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Technology and Trends

本記事の前編はこちら。 日本のSEMIスタンダード委員会によるパッケージング・実装の標準化 半導体パッケージの外形サイズやピン、ボールの配列には規格が必要で、JEDEC, JEITA(以前はEIAJ)、IPCなどにより世界共通の規格が使われています。日本のSEMIスタンダード委員会としてパッケージングに関して活動を開始したのは1988年頃からで、材料の各種特性の測定方法、熱抵抗や残留イオン濃度の測定方法、装置の名称や機能などのSEMIスタンダードが作られました。当時日本の半導体メーカーはDRAMを中心に世界一のシェアを誇り、パッケージの開発も積極的に行っていました。一方アメリカではIntelがDRAMから撤退し、後工程と呼ばれていたパッケージを東南アジアの生産拠点や、サブコン(今はOSATと呼ぶ) を利用する傾向が強まっていたこともあり、標準化や技術開発が停滞し、日本の存在価値が高い時代でした。 1990年代後半になると携帯電話、ハンディカム、ノートパソコンなど多くの携帯電子機器が開発され、パッケージング技術や実装技術がビジネスの競争の一つのツールとなるとともにその変化が早いため、SEMIにおける標準化活動は日米欧すべてで低調な時期となってしまいました。 しかし2010年代になるとチップを積層した3次元パッケージや多くの高機能モジュールが開発され市場に用いられるようになったため Packaging 委員会(アメリカではTAP=Test and Packaging )を発展的に解消し、3DP I (3 Dimensional Packaging and Integration)技術委員会を当初からアメリカ、台湾と連携する形で発足し、標準化活動を続けています。 日本地区3DP I技術委員会における現在の標準化活動 現在日本の委員会では標準化活動のための様々な議論を行いスタンダードの文書開発を行う組織(Task Force)で、5 years review, 3次元ICの接合部の検査方法, WLP(Wafer Level Package)やPLP (Panel Level Package)に用いられる封止樹脂の各種特性の測定方法、PLP製造に用いられるサポートガラス、超音波探傷による多段積層デバイスの界面観察方法等についてのスタンダード作成が行われています。 パッケージングは従来 8 inch、300 mmなどのwafer上に多数製造された半導体チップを個片化することから始まります。これに対しWafer Level Packageはウエハのまま必要な再配線や封止、半田ボールの搭載などを行い、最後に個片化するプロセスです。これはFan-inという考え方で、チップの下面に必要なターミナル(ランドや半田ボール) をすべて再配置するのでチップサイズとターミナルの数によってWLPが適応できないものもあります。キャリア用の300mmウエハやガラス上に個片化しテスト後、良品チップを間隔をあけ搭載した後WLPの標準プロセスを施すことで完成させたパッケージがFO-WLPです。 TSMCによるInFO (Integrated Fan Out) はAppleの Application CPUに適用しメモリーと3次元化してスマホに搭載されました。Fan-Out WLPは丸いウエハを用いていて、無駄な部分も多く、前工程用の高価な装置を使うことから、プロセスコストは高くなってしまいます。 今、技術開発が進んでいるのがPanel Level Package (PLP)です。従来のパッケージングプロセスはサイズが70-80mm x 250-260mm程度のリードフレームやBGA用の基板の上に個片化されたチップをダイボンドすることから工程が始まります。このパッケージの元となる基材を大きいパネルにして生産性や機能向上を目的としているのがPLPです。基板の材料としてはプリント配線板、ガラス基板、新しい材料などまだ開発段階ですが、装置やプロセス、副資材、各種材料の特性の測定方法や評価方法の標準化がPLPの量産化にとって必要であり、かつFO-WLPと共通の項目もあるため、SEMI Japanでの標準化が行われています。 これからもJEITAなど他の標準化団体と連携をとりながら、最適なタイミングで有用なスタンダードを欧米、台湾などと共に開発し続けていくことが大切だと考えています。 本件についての問い合わせ、3D Packaging and Integrationに関する標準化活動にご参加を希望される場合には、以下にお問合せください。 お問い合わせ窓口 SEMIジャパン Standards EHS部 中條麻美 E-mail : [email protected]
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スマート製造の波に乗ろう 2020年は、世界中でデジタルトランスフォーメーションが驚くべき加速をはじめ、半導体需要を急増させ、半導体工場の現場におけるマニュアル作業削減の必要性が高まりました。半導体業界では、生産スピードと効率を向上させるための自動化を促進するために、データ駆動型の可視化、分析、スケジューリング、工程管理手法を導入する必要性が高まるにつれ、考え方が大きく変わってきました。 インダストリー4.0をめぐる新たな刺激を受けて、チップメーカー各社は、IIoT、ビッグデータ、機械学習、自律走行型自動車(AIV)などの新技術の開発を急速に進めています。しかし、多くのチップメーカーは、総合的なデジタルトランスフォーメーション戦略を欠いているため、スマート工場構築への道筋がはっきりしていないのが現状です。 スマート製造は、さまざまな技術やソリューションを網羅した幅広い概念であり、総合的なビジネス戦略に根ざした中長期的なデジタル化戦略が非常に重要となります。製造業をインダストリー4.0に即座に移行させる近道はありません。むしろ、この変革は、自然な進化を伴うステップバイステップの取り組みなのです。 マニュアルのままにすべきタスクもある-今のところは 半導体産業は、チップのマスカスタマイゼーション(カスタム製品の量産)や遠隔オペレーションを支えるためには、もはやマニュアルプロセスでは効率が不十分となっています。自動化の背後には様々な技術と標準化の進歩があり、装置のロード/アンロード、ロットの追跡やデータ収集など、工場の最も労働集約的なタスクのいくつかを合理化し、操業コストの削減に貢献しています。 しかし、タスクの中には、自動化が非常に困難なものがあります。例えば、予測することが難しいエラーや例外の処理が最大の課題となっています。さらに、エラー処理を自動化するコストは、法外なものとなる可能性があります。 コネクティビティのギャップをなくす 装置間の統合、製品品質のモニタリング、材料のトラッキングが不十分なために、重要なデータソースが利用できない場合があります。このようなコネクティビティのギャップが埋まれば、データを収集し、分析や報告のための情報を提供することができ、そして工場全体の継続的な操業改善、最適化、効率化の推進が可能になるのです。しかし、データ統合ひとつだけでも困難な作業になることを覚えておいてください。必要なデータを選択し充実させる作業は、多くの場合、単なる術的な問題ではありません。分析と最適化の対象となる製造ステップの深く詳細な知識が必要となるのです。 データが存在しても、それが他部門と連携をとっていないサイロ化したシステムの中にあって、有用な情報に統合・変換するためにマニュアルのプロセスが必要となる場合は、意思決定や改善の実施が困難な場合があります。このレベルの問題は解決が可能ですが、非常に時間がかかります。マニュアルでの統合作業は効率が悪いばかりでなく、コストがかかり、工場の時間、人的資源、資金を浪費していまいます。データの潜在価値を引き出し、改善を可能にするためには、データの正しい背景情報が不可欠です。分散されたソリューションでは、様々な職務や人、事業体にまたがるプロセスを制御することができません。