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Technology and Trends

今年の初め、新型コロナウイルスが世界中で流行をはじめると、公衆衛生当局は、ソーシャルディスタンスをとることが、感染拡大の抑制には最も効果的があると発信しました。パンデミックが何ヶ月も続いている今でも、ソーシャルディスタンスとマスク着用の組み合わせが、感染を防ぐための最善策であることに変わりはありません。 2020年3月20日になると、米国の東西海岸にあるカリフォルニア州のギャビン・ニューソム知事とニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事が州を閉鎖し、他の州もすぐにそれに追随しました。食料品店や金物店、薬局などの限られた業種だけがエッセンシャル・ビジネスとして営業を継続することが許可されました。しかし、場所にもよりますが、ソーシャルディスタンスのきちんとした対策がとられるまでには、その後、数日から数週間がかかりました。店の床に6フィート間隔で貼られたテープは、買い物客がお互いの距離を保つのには役立ちます。しかし、小売店、ジムなどの環境でソーシャルディスタンスを測るには、もっと正確で信頼性の高い方法がないでしょうか? TDKグループ企業であるChirp Microsystems社の創業者兼CTO David Horsley氏はそう考えており、同社はまさにこのための技術を開発しています。Horsley氏は、10月14日に初のバーチャル開催となるMEMS Sensors Executive Congress(MSEC)2020の基調講演「超音波ToFセンサーによるウェアラブル・ソーシャルディスタンス・ソリューション」で詳細を語ることになっています。同イベントの会期は2020年10月6日~8日、および13日~15日です。MSEC 2020への登録はこちらから。 Horsley氏にこのセンサーについてお話をうかがいました。 SEMI:Chirp MicrosystemsがToFセンサーでソーシャルディスタンスを保つために提供しようと思いついたきっかけは何だったのでしょうか? Horsley氏:人と人の距離を測るソーシャルディスタンス・タグの問い合わせが企業から来はじめたのは、半年ほど前です。当社は数年前からバーチャルリアリティやロボット用のMEMS超音波飛行時間(Time of Flight:ToF)センサーを提供していたので、当社の名前は知られていました。それで、各社とも当社なら電力が限られたデバイスにも、同じような低消費電力の距離測定精度を提供できると考えたわけです。 SEMI:Chirp Microsystemsの技術に基づいたソーシャルディスタンス・タグを顧客はどのように使用しているのでしょうか。 Horsley氏:顧客は当社の超音波ToFセンサーを使って、物流センター、工場、石油・ガス生産などの作業者が身につけるウェアラブルタグを設計しています。このタグは、他の作業員との距離が2メートル未満になると作業員に警告を発し、ソーシャルディスタンスを確保するようにします。 当社のToFセンサーは、個人情報を記録せずに接触確認にも対応できるため、GoogleやAppleなどの企業が提供する接触確認アプリに比べて大きなメリットがあります。彼らのアプリはスマートフォンにすでに搭載されているBluetooth Low Energy(BLE)を使用しているため、ユーザーは位置情報サービスを有効にする必要があります。その結果、あなたのGPS位置情報が記録され、プライバシー上の懸念が生じるのです。 BLEは他のレベルでも問題があります。当社のToFソリューションが1センチの精度を提供しているのに対し、BLEは1メートルの精度しか提供していないのです。BLEの1メートル以内の精度では、2メートルのしきい値を越えたことをリアルタイムで知らせることができません。スーパーマーケットのレジの列にいると想像してみてください。BLEは他の人があなたの近くにいることを教えてくれますが、後ろに並んだ買い物客があなたから2メートル離れているのか、1メートル半しか離れていないのかを教えられる解像度がありません。また、空気を媒体にしていないため、多くの誤検知が発生します。例えば, あなたと相手の間がパーティションや壁によって仕切られている場合も、二人が2〜3メートル以内にいる場合, あなたの携帯電話のソーシャルディスタンス・アプリは接触を誤登録します。 SEMI:大学キャンパスやテーマパークなど、他の環境の顧客とも商談はありますか? Horsley氏:当初から、MEMS超音波は非常に汎用性が高いと考えていました。低消費電力、小型サイズ、また当社でイネーブリング・ソフトウェアも提供していることによる使いやすさから、さまざまな種類のアプリケーションに対応できると期待していました。4~5つの垂直市場で採用されたことで、私たちは市場での重要な実地検証を経験しているところです。 COVID-19が2021年の前半に終了することを誰もが望んでいます。ソーシャルディスタンスへの注目が薄れつつある中、当社は現在の市場での顧客拡大と同時に、新たな市場を開拓するための準備を整えています。 Chirp MicrosystemsとTDK InvenSenseは、MEMS Sensors Industry Group® (MSIG)の長年のメンバーでありす。MSIGは、既存市場と新興市場におけるMEMSとセンサーのサプライネットワークを結びつけ、メンバーの成長と繁栄を可能にするSEMI技術コミュニティです。MSIGのメンバーシップが貴社のビジネスにどのような違いをもたらすかについては、今すぐお問い合わせください。 David A. Horsley博士は、TDKグループのChirp Microsystems Inc.の共同創立者でありCTOです。Horsleyは、カリフォルニア大学デービス校の機械・航空宇宙工学の教授であり、カリフォルニア大学バークレー校の機械工学の非常勤教授でもあります。2004年からは、MEMS研究に特化した国立科学財団の産学共同研究センター(I/UCRC)であるバークレー・センサー・アクチュエータ・センター(BSAC)の共同ディレクターを務めています。Horsley 氏は全米科学財団の CAREER 賞の受賞者でもあり、これまでに 150 以上の科学論文を執筆または共著し、20 以上の特許を保有しています。
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新型コロナウイルス感染対策によって半導体需要が増加し、半導体産業の設備投資は昨年から大きく回復しようとしています。2017年~2018年にかけてのメモリーブームでは、材料と共に製造装置のクリティカル・サブシステムや部品の不足が発生しました。今回の活発な投資に際しては、パンデミックによってサプライヤの生産へ影響がでる可能性も考えられ、その安定供給と今後さらに増加が予測される需要への対応に関心が寄せられています。 クリティカル・サブシステムの代表的製品であるマスフローコントローラー(MFC)の世界市場をリードする株式会社堀場エステックの代表取締役社長 小石秀之氏に、同社における新型コロナ対策についてオンライン・インタビューでお話をうかがいました。 SEMI:堀場エステックではどのような新型コロナウイルス対策を講じられていますか? 小石氏:当社では、従業員の安心・安全の確保と、顧客への製品の安定供給の両立を目指し、対策にあたりました。4月16日に政府が緊急事態宣言を日本全国へ発令したことを契機に、本格的な対策実施がスタートしています。 当社を含むHORIBAグループでは、COVID-19対策委員会を組織し、世界各地のグループ企業からの情報をここに集中することで、迅速かつ効果的な対応な対策を講じました。各リージョンのパンデミックの状況はテレビや新聞でも報道されますが、現場からの生の声と最新の情報を集めることが重要だと判断したためです。 全社的に今も在宅勤務を活用していますが、工場においては生産を維持する必要から、密をさけディスタンスをとること、外部からの人の出入りを制限すること、また従業員の持ち場以外の施設への立ち入りを制限することで対応しました。