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Technology and Trends

先進的な製造ソリューションの導入は、欧州の経済成長と国際競争力の支える重要な原動力の一つです。人工知能(AI)、機械学習、デジタルツイン、ビッグデータ分析などの技術は、欧州の多くの中小企業(SME)のイノベーションと生産能力を維持する上で不可欠なものとなっています。デジタル化と国際技術競争を背景に、欧州の中小企業は、持続可能で資源効率の高い生産活動に向けた、イノベーションによる製造の転換を受け入れる必要があります。 中小企業、大企業、技術研究機関、および学術機関を巻き込んだ業界全体のコラボレーションであるMADEin4(デジタル化された電子部品およびIndustry 4.0のメトロロジー進歩)プロジェクトは、中小企業がコスト競争力のある技術革新を取り入れて生産性を向上し、海外の競合に先んじた効率改善を実現するための支援をしています。 MADEin4メンバーであるSEMIは、Excillum社のCEOであるBjörn Hansson氏、COOのDavid Lindblom氏、研究プロジェクトマネージャーのSimona Laza氏、ならびにNearfield Instruments社のマネージングディレクター兼CEO/COOであるRoland van Vliet氏に、欧州中小企業のイノベーション能力に対するEUが資金提供するプロジェクトの重要性と効果についてお聞きしました。 SEMI:MADEin4は貴社のイノベーション目標にどのように貢献していますか? Nearfield Instruments:当社は、計測機メーカーとして、次世代半導体デバイスの開発と製造のためのハイスループットスキャニングプローブ計測ソリューションを提供しています。計測にフォーカスしたプロジェクトであるMADEin4は、当社の技術ロードマップの中核となる研究開発目標の加速と拡大につながります。様々なパートナーとの協力を通じて、初期段階の見通しと、ソリューションをユーザーと試験検証する機会が得られました。 Excillum:当社は、ハイエンドのマイクロ/ナノフォーカスX線源の分野をリードする中小企業として、EUが資金を提供するプロジェクトに参加し、研究開発を推進しています。 Excillumのビジネスと長期的なビジョンは、まだ定まっていない高度な技術を活用に根差しています。そのような技術開発は、研究の開始から製品化までに非常に長いサイクルタイムが必要となります。中小企業にとっては、何年も後にならないと採算が合わない研究を自己資金で進めることは、不可能とさえ言えるほどの困難です。MADEin4プロジェクトによって、当社は世界のリーディングメーカーとの共同研究が可能となり、半導体産業向けの高度検査計測技術開発というイノベーション目標を進めています。 SEMI:EUが資金提供するプロジェクトへのSMEの最大の貢献はなんでしょうか? Nearfield Instruments:MADEin4のようなEUが資金提供する大規模プロジェクトには、大企業が多く参加しています。EUプロジェクトの機会を検討する際に、このことに落胆してはいけません。大企業は、中小企業が開発した革新的なアイデアや技術コンセプトを頼りにして、一緒に仕事をしたいと考えています。 Excillum:中小企業は、常に潜在的な市場を念頭に置き、見込み客を把握している必要があります。 EUプロジェクトが提供するすべての利益と機会を活用するためには、中小企業は資金面だけでなくイノベーションを追求すべきであり、企業のロードマップもEUプロジェクトの範囲に合わせるべきです。さらに、業界団体への加盟や、EUが資金提供するプロジェクトでの業界関係者とのパートナーシップによって、市場の理解を深め、個人的なネットワークを広げることができ、企業の将来のチャンスを増加につながるでしょう。 SEMI:SEMIのような国際工業会に加盟すると中小企業にはどんなメリットがありますか? Nearfield Instruments:SEMIはガイダンスと方向性を与えてくれます。市場を深く反映し、技術的な洞察を提供する組織の一員になれば、すべての関係者の総合的な知識を役立てることもできます。SEMIへの加盟は、業界内での真剣さとプロ意識のアピールともなります。 Excillum:中小企業は、その規模のにより活動範囲が限られています。業界団体が提供するネットワークや人脈は、中小企業の手の届く範囲を拡大してくれます。これは、技術の検証、ビジネスモデルの作成、プロスペクティングのために利用できるでしょう。また、業界団体は、ビジネストレンドに関する洞察を得るチャネルとしても機能し、大企業、研究技術機関、中小企業とのネットワークを構築する機会を提供しています。 公式免責事項:MADEin4は、助成金契約第826589号に基づき、ECSEL JUから資金援助を受けています。当該JUは、欧州連合のHorizon 2020研究・イノベーションプログラム、フランス、ドイツ、オーストリア、イタリア、スウェーデン、オランダ、ベルギー、ハンガリー、ルーマニア、イスラエルから支援を受けています。
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OSAT (アセンブリおよびテスト外部委託業者)は現在、世界の半導体産業のアセンブリおよびテスト工程製造の大部分を担っています。OSATの工場では、手動操作がレガシーです。意思決定は手動操作によるもので、材料やWIP(仕掛品)を移動させるのも手動です。工場では、事実上すべてが手動操作で行われています。さらに、OSATの工場環境は、典型的には、装置のレイアウト、材料キャリアおよび保管について、物理的な制約が数多く存在します。工場におけるマテリアル・ハンドリングを自動化するためには、このような制約の全てが課題となります。 また、IDMと比較した場合、OSATにおける売り上げ利益率および営業利益率はとても低いものですが、OSATが世界中で扱う半導体製品の割合は年々増えており、一方IDMのシェアは減少しています。生産量の増加と利益率の低さから、OSAT工場では自動化が進められていますが、克服すべき課題も多く存在します。 山積する技術的課題 OSATでは、生産の自動化にあたり、多くの技術的な課題に直面しています。まず、工場にすでにあるレガシー装置は、通常25年から30年も前から使われているものです。これら古い装置は、自動マテリアルハンドラーに対応するように設計されていません。例えば、古い装置のアクセスドアは、装置を大幅に改良しない限り、自動化されたWIPの受け渡しの実現は困難ということになります。 第2に、OSATの工場には自動化を支えるためのインフラが整備されていません。まず、これらの古い装置のほとんどはSECS/GEMに準拠していません。(SECS/GEMは、装置からホストへのデータ通信のための半導体業界の標準装置インタフェースプロトコルです)。したがって、これらの機能を、既存の装置に後付けするか、装置から必要なデータを抽出する他の手段(例えば、装置の制御を行うPLCからデータを取得する)が必要となります。 同様に、現在使用されているWIPキャリア(ウエハキャリア、トレイ、マガジンなど)は、自動化対応の設計ではありません。半導体ウェーハ製造とは対照的に、ほとんどのOSAT企業は、キャリアの在り方について異なる考え方を持っているようです。特に、半導体工場内でウェーハをある装置から次の装置へ運ぶために使われる、標準的な300mmFOUP(Front Opening Unified Pod)のようなものはありません。OSATの領域では、キャリアの形状、構成、さらにはグリップハンドルのバリエーションの多さが工場の自動化を妨げています。