作業現場において全てのアプリケーションを制御するバックボーン・ソフトウェアが、スマート製造の中心となります。 データ駆動型製造 半導体業界はデータ収集のエキスパートであり、この分野で他の多くの業界をリードしています。多くの場合に問題となるのは、チップメーカーが業務効率の改善に必要な分析をするために収集した情報の、ごく一部しか活用していないことです。分散しているすべてのデータを、常に利用可能なひとつの場所にある単一の正バージョンに統合できれば、企業はデータ分析と問題解決をほぼ問題なく行うことができます。データプラットフォームとエッジソリューションは、製造業の場合は、まっさらな状態への導入とはならないことを留意してください。 確かな自動化アーキテクチャを構築することは、機械学習や人工知能(AI)などの新技術を導入することによってのみ実現可能であり、利益を生むことができます。過去のデータを分析することで、重要なコンテキストが得られ、予期せぬプロセス時間、異常な材料の蓄積、材料輸送の問題などの逸脱が明らかになります。新たに収集したデータポイントに対する迅速な制御アクションを統合することで、製造オペレーションは、問題が起こってからの受け身な解決から先手を打った分析とオペレーションの改善へと移行することができるのです。 製造業の自動化のためのAIへの関心と投資が著しく高まっているのは、大量のデータを生成する低コストのセンサーと、そのデータを低コストで保存・処理するためのソリューションが利用可能になったからにほかなりません。AIやその他の最先端技術は、データから本質的な情報を抽出するという重要であっても退屈なプロセスを、すべての製造業者が瞬時かつ合理的に達成可能なものに変えたのです。 スマート製造の成熟度は、工場がどれだけデータ駆動型であるかにかかっています。そのためには、トレーサビリティ、コネクティビティ、リアルタイムオペレーションを改善するための基礎的な投資が必要であり、最終的には、何をいつすべきかをデータが明らかにしてくれるようになるのです。 Ricco Walterは、シンガポールのSYSTEMA Automationのマネージングディレクターです。
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パッケージングと実装技術の進化 実装という単語は非常にわかりやすい良い言葉です。実際に装置や機器にとって必要な部品やソフトなどを組み込むことにより使えるようにする、ということです。一方Package という単語は包むあるいは包まれたもの全体を意味し、半導体パッケージといえばチップを樹脂やセラミックなどで封止し、ピンやリード、ランドを介して外部と電気や信号のやり取りをできるようにしたものです。ウエハ上に集積回路が形成されてから最終電子・電機機器に搭載され集積回路としての機能を発揮するまでのすべての工程や材料が様々な形で相関関係を持っているため、パッケージングという狭い範囲を示す言葉でなく、実装技術という言葉が広く使われるようになってきました。 集積回路が民生用に大量に用いられ始めたのが1980年代前半で、カラーTVなどの家電や電卓などの低価格化と高機能化が進むことになりました。1990年代になるとMemoryやMPUの高速・高集積化と面実装タイプのプラスチックパッケージの技術の進化により、パソコンの低価格化が実現しました。1995年以降、新たな技術テーマを与えたのがハンディカムなどの携帯機器と携帯電話そしてスマホです。(添付写真に:携帯電話、スマホのマザーボードを示しました。) この様な電子機器の軽薄短小化の動向とともに、1998年頃からはCSP (Chip Scale Package)、 3次元パッケージ、部品内蔵基板, WLP(Wafer Level Package) , SiP (System in Package) MEMSマイク、各種Moduleが民生機器用に搭載されるようになりました。いまはリードフレームを用いたQFN, DFNというnon-leadタイプの小型パッケージの採用が急速に進んでいます。 パワーデバイスではプリント回路版上で別部品として搭載されていたものを集積化したIntelligent Power Module と呼ぶ、ドライバーチップなど各種周辺/保護機能を一つのパッケージ内に搭載したものが広く用いられるようになっています。 実装技術が半導体産業の進化を支える時代 2010年代に入るとMore Mooreの潮流である前工程の微細化とウェハの大口径化の事実上の限界が議論されるようになり、2013年頃から ITRSがheterogeneous integration (ヘテロジニアス・インテグレーションと 3D SiP の展望 - インテル® FPGA (intel.co.jp) という概念をMore than Moore の拡張としてロードマップに反映するようになりました。2019年には5G対応のスマホにAntenna in Package (写真参照) と呼ばれるアンテナ内蔵のパッケージが搭載されるようになりました。 Chiplet (半導体の新技術「チップレット」の活用で、ムーアの法則は維持できるか | WIRED.jp2nd Gen AMD EPYC™ Processors | EPYC™ 7002 Series | AMD SiP, intelligent package,センサ内蔵のパッケージなど、実装における集積化と高機能化はスマホや様々な電子機器の実装部品点数削減となり、機器の組み立ての生産性と歩留まり向上にも繋がるため、半導体産業全体の発展と技術の進化及びAI化の実現にとってその重要性が増してきています。最近では放熱や磁気シールドなども技術課題となり、放熱シートや放熱機能、パッケージ上へのシールド層の形成なども進んでいます。 参考資料 (写真提供:TPSS) スマホやデジカメだけでなく自動車の自動運転や様々なセキュリティにも用いられるカメラモジュール、VR/AR用のスマートグラス、ワイヤレスイヤフォンや活動量計などのウエアラブル機器、スマートペンなどのさらなる高機能化を実装技術の進歩と開発が支えていくと考えています。 本記事の後編はこちら。 本件についての問合せ: SEMIジャパン スタンダード EHS部 中條麻美([email protected] )
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材料科学は、応用物理学、化学、そして、磁気、冶金、セラミックス、ポリマー、シリコンの多分野にわたる工学を包含する技術基盤として、過去 50 年間のハイテク分野の経済成長を牽引してきました。デバイスの小型化、高速化、スマート化が進む一方で、高性能化とエネルギー効率の向上も求められていますが、これらの基礎技術で実現できることは限界に達しつつあります。テクノロジー部門は、急速に変化する世界にあって私たちが直面する課題に対処するために、新素材への新たな研究と投資を必要としています。 TDK株式会社の投資部門であるTDK Venturesを率いる私は、21世紀に向けて材料科学の革新に挑戦する若い企業が続々と登場していることを嬉しく思います。過去1年半にわたり、材料科学の基本的な構成要素を再定義し、技術を前進させるための新しい方法を見出すことを目指す複数のスタートアップ企業に当社は投資を行ってきました。実際、この1年でこの内3社が株式公開に成功あるいは企業買収の対象となりました。 このことは、材料科学研究への関心が再燃していることを示すだけでなく、材料科学への投資が健全なリターンをもたらす傾向があることを示しています。材料科学の投資リターンがリターン(再来)したとのです。 原子レベルの材料科学 ハイテク投資家にとって、材料科学は過去10年から15年の間に魅力を失いました。なぜなら、ソフトウェア開発企業への投資が、場合によっては2~3年という比較的短い期間で非常に健全なリターンをもたらすようになったからです。材料科学分野の製品開発は伝統的に、ソフトウェアの新興企業よりもはるかに多くの資本を必要とし、リターンを生み出すまでにはかなりの時間がかかります。 