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semiconductor manufacturing

PDF SolutionsのCEO兼共同創業者そしてSEMIのESD Alliance(ESDA)運営評議会メンバーのJohn Kibarian氏は、10月にフェニックスで開催されるSEMICON WestのCEO Summitで「The Convergence of Semiconductor Manufacturing and Design」と題した基調講演を行います。講演に先立って、そこで語られるトピックスの概要と共に、なぜコラボレーションが半導体産業を1兆ドル規模に成長させるための鍵なのか、そしてそれをいかに達成できるかについて、Kibarian氏の見解を聞くことができました。 Smith:コラボレーションを不可欠なものにしている業界の主な進化またはダイナミクスは何でしょうか?Kibarian氏:半導体業界は、かつての単純で直線的なプロセスから、複雑なコラボレーションからなるエコシステムへと劇的に進化しました。以前は、すべてがウェーハファブ内で完結していました。製品は、ウェーハプローバーでテストをした後、高歩留まりのパッケージング、単純な最終テストを経て出荷されました。コラボレーションは主にファウンドリとファブレス企業の間で発生し、初期の評価やテストチップ段階には活発ですが、いったん量産が安定するとルーチンの歩留まり監視へと移りました。現在の先進パッケージ技術では、複数のチップレットを1つのパッケージに統合するため、テストポイントが爆発的に増加しています。そのため、テストは大幅に複雑化しコストが上昇しました。現在の前工程ファブには非常に複雑な装置が設置されていますが、テスト・組立工場においても、今ではロボットを統合した高度なシステムレベルテスタが導入されています。組立装置も非常に複雑化し、ダイアタッチプロセスでは厳密な精度が求められるようになっています。現在では、新製品立ち上げと量産維持のいずれにおいても、システム企業から装置メーカーに至るサプライチェーン全域のコラボレーションが成功の鍵となっています。企業は、AIや機械学習(ML)を導入して、複雑化する生産フローを管理するようになりました。このためさらに広範なコラボレーションが求められています。AIを活用するには、ファウンドリ、ファブレス企業、OSAT、装置メーカーなど、複数のソースから、単一の企業の管理範囲を超えたデータを統合する必要があるからです。かつては2社間の単純な受け渡しで済んでいたものが、今では継続的な調整を必要とする、複雑に絡み合った相互依存関係のネットワークへと変化しています。 Smith:チップレットやチップレットベースのアーキテクチャが、ムーアの法則の減速に対する重要な、あるいは現実的なソリューションとして注目されています。これは、バリューチェーン全体にわたる驚異的なレベルの協力と調整を必要とします。本流となる量産規模で製造可能なのでしょうか?Kibarian氏:チップレットの量産を実現するには、半導体業界にこれまでにないレベルのコラボレーションが求められますが、それは可能です。EUV露光を考えてみてください。65nm世代での導入が期待されていましたが、きわめて複雑な技術であるにもかかわらず、予想より数年の遅れで実現しました。卓越したエンジニアリングだけでなく、ASML、サプライヤー、顧客、そして広範なファブレス企業からの協力も不可欠でした。業界がEUVでこのレベルのコラボレーションを達成できたのであれば、チップレットにおいても同じことが可能です。ただし、チップレット製造では、複数のサプライヤーからチップレットを調達してシステムを構築する企業が増えるにつれ、さらにハイレベルのコラボレーションが必要となります。現在のチップレットベースのシステムは、通常すべての部品を1社から調達しており、UCIeのような標準規格の重要性はそれほど高くありません。企業がサプライチェーン全体を管理できるからです。しかし、今後はコスト効率を重視して、サードパーティのコンポーネントを使用する企業が増えると、そうはいかなくなります。市場投入までのコスト効率を高めるために、システムを複数メーカーのコンポーネントで構成することが、どんどん増えていくでしょう。