このように、さまざまなキャリアすべてに適応可能なグリッパー(grippers)と柔軟性を備えたマテリアルハンドリングロボット(搬送ロボット)をどのように設計するか?それは、難しい問題であり、高額な費用が必要となります。 OSATの施設自体は、単純に自動化が考慮されなかった時期に設計されたことから、自動化された搬送ではなく、作業員による搬送をベースに設計されています。その結果、図1に示すように、これらの施設の装置は非常に密接に設置されています。(フロア・スペースのコストを削減するため)。 図1:テスト施設内における装置の密接な配置は 自動マテリアルハンドリング採用を妨げている OSATの工場では、半導体ウェーハ製造工場でよく行われているような、自動運搬装置を床にあるいは天井に、新たに設置することはとても難しい状況です。AGV(無人搬送車)がOSATのレガシー工場内で稼働することはありません。なぜなら、AGVが走行する余裕がないからです。 課題への取り組み では、これらすべての課題に対処するにはどうすればよいのでしょうか?まず、工場内で行われる作業の性質を理解する必要があります。これまで述べてきたように、これらの動作のほとんどは、現在、手動で行われています。すべての決定とマテリアの搬送は作業員により行われているです。 完全な手動操作から完全な自動操作へと一足飛びに移行する方法はありません。なすべきことが多すぎます。意思決定の自動化が可能となるレベルに到達するためには、膨大な作業が必要となります。このようなレベルの自動化を実現するには、主要システムの搭載が必須です。 25年ほど前、多くの企業がOSATの工場におけるアセンブリやテストの自動化に取り組みましたが、うまくいきませんでした。稼働中の装置から必要なデータの抽出することができず、適切な意思決定に必要なデータがなかったことが原因です。あまりにも多くの必要とされるシステムが欠如していました。例えば、AGVを追加する場合、1人あるは2人のオペレータが一台のAGVとともに移動しながら、AGVに指示を出さなければなりませんでした。このような場合、自動化によるメリットはまったくありませんでした。当時、自動化に成功する方法はありませんでした。 スタンダードの必要性 OSAT工場では、アセンブリおよびテスト自動化を実現するための障害のひとつに、キャリア、ロボット、レイアウトおよび設備に関するスタンダードの欠如が挙げられます。前工程に関するスタンダードは数多く存在します。半導体製造工場の前工程向けに開発されたSEMI-E82、SEMI-E84、およびSEMI-E88を適用する場合がありますが、それらをOSATにおける後工程施設の要件に適合させる必要があります。そして、OSATには、新たなスタンダードを必要とする特別な要求もあります。このことは、SEMIおよび業界企業に、とってまさにチャンスであると言えます。 アセンブリおよびテストの完全自動化のためのアーキテクチャは、図2に示すように、4つの層を含んでいます。 図2:組み立てとテストの完全自動化に含まれる4つのレイヤー 完全に自動化された施設には、図2の上部にあるデータレイヤーから始めて、スマートな(高性能な)スケジューリングとディスパッチ(割当て)の決定に必要な、すべてのデータを提供できるデータベースシステムを、備える必要があります。次に、これらのデータベースは、ロジック層において、スマートで(高性能で)自動化されたスケジューリングおよびディスパッチ・アプリケーションに情報を提供します。そして、スケジューリング・アプリケーションおよびディスパッチ・アプリケーションは、制御コマンドを制御層内の自動搬送およびマテリアル・コントローラ、および自動装置ハンドラに情報を送ります。 このすべての自動化を行うには、図の先頭から始めなければなりません。自動化された装置および装置コントローラは、スケジューリング・アプリケーションおよびディスパッチ・アプリケーションからのコマンドを必要とし、その次に、データベースからのデータを必要とします。それによって、スマートな決定を行うことができるようになります。つまり、完全自動化への出発点となるのは、データ層と、この層にデータを供給するシステムです。 最適な設備ワークフローを作り上げるためには、大量のシミュレーションが必要です。これらのシミュレーションは、データベースから抽出されたデータによって実行されます。自動化において無視されがちな側面の1つに、バックアップ計画の必要性が挙げられます。たとえば、AGVで障害が発生し、スケジュール通りにマテリアルを搬送できない場合のバックアップ計画はどのようなものでしょうか。シミュレーションは、このようなイベントの緊急時対応計画の作成に役立ちます。 ケース・スタディー アプライドマテリアルズ(Applied Materials)は、完全自動化の導入において、組立工場およびテスト工場と協力してきました。この目的にむけて、工場は自動化を可能にするための多くの改良(物理的なおよびシステム的な)に取り組んできました。例えば、ダイボンダー装置は、AGVが装置にマテリアルをロードし、作業が完了したマテリアルを取り出せるように、すべての機器のドアを取り外して、自動化に対応するよう改造されました。さらに改良し、ダイボンダー装置への出し入れに複数のマガジンを取り付けることで、装置間の作業フローを円滑にするバッファの提供を可能にしました。そして、WIPの受け渡しの決定を支援するために、単純な計装とネットワークがマシンに追加されました。 これらの装置改良は、この特定装置のボトルネックのみに対する対処でしたが、そのような単純な改良でさえ、マガジンまたはトレイのミスアライメンといった手動操作によるエラーの発生を減らすことに役立ちました。また、このような変更により、オペレーター(人)の介在の必要性が減り、その結果、装置の運転コストを抑えることにつながります。このような自動化機能の段階的な強化は、ここ数年、最先端の企業によって実施されてきました。 まとめ アセンブリおよびテストの完全自動化の導入は実現可能であるだけでなく、将来の収益性のためにも必要です。OSATは、製造ミスを減らし、品質を向上させることによって、製造量の増加と利益率の低下という課題に対処しなければなりません。(品質要求は自動車産業によってますます高まります。)先駆的な取り組みによって、アセンブリ・テストの製造ラインは自動化できることが明らかになってきました。 IDMには製造自動化の長い歴史がありますが、OSATは世界中の製造量のシェアが高まっていることから、現在、同様の道を歩んでいます。その過程で、OSAT関係者は彼らの経験と独自のニーズに合わせた新しいスタンダードを開発する必要があります。 Shekar Krishnaswamy氏は、アプライドマテリアルズ(Applied Materials)のシニアマネージャで、FA製品およびソリューションのビジネス開発およびプリ・セールスを担当しています。そして、ウェーハ製造、バンプ、アセンブリおよびテストを含む半導体製造のあらゆる分野で27年以上にわたる経験を有しています。専門分野は、典型的工業技術手法およびモデリング、スケジューリング、ディスパッチ、FAなどのシステム関連の手法です。Krishnaswamy氏は、アプライドマテリアルズ(Applied Materials)の前は、IBM、Motorola、およびAMDで、工場およびサービス・グループをサポートする運用研究部門の管理を含め、上級技術および管理の職に就いていました。 Krishnaswamy氏は機械工学の学士号および工業工学およびオペレーションズ・リサーチの修士号を有しています。 Note: SEMI Smart Manufacturing Technology Communityについては こちらをクリックしてください。 本件についての問合せ: SEMIジャパン コリンズ純子([email protected]) 初出:2019年1月23日、Standards Watch ※本稿は、Standards Watchに掲載されました記事を日本語訳にしたものです。 元の記事 https://blog.semi.org/technology-trends/automated-material-handling-for-semiconductor-assembly-and-test