また、全ての部屋の入口には消毒液を設置し、全社員にマスクの配布もしました。 ディスタンスの確保の具体的な施策としては、食堂の席数を削減し、また一人あたりのオフィススペースを拡大するために会議室をオフィスに改造しました。従業員の立ち入り制限については、当社工場には複数部門の生産施設が敷地内に併存している場合があり、エリア間に「見えない壁」をつくり、持ち場以外のエリアへの立ち入りを制限しました。幸いにも現時点で従業員への感染はありませんが、今後、仮に発生することがあっても、接触者が限定されることで従業員の感染リスクが下がりますし、工場全体の閉鎖を避けることもできます。 SEMI:堀場エステックのサプライチェーンの維持では問題はありませんでしたか? 小石氏:当社のサプライチェーンは海外にも展開しており、中国にもサプライヤがありますが、幸いなことに大きな供給の問題は発生していません。また、海外のサプライチェーンに何かあったとしても、クリティカルな部品については、国内企業からの調達も多く、致命的な問題にならないように体制を整えています。 国内のサプライヤについては洛楽会というコミュニティを作って、緊密な関係作りをしています。名称から京都企業の集まりのように思われるかもしれませんが、もちろん日本全国のサプライヤの皆様に参加いただいています。緊急事態宣言後の6月には臨時にお集まりいただき、新型コロナウイルス関係の各社の情報交換と協力のお願いを申し上げ、危機意識の共有をいたしました。 今回の危機にあたっては、当社のサプライチェーンの国内外のバランスがうまく機能して、大きな問題を回避することができたと考えています。 SEMI:こうした対策に対する前もっての準備はあったのでしょうか? 小石氏:当社では、2014年にステンドグラス活動というプロジェクトを立ち上げ、ダイバーシティ、働き方改革、そしてGood Place制度と呼んでいる在宅勤務率向上にむけた取り組みをしていました。そのひとつのソリューションとして、Web会議システムを導入し、会議のオンライン化を進めていたため、新型コロナウイルス感染抑制のための在宅勤務導入にあたってもIT部門の努力も有り大きな混乱はありませんでした。 在宅勤務やオンライン会議は、コロナウイルス対策と切り離しても、良い面が多々あります。社員にとっては、通勤時間を生活の質の向上など、会社以外の目的に振り向けられますし、オンライン会議なら、大勢の参加者が移動をしなくてもコミュニケーションがとれます。 HORIBAグループでは年2回、各事業分野のトップとグループ企業トップ、約100名が3日間にわたり議論をするGlobal Meetingを開催していますが、今年はこれもオンラインで実施しました。安全かつ経済的な開催ができてよかったと思います。ただし、米国とヨーロッパと日本という時差の問題は、今後さらに工夫する余地があるかもしれません。 SEMI:今後予想されるMFCの需要拡大への対応はいかがですか? 小石氏:当社では2018年にMFCの主力工場である熊本県の阿蘇工場を拡張し、生産能力を倍増させました。工場内のスペースにも余裕をもたせたことで、2021年以降に予測される需要拡大に際しても対応できるだけの生産キャパシティーを構築でき、全世界のユーザーに安定供給ができるものと考えています。堀場エステック阿蘇工場(熊本県阿蘇郡西原村) もちろん、新型コロナウイルスは収束したわけではなく、またワクチン接種などの治療法も準備が整っていませんので、今後も最大限の感染対策を実施し、生産体制の両立を図る必要があります。 SEMI:対外的な新型コロナウイルス対応への貢献はありますか? 小石氏:半導体はニュー・ノーマルを実現するエレクトロニクスの重要部品であるだけでなく、新型コロナウイルスの治療法やワクチンの開発においても重要な役割を果たしており、堀場エステックとしては、MFCを含むキーコンポーネントの安定供給を維持することが最大の貢献だと思います。 HORIBAグループでは、これに加えて、2つの重要な貢献活動に参画しています。ひとつは、「COVID-19と戦う知財宣言」です。新型コロナウイルス感染症のまん延終結を唯一の目的とした行為に対しては、世界中の知的財産のオーナーに事前に同意を得ることで、一切の対価や補償を求めることなく、保有する特許権・実用新案権・意匠権・著作権の権利を一定期間行使しない宣言をするよう呼びかける運動です。堀場製作所はその発起人18社* に加わっており、微力ながらパンデミック収束を支援しています。 また、国立研究開発法人産業技術総合研究所が代表機関として進める、簡便・迅速な新型コロナウイルス抗体検査チップシステムの開発にも堀場製作所は参画をし、開発したシステムを医療機器として実用化するための装置開発を担当しています。堀場製作所が培ってきた、免疫測定法における知見と検体検査技術を活かし、早期の開発実現に取り組んでいます。 SEMI:今回の危機から学んだこととは何でしょうか? 小石氏:この新型コロナウイルス危機は、私どもが過去から経験したことのない、未曽有の危機です。早く通常に戻ってほしいと誰もが願うところですが、実際には以前とまったく同じに戻ることはできないでしょう。 ITを活用した業務の効率化という点では、日本は諸外国に遅れをとっていると感じる部分がありましたが、今回の危機で一気に加速された感があります。新型コロナウイルスに対応する中で、デジタル化による「働き方改革」を企業も従業員も必死に考えることになりました。ニュー・ノーマルといわれる新しい社会の在り方の中で、こうした変化を本当の意味で業務に取り入れることができなければ、企業が生き延びることは難しいと思います。 その反面、従来のアナログなコミュニケーションの重要性を再認識することもありました。今年は採用面接をすべてオンラインで行いましたが、同じ空気の中で向きあわないと分からないこともあります。採用された学生が社員となった時、面接時と印象が違うということもあるかもしれません。本当にシリアスな話をする場合は、はやりFace-to-Faceで議論が必要な場合があるということです。 企業としては、どのような場合であっても、事業の継続、製品の安定供給、サプライチェーンの維持が必要となりますが、今回のような全く想定できていなかった危機を経験することで、当社としても改善しなければならない部分がいろいろと明確になりました。また、事業継続計画についても、台風や地震といった災害対策が中心となっていたものを変更していく必要があります。この経験を今後に生かすことこそが、最も大切だと考えています。 * 発起人20社(五十音順):味の素株式会社、株式会社エスアールエル、NECソリューションイノベーション株式会社、株式会社LSIメディエンス、キヤノン株式会社、京都大学医学研究科付属ゲノム医学センター、コニカミノルタ株式会社、ジェノコンシェルジュ京都株式会社、株式会社島津製作所、シャネル合同会社、株式会社椿本チエイン、帝人株式会社、トヨタ自動車株式会社、株式会社ニコン、日産自動車株式会社、株式会社堀場製作所、本田技研工業株式会社、三井情報株式会社、ヤフー株式会社、ローム株式会社
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なぜ大気汚染センサーは必要なのか現在わたしたちは、室内外の空気がきれいで安全であることを確認するために、これまでにもまして大気汚染センサーを必要としています。米国では過去数十年間に連邦規則により大気汚染が改善されてきましたが、いぜんとして1億1000万人以上のアメリカ人が国家基準を上回る大気汚染のある地域で暮らしています。毎年10万人のアメリカ人が、大気汚染によって発生または悪化した病気のために早死にしているのです。 「車やトラックは前よりもずっときれいですし、発電所や工場もきれいになっています。しかし、前よりきれいな空気が、本当にきれいな空気だとはいえないのです」と、アメリカ肺協会のアドボカシー担当上級副社長のPaul Billings氏は述べています。 大気汚染により喘息などの呼吸器疾患が悪化する場合があることは昔から知られていますが、新しいデータでは、汚染された空気によってCOVID-19感染症の死亡率が高まることや、認知症や自閉症の一因ともなる脳の炎症を引き起こすことが示唆されています。 