その結果、将来の生産フローは大幅に複雑化し、基板やベースダイ、サードパーティ製ダイやインターポーザー、OSAT、特殊な構成の専用テスターの間の調整が必要になります。このオーケストレーションは、初期の立ち上げだけでなく、継続的な生産や製品ごとのチップレット構成変更時にも機能しなければならず、その全てで迅速かつ自動化された応答が求められます。すべてを迅速に応答できるよう自動化しなければなりませんが、生産フローの複雑さを考えると、個々の製品の製造で何が起きているかを予測するために、皆がAIやMLを導入しようとするでしょう。製造中にすべてのチップやパッケージをマニュアルで監視することは、スケール的に現実性がありません。自動化されたAIエージェントに監視と品質管理を任せる必要があります。この自動化拡張には、製造会社と製品メーカーのエンジニアリングチームとの密接な連携が不可欠となります。また、複数企業にまたがる複雑なプロセスを管理するすべてのソフトウェアパッケージ間で、これまでとは異なるレベルの整合性とオーケストレーションが求められます。財務系ERPシステムは、資材の流れ、需要、予測を把握しています。一方で、製造実行システム(MES)は、どの装置がいつ利用可能かを把握する必要があります。多くの場合、このような製造システムは製品メーカーが所有していない工場で稼働しています。製品メーカーのPLMシステムは部品表やテストフローを管理しますが、テストはOSATで実施されるため、異なる企業のソフトウェアシステム間での複雑な調整が必要になります。このオーケストレーションの範囲は組織の境界を越え、上流のテスト結果データを使用して、下流でどのテストを実施するかが判断できなければなりません。これは、短いサイクルタイムで効率的にチップレットをパッケージ化するために不可欠であり、そうすればF1レースのピットチームのような体制がなくても、テストフローを維持することができるのです。 Smith:データの量は、特に今日の設計データたるや、驚くべきものです。すべてが接続されるこのビジョンを大規模に実現するには何が必要でしょうか?Kibarian氏:それは人間がシステムの動作範囲を定義し、その中でAIエージェントが飽くことなく自律的に業務を遂行するという協働関係です。良い例として、MESとERPシステムのデータ連携があります。企業がオーケストレーションの仕組みを設定すると、情報の流れを制御するルールが決まります。例えばこのルールは、ERPシステムに対して「各工程のコストを計算するには、このレシピ情報を使ってください」と指示します。一度設定されたルールは、日々の業務を制御するガイドラインとして機能します。AIエージェントはMESから収集された実データに基づいてインサイトを自動生成し、ルールに従ってシステム間でそのインサイトと共にデータを移動させます。ERPのAIエージェントは、これを使用して、コスト上昇を見抜き、生産歩留まりの低下を指摘し、それがコストに与える影響を計算し、さらに問題解決のためのアクションを実行します。同様のプロセスは、装置メーカーと製造工場の間でも起こります。事前に設定されたルールに基づいてデータが自動的に共有され、AIが問題を特定して是正措置を講じます。ファブでは、誰がどの装置にいつアクセスできるか、どの種類のデータがどのチャネルで送信可能か、送信頻度はどれくらいかが決定されます。装置を制御するための新しいソフトウェアやAIモデルを導入する際には、このシステムがインストール前にどんなウイルススキャンやセキュリティチェックが必要かを指定します。人間のオペレーターが主に担当するのは、最も効果的なコラボレーションプロトコルを決めて、制御システムを設定することです。日々の業務遂行を担当するのは、人間ではなく自動化されたエージェントです。なぜなら、大量のデータ量とトランザクションの両面において膨大な業務が、オペレーション中に絶えず発生するからです。人間がすべてのデータを確認することはありません。例を2つ挙げます。1つは業界外、もう1つは業界内の事例です。当社の2019年のユーザー会議で、ハーバード・ビジネス・スクールのMarco Iansiti教授に、AIとビジネスに関する著書の内容を紹介していただきました。そのなかで教授は、従来型の銀行とアリババ傘下のAnt Bankを比較しました。Ant Bankは中国政府に介入されるまで、爆発的な成長を遂げていました。