今日のハードウェアのイノベーターたちが明らかにしたのは、私たちはまだ、材料科学の可能性の上っ面をなでているにすぎないということです。20年前とは異なり、炭素原子の単層からなるグラフェンのような製品を開発することができます。グラフェンは鋼鉄よりも200倍強く、熱や電気の優れた導体です。このようなナノメートルスケールの材料により、多機能を集積した超小型、超低消費電力な高性能部品の設計が可能になり、数年前には考えられなかったチャンスをもたらします。このような進歩により、材料科学の未来は輝きを取り戻しているのです。 投資家は材料科学のスタートアップを歓迎 成功を収めた材料科学スタートアップ3社をご紹介します。 2020年に株式を公開したGenCellは、商業、製造業、ヘルスケア事業向けのクリーンなバックアップ電源を提供する燃料電池ソリューションを開発しています。この燃料電池は、オフグリッド電力や農村部の電化にも、幅広い温度・湿度条件下で使用が可能です。GenCellのプロセスは、無水アンモニア(NH3)からオンデマンドで水素を生成する革新的なもので、他の方式の10倍の効率を実現し、また外部の電力を必要としません。GenCellの燃料電池は、水素と酸素を排出物ゼロの化学プロセスで反応させて、電力と熱を発生します。唯一の副生成物は水です。 Stratasysが2020年に買収したOriginが開発する3Dプリンター・プラットフォームは、材料の自由度が高く、大量生産に向けのアディティブ・マニュファクチャリングのアプローチを提供します。Originの3Dプリンターを使用することで、顧客は独自の材料も含め様々な材料で、独自のデザインの製品を印刷製造することができます。Originは、世界最大の材料科学企業と戦略的パートナーシップを結び、歯科、医科、製造業の大手企業向けに製品を印刷製造しています。 2020年に京セラが買収したSLD Laserは、世界初の高輝度・完全一体型の白色レーザー発光器を生産しました。この発光器は、窒化ガリウム固体レーザーをを高性能蛍光体素子を介して投射することで、青色レーザーを広スペクトルの非干渉性白色光に変換し、目への危険性もありません。その結果、LEDの100倍の輝度、10倍の距離の投射が可能となり、特殊照明、ディスプレイ照明、自動車用照明など、さまざまな用途に採用されています。 材料で違いが生まれる 半導体、バイオテクノロジー、サーバー技術など、前世紀の基盤技術のイノベーションは、多くが材料科学のブレークスルーに基づくものでした。TDK Venturesでは、未来の進歩をもたらす唯一の道は、材料研究に立ち返り、科学技術の地平を広げるための新たな方法を見出すことだと考えています。一部の老舗企業にとっては、従来のやり方で物事を進めるのではなく、新しい考え方を取り入れていく必要があるかもしれません。これは、スタートアップのように考え、変化と新しい機会への挑戦を歓迎することを意味しています。 また、これらのイノベーションは、既存の分野の限界を押し広げるだけでなく、環境の保全と人々の生活の向上に貢献するものであるべきだと考えています。これがTDKベンチャーズの創業理念の一つです。当社の投資は、デジタルとエネルギーの変革に貢献し、より持続的な世界を導くものでなければなりません。当社の目標は、投資するすべてのスタートアップ企業が、世界にポジティブなインパクトを与えるために、その潜在能力を最大限に発揮できるよう支援することです。 例えば、GenCellの燃料電池は、従来の電力網から遠く離れた農村地域に無公害の電力を供給し、大気汚染の原因となるディーゼル発電機に頼らない生活水準を向上に寄与します。SLD Laserのレーザーライトは、従来のLEDランプよりも電力効率が高く、同等のHID(高密度放電)ランプよりも10,000時間以上長持ちします。Originの3Dプリンター・プラットフォームは、安全でローカライズされた製造を実現し、サプライチェーンにおけるエネルギーの無駄を最小限に抑えることを目指しています。 私たちはまだ、材料科学が可能にすることのほんの上っ面をなぜているに過ぎません。TDK Venturesでは、社会と環境にポジティブな変化をもたらす新しい変革的な技術の可能性を探求しながら、有意義な業績を上げることに専念しています。 Nicolas Sauvage氏は、TDK株式会社のベンチャーキャピタル(CVC)部門であるTDK Venturesの社長です。TDK Venturesはテクノロジーに特化したベンチャーファンドとして、基礎材料科学を活用してデジタルトランスフォーメーション(DX)、エネルギー&環境トランスフォーメーション(EX)のイノベーションを強化し、世界の魅力的で持続可能な未来を切り開くアーリーステージのスタートアップ企業に投資しています。 原文はこちら:https://www.semi.org/en/technology-trends/tdk-ventures-invests-in-materials-science-back-to-the-basics-but-with-a-mission
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今回のパンデミックによって、これまで確立していた医療の枠組みは再定義されました。何度も通院するような古いモデルは、もはや感染リスクがあり成り立ちません。現在、焦点となっているのは、健康評価のための広汎なバイタルサインの遠隔モニタリングソリューションと自動データ処理です。 ソーシャルディスタンスに適した、ウェアラブル、埋め込み型、挿入型、摂取型等の技術を使った長期モニタリングが、個人ならびに集団の医学的異常の検出に役立つでしょう。小型で新技術を活用したバイタルサインの遠隔モニタリングについて、imecのテクニカルスタッフのプログラムマネージャー兼プリンシパルメンバーであるCarlos Agell氏にお聞きしました。Agell氏は、SEMI Technology Unites Global Summit(2021年2月15-19日、オンライン開催)の中で2月19日に提供されるSEMI MedTech Forumの講演者です。 SEMI:診断技術をけん引するイノベーションとは何でしょうか?半導体産業はどんな役割を担うのでしょうか? Agell氏:COVID-19が引き金になって、遠隔診断が明らかに必要性となりました。その代表例が、呼吸モニタリングとSARS-CoV2検査技術です。 COVID-19の最も明らかな症状のひとつが呼吸ですが、この点で医療技術には大きなギャップがあることが浮き彫りにされました。小型の携帯デバイスを使った広範な呼吸データの連続モニタリング技術の必要性です。imecでは、このギャップを埋める実現可能なソリューションを提供する技術として、生体インピーダンス法によるチップセットやスマートフォン対応のセンシングデバイスに取り組んできました。半導体産業の新しいセンシング法によって、携帯型遠隔呼吸モニタリングを改善することが可能です。 一方で、SARS-CoV2の診断技術は、現在の健康危機において最も重要なものとなっています。この分野で求められているのは、検査の簡素化、迅速化、低コスト化です。また、現実的な観点から、社会はウイルスの拡散を防ぐ必要があります。imecは、先陣を切って半導体ベースのソリューションを導入し、シリコンベースの技術で被験者の呼気からエアロゾルを採取することで、COVID-19検査のゴールドスタンダードであるPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法分析の簡素化を目指しています。 呼気中のウイルス量を測定することで、感染の明確な指標が得られます。また、経済的回復を促進するためには、迅速検査によるウイルス量の高い被験者の検出が鍵となります。費用対効果が高く、迅速でありながら信頼性の高いSARS-CoV2検査ソリューションは、施設の入口や飛行機の搭乗口でのゲート検査などで利用すれば、旅行やホテル、レストランなど深刻な経済的打撃を受けた業種でも対面サービスが可能になり、ビジネス再開を促進する上でも有効です。 SEMI:imecの医療分野の改善の取り組みについて、もう少しお聞かせください。 