責任を記載する。 DEIにおいて優れた活動をした従業員を定期的に公に表彰し褒賞する制度をつくる。 これらを実践することが、従業員を定着するために重要な役割を担っている人々を支援する出発点となります。このシリーズ記事では、これからも従業員の定着に関わる職場文化の強化に焦点を当てたリソースや推奨事項を取り上げていきます。SEMIファウンデーション([email protected])では、皆様からのご意見・ご感想をお待ちしています。 Michelle Willianms-Vadenは、SEMIファウンデーションの副マネージャーです。
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あなたが参加したオンライン会議や発信したグループメールに女性の同僚が含まれた場合、覚悟すべきことがあります。次回電話で連絡を取ろうとした時、彼女はいなくなっているかもしれません。McKinsey CompanyとLeanIn.orgによる調査「Women in the Workplace 2020」によると、米国では4人に1人の女性がCOVID-19によって仕事と生活の両立が困難になったことから、職場を離れるか、もっと楽な仕事に転職することを検討しており、アメリカの労働力から200万人の女性が失われる可能性があります。多くの女性が仕事を維持できなくなっているのは何故でしょうか? まず、米国のあらゆる分野の労働力全体を考えてみましょう。パンデミックの影響を最も強く受けた産業は、女性と有色人種が多くを占めるヘルスケア、小売業、ホスピタリティ業(特にレストラン業)です。この2つのグループの人々は、驚異的な人数が失職しています。全米女性司法支援センターによると、2020年12月に米国では雇用者数が14万人減少しましたが、その内訳は男性就業者が16,000人増加したのに対し、女性就業者は156,000人も減少しています。また、保育園の閉鎖とリモート学習へのシフトというダブルパンチにより、母親たちに耐えきれないほどの責任を背負うことになったのです。 テクノロジー業界では、COVID-19が発生する前から、女性は大きな困難に直面していました。米国のテクノロジー業界で女性は、新入社員の段階で約47%を占めますが、その数は経営幹部職では20%にまで減少し、有色人種の女性ではエグゼクティブ職のわずか2%を占めるに過ぎません。これは、チームや部署、会議の中で、女性や有色人種のメンバーが唯一の存在になるという困難につながります。唯一の女性や有色人種となったメンバーは、孤立や離脱を感じ、対等に見られたいがために、男性や白人の同僚に負けまいとするプレッシャーを経験します。女性は、男性の同僚よりも疲弊し、燃え尽き、疎外を感じていると訴えています。 パンデミックの何重ものプレッシャーに加えて、女性の労働力は深刻なストレスを受け限界に達しています。父親やパートナーは、負担を公平に分担していません。仕事を持つ母親の40%が、COVID-19危機以前に比べて、家事に費やす時間が週に15時間以上増えており、父親の2倍以上の確率で、家族の世話のために仕事ぶりが否定的に見られることを心配しています。また、女性経営者の会員制組織Chiefの調査によると、家庭での責任増加に関わらず、70%の女性がCOVID-19危機が始まって以来、職場でより多くの仕事を引き受けるようになったと報告しています。つまり、パンデミックの中で自分と家族の健康を守る不安に加えて、女性は職場でも家庭でも、より多くの仕事をするようになっているのです。 女性は多くの理由から、職場において非常に重要な存在です。上級レベルの役職にある女性は、職場の文化に大きな影響を与えます。マッキンゼーの調査は、女性の方が従業員にとって働きやすい方針や計画を採用・支持し、職場での性別や人種の公平性を支持する可能性が高いことを示しています。また、女性は男性よりも他の女性の指導やサポートをよくします。上級レベルの女性が職場を去ってしまうと、あらゆる職務レベルの女性が最強の味方を失うことになります。調査によると、性別の多様性があるチームや企業の方が、革新的で創造的で生産性が高いこともわかっています。インクルーシブな職場は、定着率が高く、求人の採用率も高い傾向にあります。要約すると、女性がリーダーシップを発揮している企業は、50%高い確率で同業他社よりも業績が良くなるということです。 マッキンゼーの調査が指摘しているように、企業は今、重要な岐路に立っています。管理職、チーム、企業が今行う選択は、今後数十年にわたって職場に影響を与えることになるでしょう。このレポートの著者は、それを次のように表現しています。「もし企業がこれらの問題の重大さを認識し、可能な限りの対処をするなら、従業員はこの困難な時期を乗り切り、さらには、より柔軟で持続可能な働き方を誰もが実現できるような改革をすることも可能になるでしょう。もし対処を怠るなら、女性、事業、経済の全体を傷つける結果を招く恐れがあります。今こそ、組織における女性の価値について、長期的な視野で、創造性と強力なリーダーシップを持って、強く集中することが求められています。」 管理職、チーム、企業は何ができるのでしょうか?マッキンゼーのレポート「Women in the Workplace 2020」が、優れた「行動のためのフレームワーク」を提供してくれます。これには、仕事の持続可能化から、性差別の排除、従業員とのコミュニケーション強化まで、あらゆることを対象とするものです。女性の支援と定着を強化したいと考えている個人、チーム、企業にとって重要なリソースです。小さな一歩が大きな違いを生むことがあります。マッキンゼーは、企業にいくつかの重要な質問に自答することを勧めています。 チームのワークフローを考えてみましょう。親や介護者でもある従業員をサポートする柔軟性がありますか? 業績の期待値は男女間で平等ですか? チームの女性は、家族の都合のために、チームに事情を伝えたり、有給休暇取得したりすることができると感じていますか? 最後になりますが、女性が直面している現実を認めることは、素晴らしい第一歩です。例えば、あなたのチームに女性がいるなら、この記事を彼女たちに転送して、「この問題がこんなに重要だとは知りませんでした。この困難な時期を切り抜けるために私で役立てることがあれば、遠慮なく話してください」と伝えましょう。 女性の同僚が25%もいなくなったら会社がどうなるかなんて、誰も知りたくありません。私たちには、周りの女性をサポートするよう意識して行動することで、この厄介なトレンドを逆転させるチャンスと義務があります。Women in the Workplace 2020を読み込んで、同僚と議論し、全ての女性労働者とその雇用主のために、私たちがどのようにして職場をより支援的でインクルーシブなものにできるのかを見つけ出してください。 マッケンジーの2021年度Women in the Workplaceに参加し、あなたの意見をお聞かせください。参加については、Women in the Workplaceをご覧ください。 SEMI Foundationの多様性、公平性、インクルージョンに関する活動についての詳細は、http://www.semifoundation.org をご覧になるか、[email protected]までご連絡ください。 原文はこちら:https://blog.semi.org/semi-news/women-in-the-workplace-a-critical-crossroads
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