空気の品質の重要性と、既存のセンサーをどのように応用できるか、どんな新しいセンサーを開発すればよいかを理解するには、屋内と屋外の両方に目をむける必要があります(図1)。屋外空気の品質はガス状および粒子状の汚染物質に関連しており、これは空気質指数(AQI)として定義されています。AQIは、重要な屋外汚染物質の地域別のしきい値に基づいた基準となっています。重要汚染物質とは、4種のガス状汚染物質(二酸化硫黄、二酸化窒素、一酸化炭素、オゾン)と10ミクロン未満(PM10)や2.5ミクロン未満(PM2.5)といった粒径別の粒子状汚染物質です。現在は、AQIの計測には従来型の分析器が使用されています。こうした分析器は高価で保守費用もかかりますが、変動する環境バックグランドの存在下で汚染物質を正確に測定する唯一の方法となります。 図1:屋内外の汚染物質の例 屋内のAQIに対する関心も高まっています。ホルムアルデヒド、ベンゼン、一酸化炭素、二酸化炭素などが、住宅、オフィス、工業用建築物で濃度レベルが制限されている汚染物質です。これらおよびその他の汚染物質のガス状汚染物質の発生源には、建築材料や機器、作業場の洗浄剤、屋内にいる人などがあります。規制機関と建築物の使用者は、ガス状および粒子状汚染物質の分析器を使用して、様々な方法でAQIを推定しています。推定にあたっては、屋内空気の品質に影響する湿度や温度も考慮されます。 環境センサーの現在の状況最新のガス・センサーに求められる条件のトップ3は次のものです: 多様な環境条件下で、予定の使用期間にわたって正確な測定値を提供する信頼性 電池の寿命を延ばす、あるいは不要にする低消費電力 ユビキタス展開を容易にする低コスト エレクトロニクス、微細加工、パッケージングの進歩によって、消費電力の削減と小型パッケージという重要な発展がもたらされました。また新しい研究開発の結果、屋内外で空気の品質をモニタリングするためにガス・センサーを配置した成功事例も増えています。図2に、様々なカスタマの要件を満たしたガス・センサーの3つの開発例を紹介します。 シカゴ市のArray of Thingsプロジェクト(市街地環境モニタリング実験)において、SPEC Sensors社の電気化学センサーが、NO2およびO3計測用の米国環境保護庁(EPA)認証測定器と一緒に設置されました。図2Aに示したように、新しいコスト効率のよいセンサーは、EPA認証器の計測値によく追随しています。回路品質、サンプリング、筐体設計、初期校正/補正のすべてが進歩することでこの結果が得られました。本例で、センサーがこの特定の用途において有用であることは明らかですが、コストが50倍~100倍のEPA認証システムに匹敵する性能を低コストの既製品センサーにそのまま求めることはできません。 Bosch Sensortec社のマクロパッケージ・センサー・スイートには、総揮発性有機化合物(TVOC)、温度、湿度、圧力のセンサーが含まれています。TVOC計測はドイツ連邦環境庁のガイドラインが要求するものです。TVOC濃度を測るために、センサーのアルゴリズムは金属酸化物センサーが検知するTVOC関連の抵抗値をトラッキングし、周囲の温度と湿度に対してセンサーの抵抗値を補正し、図2Bに示すように0(清浄な空気)から500(重度の汚染された空気)の間でTVOCのAQIを出力します。 最近GEが開発した金属酸化物センシング材料の誘電体励起測定方式によって、長年熱望されていた全天候条件でのメタンガス漏洩放出モニタリング用センサーの校正安定性がもたらされました。この方式を採用したセンサーは、オクラホマ州、ノースダコタ州、アーカンソー州、ブリティッシュコロンビア州で行われたフィールド検証キャンペーンで使用され、初期校正値と比較して 400 日以上経過しても安定した性能を示しました(図 2C )。このような安定したセンサーの性能は、従来の金属酸化物センサー素子の抵抗値測定方式から誘電体励起測定方式に切り替えることで可能となったのです。 図2:異なる検出原理に基づく最新のガス・センサーの応用例 NO2およびO3電気化学センサーの王凱性能とEPA認証測定器との比較 BME680金属酸化物ケミレジスタのTVOC曝露時の校正結果(青い階段状のプロファイル)とそのAQIとしての±15%の信頼区間バンド 革新的な誘電体励起スキームを採用したメタンガス漏洩排出センサーを多様なフィールド検証キャンペーンで繰り返し使用した後の構成安定性 新たなアプリケーション実現への課題とソリューション現在のデータ・オン・デマンド時代には、環境センサーが実現できる新たなアプリケーションが無数にあります。スマートフォンや腕時計に便利に組み込まれたガス・センサーを創造してみてください。通勤中に地下鉄の駅の空気が汚染されていると、センサーは警告を発します。こんな警告が出たらあなたはどうされますか? マスクを着用したり、通勤ルートを遠回りに変更したり、市に陳情したりしますか? 喘息の子供と一緒にダウンタウンのパレードに参加していて、デバイスが空気がきれいであることを知らせてくれたらどうでしょうか?センサーの精度が10%しかないことを知っていたら、パレードを抜け出しますか? 喘息の子供が病院に入院してしまうリスクをどのようにして回避しますか? 最新のセンサーの設計原理の源は、20世紀の漏洩による高濃度ガス検出を目的としたものであり、現在提案されているような用途を想定していませんでした。既存のセンサーは、設計上、単一の出力(抵抗、電圧、電流、光強度など)しか持たないため、複雑な化学的背景や温度や湿度の変化に起因するセンサーの不安定性を数学的に補正することができません。汚染レベルが高いときや、関心のある化合物濃度が他を圧倒しているときには、これらの単純なセンサーが最適な性能を発揮することがよくあります。実際には、周囲の空気中には、毒性が1,000~10,000倍も異なる数十種類のガス状汚染物質が存在しています。多くの場合、既存のセンサーでは、現場の状況における信頼性と精度が不足していることが、ガス・センサーの普及の大きなボトルネックとなっています。 EPAによると、低価格センサーと基準測定器の間の測定値の相関関係は、1%から80%の大きな幅があります。また、EPAは、規制モニタリングの要件を満たす低価格センサーはないとしており、世界気象機関は、「低価格センサーでは、現在のところ、特に法的義務の履行では基準計器を直接的に代替することはできない」と強調しています。しかし、現在では、最新のセンサーが低消費電力化と小型化という重要な進歩を遂げ、さらに、複雑な環境下での信頼性の高い使用実績も増えています(図2)。それでも、新しいアプリケーションを実現するための重要な課題は、多くの場合、新たに想定されるアプリケーションに要求される精度と信頼性が、利用可能なセンサーでは不足していることにあります。 少なくとも一部のアプリケーションや一部のガスに対して、高価な専用機器に近い精度で低コストのセンサーを提供することができないでしょうか? 私たちSEMI-MSIG Device Working Groupは「できる」と考えます。この大胆な宣言を実現するために、私たちのSEMIコミュニティは、100年の歴史を持つガス・センサーに新しい技術的なソリューションを提供します。 次回の寄稿では、コントロールされていない環境条件による影響を低減し、環境センサーの安定性、検出限界、ダイナミックレンジを向上させるための規格や、新しい測定スキームを確立するためのSEMI-MSIG Device Working Groupの活動について詳しくご紹介します。また、MSIGに新たに参画いただくことで、この重要なワーキンググループにどのような影響を与えることができるかについてもご紹介します。MEMS Sensors Industry Group (MSIG)は、MEMSおよびセンサー業界が共通の課題に取り組み、イノベーションを起こし、ビジネス成果を加速させることを目指すSEMI技術コミュニティです。