Agell氏:imecは、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、COVID-19などの呼吸器系疾患の治療に必要な、人目につかない遠隔呼吸モニタリングの開発を活発に進めています。こうしたソリューションは、シリコンチップセット、センサー統合、アルゴリズムを組み合わせてによってセンサーデータを解釈します。 生物学的基礎を理解するための取り組みの一環として、imecの*1ハートオンチップ 用マルチ電極アレイ(MEA)プラットフォームは、患者由来の心筋細胞を研究するために、高密度電極(444444電極/mm2)による、細胞外・細胞内の記録、電気刺激の印可、インピーダンス計測を行う比類のない機能を提供します。 imecは、呼気分析(エアロゾルキャプチャ)をベースした迅速かつ低コストのSARS-CoV2検査装置を、分析時間5分を目指して開発しています。このようなツールは景気回復の鍵を握るものであり、imecは2021年後半にブリュッセル空港でプロトタイプ装置の大規模試験を計画しています。 imecは、パンデミック中に使用するソーシャルディスタンス対策ツールを開発するスピンオフや外部企業を支援してきました。医療はimecの重要な戦略分野であり、複数の部門で、細胞選別技術や多電極アレイから、非侵襲的な心肺・神経モニタリングのためのセンサーやシステム、医療データの高度な処理や試験用のツールに至るまでのお互いに補完しあうテーマに取り組んでいます。 SEMI:パンデミックは遠隔診断にどんな影響を及ぼしましたか?この分野でどんな新しいことがあるでしょう? Agell氏:パンデミックによって、遠隔診断の進歩は加速しました。例えば、遠くにいる医師との面談が可能になり、遠隔医療がうまく立ち上がりました。しかし、私の考えでは、これは出発点に過ぎません。遠隔医療の医師は、体温、体重、血圧などの診察室の診療時と同じ健康データを遠隔収集することが必要を感じるでしょう。その後すぐに、医師はさらに多くのデータを必要とするようになり、膨大な量のデータを分析するためのアルゴリズムが開発され、遠隔診断の進歩は次の段階に拍車をかけることになります。つまり、医療は医師中心の枠組みから、患者中心のソリューションへと大きく移り変わるでしょう。願わくは、この変化が健康へのよりプロアクティブなアプローチを促進し、病人を治療する時代から、予防と健康維持へと脱却すること期待しています。 Imecの呼吸モニタリング研究用デバイスは、医療パッチの形態をとる。 SEMI:感染症診断以外に、パラダイムシフトを起こすだろうソリューションはありますか? 遠隔診断のニーズ拡大に関連した世界市場のトレンドを2つ挙げることができますか? Agell氏:医療のパラダイムシフトは、ハイパーコネクティビティのトレンドによって大きく促進されることになるでしょう。通信は高速で広範囲に及んでいます。医療も、小売、銀行、取引、ビジネス全般と同様に、通信回線を介して部分的にリモートで行うことができることが、今回のパンデミックで証明されました。 新しい診断法の性能を証明することは必要ですが、それが困難であることは明らかです。医療分野は厳しく規制されており、またこの市場は一般に保守的であるからです。しかし、アルゴリズムと自動化された診断法が徐々に医療界の信頼を獲得するトレンドが、明らかに進行しています。臨床試験や規制当局への申請は有効ですが、一定期間市場に出回ったソリューションが医療関係者(および一般の人々)の全体的な信頼を得たとき、明らかな証明が得られるでしょう。昔、GPSナビゲーション技術でも見られたように、クリティカルマスを満たすことで一般的に受け入れられるようになるのです。 医療市場に関しては、パンデミック後の最初のシナリオとして、遠隔医療からハイブリッドモデル(外来診療と遠隔医療のミックス)への揺り戻しが予想されています。これは両方の良いとこ取りに見えますが、その有効性と市場で生き残れるかは未知数です。 パンデミックによって加速された明確な市場トレンドは、家電製品における保健機能のコモディティ化です。家電製品の会場を覗いてみると、時計、スマートフォン、体重計、さらにはオフィスの椅子やクッションまでもが、健康情報を収集する日が遠くないことがわかります。 imec MultiElectrode Array (MEA)チップセット SEMI:テクノロジーはどのように私たちを団結させるのでしょうか?SEMI Technology Unites Global Summitに何を期待しますか? Agell氏:私は、このパンデミックについて大変楽観的な見方をしています。世界的な健康危機が招いた被害をテクノロジーが食い止めると信じています。テクノロジーは私たちを団結させるだけでなく、命を救うことにもつながるのです。 SEMI Technology Unites Global Summitに個人的に期待しているのは、半導体業界がパンデミックや今後のパンデミック後のシナリオにどのように対応していくのかを、私たちが理解することです。健康に関連したトレンドが出てくるのか、またそれが一過性のものなのかに興味があります。以前の世界的なパンデミックの時には、半導体産業は存在すらしていなかったので、現在の状況は前例がないのです。 TUGS imec Agell headshotCarlos Agell氏は、imecのテクニカルスタッフのプログラムマネージャー兼プリンシパルメンバーとして、プロジェクトを監督し、研究トピックの戦略的方向性を決定しています。ウェアラブル機器開発のバックグラウンドを持ち、心臓病用ウェアラブル機器の分野でFDA承認を受けた2つの医療機器の開発でリーダーシップをとりました。また、アクティブ医療機器の次世代国際標準を開発する標準化委員会のオランダ支部のメンバーでもあります。Agell氏は、カタルーニャ工科大学(スペイン)とカリフォルニア大学アーバイン校(米国カリフォルニア州アーバイン)で電子工学とECCSの2つの修士号を取得しています。 *1生体機能チップのひとつ。チップ上にMEMS技術を利用してマイクロ流路などを構成し、臓器の培養細胞を組み合わせることにより、従来の人工臓器ではできなかった生体機能を再現する。ハートオンチップは心臓機能を再現する。 原文はこちら:https://blog.semi.org/technology-trends/remote-vital-sign-monitoring-technologies-help-drive-new-standard-of-healthcare
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Tokyo Electron Europeのサービス戦略・エクセレンス担当シニアバイスプレジデントであるEyal Shekel氏に、人工知能(AI)がスマート製造に与える影響や、製造装置のスマート化技術による半導体製造を進化について話を聞きました。 Shekel氏は、SEMI Technology Unites Global Summit(2021年2月15-19日、オンライン開催)の中で2月17日に提供されるSEMI Fab Management Forumの講演者です。 SEMI:AIはスマート製造の重要な実現技術です。最新のトレンドはどうなっていますか? Shekel:最先端ノードや非常に複雑な3次元半導体形状の出現により、装置開発や大規模な計測技術の使用から歩留まり阻害要因のモニタリングまで様々な分野で、市場投入までの時間が長期化し、コストが増加しています。 AIは、将来のデバイスのニーズを満たすために適切な材料やプロセス技術を決定するマテリアルズインフォマティクス分野で、重要なツールとなりつつあります。新しい材料やプロセスと合わせて、バーチャルメトロロジーを開発・導入することで、製造プロセスの各段階でお客様のデバイスウェーハを、ほぼ絶対的なリアルタイムで正確にモニタリングすることが可能になるでしょう。 