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EntegrisのグローバルEHS担当副社長であるトッド・パターソン氏にビデオ会議でインタビューをし、同社が世界的なパンデミックにどのように対応してきたかお聞きしました。 パターソン氏は、SEMIのCOVID-19 EHSタスクフォースのメンバーとして、業界の対応やベストプラクティスの共有について毎週の議論に参加いただいています。 SEMI:貴社はCOVID-19への備えができていましたか? またどのように対応をされたのでしょう? パターソン氏:当社には、強力なリスク管理の体制があり、四半期に一度は、シニアリーダーで構成されるリスク評価チームで打ち合わせをしています。こうした取り組みを通じて、組織の安定を損なったり、業務を脅かしたりする可能性のある事象を早期に把握しています。リスク管理の体制が整っていれば、問題が生じたときに速やかに行動に移るための必要な情報を確実に揃えることができます。しかし、今回のような規模のパンデミックに対する当社の事業継続計画は、地震やハリケーンのような通常想定される大災害とは違い、まったく不十分でした。COVID-19の危機は明らかに前例のないものであり、対応するシステムや手順に十分な奥行きや詳細さが備わっていませんでした。 当社は強力なガバナンス構造のおかげで、パンデミックが世界中で不確実性と混乱を拡大する中でも、安定した経営を維持することができました。例えば、多くの業界で大規模なサプライチェーンの供給停止が発生していますが、現在までのところ、当社のサプライチェーンと製造業務がCOVID-19から受けた影響は軽微な程度に過ぎません。当社のサプライチェーンチームは、どこにリスクがあるか日々評価し、重要な供給ラインが滞ることのないよう、適切な対応と予防処置を講じています。 営業チームは、お客様と定期的にコミュニケーションをとり、当社の事業継続計画とリスクを軽減するための対応について最新情報を提供しました。また、サプライチェーンの供給状況についても最新情報を社内イントラネットに掲載し、世界各地の営業チームがお客様と接する際に情報がとれるようにしました。その他にも、上級管理職からのビデオメッセージを毎週社員に直接メール送信する積極的なコミュニケーション計画をすぐに実行しました。これは、多くの社員が在宅勤務にある状況で、全世界のチームとコミュニケーションをとり、社員に会社の業務状況を知らせ、共通の目的意識を維持する上で効果的な方法となりました。また、毎週のメッセージでは、製造現場や研究所の従業員をウイルスから守るための安全対策にもフォーカスするようにしました。 ウイルスがさまざまな地域に拡大した直後に、当社が実施した安全対策には、施設の遮蔽、在宅勤務、ソーシャルディスタンス、自己隔離の要件、接触者の確認、消毒の徹底、および移動制限に関するものがありました。世界中に約5,300人の社員を擁する当社の各地域のチームは、これらの包括的な安全対策を実施する準備が整っていました。当社は、在宅勤務ポリシーと出張制限を導入した最初の企業の一つであると考えています。 Entegurisの韓国チャンアン区(左)、マレーシア クリム(右)の施設の検温ステーション 以上に加えて、当社CEOが中心となって、経営幹部と業務、人事、通信の管理職で構成される「COVID-19対策運営委員会」を設置しました。3月から4月にかけては、週に数回のペースで会合を開き、ウイルスが新たな地域へと拡大していく中で浮かび上がった課題を評価し、対応策を練りました。この委員会の働きにより、経営幹部と部門リーダーの間に強いパートナーシップが生まれ、また委員会が最初に作成したガイドラインは、世界各地の拠点へのウイルス拡散防止策の骨格となりました。 最近では、委員会の焦点は、在宅勤務社員をオフィスに復帰させるためのフレームワーク作りといった、より戦略的な問題に移っています。一方で、世界各地の拠点のリーダーチームには、完全に文書化された当社の安全対策に沿って問題に対処する権限が与えられました。 将来を見据え、COVID-19への対応で培った経験を活かし、より包括的なパンデミック対応計画を策定しているところです。私たちは、5つ改善に取り組むプロジェクトチームを設置しています: 当社サイトへ入る社員の検温 職場でのソーシャルディスタンスの確保 人と人との接触を減らすための共用エリアの再設計 あらゆる場所の完全かつ定期的な消毒 パンデミック緊急時の物資管理 SEMI:SEMIが実施したEHSグループメンバーの調査では、全メンバーが事業継続計画を用意していることがわかりました。計画は、リソースの有効活用、迅速な対応、危機の抑制にどのような効果があったのでしょうか?それができた、あるいはできなかった理由は何ですか? パターソン氏:当社は中国で事業を展開しているため、ウイルスの影響はすぐにありました。直ちに中国の2か所の主要施設のために 2 つのタスクフォースチームを結成しまし、社員に重要な情報を提供するための通信手段を開発すると共に、社員を保護し、操業再開時に現地の要件を満たすための予防計画に着手しました。各チームは問題に正面から取り組み、迅速な解決策を見つけ出しました。その一例として、各拠点の社員への効果的な通信手段として、ソーシャルメディアのグループチャットを活用しました。その結果、事業再開に向けた地方自治体からの承認を得ることができました。こうした計画は、世界中の他の拠点での対応計画策定にも生かされています。 グローバルなサプライチェーンを効果的に管理することもまた、事業継続計画の成功にとって極めて重要になります。当社のサプライチェーンは非常に複雑なもので、約6,500社のサプライヤーから年間8億5,000万ドルの調達をしており、当社の仕掛品や完成品は、世界90か所以上の拠点から出荷されます。 先に述べたように、ウイルスが多くの業界のサプライチェーンを麻痺させたにもかかわらず、当社はサプライチェーンの混乱をほとんど経験しませんでした。サプライチェーンチームは、世界の貨物輸送能力が90%減少したにもかかわらず、これを達成することができました。工場への商品の流れを維持できた大きな要因は、チームが以前から集中的に取り組んでいた、トップサプライヤーの徹底的な理解と調達リスクの低減です。チームは代替の供給源を確立し、供給源の地理的バランスを取り、サプライチェーン全体に在庫を配置してリスクを緩衝したのです。 また、統計的なモデリングをレポートツールに統合したことで、状況の変化に応じて安全在庫や物流リードタイムを迅速にリセットすることが可能になりました。また、サプライチェーンのデジタル化により、情報を一元化され統合されたダッシュボード形式で表示し、迅速な対応と、サプライヤーとリアルタイムのコミュニケーションを可能にしました。当社には事実上の作戦指令室があるといえます。ここでウイルスの蔓延による日々の影響を監視し、ボトルネックとなる問題等に即座に対処することができました。 SEMI:これまで、どんなことを学ばれましたか?今後の貴社の経営にどんな変化があると思われますか? パターソン氏:学んだことの制度化はすでに始まっています。 