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新型コロナウィルスは産業レベル、または個人レベルで様々な面で世界を変化させ、情報の使い方や消費するデータのボリュームも変化させています。ビッグデータの需要は予想以上のスピードで増加しており、以前のレベルに戻ることはまずないでしょう。スマートマニュファクチャリングテキストオーバーレイマイクロエレクトロニクス製造のためのスマート製造(インダストリー4.0)とAPC(アドバンスプロセスコントロール)の重要な要件として、近年ビッグデータの需要がますます高まっています。その結果、新型コロナウィルスによる外出制限指示のために作業者が工場の建屋に入ることがでないのにも関わらず、多くの最先端の生産施設が「消灯モード」(無人)で稼働しています。 このような変革は、業界標準に基づく装置の自動化への継続的な投資によって可能となっています。 マイクロエレクトロニクス業界の技術専門家は、1,000を超えるSEMI規格を基盤として、ビッグデータの課題に継続的に取り組んでいます。その一つが、製造装置から大量のデータを収集するための高速データ収集フレームワークである装置データ収集(EDA)規格群です。SEMIは、最新のスループット要件を満たすためにEDA機能を強化するための第一歩として、SEMI E179-0320(Specification for Protocol Buffers Common Component)という新しい規格を発行しました。この規格は、SEMI スタンダードInformation Control技術委員会の下のData Diagnostic Acquisition (DDA) タスクフォースが、EDA Freeze 3の開発の一環として作成したものです。 新しい規格SEMI E179は、プロトコルバッファーズの技術を利用した最初のSEMI規格であり、今後、他の新規格もこの技術をベースにしていくことが期待されています。Protocol Buffersは、プログラミング言語に依存しないインターフェース定義言語であり、異なるシステムやプラットフォーム間で情報を共有するのに適しています。 プロトコルバッファーズは構造化されたデータをエンコードします。プロトコルバッファーズは構造化されたデータを扱えることについてはXML(Extended Markup Language)同様ですが、バイナリプロトコルを使用して必要なデータだけを送ることにより、XMLよりも高速化することができます。 プロトコルバッファーズとgRPC® (gRPC Remote Procedure Calls)をEDA規格に統合し、HTTP/2技術を活用することで、ネットワークパフォーマンスの向上、データ転送の効率化、コンピュータリソース管理の改善を実現しています。HTTP/2はパフォーマンスを向上させるためにHTTP/1.1からバージョンアップされたものです。 HTTP/2は主要なクラウドベンダーのサービス(Amazon CloudFront®やMicrosoft Azure® Content Delivery Network (CDN)など)がサポートするなど、その技術の採用が広まっています。 パフォーマンスの向上プロトタイプテストの結果、提案された技術(すなわち、gRPC/プロトコルバッファーズを使用したHTTP/2)は、現在使用されている既存の技術(すなわち、SOAP/XMLを使用したHTTP/1.1)と比較して、大幅なパフォーマンス上の利点があることが実証されました。1つの重要な違いは、SOAP/XMLがチャネル上のすべてのデータを文字列テキストとして送信することに起因しており、これはバイナリ形式で送信するほど効率的ではありません。 gRPCは、プロトコルバッファーズで定義された中立的なインターフェースを利用して、実装に統合できるプログラミング言語固有のコンポーネントを作成します。これらのコンポーネントは、gRPC、プロトコルバッファーズ、HTTP/2プロトコルに従って通信チャネルを介して送信されるメッセージのシリアライズとデシリアライズを行うため、実装者はコア機能に集中することができます。gRPCは主要なプログラミング言語とプラットフォームをサポートしています。主なgRPC採用企業には、SalesForce®やGoogle®などがあり、この技術はすでにいくつかの業界で大規模に導入されています。 今後の展開DDAタスクフォースは、Freeze3の一環として、機能を整理して顧客のユーズケースをよりよく反映するために、gRPCとプロトコルバッファーズの統合に加えてEDA規格群(SEMI E125、SEMI E132、SEMI E134、SEMI E164)中の規格の更新を進めています。 「10年以上前にEDA Freezeバージョン1と2が開発されたとき、HTTP/1.1とSOAP/XMLは、異なるシステムコンポーネントが相互に通信できる安定した技術でした。それ以来、技術は著しく進歩し、gRPC/プロトコルバッファーズを含むHTTP/2は、マイクロエレクトロニクス業界で大規模な展開が可能な成熟度に達しています。」(Scott Ritchie, Director of Product Engineering, PEER Group® 談) データを転送する際には、セキュリティが重要な要素であることに変わりはありません。暗号化プロトコルのSSL(Secure Socket Layers)とTLS(Transport Layer Security)は、ネットワーク上で動作するコンポーネント間の認証とデータの暗号化を提供し、悪意のある行為者が転送された情報を読み取ったり変更したりできないようにします。gRPCはSSL/TLSをサポートし、装置と工場のデータ通信を保護します。これにより高いレベルのセキュリティ要件を満足させることができ、企業レベルのセキュリティ要件にも合致させることができます。 高速、効率的で安全なデータ交換は、データに対する業界の需要の高まりをサポートする基盤となります。 gRPCとプロトコルバッファーズによりHTTP/2を使うことにより、パフォーマンスを大幅に向上させて、ビッグデータの課題に対応することができます。 堅牢な技術に基づいた標準規格の導入は、最先端のマイクロエレクトロニクスメーカーの絶え間なく進化する要件を満たすための鍵となります。 著者についてAlbert Fuchigami氏は、PEER Group Inc.のシニアソフトウェア開発者です。SEMI標準化活動に積極的に参加し、北米データ診断収集(DDA)タスクフォースの共同リーダーを務め、Information Control技術委員会にも貢献しています。Albert氏は、工場のホストシステムとのデータ通信を最大限に活用するための標準化のデモンストレーションに力を注いでいます。彼は、HTTP/2 と gRPC およびプロトコルバッファーズ技術を装置データ収集 (EDA) 規格に統合することを支持しています。 本件についての問合せ:SEMIジャパン スタンダード EHS部 菅野博史([email protected] ) 初出:2020年6月11日、Standards Watch Newsletter※本稿は、Standards Watch Newsletterに掲載されました記事を日本語訳にしたものです。元の記事 https://www.semi.org/en/standards-watch-2020June/next-gen-of-SEMI-EDA-standards