SEMI:R Dから量産立ち上げのプロセスで、データ分析はどのように有効でしょうか? Shekel氏:AIを活用したマテリアルズインフォマティクスの新たな研究分野から、高効率な製造プロセスの発見と最適化を導くツールが誕生しています。例えば、東京エレクトロンでは、エッチングレート向上のためのプロセスと材料の相互最適化法を開発しています。 半導体製造プロセスの歩留まりを監視・管理するためには、直接計測をすることが重要ですが、時間とコストがかかるため、すべての生産ウェーハを監視することは困難です。しかし、ディープラーニングAIにより、製造装置のデータと過去に処理されたウェーハの計測変数から、すべてのウェーハの計測値が予測可能になりつつあります。これにより、トータルな品質管理とラン・ツー・ラン管理が可能になり、さらに生産コストとサイクルタイムの同時削減が可能になります。 SEMI:TEL Service Advantageについて説明いただけますか? Shekel氏:TEL Service Advantageは、お客様のニーズに合わせたサービスプランを選択できる、TELのグローバルサポート体制です。また、お客様のご要望や技術的な進歩に対して迅速に対応できる体制になっています。TEL Service Advantageは、お客様の装置メンテナンスの効率化、および当社製装置の生産性を最大限に引き出す様々なサポートプランをご提供します。お客様のニーズに合わせてプランを組み合わせ、最大限の効果を得ることができます。 TEL Service Advantageを支える重要な要素の一つが「TELeMetrics™」です。TELeMetrics™は、リモート接続を利用して各種センサーからの装置データを分析し、その分析結果に基づいて、装置のスループット改善や予知保全等、お客様固有の課題にあわせたソリューションを提供しています。 SEMI:パンデミックに際して、AIは助けになりましたか? サクセスストーリーをシェアいただけますか? Shekel氏:パンデミックの影響で世界的に渡航が制限されたため、多くの場合、お客様を訪問することは非常に困難であり、また不可能な場合もありました。当初はスマートフォンや電子メールなどの標準的な通信機器で対応していましたが、トータルサポートセンター(TSC)によるリモートサポートを強化しました。 その後も、TELは「Service Advantage」プログラムをいち早く展開し、以下のような先進的なツールや手法を追加で利用するようになりました。 AR(拡張現実感)を導入し、お客様とTELエンジニアを遠隔支援 TEL装置へのセキュアなリモート接続を実現し、パラメータやログを調査や、設定の変更を実行 テレビ会議システムや工場内の研修ツールでトレーナーをつなぎ、世界各地の技術者のスキルアップを図る遠隔研修コースを実施 ARゴーグルを使用した装置の立ち上げとトラブルシューティング TELのグローバルテクノロジーデータベースを拡張し、マルチ言語検索機能を実装 あるヨーロッパの顧客サイトでの重要なプロジェクトが、優れたサクセスストーリーを提供しています。上記のすべてのアプローチを用いて、現地チームと協力して、大きな遅れなく装置を立ち上げることができました。このことは、お客様から高く評価されましたし、当社にとっても非常に重要なことでした。 SEMI:未来について何を予測しますか? Shekel氏:世界の技術インフラは急速に発展し、拡大し続けています。5Gネットワーク、IoT、高度なセンシング機能などの要素は、ニューロのようなインフラをベースにした、私たちが汎用AIと呼ぶものに発展して行くでしょう。自動学習は領域を超えて広がり、内部ロジックや推論により、現在は手作業で行われている多くの作業を自動化するようになるでしょう。特に私たちの業界では、汎用AIによって、労働者は現在進行するオペレーションよりもデータ分析や将来の高度な研究開発に集中できるようになるでしょう。 SEMI:テクノロジーはどのように私たちを団結させるのでしょうか?SEMI Technology Unites Global Summitに何を期待しますか? Shekel氏:テクノロジーが私たちを結びつけたのは、この150年のことでした。電信や電話から始まったコネクティビティが、遠距離で情報を交換するために使われました。今日では、テレビ会議機能、AR、通信技術の向上により、地理的に分散している人々を結びつけることがはるかに容易になりました。このことは、特にこのパンデミックにおいて明らかであり、価値のあるものとなっています。事実、私たちは、装置サポート、トレーニング、顧客対応など、すべての重要な活動を、たとえ私たちが直接立ち会うことができなくても、継続して行うことができるのです。 SEMI Technology Unites Global Summitは、普段セミコンの展示会でお会いすることの多い方々やお客様とのつながりを保つ絶好の機会です。 また、そうでなければ出会うことのできない多くの人とのネットワークを築くことができます。さらに、スピーチやプレゼンテーションをいつでも見ることができます。通常は展示会とイベントが同時に開催されるので、普段は見逃してしまうプログラムもありました。 Tokyo Electron Europeのサービス戦略・エクセレンス担当シニアバイスプレジデントであるEyal Shekel氏は、半導体業界で27年のキャリアを持つベテランです。イスラエルの工科大学Technionを機械エンジニアとして卒業後、Applied Materialsに入社。1997年にヨーロッパの東京エレクトロン(TEL)に転職し、イスラエルのリージョナルサービスマネージャーを務めた後、すぐに同社のジェネラルマネージャーに任命されました。2005年よりTEL Europeの上級管理職に就任。2019年までは上級副社長としてTEL Europeのサービスおよびサポート業務を監督していました。現在は、日本のTELグローバルサービス委員会の共同リーダーを務めています。 原文はこちら:https://blog.semi.org/technology-trends/from-smart-manufacturing-vision-to-innovative-advanced-technical-service-solutions-tel-delivers
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SEMIは、Aspinity社の創業者兼CEOであるTom Doyle氏に、携帯型IoTデバイスのバッテリーを大量消費せずに知能化するための課題について話を聞きました。Doyle氏はSEMI Technology Unites Global Summit(2021年2月15日~19日、オンライン開催)で提供されるSEMI MEMS Imaging Sensors Technology Showcase(2月18日)に登壇しますが、これに先立ち、アナログで機械学習を実行することで電力問題の解決を図るAspinityのシステムレベルでのアプローチを説明しました。このGlobal Summitは現在申し込みを受け付け中です。Aspinity他の業界をリードする専門家が皆様をお待ちしております。 SEMI:IoTデバイスにとって電力効率が重要なのはなぜですか?Doyle氏:何億というIoTデバイスが、私たちの生活や仕事を改善しています。常時オン状態で環境のデータをセンシングするこれらスマートデバイスは、従来は壁から電源をとり、データ処理をクラウドに依存していましたが、ネットワークの渋滞やプライバシー、パフォーマンスの問題から、エッジ処理への移行が必要になっています。民生用、医療用、産業用にまたがるこれらのIoTデバイスは、小型化、ポータブル化が進んでいます。それらの一部は、アクセスしにくい場所で遠隔操作される場合もあります。そこで、私たちは多くの機能を詰め込んだデバイスをバッテリー駆動する方向に進んでおり、またバッテリーを長持ちさせる必要があります。これは大変なチャレンジであり、それに応えるためには、常時オンのセンシング機能をIoTデバイスに統合するにあたり、最も電力効率の良い方法を見つける必要があります。 