Ant BankのAIは特別に高度なものではありませんでしたが、そのプロセスは革新的でした。従来の銀行では、顧客がローン申込書を記入し、それを人間の審査官が確認します。一方、Ant Bankのシステムは、インターネットやSNSから申込者情報を自動収集し、数秒でアルゴリズムが承認・却下を判断します。決定的な違いは、Antが指数関数的に貸付事業を拡大できた点です。制約は計算能力のみであり、従来型の銀行の場合は、事業を2倍に拡大するためにローン担当者を増やさなければならず、人間がボトルネックとなって成長が制限されるのです。教授に講演を依頼したのは、私がこの原則を6年前から信じているからであり、今ではそれは確信となっています。半導体業界が1兆ドル規模の産業へと成長するには、複雑で統合されたシステムの中で、人間の介入を最小限に抑える必要があります。業界内のステークホルダー間の信頼関係が課題となりますが、コラボレーションは不可欠です。その解決策は、AIエージェントが自律的に動作できる体系的原則を確立することです。これが指数関数的成長への道です。Ant Bankの例は、我々の業界が必要としていることを完璧に示しています。当社では、このアプローチが業界の進化に不可欠だと考えています。私たちはペタバイト単位のデータを扱っていますが、人間が確認するのはその5〜10%に過ぎません。これは、AIが大半の業務を人間の監視なしで処理する可能性を示しています。顧客は週に何百万個、年間で何十億個ものチップを製造しているのが現実です。すべてのデータを人間が確認することは不可能です。しかし、アルゴリズムなら、AIなら可能なのです。昨年、当社は「Guided Analytics」という製品をリリースしました。ユーザーグループ会議でひとりのエンジニアがこの製品について語ってくれました。彼女の会社では数千種類のチップを扱っており、毎日すべてを把握することはできません。しかし、Guided Analyticsがそれを可能にしました。ある朝、彼女のチームが出社すると、レポートには「90%のチップは問題なし」と報告があり、問題がある箇所にはアラートが表示されていました。シンプルなAIボットがデータを調べて回り、根本原因を特定しているのです。業界が規模を拡大するには、より多くのAIエージェントが必要です。こうしたエージェントは業界全体に広がっていくでしょう。しかし、人間がその運用原則を設定しなければなりません。これこそが、設計・製造に関する膨大なデータを処理し、業界が求めるスピードを実現し、AIの恩恵を最大限に活用する方法なのです。 お知らせ:Kibarian氏によるSEMICON Westの基調講演「Revolutionizing Semiconductor Collaboration:The Emergence of AI-Driven Industry Platforms」は、10月8日(水)の10:20に予定されています。SEMICON Westでは半導体設計分野のセミナー「The Convergence of Semiconductor Manufacturing and Design」で、先進的システムを市場に投入するための半導体メーカーとチップ設計チームのコラボレーションを取り上げます。開催日時は10月7日火曜日の13:00-16:00となります。SEMICON West 2025 は、10月7日からアリゾナ州フェニックスのPhenix Convention Centerで開催されます。 John Kibarian氏についてJohn K. Kibarian氏は、PDF Solutionsの共同創業者であり、1991年に社長に就任し、2000年からCEOを兼任しています。カーネギーメロン大学で電気工学の理学士号、理学修士号、工学コンピューターサイエンスの博士号を取得しています。Robert (Bob) Smithは、SEMIテクノロジーコミュニティのESD Allianceのエグゼクティブディレクターです。