パンデミック中に実施された対策が一時的なものなのか、恒久的なものになるのかは、まだ決定されていません。 いずれにしても、学んだことは文書化され、次のパンデミックが発生したときには防止策として利用できるようにする必要があります。 当社で検討を開始した、より包括的なパンデミック対応計画には5つの準備レベルがあります。レベル0では、年次訓練とパンデミック用品の緊急在庫の管理を行います。レベル1は流行の早期認識であり、レベル2~4では、具体的な対応策の実施が規定されます。 包括的計画の作成のために、先に述べたプロジェクトチームを指揮する多くの分野を代表するリーダーで構成される「ニューノーマル」タスクフォースも結成しています。プロジェクトチームの1つは、当社サイトに入る社員の体温測定を行うスクリーニングプロセスの改善に取り組んでいます。このチームが検討しているのは、体温をスキャンするための最良の技術です。この技術がCOVID-19の流行中だけ採用されるのか、それとも恒久的なビジネス慣行とするかについては、まだ議論をしているところです。 SEMI:EHSは、個人を守るための技術的なサポートだけではなく、ソーシャルディスタンスをとるための組織の変革にも関わっています。この2つの面と取り組む中での成功と課題を教えてください。 パターソン氏:パンデミックの非常に早い時期に、当社はエッセンシャルワーカー以外の社員を対象とした在宅勤務方針を決めました。これにより、各拠点での作業者数を削減し、感染者との接触の可能性は大幅に減少しました。施設の大幅な変更も必要でした。検温スクリーニングブースの設置や、食堂、会議室、祈祷室、喫煙所などの共有エリアのデザイン変更といったものです。 物理的なマーキングを使用して2メートルのソーシャルディスタンスを指定し、食堂や会議室の座席を減らしたりずらしたりして、ウイルスにさらされるリスクを最小限に抑えました。エンテグリスには、スペース的に2メートルのソーシャルディスタンスがとれないオフィスやワークステーションの設計変更ソリューションを考えるプロジェクトチームもあります。これらの変更が、いくつかの拠点では、地方自治体の命令を守るために必要不可欠であることが判明しました。中国の杭州とマレーシアのクリムでは、政府当局に予防措置の有効性を証明した後、部分的な操業再開が許可されました。 私たちが特に困難に感じているのは、新しいガイドラインの重要性を理解していない社員など、社員の個人差や意識レベルの幅の広さです。私たちは、ソーシャルディスタンスをとること等、すべての安全対策に従う必要があることを社員に理解してもらうように、監督スタッフと連携して助言しています。この予防策を、私たちの新しい行動様式に取り入れるのはたやすいことではありません。不自然で人間の本性と矛盾していますが、ウイルスのさらなる拡散を防ぐためには非常に重要なのです。 SEMI:「通常」業務を復活させるための対策の段階的縮小をどのように想定しているのでしょうか。 パターソン氏:当社が以前の「通常」に戻ることがあるかどうかは分かりません。前述したように我々は「ニューノーマル」に取り組んでいます。今は在宅勤務社員を、ウイルスにさらされるリスクを増加することなく職場に戻すことに集中しています。現在も選択肢を検討中ですが、段階的に進めることで、実施している予防策を適切に評価し、調整が必要な安全対策がどれか判断できるだろう考えています。 在宅勤務を減らすタイミングや手順を評価するためのさまざまな新しいフレームワークが見られるようになりました。当社では、ウイルスにさらされる可能性について一貫した基準を使用して、事業所ごと、またはサイトごとに評価していきます。これは、フィールドサービス従業員にも適用されます。しかし、社員を職場に復帰させるための推奨フレームワークを提供する政府からのガイダンスはありません。これは、SEMI EHSグループとスタンダード委員会が、業界のためにフレームワークを確立するチャンスだと思っています。 SEMI:その他に今回の危機で気づかれたことで、何か共有できることはありますか? パター ソン氏:パンデミック用物資の調達で経験した困難に直面した課題については触れませんでしたが、武漢でのパンデミック発生直後から、物資の入手が困難になってきました。武漢でパンデミックが発生した直後から、物資の入手が困難になった。サプライヤーから確認が取れ、納期が確定したとしても、その大半が延期されたり、キャンセルされたりした。 最も効果的とわかったのは、現地の購買チームに少量を現地調達させ、同時に企業の担当者が大量の注文を管理することです。将来のパンデミックに備えて、当社ではマスク、除菌剤、体温計、消毒剤の緊急在庫を保管しています。
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政府や企業のリーダーが「通常への復帰」を語り始め、サーマルカメラが注目されていますが、この最新テクノロジーはCOVID-19の感染拡大の防止に、どのように、あるいは本当に役立つのでしょうか? あらゆる業界で、COVID-19の原因となるウイルスであるSARS-CoV-2を検出し、遅滞させ、最終的には阻止するための適切なツールを誰もが求めています。どのような形であっても事業を再開するには、旅行や仕事など様々な状況にある人々の健康保護を講じる必要があることは、今では誰もが認識していることです。 提案されている解決策の一つは、サーマルスキャナーです。一般的な医療用画像処理とは異なり、赤外線(IR)サーモグラフィは放射線の照射や高価な機器を必要とせず、健康被害もありません。皮膚から放射される赤外線を検出し、周囲の環境情報と合わせて体温を推定することで、COVID-19の初期症状である発熱の有無を調べることができます。サーマルカメラはウイルスや特定の感染症を検出することはできませんが、多数の感染している可能性のある人を素早く絞り込むことができます。これが現在利用できる、唯一の非接触による発熱の大量スクリーニング方法となっています。しかし、赤外線システムの精度は、人、環境、機器の変数の影響を受ける可能性があります。このような多くの変数を理解することで、ユーザーとシステムメーカーの両方が最高の結果を出せるようになるでしょう。 検討事項#1:検出方法 熱検出は20年前から発熱検出に使用されています。コロナウイルスの別種である重症急性呼吸器症候群(SARS)の検出に使用されたタイプなど旧世代の温度計やサーマルカメラには弱点がありましたが、新世代の機器は性能が大幅に向上しています。高度にインテリジェントなシステムでは、周囲温度とのリアルタイムキャリブレーション(摂氏1度未満の精度)などの機能を提供しており、旧世代よりもはるかに正確で迅速な測定が可能です。 最新のカメラシステムは、自動ターゲット認識、解像度の向上、可視光カメラとのペアリング、高熱検出の自動アラーム、高温スポットの明確なアウトライン化などを特徴としており、よりユーザーフレンドリーで信頼性が高くなっています。このように測定の粒度が高くなることで症状への洞察力が向上し、スクリーニングプロセスが効果的かつ迅速に行えるようになりました。また、現場の医療専門家が追加検査をする必要が生じた場合は、求められる情報を提供できます。 新しいラジオメトリックサーマルカメラの高度な画像処理機能 検討事項#2:ベースライン(基準値) 環境が温度測定に影響を与える可能性があるため、システムメーカーの中には、機能的にベースラインを確立するためのさまざまな方法を考案しているところもあります。初期のアプローチでは、毎日各サイトで母集団のベースラインを記録していましたが、時間とリソースがかかりすぎることが判明しました。新しいアプローチでは、基準温度源(ブラックボディ)を使用することで、画期的な進化を遂げました。