SEMI:低消費電力の常時オンソリューションはなぜ難しいのでしょうか。またセンサーサプライヤーはシステムの消費電力をどうすれば改善できるのでしょうか。 Doyle氏:今日の常時オンの IoT デバイスでは、すべてのセンサー・データ(アナログ)が即座に高解像度でデジタル化され、次にウェイクワード(OK Googleといったシステム起動の掛け声)が発せられたかどうか、特定の動作が行われたかどうか、または何らかの異常が発生したかどうかを判断するために分析されます。しかし、収集されたデータのほとんどはデバイスが待ち受けている情報とは無関係な、この最初に全てをデジタル化するアプローチでは、ADCとデジタルプロセッサに無関係なデータを継続的に処理させることで、バッテリーを大幅に浪費します。センサーのサプライヤーには、消費電力を削減するために考慮すべきいくつかのオプションがあります。センサーとデジタルプロセッサのサプライヤーは、バッテリー寿命の段階的な改善で十分なら、システム内の個々のコンポーネントの電力削減を続ければよいでしょう。しかし、革命的な省電力を実現するためには、総合的なシステムソリューションを検討する必要があります。根本的な問題は、システム中のデータ移動には電力がかかるということです。だからこそ、電力を節約する最も効率的な方法は、物理的な世界がデータになるシグナルチェーンの最初の段階で、できるだけ早く、実際に重要なものだけにデータ量を減らすことなのです。ダウンストリーム処理が必要なデータ量を最小限に抑えることができれば、バッテリーの寿命を最大限に延ばすことができます。 SEMI:Aspinityは、IoTデバイスのバッテリー寿命を、新しいシステム構成を導入することで伸ばそうとしています。デジタル化を最初にするアプローチとどのように異なるのでしょうか? Doyle氏:Aspinityのソリューションは、アナログ機械学習 (analogML™) とアナログ圧縮を組み合わせたアナログ処理技術で、Reconfigurable Analog Modular Processor (RAMP) と呼んでいます。正確で超低消費電力のアナログイベント検出とシステムのウェイクアップが可能になます。RAMPを常時オンのシステムに適用すると、最初にセンサー部分でアナログ電力を少しだけ消費して、感知したデータが手元のタスクに関連するかどうかを判断してから、デジタル・システムをウェイクアップして処理を進めることができます。このアナライズ・ファースト・アーキテクチャは、重要なデータがデジタル化と分析を必要とする場合以外は、電力消費量が大きいデジタル・コンポーネントをスリープ状態に保つため、最初に全てをデジタル化するデジタイズ・ファースト・アーキテクチャと比較して、ボイスファーストのシステムなど起動がまれなデバイスでは、バッテリー寿命を数ヶ月から数年延ばすことができます。 SEMI:何か例をあげていただけますか? Doyle氏:これがどのように機能するのか、実際の例を挙げてみましょう。スマートスピーカー、音声起動型テレビリモコン、ヒアラブルデバイスなど、ほとんどの音声起動型システムでは、音声が存在する時間は10%~20%にすぎません。しかし、これらのデバイスが伝統的に使用しているデジタイズ・ファースト・アーキテクチャは、マイクでキャプチャした音を100%デジタイズします。たとえそのほとんどが無関係でウェイクワードが含まれていなくても。対照的にRAMP ベースのアナライズ・ファースト・アーキテクチャは、デジタル・ウェイク・ワード・エンジンを起動する前に、デバイスへの音の入り口であるマイクの部分で、特徴抽出とニューラル・ネットワークを使用して、まず音に音声が含まれているかどうかを判断しますから非常に高効率です。さらに、ほとんどのウェイクワードエンジンの精度は、起動してからウェイクワードを分析するだけでなく、ウェイクワードが発せられる前の500msの音(プリロール)の分析にも依存しています。ウェイクワードエンジンのパフォーマンスを支えるために、RAMPは500mSのプリロールを圧縮し、わずか2kのメモリに格納して、音声データとともにウェイクワードエンジンに供給もするのです。RAMPテクノロジーを使用したこの新しいアナライズ・ファーストのアプローチは、性能と精度を犠牲にすることなく、旧来のデジタイズ・ファースト設計に比べてバッテリー寿命を10倍延長することができます。 SEMI:Aspinityは現在の市場ニーズに対応したどんなソリューションを提供できますか? Doyle氏:Aspinityは、常時オンIoTデバイスに対して唯一のバッテリー駆動型アナログ機械学習チップであるRAMPチップを提供しています。RAMPは、アナログ・センサのRAWデータから直接、さまざまなタイプのセンサ・イベントを検出するためのトレーニングやプログラミングが可能です。RAMP チップが有効なアプリケーションのひとつに、音声、ガラスの割れる音、アラーム等の音を常に聞いているデバイスがあります。その他にも、予知保全や予防保全のために産業機器を監視する振動センサーや、ウェアラブルやその他のバイオメディカル・アプリケーションで異常検出に使用される心拍センサーなどがあります。Aspinity は先日、音声起動評価キットを発表しました。SEMI MEMS Imaging Sensors Technology Showcase では、当社のRAMPベースのアナログ音声起動ソリューションをご自分の目で確かめてくように、この評価キットのデモンストレーションをご覧いただきます。ハードウェアとソフトウェアの完全なキットにより、次世代音声起動デバイスを開発するお客様に、ウェイクワードの検出精度を落とさずに消費電力を10分の1にするアナログ機械学習とアナログデータ圧縮のメリットを全て体験可能です。 SEMI:テクノロジーによって、私たちをどのように団結できるのでしょうか? SEMI Technology Unites Global Summitへの参加で期待されていることはなんでしょうか? Doyle氏:多くの人にとってCOVID-19パンデミックは、経験したなかでも最も大きな困難となりましたが、この1年は、大きな問題を解決するためにはイノベーションが重要であることを示してくれたと思います。マイクロエレクトロニクス産業は、COVID-19検査、人工呼吸器、空気浄化システムなど、医療現場で使用される様々な機器のクリティカル・コンポーネントを提供する重要な役割を果たしてきました。COVID-19はまた、機器表面に付着したウイルスの広がりを防ぐために、システムのインタフェースは音声への移行が加速しました。バイオテクノロジー産業が開発を加速するワクチンによって、日常生活が正常な状態に戻ることを私たちは願っています。研究開発イノベーターと大手企業の協力によって、様々な市場で新しいデバイスや薬品が生産されようとしていることに感謝しましょう。パンデミックが緩和されるまで、従来の対面式のカンファレンスは開催できませんが、素晴らしい講演者が興味深い講演を行う産業カンファレンスに参加することは、これまで以上に重要です。SEMI Technology Unites Global Summitはそのような機会を提供してくれるものであり、私も参加することを心から楽しみにしています。 Tom Doyle氏は、Aspinityの創業者・CEOであり、アナログおよびミクストシグナル半導体技術において30年以上の優れた業績とリーダーシップの経験を持っています。Aspinity入社前は、Cadence Design Systemsのアナログ/ミクストシグナルIC事業のグループディレクターとして、世界有数の半導体企業への同社技術の展開を管理していました。それ以前は、アナログ/ミクストシグナル・ソフトウェア会社であるParagon IC solutionsの創立者兼社長として、営業、マーケティング、グローバル・パートナー/販売代理店、米国およびアジアのエンジニアリング・チームなど、同社のすべての業務を統括していました。ウエストバージニア大学で電気工学の学士号を、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校でMBAを取得しています。