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COVID-19との闘いで世界中のテクノロジー企業がイノベーションを加速させる中、MEMSおよびイメージセンサーは半導体産業の輝ける星となっています。この小さなデバイスは、サーマルイメージングや診療現場での短時間検査方法から、PCR検査装置やSARS-CoV-2検出技術に至るまで、広範な電子機器の進歩を支えています。 SEMIはYole Développementのアナリスト、Dimitrios Damianos氏、Chenmeijing Liang氏に、MEMSおよびセンサー市場の動向とマイクロエレクトロニクスを利用した技術によるCOVID-19感染収束の世界的推進への貢献についてお話をうかがいました。 MEMS・センサー技術についてのさらなる情報が、2020年11月12-13日にミュンヘンで開催されるSEMICON EuropaのSEMI MEMS Image Sensors Summitで提供されます。ご登録はこちらまで。 SEMI:世界的パンデミックにもかかわらず、MEMS・センサー市場の成長は止まらず、ヨーロッパだけではなく世界的にも最も好調な産業のひとつとなっています。この成長をけん引しているのは何でしょうか? Damianos氏:MEMSは、圧力や加速度を計測する最初のセンサーから、回転センシングや可視光管理、さらに可視光を超えた光センシング、超音波やマルチスペクトルへの拡大と、絶えず進化を続けてきました。現在、私たちが向かっているのは、環境のあらゆる側面をセンシングする時代であり、このために、大量のデータ処理、さらには解析によるデータの質向上が進められています。 COVID-19は、世界の各種市場に好悪様々な影響を与えています。自動車、交通機関、民間航空が被害を受けた一方で、電気通信と医療へは好影響をもたらしました。消費市場、モバイル市場、産業市場への影響は中程度です。さらに、COVID-19は製造業における現在のグローバルなサプライチェーンに対する見方を変えつつあり、パンデミックや第一次ロックダウンによってもたらされる同様のリスクを最小限に抑えるために、バリューチェーンの地域課が進展する可能性があります。 SEMI:貴社の調査によると主要なMEMSプレーヤーはどこになりますか? Damianos氏:MEMSプレーヤーについては、10年前にはTexas Instruments(TI)とHewlett-Packard(HP)がシーンをリードし、それに続くBoschとST Microelectronicsを含めて同程度の収益水準にありましたが、2019年は大きく様変わりしました。現在では、BroadcomとBoschがそれぞれ約14億ドルの収益でトップに立っており、それ以外のMEMS主要プライヤーは、4億ドルから6億ドルの収益範囲で競い合っています。MEMSマイクメーカーは、音声インターフェースの採用増加で利益を得ていますが、モビリティやスマートフォン向けのMEMSが主力のプレーヤーは、最終製品の需要が弱く、若干苦戦している状況です。 SEMI:COVID-19がMEMSの各市場に及ぼす影響について、2020年にどんなシナリオが想定されますか? Damianos氏:2020年の消費市場は2.6%の微減、自動車市場は27.5%の縮小、防衛・航空宇宙市場は20.5%の縮小をYole Développementでは予想しています。防衛市場については、今年度の主要計画はすべて継続実施となるため、大きな影響はないでしょう。市場全体では、サプライチェーンや物流の問題により、若干の納入遅延が発生する可能性があります。一方で、商用/民間航空宇宙アプリケーション用センサーは、航空旅行業界のマヒのために苦しむことになるでしょう。好調の可能性があるのは、通信分野の4.7%増、医療分野の10.6%増、産業分野の11.5%増となります。 世界的なパンデミックの影響で、需要が急増しているMEMSのタイプもあります。例えば、人の体温を非接触で測る必要性から、ガンタイプ温度計やサーマルカメラに使用されるサーモパイルセンサーやマイクロボロメータの需要が増加しています。また、マイクロ流体デバイスを用いたDNAシーケンサやCOVID-19を検出するPCR検査装置は、細菌やウイルスを分子レベルで高精度に検出する最新の方法として、市場の注目を集めています。さらに、人工呼吸器の圧力・流量計は、病院の集中治療室(ICU)での需要拡大によって、今後成長が期待される分野です。 SEMI:長期的な成長トレンドをどのように予測しますか? Damianos氏:長期的には、世界のMEMS数量は2019年の244億個から2025年には508億個へとほぼ倍増し、同期間のCAGRは13%になると予測しています。世界のMEMS市場は、2025年までに177億ドルの収益に達する可能性があります。 多くのセンサーを統合したウェアラブル機器が増加傾向にありますが、費者志向を高めたヘルスケア機器への動きもあります。さらに、音声インターフェースおよび音声/バーチャル・パーソナル・アシスタント(VPA)関連市場が今後も高い成長を見せ、音声キャプチャの品質を高めたMEMSマイクへの需要が増加しています。MEMSデバイスは、高精度化、超低消費電力化、組み込み知能、そして医療アプリケーションのための生体適合化へと向かっています。 MEMS のプレーヤーは、コモディティ化を防ぐために、多数のセンサーをグループ化してセンサーハブを形成したり、あるいはデータ処理、アルゴリズム、ソフトウェアを追加したりすることで、より多くの価値の提供を試みるでしょう。業界のプレーヤーは、センサーの近くにプロセッサを追加(例:Knowles)や、クライアントのアプリケーションのユースケースの改善(例:Bosch や ST)など、様々な戦略を採用しています。エッジ側のAIは付加価値追加には非常に魅力的であり、すでに多くのスタートアップ企業が取り組んでいます。いくつかの例としては、常時オンセンシング(AspinityがInfineon、Syntiantと共同開発)、エコーロケーション(IMERAI)、慣性センサーを使った予測メンテナンス(Cartesiam)などがあります。これがMEMS技術の次の焦点になることは間違いないでしょう。 SEMI:CMOSイメージセンサ(CIS)は、先進運転支援システム(ADAS)のようなアプリケーションにむけたマシンビジョンやAIを搭載したデバイスの開発で要となる技術です。CISは、新しい技術製品やユースケースにおいて、現在進行中の多くの革命の原動力となっています。イメージセンサー業界の現状はどうなっていますか? Liang氏:昨年は、旺盛な需要と生産能力の限界による高価格が重なった例外的な年でした。2019年第4四半期は予想を大きく上回り、最終的にCIS業界は通年で193億ドルに達しました。今年は通常に戻りますが、パンデミックの影響があるにもかかわらず、7%から12%の範囲での成長が見込まれると考えています。昨年の前年比25%の成長率は、過去10年間で最も高いものでした。CIS の市場シェアは、モバイルが 69%と依然として市場を支配しています。コンピューティング(8%)とコンシューマ(5%)の2つの市場は、モバイル市場に隣接しているが、スマートフォンの混乱により、徐々に地歩を失っています。 セキュリティの市場シェア 6%ですが、今後はおそらく CIS の第 2 位の市場となるでしょう。これは中国の新興プレーヤーにとっては得意分野なのですが、残念ながら現在の貿易戦争で打撃を受ける可能性があります。自動車市場は、ADAS、ビューイングカメラ、インキャビンカメラの新アプリケーションが多数開発され、2018年から2019年にかけて非常に好調に推移しました。最後になりますが、産業用カメラアプリケーションは、特に半導体産業と自動車産業の大規模な自動化投資の恩恵を受けましたが、これらの市場がポストCOVID-19の世界で再編成されるため、多くの不確実性が存在しています。 SEMI:季節性とCOVID-19の影響を最も受けやすいCIS市場はどれですか? Liang氏:四半期毎に実施している当社のCIS市場観測によると、自動車市場とセキュリティ市場は、季節性の観点から当社の予想以上にパンデミックの影響を受けました。コンピューティング市場については、ロックダウンの直前に状況が改善しました。第1四半期はノートPCやタブレットの販売が好調に推移し、プラスの影響を受けましたが、セキュリティ機器に大きな影響はありませんでした。車載用は通常の季節性通りに第1四半期のカメラ需要が非常に高くなりましたが、その後は自動車出荷台数が減少しました。2020年の自動車用CIS市場は、自動車の生産台数が減少したものの、カメラの装着率が増えたことで、2019年と比較してほぼ横ばいで推移するでしょう。消費部門と産業部門は第1四半期に下落しましたが、これは年明け早々に通常発生する動きです。 今後5年は少し伸び悩むかもしれないし、来年の成長を予測していますが、将来的にはモバイル市場のシェアは低くなるでしょう。実際、モバイルCISの成長率はCISの成長平均を下回っており、セキュリティ、自動車、産業分野のシェアの拡大が見込まれます。CIS市場は2025年には280億ドルに達する可能性があります。 当初、COVID-19は、中国の工場が正月休みに入る時期にパンデミックが始まったため、生産面への影響は限定的でした。現在は供給が回復していますが、当社では需要面での影響はまだ限定的だと考えています。