ブラックボディは特定の温度を維持するように設計されており、これを使ってサーマルカメラシステムは自動的にキャリブレーションを行います。さらに優れているのが、ラジオメトリックカメラで、カメラに到達した赤外線信号の強度を読み取ることができます。メーカーによるより厳密な設計とテストが必要ですが、より正確な体温測定が可能になります。 ブラックボディを備えた発熱検出システム 検討事項#3:測定場所 サーマルカメラは表面の温度しか検出できませんが、人体表面には体温と強く相関している場所があります。最近の科学的研究によると、顔の中で最も信頼性の高い場所は、目の涙管の上にある、上まぶたと下まぶたが接する眼角と呼ばれる部分です。このような精密なターゲティングには、正確なピクセルキャリブレーション機能が求められます。 体の中心温度を推定するための人体表面の最適な測定ターゲットは目の内側の眼角 検討事項#4:システムの性能 研究室では赤外線発熱スクリーニングシステムの運用は1つですが、現場では状況はより複雑になります。ユーザーが必要とするのは、解像度、感度、フレームレートなどの重要な性能面で信頼性が高く安定したカメラシステムです。例えば、離れた場所にいる被写体を撮影する際にどんな性能が重要か理解し、正確な測定に必要な最少ピクセル数を確保することが、発熱検出プラットフォームの最適化には不可欠です。 検討事項#5:サーマルイメージングの開拓地での選択 旅行、スポーツ、製造業、外食・接客業、娯楽など、このパンデミックによって壊滅的な被害を受けた多くの業界の人々は、COVID-19の第二波の可能性を減らしながら、安全に事業を再開する方法を模索しています。赤外線発熱スクリーニングシステムのような技術を予防策に取り入れることで、その努力に効果を発揮することが期待されています。 どんな有望な新技術でも、システム設計や性能に関する微妙な判断の周辺には、かなりの混沌が存在します。赤外線発熱検査装置にはどのような規格が適用されているのか? そのどれが強制的なものか? だれが規格を作っているのか? 役に立つのか? Teledyne DALSAのような赤外線カメラメーカーや、当社が協力している専門のシステムインテグレータは、メーカーやインテグレータ各社がこの混沌とした状況を乗り切るための支援を提供し、共に協力してコロナウイルスから人命を救うことができます。 さらに詳しい情報は、こちらのページをご覧いただくか、当社のホワイトペーパー「Thermal Imaging Technology for Fever Screening」をダウンロードいただくか、あるいは製品データをご覧ください。 赤外線イメージングのプロダクトマネージャーであるジャン・ブリュネルは、Teledyne DALSAのセンサー統合の技術リーダーです。彼は、新しい画像補正およびキャリブレーションアルゴリズムの開発、および同社の可視およびLWIRデジタルカメラのラインの認定および生産テストに取り組んでいます。工学物理学の学士号と表面化学の修士号を取得した彼は、センサーの仕組みから製造方法、使用方法に至るまで、あらゆるセンサーに情熱を注いでいます。ここ数年は、マイクロボロメータベースの LWIR カメラに焦点を当てています。最近では、Teledyne社独自のWLPマイクロボロメータの開発とテスト、およびサーマルカメラへの統合に携わっています。 Teledyne DALSAは、SEMI技術コミュニティであるMEMS Sensors Industry Group (MSIG)のメンバーです。
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LSIは主にファウンドリにおいて標準化されたプロセスで作られ、また乗り合いでMPW (Multi Project Wafer) としての試作も可能です。MEMS (Micro Electro Mechanical Systems) でも教育用にはMUMPS(Multi-User MEMS Processes) と呼ばれる、標準化したMEMSプロセスによる試作サービスも行われていましたが、実際に使われるMEMSとなると、個別のプロセスになるため、試作や生産に一連の設備と知識が必要です。MEMSファウンドリで試作や少量生産を請け負っても、採算が合いません。スマートフォンなどに大量に使われる安価なMEMSから、製造・検査や医療・バイオなどに使われるMEMSまで製品にダイバーシティがあると同時に、開発や製品化でもダイバーシティに対応していかなければなりません。このための特色ある取り組みを見てみたいと思います。 米国では、1960年代からスタンフォード大学でMEMS研究が始まり、その後カリフォルニア大学バークレー校などの大学や、アナログデバイスやテキサス・インスツルメンツなどの大企業、またMEMSベンチャがこの分野を発展させてきました。2004年にカリフォルニア州サンノゼに SVTC (Silicon Valley Technology Center) という会社ができ、8インチラインでLSIとは異なる多様な半導体デバイスの試作・小規模生産を行なっていましたが、2012年10月に閉鎖されました。多様化に対応しながら採算を合わせるのは容易ではありません。同じカリフォルニア州にあるA. M. Fitzgeraldは2003年に創立され、技術戦略のコンサルティングや設計から試作を行い、量産ファウンドリに移行させる支援を行っています。主に大学の設備を使って6インチウェハで試作するコンパクトな形で行っています。この他専業MEMSファウンドリとしてはカリフォルニア州サンタバーバラのIMT (Innovative Micro Technology) などがあります。カリフォルニア州サンノゼにあるInvenSenseは慣性センサで成功し、2016年にTDKに買収されています。まBroadcomからFBAR (Film Bulk Acoustic Resonator) が供給され、MEMS分野では最大の売上になっています。 カナダでは、アルバータ州エドモントンにMEMSファウンドリTeledyne Micralyneがあります。1986年にスタートしたUniv. of Albertaのプロジェクトをベースに1998年にMicralyneが設立され、標準的なプロセスをプラットフォームにして発展してきましたが、2019年にTeledyneが買収しました。Teledyneはこの他オンタリオ州ウォータールーにある産業用映像機器のDALSAを2010年に買収し、Teledyne DALSAというMEMSファウンドリにしています。 欧州では、公的研究機関 (ドイツのフラウンホーファ研究機構、フランスのグルノーブルにあるMINATEC、ベルギーのiMEC、フィンランドのVTTなど) が重要な役割を担って、大学と企業をつなぎベンチャ育成などにも貢献しています。大企業ではドイツのBosch Sensortec、イタリア・フランスのSTMicroelectronicsが自社製品を作りながらMEMSファウンドリも運営しています。これらの会社では小さな内部応力で厚くできるエピタキシャルポリSi膜を、容量型慣性センサなどに使用していますが、これはスウェーデンのウプサラ大学、フラウンホーファ研究機構などが関わって実現したもので、このようにリスクをかけられる大学や研究機関が企業からの課題を担っています。同様にSi共振子の温度特性も、VTTなどが関与し改善しています。専業のMEMSファウンドリとしては、ポリSi貫通配線を強みとするスウェーデンのSilex Microsystemsが最大の売り上げを達成しています。容量型加速度センサの自前製品を持つスイスのSafran Colibrysや、LSIメーカから発展したドイツのX-fab Silicon FoundriesなどのMEMSファウンドリもあります。