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医療診断と個別化治療の最新動向について、Robert Bosch GmbH Stuttgartのリサーチフェロー(シニアチーフエキスパート)であるFranz Laermer博士にお話を伺いました。複雑な分子診断のワークフローを自動化するために最近Robert Boschが開発したオープンプラットフォームは、分子診断を必要な場所で実施できることを証明しています。これを実現するためには、マイクロエレクトロニクスだけでなく、微細化、マイクロシステム、マイクロ流体技術が不可欠です。これは、かなり短い期間でSARS-CoV-2感染症の検出法を開発する上で重要となります。Laermer氏は、SEMI Technology Unites Global Summit(2021年2月15-19日、オンライン開催)の中で2月19日に提供されるSEMI MedTech Forumの講演者です。本イベントは現在登録受付中です。 SEMI:何が診断法のイノベーションを推進しており、半導体業界はどんな役割を担うのでしょうか? Laemer博士:診断法を大きく進展させているのが、DNAを構築する基礎的ブロックであるヌクレオチドのレベルで核酸を分子分解して詳細に分析する技術です。これにより、癌、遺伝子異常、感染症、治療抵抗性などの疾患の根本原因が明らかになります。現在のソリューションは、ポリメラーゼと呼ばれるDNAを合成する酵素の働きを利用したPCR法か、またはDNAの塩基配列を決定するシークエンシング技術によるものがほとんどです。これらの技術を必要とする場所へ近づけるために重要となるのは、自動化、小型化、低コスト化、使いやすさ、柔軟性、信頼性、そしてサンプリングから検査結果が出るまでの時間短縮です。半導体およびマイクロシステム技術は、こうした要求を満たすための実現技術となっています。ムーアの法則が半導体側を後押し、性能が向上の一途をたどっているおかげです。 SEMI:BoschのVIVALYTICシステムについて説明いただけますか? Laermer博士:VIVALYTICは、多様な分子診断分析の統合と自動化のためのユニバーサルで柔軟性の高い診断プラットフォームです。VIVALYTICはユニバーサルなラボ分析装置で構成されており、診断アプリケーション専用に作られたカートリッジを使います。このカートリッジには、診断に必要な試薬とバイオコンテンツがすべて、室温で長期的に安定する方法で収められています。ユーザーは患者のサンプルをカートリッジに入れ、カートリッジを分析装置に押し込み、自動ワークフローを開始するだけで、通常1時間以内に診断結果を得ることができます。VIVALYTIC製品は、Bosch Healthcare Solutions GmbH (BHCS)が戦略的診断パートナーやバイオコンテンツの所有者と協力して製造しています。 SEMI:パンデミックは、医療産業において自動診断にどのような影響を与えていますか?新しい動きはありますか? Laermer博士:パンデミックによって、必要な場所で自動迅速診断を行う重要性が明白になりました。感染連鎖を可能な限り早期に断ち切るためには、いつでもどこでも信頼性の高い迅速なPCR検査を使えることが必要です。私たちは、SARS-CoV-2の迅速検査に必要な時間を、陽性プローブの場合は30分未満に短縮することに成功しました。ワクチン接種によって免疫レベルが十分に高まるまでは、迅速検査がCOVID-19パンデミックの感染数、入院数、死亡者数を抑制する唯一の方法です。 SEMI:感染症診断以外にも、医療のパラダイムシフトを起こすソリューションはありますか? Laemer博士:現在の腫瘍学では、癌の原因と考えられている特定の変異に対処するための、標的薬品や療法の開発が急増しています。これは、腫瘍学が従来のone-drug-fits-allアプローチから個々の患者に合った治療を適時おこなう精密医療へと脱却したことを意味しています。この個別化治療の前提条件として、腫瘍の突然変異の状態を明らかにし、治療中に正確かつ反復的にモニターすることが必要です。後者では、救急車上など分子診断を必要とされる場所で行うことが求められます。ここでキーワードとなるのが液体生検です。個別化治療のもう一つの例は、細菌感染症における細菌の種類と抗生物質の耐性を検出し、最適な抗生物質治療を決定することです。 SEMI:こうしたニーズに向けて、Robert Boschはどのようなソリューションを提供していますか? Laermer博士:Robert Bosch GmbH は、マイクロシステム、マイクロセンサー、半導体技術のリーダーです。ドレスデンに新設された12インチ半導体工場は、これらの分野における当社の地位をさらに強固なものにするでしょう。この分野には、AIやIoTも含まれています。テクノロジー・プロバイダーとして、ボッシュは複雑なワークフローの自動化と管理のための優れたソリューションを生み出し、診断パートナーとともにWin-Winのソリューションを提供しています。 SEMI:テクノロジーによって私たちはどのように一つになれるのでしょうか?Laemer博士:技術、特に半導体やマイクロシステムの技術は、医療分野におけるゲームチェンジャーです。医療、診断、半導体という異なる分野が互いに出会い、協力し合うと、イノベーションは強力に加速されます。異なる分野の専門能力の接点で新しいことが起こるのです。 Franz Laermer博士は、1990年にドイツのシュトゥットガルトにあるRobert Bosch GmbHのコーポレート・リサーチ・アンド・テクノロジー・センターに入社し、今後のMEMS分野に向けた新しいキーテクノロジーとセンサー機能の開発に着手しました。現在はBoschリサーチフェロー/マイクロシステム、マイクロ流体工学、分子診断学のシニアチーフエキスパートとして活躍しています。
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電気自動車、再生可能エネルギーや、その他のIoTや5G、スマート製造、ロボットといった技術イノベーションは、いずれも信頼性があり高効率でコンパクトな電力システムを必要としており、そのため炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)による低電圧な小型デバイスのサポートが求められています。しかし、これらの半導体材料をパワーシステムに組み込むために、チップ設計者は技術的および経済的な壁を乗り越えなければなりません。SEMIはEV Groupの事業開発マネージャーであるElisabeth Brandl氏に、パワーエレクトロニクス業界のトレンドと新たな発展について、またスマート・モビリティにおけるパワーデバイスのアプリケーションについてお聞きしました。Brandl氏は、SEMI Technology Unites Global Summit(2021年2月15-19日、オンライン開催)の中で2月18日に提供されるSEMI SMART Mobility Forumの講演者です。本イベントは現在登録受付中です。 SEMI:パワーエレクトロニクスの新たな発展をけん引しているものは何でしょうか? Brandl氏:世界的に、通信や、自動車、電力変換に対するインフラ要求が大きく変化しています。こうした変化は、5G、電気・ハイブリッド自動車、再生可能エネルギーを例に挙げるだけで、十分明らかでしょう。デバイスレベルでも、特にパワーエレクトロニクス分野では、こうした変化が顕著に現れています。パワーエレクトロニクス業界は、従来のシリコンパワーデバイスでは対応できない状況に数多く直面しています。SiCやGaNのようなワイドバンドギャップ半導体材料を使った新しいデバイスアーキテクチャに、性能面で易々と追い越されてしまうのです。 SEMI:パワーエレクトロニクスのイノベーションは、業界のどんな課題を解決するのでしょうか? Brandl氏:電力変換効率は大変重要であり、ここでの損失が全体の電力消費に大きく影響するため、さらなる改善が必要です。