2020年のスマートフォンの生産台数は6%減となりますが、今年はモバイル向けカメラの出荷台数が10%程度増加するはずです。モバイル市場のもう一つの追い風となるトレンドは、光学式指紋認証の実装です。現在、ハイエンドのAndroidスマホが、この種の技術を採用しています。2023年については、光学式指紋認証からの収益は10億ドル以上になると予測しています。 自動車市場のロードマップは、カメラの普及によって推進されています。1台の車に10台のカメラが搭載され、一部の高級車ではそれ以上のカメラが搭載されるようになるでしょう。安全性や利便性に対する需要の高まりは、今後、1台あたりのカメラが増えることを意味します。装着率が高いことから、現在の自動車市場の平均は1台あたり2.0台程度ですが、2025年には1台あたり3.5台になると予想しています。セキュリティ分野でも、現在はCMOS方式のIPカメラが最も重要となり、CCD方式のカメラは市場からほぼ撤退しています。 SEMI:現在重要となっている技術トレンドは何でしょうか? Liang氏:3D半導体技術がホットです。CISウェーハ積層技術は、間違いなくCIS技術競争の中心にあります。将来的には、AI分析などの最近開発されたプリケーションを適用した新しいタイプのCISが考えられます。これまで、CISの様々な種類の画素が登場してきました。最近ではグローバルシャッター(GS)や間接TOF方式が登場し、現在ではTOF方式の画素が量産されています。3D半導体技術は、1チップに多くの価値を詰め込むことができるため、業界にとっては大当たりとなりました。シリコンの表面積が増えているのですが、追加分は積層されます。 COVID-19はまだ問題視されており、2020年のスマートフォンの終着点はいまだに不透明です。CISへの短期的な影響としては、昨年の前年比25%という成長率が今年は鈍化するでしょう。自動車生産台数の落ち込みは、車載カメラの装着率の上昇で緩和されると考えられます。また、セキュリティ市場もCISの成長をサポートするでしょう。 以下のレポートからMEMS/センサー市場のさらなる情報が得られます(外部リンク): Status of the MEMS Industry 2020 3D Imaging and Sensing 2020 CIS Market Monitor Q2 2020
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慣性センサーは、ウェアラブル機器にとってますます重要な役割を果たすようになっています。過去10年にわたってユーザーの経験を単純な活動や健康状態の検出によって定義してきたウェアラブル機器は、慣性センサーの進化を推進力として、こうした質素な機能から脱却しました。一日の歩数を伝えるという単純な行為から始まったウェアラブル機器は、水泳のストロークやランニングの歩調、さらにはゲレンデ外でのスキールートのマッピングに至るまで、より深い洞察をユーザーに提供するようになったのです。進化した慣性センサーの基盤の上に、光学センサー、温度センサー等のセンサー技術を融合し、これまでは病院に行かなければ入手できなかった臨床レベルのヘルスケア情報が提供されています。 今日の慣性センサーは、健康状態の改善を再びリードしています。ただし、今回の患者は人間ではなく機械です。実際のところ、重要な機械の状態は、工場装置、風車、鉄道の台車、航空機などいずれも、その振動の特徴を精緻に分析することで長年にわたって評価されてきました。このために使用されるセンサーは、振動振幅が非常に小さく検出が難しいこと、また広帯域にわたるスペクトル成分の理解が重要であることから、圧電技術に依存してきました。ノイズと帯域幅に関しては、大きな圧電セラミックの方が、静電MEMSよりも大幅に優位だったのです―ただし、最近までは。 かさばる高価な圧電センサーを使用して機械の状態をモニタリングするのは、MRI検査を受けるために医院に行くことに似ています。使用される機器(センサー、受信機)は高価で、これを操作し情報を解釈するためには、高度な訓練を受けた専門家が必要です。このため、圧電センサーは極めて重要な機械にのみ搭載されました。それ以外の機械については、継続的なデータがとれないギャップをカバーするため、非効率な定期点検を実施するほかありませんでした。 状態基準モニタリングは、重要な機械パラメータのリアルタイムセンシングにより、システムのダウンタイムを短縮し、効率を向上させます 機械の健康診断の進化 数年前、サプライヤーが圧電素子から静電容量式 MEMS への切り替えを開始したとき、MEMSによる機械の状態モニタリングの民主化が始まりました。性能はまだ圧電センサーと同等ではありませんでしたが、MEMS 技術はさまざまな故障の捕捉に成功しました。その一例として、ADXL001 は、振動モニタリング市場の根幹となるエレクトロニクス内蔵型圧電センサー(IEPE)および 4-20 mA センサーに採用され始めています。このセンサーの帯域幅とノイズの制限から、極早期の検出や予防的なモニタリングには使えませんでしたが、欠陥が進行して切迫した状態ではトラッキングが可能でした。 他のデジタル加速度センサーも、簡素化により多くの機械への利用拡大を目指す新しいワイヤレスシステムのプロトタイプへの採用が始まっています。自己完結型のデジタル・ワイヤレス・センサーであれば、より低価格かつ容易に展開し、エッジ側にコンピューティング能力が付与できるという考えです。 残念ながら、ノイズの少ないMEMSセンサーであっても、帯域幅の制限があり、機械の最も経済的なメンテナンスの方法や時期がわかるような早期の故障診断や予測はできませんでした。こうしたMEMSセンサーは、差し迫った故障を検知して、致命的な損害を防ぐために使用されていました。しかし、誰もが知っているように、医師が病気を早期に発見すればするほど、より良い結果が得られる可能性は高くなります。早期発見できれば、医師が治療のために利用できる治療方法の選択肢が広がるからです。 慣性MEMSは、ADXL100xシリーズなどの次世代静電容量型MEMSの登場により、新たなフロンティアを開拓しています。超低ノイズ密度と高い周波数特性を実現した新しい静電容量型MEMSデバイスが、その要求を満たしてくれるのです。最大25kHzまで3dBの帯域幅があり、0.4dBから10kHzまでフラットな応答曲線を持つこれらの加速度計は、DC性能の向上、堅牢性の向上、長期安定性、直線性、そしてもちろんコストなどの魅力的な特性が実証されており、静電容量型MEMSは圧電素子よりも優れた選択肢となりました。 高帯域幅静電容量型 MEMS の使用は容易であり、価格も手頃であることから、市場も反応をし始めています。状態モニタリング機器は、多くのメーカーが提供するようになりました。その結果、豊富なデータが生成・利用されるようになり、機械学習や人工知能(AI)を使ってより優れたタイムリーな予知メンテナンス・アプローチが開発されています。 機械の状態基準モニタリング市場は注目すべき規模があります。35億ドルと推定され、成長を続けている状態基準モニタリングは、ダウンタイムを短縮し、定量化可能な方法で機械の稼働率を向上させます。また、恩恵を受けるのはメーカーだけではありません。より持続可能で効率的な工業プロセス、高速で安全な大陸横断鉄道、道路上だけでなくエンジンルームで何が起きているかを感知する自律走行型の自動車やトラック、そして進化する私たちの生活をサポートする近代的なインフラストラクチャーを考えれば、機械の状態モニタイングが全ての人々に何らかの恩恵をもたらすことが明らかです。 Analog Devicesの状態基準モニタリングの詳細についてはオンラインで見るか、パンフレットをダウンロードしてください。 Analog Devicesは、MEMSとセンサー業界が共通の課題に取り組み、イノベーションを起こし、ビジネス成果を加速させることを可能にするSEMI技術コミュニティ、MEMS Sensors Industry Group (MSIG)の長年のメンバーです。