この他のMEMS関連企業で、厚膜SOI(Silicon On Insulator)に強みを持つフランスのTronic’s MicrosystemsはMEMSファウンドリで慣性センサ―の自前生産もしてましたが、2016年にTDKに買収されてTDK Tronicsとなっています。またフィンランドのVTI Technologies Oyは容量型加速度センサなどを製造し、村田製作所に買収されて2012年5月にMurata Electronics Oyとなりました。 アジアについては、シンガポールの公的研究機関IME (Institute of Micro Electronics) がMEMS試作を受託して(日経マイクロデバイス, 2006/9, 86-87)、開発したものを台湾のTSMC (Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.) で生産する例などが多く見られます。IMEはフラウンホーファ研究機構などの欧州の公的研究機関と同様に、企業資金を得ることを通して産業界のニーズを先取りするとともに、政府補助金を使って採算の合いにくい試作サービスを可能にしています。台湾ではTSMC以外にも、APM (Asia Pacific MicrosystemsなどのMEMSファウドリもあります。 中国では政府が半導体部品関係を後押しして、SIMIT (Shanghai Institute of Microsystem and Information Technology) などの研究機関では開発・少量生産を行い、上海のSITRI (Shanghai Industrial μTechnology Research Institute)などのMEMSファウンドリが8インチのラインを持ち大きく発展しています。 日本のMEMSの産業化を見てみますと、1990年頃までわが国のMEMSは世界の一翼を担っていました。例としては、豊田中央研究所で開発されたピエゾ抵抗型の圧力センサが、1980年代に自動車のエンジン制御に使われ、排気ガス対策に貢献しました。1987年に横河電機では振動型圧力センサを開発しています。また深くエッチングするBoschプロセスによるDRIE (Deep Reactive Ion Etching) を住友精密工業が1995年に製品化しMEMS分野に大きく貢献しました。 2000年頃からクローバル化が進み、企業内での開発が弱体化して、新たにMEMSを始めた多くの会社が正しく判断できずに、外部から持ち込まれた技術を安易に取り入れて失敗しました。同じピエゾ抵抗型3軸加速度センサを数社以上が作るという2006年頃の異常な状況 (日経エレクトロニクス 2006/9/11 71-77) は日本企業の弱さを象徴しています。関わった企業は撤退しました (日経マイクロデバイス, 2009/5, 80-81)。容量型に比べピエゾ抵抗型は消費電力が大きいため携帯機器などには使えません。2010年頃から海外ベンチャ企業などとM Aで提携するように変わってきました。新技術が生まれにくい日本の現状では、これは止むを得ないと思いますが、日本発の新技術が産業に結び付くよう、努力していく必要があります。 MEMSファウンドリは2005頃に公的資金にも支えられて生まれましたが、自社向けデバイスを優先したものは(日経マイクロデバイス, 2009/2 104-105)多くが撤退し、世界における地位が相対的に低下しています(日経マイクロデバイス, 2008/11 49-55)。しかし日本のMEMSも、MEMSマイクロホンなどをMEMSファウンドリとして供給しているソニーセミコンダクタマニュファクチャリング、またMEMSマイクロホンを自ら製造しながら外国のMEMSファウンドリも使って供給する新日本無線、光技術をベースにしたMEMSの試作・製造工場を持つ浜松ホトニクス、装置(DRIE)からMEMSデバイス(リングジャイロ)やMEMSファウンドリ(シリコンセンシングシステムズ)まで、繋げて展開している住友精密工業、下で述べる「試作コインランドリ」も使いながら採算が合いにくいMEMS試作を請け負うメムス・コアなど、特徴あるMEMSビジネスもあります。 日本のMEMSビジネスの問題を考えてみます。縦割り行政も要因で産総研などが産学を結び付けるハブの役割を果たしてないことが影響しています。日本の大学では、産業界の問題点が伝わらないため製品につながる研究は少なく、ベンチャ企業も育ちにくくなっています。また形式的に論文の数で研究を評価する傾向があり、採択されやすい新しさだけのテーマを選定することも問題です。一連の設備を利用して完成度の高い試作品を作れる環境や技術が無いため、試作は外部に委託せざるを得ません。企業でもアイデアを実現するために設備投資をするわけにはいかず、しかし設計試作の経験を持たないで外部委託するとほとんど失敗します。 このような課題を解決するため、東北大学の「西澤潤一記念研究センター」では、移設した半導体工場をベースに寄付された設備などを利用し、1800m2のクリールームにある「試作コインランドリ」http://www.mu-sic.tohoku.ac.jp/coin/index.htmlで、会社から派遣された人が自分で操作し、4インチや6インチのウェハで試作開発ができるようにしています。2010年より戸津健太郎准教授が中心になって運営していますが、ここで作られたデバイスを市販させてほしいとの要望に応え、東北大学が文部科学省や経済産業省と交渉し、2013年より製品製作が認められました。2019年末までのユーザは323機関 (企業267社)、毎月延べ800人ほどに使われ、独立採算に近い形で運営されています。また建物はモノづくりのベンチャ企業などにも利用されています。MEMS技術は様々な知識を必要とするため、いかにして多様な知識にアクセスするかが大きな課題です。会社の相談に乗り、無料セミナーなどを開催して知識提供に努めてきました。文献ファイルや関連する学会の予稿集などを整理し、探しやすくして利用頂いております。また4部屋の展示室 http://www.mu-sic.tohoku.ac.jp/nishizawa/ を整備し、サンプルなどを直接見て頂けるようにもしています。是非多くの方や会社にお使いいただきたいと思います。
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SEMIは、2020年11月9日~11日にテキサス州オースティンで開催されるUltrapure Micro(UPM)カンファレンスで、最先端の半導体製造向けの初となるCMP(Chemical Mechanical Planarization)測定規格(一式)の発表を予定しています。 インテル、サムスン・オースティン・セミコンダクター、GLOBALFOUNDRIESなどの業界エキスパートによる共同チームの支援を受けて開催されるUPMは、半導体製造の高純度環境におけるマイクロコンタミネーション問題に焦点を当てた毎年恒例のイベントです。この会議は長年にわたり、超純水、超高性能化学物質、高純度ガスのほか、水管理や廃水処理などのトピックにも取り組んできました。 2020年のUPMプログラムでは、議論をウェーハに近づけ、先端ノードIC製造のための継続的なプロセス制御による歩留まり向上を可能にする業界全体の取り組みを支援しています。この議論は、サプライチェーンの様々なセクターにまたがる業界の専門家による緊密な連携を必要とする積極的な技術管理の中で行われます。次の図は、製造歩留まりを制約するコンタミネーションの問題を定義し、それに対処するために現在、業界で使用されているプロセスを説明しています。 