グリーン電力や環境フットプリントの改善には、再生可能エネルギーが不可欠ですが、総合的な電力消費効率も同様に重要です。しかしながら、パワーデバイスの役割は過小評価されがちです。データセンターや再生可能エネルギーのインバーターといった高周波、高電圧のアプリケーションは、パワーエレクトロニクスの重要な分野ですが、シリコンのパワーエレクトロニクスでは限界に達しているのです。 SEMI:シリコンから化合物半導体材料へと変わることの利点はなんでしょう? Brandl氏:いくつかの化合物半導体は材料特性が優れており、電力変換や高周波挙動でのニーズに対応することが可能です。現時点では、主にGaNおよびSiCのパワーデバイスが、こうしたニーズへの対応に適したものと考えられていますが、その他にもダイヤモンドや酸化ガリウムなどの材料の開発が、こうしたアプリケーション向けに進められています。SiCは薄化しても電力損失が小さく熱挙動にもすぐれた特性を持っており、電力変換効率だけでなく、フォームファクターの点でも有利です。GaNは、特に高電子移動度トランジスタ(HEMT)として、高周波アプリケーションに使用することができます。 SEMI:SiCやGaNのパワーデバイスのコスト効率の良い製造には何が必要でしょうか? Brandl氏:最終カスタマーがコスト効率として一般的にあげる数字は、1アンペアまはたワットあたりの金額です。これはシンプルに思えるかもしれませんが、現実は当然ながらもっと複雑です。重要なのは、製造時における主要なコスト要因を理解することです。SiCの場合、それは当然、基板のコストになります。私の講演では、ウェーハ接合による基板コストの低減方法を示します。GaNの場合に重要なパラメーターとなるのは、基板上に単結晶膜を成長あるいは堆積させるエピタキシー工程です。もちろん、歩留まりもコスト効率に非常に重要な影響を及ぼします。つまり、メトロロジーを含む優れたプロセス制御が大切だということです。 SEMI:多くの半導体メーカーがSiCやGaNへの変更を進めています。サクセスストーリーをご紹介いただけますか? Brandl氏:パワーデバイスメーカーの大手はどこも、SiCあるいはGaNパワーデバイス技術を、買収するか自社開発しています。彼らもまた、パワーデバイス市場におけるワイドバンドギャップ半導体の未来が明るいと見ていることになります。もっとも大きなサクセスストーリーは、STMicroelectronicsのSiC MOSFETパワーデバイスでしょう。これはTeslaのModel 3に2018年から採用されているものです。 SEMI:この先には何が? Brandl氏:ダイヤモンドや酸化ガリウムなどのパワーデバイスの新材料の探求が行われています。SiCについては、トレンドは8インチ基板に向かっており、これはSTMicroelectronicsがまとめているEUのREACTIONプロジェクトの焦点ともなっています。コスト低減と基板の供給の役割も大きなものです。材料供給は現時点での最大の不確実要素となっており、主要パワーデバイスメーカーは全て、SiC基板の供給を確保するためにサプライチェーンと契約を交わしています。最終的には、サプライチェーン全体の協力が全ての関係者にとって非常に重要であり、利益となるでしょう。これにより、発展の条件を良く話し合い、優先順位をつけることができるからです。 Elisabeth Brandl氏は、EV Groupの事業開発マネージャーです。オーストリアのヨハネス・ケプラー大学リンツ校で半導体・固体物理学の修士号を取得し、2014年からは、EVGで仮接合と化合物半導体の製品マーケティング管理を担当しています。
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Nexperiaは、5年前にNXP Semiconductorから売却され独立した企業です。2019年より、当社のアジアにある後工程工場のスマート製造化に着手し、スマート化を正しい方向に導くため、ロードマップを開発しています。 スマート製造ロードマップを信憑性のある実行可能なものとするために、まずNexperiaにとってのスマート製造とは何かを定義しました。スマート製造の定義はさまざまあるので、当社では異なる2つの注目すべき技術適応点に着目しました。 物理的自動化 データ駆動型製造、つまり機械学習およびAIモデルの開発のコアに分析を使用すること 導入時の非効率性を回避するためには、物理的自動化とデータ駆動型製造の間で適切な投資バランスを見出すことが重要です。この2つを連結したソリューションでなければ十分な価値は提供できないからです。当社のアプローチには、以下のようなおおまかなステップがありました。 社内の管理チームとのミーティングで意見を聞き、工場のニーズと成熟度を検討する。 他の半導体工場のオペレーター、サブコン、パートナーとのミーティングを行い、彼らのスマート製造へのアプローチと課題を検討する。 Singapore Smart Industry Readiness Indexモデルに対する当社のニーズとステータスの評価をする。 物理的自動化利用可能なソリューションと製造業および自社の製造現場への適用の成熟度を評価することが、思考プロセスをシンプルにする上で大いに役立ちました。 物流の自動化は目新しいことではありません。ソリューションは非常に成熟しており、カスタムレイアウトや嗜好も簡単です。 製造現場は物流よりも、単純に変動性が非常に大きいので、遥かに困難です。 従来型の製造現場への投資は、品質あるいはOEE(設備総合効率)の観点から行われますが、両者はかならずしも連結していません。 当社では、物流自動化をまず実施し、それから製造現場へと進める、外側から内側へのアプローチをとりました。 データ駆動型製造スマート製造がどうなるかは、工場がどの程度データ駆動型であるかにかかっています。データ駆動型の製造を実現するには、トレーサビリティ、コネクティビティ、リアルタイムオペレーションの改善のための基礎投資が必要です。当社は、リアルタイムの状況認識が、現場の予測的、認知的な制御に不可欠な、マシンレベルおよびクローズドループのプロセス制御を推進できると考えています。 リアルタイムの状況認識システムを開発するためには、広範囲の製造プロトコルが必要となります。次にあげた重点領域が、課題の整理に役立ちました。 コネクティビティ 製造実行システム(MES)、品質、SAP等のエリアのコアシステム 分析およびAI 単一のオペレータインタフェースとリアルタイム制御システムを備えたデジタル作業現場 エンジニア、テクニシャン、マネージャの対応準備 それぞれの重点領域の複雑性は、旧来の装置やシステムやプロセス、また自動化になじまないエンジニア等によって異なります。そのため、データ駆動型のオペレーションは、複雑な難題です。それぞれの領域に対して、当社では異なるプロジェクトアプローチを検討しました。 コアシステム―ほかにも複数の実現技術(テクノロジーイネーブラー)を構築し、優先順位計画に沿って展開 分析―自動化された根本原因分析と予測アプローチで、主にOEEと歩留まりに焦点を当てる リアルタイム制御―工場全体の計画と統合し、生産性と品質を向上 強力なスマートマニュファクチャリングのロードマップがあれば、次の課題は、経営陣から計画に対する長期的な賛同と必要な投資を得ることです。そのためには、すでにスマート製造のインフラを導入している同業他社の工場を訪問し、交流することが重要です。SEMIのメンバーの協力を得て、経営陣と一緒に工場を訪問して見学することができました。また、当社の経営陣は、この変革的な取り組みの価値をより深く理解するために、サブコンやベンダーとも面談しました。 スマート製造のロードマップを成功させるためには、長期的な展望が必要であり、その成功を確実にするためには経営陣のコミットが必要です。当社はスマート製造への旅に興奮しており、それが工場のゲームチェンジャーになると信じています。
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