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COVID-19によって、半導体製造サプライチェーンに属するあらゆる企業が、在庫をどれだけ持つべきか再考を強いられることになりました。 クリティカル・サブシステムのサプライヤは半導体製造装置サプライチェーンのブルウィップ効果[i]の経験を積んでいますから、現在の状況下でも、生き残りと繁栄に向けた体制が整っています。さらに、彼らの顧客がパニックになって買いだめや二重発注をはじめ、需要の振れを拡大していないかを常に警戒しなければなりません。 COVID-19によって、クリティカル・サブシステムのサプライヤ各社の業務管理は、さらに複雑になりました。原材料や部品の供給が乱れたことで、事業の円滑な運営に必要な在庫量を見直すことになったのです。この変化によって、在庫の適正レベルはどの程度にすべきか、また顧客が過剰な在庫を抱えているのをどうすれば察知できるか、という疑問が必然的に生じました。この疑問への回答を見つけることは、特に旺盛な成長期の真っただ中にあって、非常に重要となります。 クリティカル・サブシステムのサプライヤからの立場では、原材料や部品の在庫確保が最優先であり、在庫は1ヶ月程度から3~5ヶ月程度まで増加しています。生産面では、四半期生産量は過去最高に近いレベルにありますが、完成品がすぐに出荷されているため、完成品の在庫レベルは比較的低くなっています。クリティカル・サブシステムのサプライヤは、顧客からの委託分も含め歴史的に売上の17%前後の在庫を保持してきましたが、直近の四半期では、需要への対応に追われ、在庫レベルは13%近くまで下がっています(Figure 1)。 2020年上半期のクリティカル・サブシステムの売上成長率は、半導体装置を大幅に上回りました。これは、顧客の過剰注文に対する危険信号となっています。 歴史的に、半導体製造装置メーカーはクリティカル・サブシステム/コンポーネントの在庫を売上高の22%程度前後してきました。Figure 2を見ると、2018年の前半に、クリティカル・サブシステム/コンポーネントの在庫が売上高の27%に急増しています。これは、2017年の半導体装置市場のブームにおいて過剰注文が発生したためです。2018年の第1四半期に装置市場が急落すると、過剰在庫を抱えることになり、それが2019年末まで続きました。2019年第4四半期の装置市場の回復により、積みあがった在庫は減少しています。通常の状況であれば、在庫比率は通常レベルに戻ったはずです。しかし、2020年についてはすべてが普通ではなく、COVID-19に対応して装置メーカーは、在庫率を非常に高レベルで維持しています。 このような厳しい時代にあって、半導体業界では、Just in Timeのための在庫からJust in Caseのための在庫に移行していることは明らかです。装置メーカーが保有すべき適切な在庫量はまだ明確ではありませんが、今は、総売上高に対する在庫率をモニターすることに意味があるでしょう。もしこの指標が横ばいか下降するならば、健全だと見なすことができます。増加した場合は、懸念とさらなる調査のトリガーとすべきです。 クリティカル・サブシステムについて、またVLSI ResearchのCritical Subsystemデータベースについては、VLSI ResearchのWebサイトをご覧ください。 [i] 需要の変動が拡大しながらサプライチェーンをさかのぼる現象で、鞭を手元で小さく揺らすと、先端では大きく振り動くのになぞらえて呼ばれる。
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SEMIジャパンでは在イスラエル日本国大使館のご厚意で「イスラエル経済月報」を提供いたします。イスラエル介在指標、経済記事、日本イスラエル経済記事、イベント予定などがまとめられています。詳細は下記PDFをご覧ください。 https://www.israel.emb-japan.go.jp/files/100082570.pdf 概要 イスラエルの動き(主な報道) 主要経済指標 イスラエル 経済関係 日本-イスラエル 経済関係 ベンチャー投資 2020 年第 2 四半期の資金調達額は 25 億ドル スタートアップ 2020 年上半期のエグジットは 6 年ぶりの低水準 COVID-19/スタートアップ ハイテク企業の状況は依然として厳しい 日本-イスラエル 経済関係 投資 今年上半期、日本からイスラエルへの投資額は増加 インシュアテック ソフトバンクが出資する Lemonade 社が NY 証券取引所に新規上場 フィンテック 三菱 UFJ ファイナンシャル・グループの CVC が ChargeAfterR 社に出資 MaaS WILLER がモービルアイと戦略的パートナーシップを締結 自動車 バーチャルメカニクスが Foretellix 社と業務提携 自動車 デンソーが TriEye 社と POC を実施 自動車/サイバーセキュリティ ルノー・日産・三菱アライアンスのテルアビブイノベーションラボがCybellum 社と提携 ドローン/建設 DRONE FUND が Civdrone 社に出資 宇宙 アストロスケールが Effective Space Solutions 社の知財を取得し、同社の R D 従業員を雇用してイスラエルに拠点設立へ 製薬 テバが日本事業を縮小。武田テバの一部事業を日医工に譲渡。
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KRYSTAL株式会社は山口県宇部市に拠点を構えるベンチャー企業であり、センサー、アクチュエーターとして広く使用されているMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の素材開発を行っております。これまでDLC(ダイヤモンドライクカーボン)成膜で培った独自のプラズマ制御技術を基盤として、圧電体の一種としてよく知られているPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)の単結晶薄膜の工業化に成功して以来、各種圧電材料の単結晶化に基づいた技術の進化に挑み続けています。 弊社技術のキーワードは「単結晶」です。原子配列の向きが全く同一である物質は単結晶と呼ばれ、その代表例としてダイヤモンドが挙げられます。硬くて透明なダイヤモンドも、柔らかくて黒い鉛筆の芯も、構成元素(もしくは原子)は同じカーボン(炭素)であり、その結晶構造の違いによって物性が大きく変わることが知られています。これは上記のPZTも例外ではなく、単結晶化によって特性面が大きく改善されるため、利用シーンの拡大や、コストダウンの効果が期待されます。 現在、商品化しているのはPZT薄膜であり、成膜品のご提供だけでなく、お客様からのご支給基板への成膜サービスも行っております。成膜されたPZT薄膜は前述の通り単結晶となっており、低い誘電率を持ちながら、高い圧電性や変位におけるリニアリティー、温度特性を実現している面白い材料となっています。また初めから分極されているため、お客様の工程でポーリングの必要がないというのも、特徴の一つです。弊社では現在2種類のPZT単結晶薄膜を標準仕様製品としてラインナップしており、お客様のニーズに応じて提供しております。 ①センサー仕様高いc軸配向性を持ち、誘電率を140以下まで下げることで、歪みによる出力電荷量を向上させた仕様です。圧電効果の利用に合わせた設計をしています。②アクチュエーター仕様高いd定数と耐電圧を持ちながら、誘電率を下げてバランスを取った仕様です。逆圧電効果の利用に合わせた設計をしています。これら標準仕様膜に限らず、お客様からのご要望に合わせて膜特性をカスタマイズすることも可能です。弊社では高い技術力と豊富な経験に基づき、お客様にとってのオンリーワンの圧電膜を提供致します。 さて、一般的には単結晶膜の成膜というのは、難易度が高いことで知られております。それにも関わらず、弊社が比較的幅広くカスタマイズできる理由は、独自の単結晶化技術の懐の広さにあります。圧電膜を単結晶化するにあたり、結晶格子整合層(バッファー層)としてジルコニア(ZrO2)を使用しており、その表面には極めて緻密かつ微小なピラミッド構造が形成されています。弊社はこのピラミッド構造が上部の薄膜の結晶格子に応じて動くことで、自然に配向が生じるといったメカニズムを世界で初めて発見。