IC 製造における持続的な歩留まりを達成するための重要なプロセスモジュールの 1 つは、CMP (Chemical Mechanical Planarization) と CMP 後の洗浄です。この領域は、コントロールが最も困難な領域の1つでもあります。「CMPプロセスでの課題は非常にお金が掛かるプロセスであり、デバイスの歩留まりや信頼性にも大きな影響を与えることです。硬質材料(シリカ)と軟質材料(銅)を同時に研磨しながら、表面の傷を避け、腐食を防止し、最終的にはウェーハの均一性とグローバルな平面性を目標とするなど、複数の課題が要求されます」と、インテルの平面プロセスエンジニアであり、SEMIリキッドケミカル技術委員会北米支部の委員長を務めるDon Hadder氏は述べています。 変動を確実に検出して制御するためには、サプライチェーンのパラメータの標準化とCMPプロセスの標準化された測定法が必要不可欠です。 先端半導体デバイスの複雑化に伴い、垂直統合型デバイスメーカー(IDM)、CMP材料メーカー、CMP物流システムメーカー、計測機器メーカーなどの業界のエキスパートが協力して、CMP消耗品の計測に焦点を当てた初のSEMIスタンダードを開発しました(注1)。具体的には、密度、導電率、pH、微量金属、粒子数、研磨剤の粒度分布などの重要なCMPスラリーおよびCMP後の測定、およびCMP研磨パッドの硬さや密度などの測定を対象とし、さらに多くのパラメータを検討していきます(注2)。CMP消耗品測定のためのSEMIスタンダードロードマップは、UPM 2020カンファレンスの「高純度化学品セッション」で発表される予定です。 歩留まり向上は収益性の鍵となるため、この新しいSEMIスタンダードは、業界のサプライヤーとエンドユーザーの双方に不可欠なベンチマークを提供することで、業界に大きな影響を与えることが期待されています。CMPサプライヤーの仕様を一致させることにより、IDMはプロセスを適切に変更し、除去率を最適に制御し、ウェーハ表面での除去の一貫性を実現できます。この記事に記載されているSEMI規格に関するご質問や、規格開発への参加をご希望の方は、Inna Skvortsova ([email protected])までご連絡ください。 SEMIスタンダード開発活動は、年間を通じて、関連業界の主な生産地域にて行われています。SEMIスタンダード委員としてご参加いただくには、次のサイトにてSEMIスタンダード委員登録のお手続きを行ってください。www.semi.org/standardsmembership. 次のリキッドケミカル技術委員会北米支部会議は、北米地区2020年春季スタンダード会議期間中の3月31日に、カリフォルニア州ミルピタスにあるSEMI本部にて開催が予定されています。これらのスタンダード会議にご参加いただくには、SEMIスタンダードのプログラムメンバーでなければなりません。ご参加は無料ですが、プログラムメンバーとしてご登録いただく必要があります。※3月31日に予定されていたリキッドケミカル技術委員会北米支部会議は、開催が延期されました。 注1:出版済みの文書SEMI C98-1219: Guide for Chemical Mechanical Planarization (CMP) Particle Size Distribution (PSD) Measurement and Reporting used in Semiconductor ManufacturingSEMI C99-0320: Test Method for Determining Conductivity of Chemical Mechanical Polish (CMP) Slurries and Related Chemicals注2:開発中の文書6489: New Standard: Guide for Reporting Chemical Mechanical Planarization (CMP) Polishing Pads Hardness used in Semiconductor Manufacturing6646: New Standard: Guide for Reporting Density of the Chemical Mechanical Planarization (CMP) Pads used in Semiconductor Manufacturing 本件に関する日本国内でのお問合せSEMIジャパン スタンダード&EHS部菅野博史 ([email protected]) 初出:2020年3月5日、Standards Watch, Volume 15, Issue 1※本稿は、Standards Watchに掲載されました記事を日本語訳したものです。 元の記事 https://www.semi.org/en/standards-watch-2020Mar/roadmap-for-cmp-consumables-metrology
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企業が進行中のCOVID-19危機に対処する中、各社の幹部には事業継続上の数々の重要問題、そして事業中断への対応に加えて、事業計画や復旧計画の再構築手順を評価することが求められています。 GLOBALFOUNDRIES(GF)Singaporeのシニア・ディレクターであり、環境・健康・安全・セキュリティ(EHS S)のアジア太平洋地域責任者でもあるダン・スティール氏と電話会議をし、健康危機を乗り切るためにGFが事業継続計画(BCP)に沿って実施しているベストプラクティスについてお聞きしました。 SEMI:中小企業がコストのかさむBCPを実施するにはどうすればよいでしょう? スティール氏:BCPは余裕があるから実施することではありません。むしろ、優れた経営には不可欠なものなのです。あらゆる事業はリスク管理が必要です。あらゆる管理職の責任にはリスクの軽減が含まれます。規模にかかわらず、企業は危機を生き残るために高い代償を支払わなければならない時があります。それは準備が足りないからです。すべての企業は、事業継続計画を立てる責任を、従業員やその他のステークホルダーに対して負っているのです。次の危機がいつどこからやってくるかは誰にもわかりません。また危機の影響を完璧に抑えられる計画などありません。 しかし、可能性に備えて計画を立て、EHSとセキュリティのベストプラクティスを制度化し、サプライチェーンに冗長性と堅牢性が備わっていることを確認し、従業員に追加スキルを習得させ、顧客と事前に連携するとは必須です。もしもの時のために自問自答を続けている企業こそが、最高の準備をしている企業なのです。そして、BCPが正しく実施されていれば、企業は巨額の損失を回避できるでしょう。ドワイト・アイゼンハワーは「計画書には意味がない、計画することがすべてだ」と言いました。多くの企業は計画すべきときに、綿密な計画を立てようと時間を費やしすぎていると思います。企業の生き残り計画づくりは、あらゆる管理職の毎日の責務であり、BCPはコスト面だけで判断すべきではありませんし、経営チームから与えられるものと期待するのも間違いです。 SEMI:企業は在宅勤務方針を打ち出しており、私たちの多くにとってニューノーマルとなりました。在宅勤務期間が長引いた場合、GFでは他にどんな措置をとりますか? スティール氏:当社の在宅勤務方針は今のところ大変順調のようです。しかし、在宅勤務を効果的なものにするためには、従業員に正しいツールが提供しなければなりません。当社では離れた場所から仕事ができるように、従業員に当社のシステムへのアクセスを許可しています。在宅勤務は、新しい革新的な仕事のやり方を推進し、拡張現実(AR)といった自動化を加速する機会ともなります。 同時に、精神的健康も重要であり、従業員の不安レベルを調べるために、毎週2つの簡単な質問をしています。チームの士気はどうか、そしてそれが業務の生産性に影響していないか、という2つの質問です。当社GFにおいて、在宅勤務はチームを分裂させるものではありません。当社のオペレーションにとって重要なのは、ひとつのGF(ONEGF)という社会的側面を持続することです。それゆえ、オンライン会議ではお互いの顔を見ながら対話すべきです。人と人がつながっていることが重要です。さらに当社は在宅勤務でも現場で働くのと同じ品質を求めています。在宅勤務の期間が延長された場合、監督者や管理者から従業員と連絡をとり、つながりを保つようにする必要があるでしょう。 SEMI:このコロナウイルス流行のなかで、BCPの教訓はえられましたか。また平常に戻ったときに事業戦略に変化はあるでしょうか。 スティール氏:BCPについて何か新しいことを学んだとは思えません。申し上げましたように、当社のBCPへのアプローチは、綿密な計画書の作成に時間をかけず、計画を立てるプロセスに時間をかけ、もしものときのことを自問自答し、可能性のある解決策を頭の中で試しています。今回の危機で、準備が大切であるとの前提は確固たるものとなりました。当社は、在宅勤務の計画書が準備されていたわけではありませんが、それを頭に思い描き、何を実行しなければならないかが分かっていたので、今では、最新技術の製造業務を在宅で管理しています。その何人かはマレーシアに住んでいるのです。BCPは、平常に戻っても、入念かつ協調性のある努力をしなければなりません。また、BCPは一個人や部署の責任ではありません。日常業務と同じように、BCPは多くの部門を横断した統合的な取り組みです。危機的な状況下では、良いアイデアや素晴らしいアイデアはどこからでも出てきます。耳を傾けることは非常に重要です。 SEMI:この異常な経験からひとつ教訓があるとすれば、それはなんでしょうか。 スティール氏:当社が学んだことは、このような全く予測不可能なパンデミックに対処するには、多様な背景、経験、視点を持つあらゆるタイプの社員が必要になるということです。この多様性が当社を成功に導いてきたのであり、それが今日の危機を乗り切り、明日へと繋げているのです。危機に直面した際に、迅速に適応し、多くの課題に対応できる多様で積極的なBCCMチームを有していることを嬉しく思います。 SEMI:在宅勤務においても生産性を維持するためのアドバイスをいただけますか。 スティール氏:製造業では在宅勤務の効果が出にくいことは確かです。自動化のおかげで生産性の低下は見られませんが、エンジニアリング業務に影響が見られました。 私からのアドバイスです。まず、健康を維持し、健康状態を監視し、自分自身や家族、地域社会のために、政府の衛生勧告に従ってください。以前から社交的な方が非社交的になる必要はありません。あなたの同僚やチームとのつながりを大切にしましょう。個人的には、在宅勤務中常にオンになっている必要はないと思います。現場で働いていた時と同じように、プライベートの時間も必要です。自分にとってベストなバランスを取ってください。 前編を読む
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企業が進行中のCOVID-19危機に対処する中、各社の幹部には事業継続上の数々の重要問題、そして事業中断への対応に加えて、事業計画や復旧計画の再構築手順を評価することが求められています。 GLOBALFOUNDRIES(GF)Singaporeのシニア・ディレクターであり、環境・健康・安全・セキュリティ(EHS S)のアジア太平洋地域責任者でもあるダン・スティール氏と電話会議をし、健康危機を乗り切るためにGFが事業継続計画(BCP)に沿って実施しているベストプラクティスについてお聞きしました。 SEMI:シンガポールで最初のCOVID-19感染が報告されたとき、GLOBALFOUNDRIES Singaporeが最初にとった対応はなんでしたか? スティール氏:当社は設立後の早い時期から事業継続/危機管理(BCCM)チームを組織し、事業所での事業継続計画を担当しています。コロナウイルスとの取り組みの開始にあたり、2つのことを念頭におきました。ひとつは、従業員の安全と健康を維持すること、もうひとつは会社が従業員と事業を守るためにとった予防措置を絶えず伝えることです。こうした行動が、従業員の不安を抑えながら安全を確保するためには重要です。従業員に遅滞なく最新情報を伝達することで、この危機の展開と、今後予測される状況について十分な知識を確実に提供することができるのです。世界がコロナウイルスの流行に突入したとき、当社のCEOは全従業員に向けて、「私たちはこのパンデミック危機に共に立ち向かい、共に危機を脱していく」と宣言しました。 また、関連する政府のウェブサイトへのリンクを設け、従業員が個人の生活に役立つ最新の情報にアクセスできるようにしています。 SEMI:GF Singaporeがこれまで実施した対応にはどんなものがありますか? スティール氏:1月29日に当社のBCCMチームは防衛の最前線として、すべての建物入り口において体温検査を開始しました。これは事業所にやってくる従業員、コントラクター、訪問者、顧客のすべてを対象にしたものです。各人に健康状態と旅行歴の申告を求め、また従業員と常駐コントラクターには体温チェックカードを配布しました。彼らには日に始業前と正午の2回、体温の記録をお願いし、記録を到着時に警備員に提示してもらいます。 翌週には人員をA/Bの2班にわけ、業務が中断しないようにしました。現場での業務に必要な人員は積極的に絞り込み、残りの人員は在宅勤務としました。また、免疫力が低下している社員や妊娠中の社員には、在宅勤務を推奨しました。同時に、10名以上の会議はすべてバーチャル会議に移行し、10名未満の会議は席が1メートル以上離れた配置での開催に限定しました。お客様にはこの取り組みをお伝えし、予定されていた出張訪問はすべてオンライン訪問に移行しました。 シンガポール政府のCOVID-19感染抑制策に沿って、GFは感染が持続している国に最近渡航した人の事業所への訪問を制限し、制限リストを定期的に更新しました。 接触履歴をとるため、当社では2段階の隔離リストを作成し、COVID-19感染者と関係する家族や近親者を持つ従業員を追跡しました。従業員は自発的に情報を提供しました。 敷地内では、会議室の利用制限、カフェテリアでのテーブルの使用禁止や椅子の撤去、エレベーターの利用者を4人以下に制限、喫煙ゾーンやバス停、検温ラインにボックスなどの間隔表示を設置するなど、安全な距離を保つための対策を徹底しました。また、接触者追跡の必要性を想定して、送迎バスを利用する従業員の記録も、バス番号、時刻、社員証番号をタグ付けして毎日とり始めました。 最近では、シンガポールとマレーシアの国境が閉鎖された際に、すでに実施されていた当社BCPを次の段階に進め、450人以上のマレーシア人従業員をシンガポールのホテルに無事宿泊させることができました。 この危機の全期間にわたって、当社は事業の継続性を確保するために、サプライチェーンへ及ぶ可能性のある影響を継続的に監視・評価しています。これは、現在進行している事業継続管理システムの標準的要素です 何よりも大切なのは、従業員とのコミュニケーションを頻繁にとり、会社が行っていることやその理由をすべて伝えることです。従業員の健康状態を把握し、体調不良の場合は在宅してもらい、必要に応じて当社の産業医などの医療機関ですぐに治療を受けるように促しました。 後編を読む
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