実際にこのメカニズムに基づいて、様々な材料の単結晶化に成功しています。 具体例としては、鉛フリー材料の代表格であるKNN(ニオブ酸カリウムナトリウム)やBaTiO3(チタン酸バリウム)、RFフィルターの材料であるLT(タンタル酸リチウム)、LN(ニオブ酸リチウム)の単結晶化が挙げられます。また、強相関系材料として注目されているBFO(ビスマスフェライト)にBLT(ランタン酸タンタル酸ビスマス)の単結晶化にも成功しました。 全く格子定数の異なる様々な材料が同じバッファー層上で単結晶化していることは、まさに驚くべき事実です。この技術を応用することによって、新たな機能性材料が出現する可能性を目の当たりにして、一人の技術者としてもどこまでも夢が膨らむばかりです。弊社ではこのバッファー層も商品として、皆様にご提供しております。大学との共同研究の中で、このバッファー層を使うことによって、弊社の外でも単結晶化に成功されており、特性向上の一助となっております。基礎的な研究分野から、製品の応用開発まで、様々なお客様にご使用頂いております。 ベースとなる材料の性能が上がれば、自ずと製品の性能も向上します。様々な場所・用途で弊社の技術は必要とされると信じております。常に柔軟な発想と実直な姿勢で技術を磨き続け、「小さな巨人」の気概を持ってお客様の期待とニーズに応えて参ります。 そして「あらゆるものを単結晶化する」をスローガンに、光学素子やパワーデバイスといった新たな領域にも常に挑戦し続け、安心・安全かつ快適な社会の実現に取り組んで参ります。
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5GやAIによって実現するアプリケーションが半導体産業の恵みとなることが期待されていますが、そのためには、チップメーカーが達成しなければならない大きな課題があります。ミッド~ハイエンドのアプリケーション用デバイスが求める性能、消費電力、大きさ、コストの厳しい条件を満たすチップ設計です。この難題を実現するのがヘテロジニアスインテグレーションであり、ポストムーア時代での半導体イノベーションを切り開く技術となるでしょう。 この高度な集積技術とパッケージング技術に関する技術課題とビジネス機会への理解を深めていただくため、SEMIと台湾AIチップ連盟(AI on Chip Taiwan Alliance)は先ごろ、ウェビナー形式でのフォーラムを開催いたしました。このオンライン・フォーラム「Heterogeneous Integration Enables 5G and AI」では、ASE、Unimicron、Dialog Semiconductor、Cadence、AITAなどの業界リーダーに参加いただき、技術トレンドと、ヘテロジニアスインテグレーションに不可欠な次世代製造プロセスを推進するための業界横断的な交流プラットフォーム構築の重要性について、以下のような議論が行われました。 ヘテロジニアスインテグレーションの技術課題克服が台湾のハイエンド半導体製造発展のカギとなる 国際半導体技術ロードマップ(ITRS)チームが2016年に発表したヘテロジニアスインテグレーションロードマップ(HIR)が重要な第一歩であったと、ASE Group副社長のC.P. Hung氏はウェビナーの開会挨拶で述べました。HIRは、前競争領域での共同研究を刺激することで、ヘテロジニアスインテグレーション技術開発を前進させ、さらにはエレクトロニクスイノベーションを加速させることを目的としています。このロードマップは、エレクトロニクス業界に長期的なビジョンを提供し、将来求められる技術と可能性のある解決策を示しています。現在、HIRワーキンググループの活動は、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)や5Gなどの最先端技術に焦点を当てています。 Hung博士は、へトロジニアスインテグレーションによって、半導体エコシステム及びサプライチェーン間の従来の協力関係が再構築され、その結果、高性能アプリケーションの妨げとなっているI/Oのボトルネックが解消されるだろうと予測しました。また、業界の再編成は、多ピンI/O、超薄型デバイス、高周波信号シールドを実現するためにも必要です。今日のチップ業界は重要な一歩を踏み出し、ウェーハレベルの高度パッケージングサービスを強化するプラットフォーム作りを進めており、OSATや基板サプライチェーンのパートナーとの協力関係を深めています。 Unimicronの研究開発事業部キャリアSBU担当副社長であるYu-Hua Chen博士は、現在のIC基板の限界を克服することが、ヘテロジニアスインテグレーションが発展するための1つの鍵であると述べました。博士は、業界はハイエンドパッケージングの顧客のニーズを満たすために、基板の厚さ、密度、ピッチ、自動化の限界に取り組まなければならないと指摘しました。 もう一つの障壁は、チップの歩留まりを向上させる鍵となる輸入材料の特許技術が守秘義務で隠されていることで、これに基板技術者が容易にアクセスし、理解できるように突破する必要があります。Chen博士は、業界全体のパートナーシップが、こうした技術的ブレークスルーには不可欠であると述べました。 さらなる発展にむけたサプライチェーンと国境を越えたエコシステムのパートナーシップ強化 Dialog Semiconductor(ドイツ)のアジア本部長、Leroy Liu氏は、台湾が長年にわたり半導体製造とアプリケーションエンジニアリング技術に多額の投資続けた結果、世界トップのチップ製造ハブとなり、その過程でチップ機能の最適化において大きな飛躍を支えてきたと述べました。その半導体製造能力ゆえに、台湾はまた、ヘテロジニアスインテグレーションパッケージング技術を成熟させる中心的役割を担うことも可能であり、国際的なサプライチェーンのコミュニティと提携して開発コストを管理しながら、技術課題により効果的に取り組むことができるだろうとLiu氏は続けました。さらに、台湾はヘテロジニアスインテグレーションが成功するために不可欠なエコシステムを構築するために、競合他社も含めたパートナーシップ構築にも資することができるとも述べました。 CadenceのプロダクトマーケティングディレクターであるJulian Sun氏は、ヘテロジニアスインテグレーションの技術課題を理解し解決するためには、EDAツールが重要となるだろうと述べました。IC基板、パッケージング、チップ設計のすべてが専門分野をまたがる技術課題を抱えているからです。このような課題を解決するために、Cadenceはインテリジェントシステム設計製品を提供し、半導体のナノレベル、パッケージング/テストのミクロンレベル、基板のミクロン/ミリレベル、さらにはピン/ピッチ、I/Oモデル、熱的電気的問題まで、広範な設計課題に対応するソリューションです。様々な技術設計をサポートすることで、カスタマの設計サイクルを短縮し、設計品質の強化とコスト削減に貢献します。 Sun氏はまた、ヘテロジニアスインテグレーションのためのシリコンインターポーザの設計という重要な課題を克服することの重要性を指摘しました。今日のEDAツールでは、5GAiPやHBMなどの複雑な構造の設計を最適化可能であり、台湾の半導体エコシステムプレーヤーがヘテロジニアスインテグレーション市場の変化に迅速に適応する上でも有効です。 AITAのエグゼクティブ・セクレタリー Shih-Chieh Chang氏は、半導体メーカーは高コストと低歩留まりに悩んでいるが、中でもAIチップの設計は特に難しいと述べました。そのため、チップ業界では現在、AIチップの少量生産にはFPGAを使用するようになり、冗長設計によって製造歩留も容易に改善できるようになったのです。AITAでは、チップ業界、学界、研究機関の連携を形成するために、スペシャルインタレストグループ(SIG)を結成しています。AIチップの量産化に向けたプラットフォーム構築を目指しています。 SEMI Taiwan Heterogeneous Integration関連イベントへの参加をご希望の方は、アウトリーチシニアスペシャリストのUla Huang([email protected])までご連絡ください。
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