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2022年1月、SEMIはSEMI E187 - Specification for Cybersecurity of Fab Equipmentを出版しました。この仕様は、SEMIスタンダード 台湾地区Information Control 技術委員会、Fab Equipment Information Security TFにて3年にわたって開発され、 3回の電子投票を経て出版されたものです。さて、SEMI E187は最終的にどのようなサイバーセキュリティに関連する企業や顧客が直面している問題や課題に対応するのでしょうか。 レガシーソフトウェアは、世界の半導体業界全体においてセキュリティ上の脆弱性となっています。ハードウェアに問題がなくても、ソフトウェアが最新パッチのサポートを受けないまま製品ライフサイクルの終了を迎え、ソフトウェア業界でよく見られるEoL(End of Life)やEoS(End of Service)と呼ばれる状態に陥ります。しかし、一度だけ購入する旧来のソフトウェア販売モデルでは、EoLの時点でもファブ装置のソフトウェアは機能的に動作しており、トップマネジメントは「装置に問題はない、したがってアップグレードやリプレースの必要はない」と考えがちです。 半導体装置のライフサイクルは最長で40年に及ぶ 半導体装置のライフサイクルは最大40年に達するため、サイバーセキュリティの減価償却問題は軽視できません。通常、半導体工場には少なくとも20のバージョンのOSがインストールされており、平均して毎年1つか2つのOSがEoLの問題に直面することになります。例えば、2001年に発売されたWindows XPは、2014年にパッチアップデートを終了しましたが、新しい半導体装置には、このオペレーティングシステム(OS)がインストールされ続けています。他のOSはさらにライフサイクルが短く、平均して4~6年でパッチ更新サービスが終了しています。このように、半導体装置は、ハードウェアの減価償却が進んでいない段階で、OSの減価償却というサイバーセキュリティの問題にかなり早くから直面していることが多いです。 このような装置のサイバーセキュリティ問題は、一企業だけでは解決できず、OSプロバイダだけでなく、半導体装置のサプライチェーンにあるアプリケーションプロバイダーも巻き込んで、部門間や企業全体で取り組むことが必要です。SEMI E187は、エンドポイント保護、OS、ネットワークセキュリティ、セキュリティ記録と監視をカバーしており、これらは半導体装置システムおよびアプリケーションにおいて長年見過ごされてきたサイバーセキュリティの問題です。SEMI E187は、装置プロバイダが新しい製造装置の研究開発中にセキュリティーバイデザイン(Security by Design)を取り入れることを可能にする方法として、製造装置調達のサイバーセキュリティの要件を定義することにより、新しい装置のサイバーセキュリティを強化することを支援します。 また、ライフサイクル内のファブ装置にあるレガシーソフトウェアはどうでしょうか。このようなサイバーセキュリティ保護が不十分な装置に対しては、特定の装置を許可リスト(allow list)化して別の装置と接続することが解決策となる場合があります。簡単に言えば、許可リストとは、ある装置が事前に承認されたネットワークにのみ接続できるパスを発行するようなもので、ハッカーがネットワークにアクセスすることをより困難にします。しかし、許可リストに登録された装置を別の装置にインストールすると、ソフトウェアのアップデートによって設定がデフォルトに戻され、装置の設定が消去されてしまうことがあります。ファイアウォールを導入している場合は、ファイアウォールホワイトリストを設定することで、装置へのアクセスを制御することができます。SEMI E187に準拠した新しい装置が徐々に稼働し、ライフサイクルが終了したファイアウォールは徐々に置き換えることが可能です。 SEMIジャパンでは、2022年6月8日に本テーマのウェビナーを実施し、およそ400名の方にご聴講いただきました。詳細概要は上の画像をクリックしてください。 SEMI E187の普及は、調達部門だけの責任ではありません。SEMI E187を導入しようとする企業は、装置管理、IT、サイバーセキュリティ、調達、生産ラインのエンジニアなど、さまざまな部門の意見や懸念を考慮する必要があります。 装置管理者は、装置のサイバーセキュリティは自分の役割や重要業績評価指標(KPI)の一部ではないと考えていることが多く、ITやサイバーセキュリティを担当する作業者も、ファブ装置のサイバーセキュリティが自分の責任だとは考えていません。一方、調達担当者は、IT部門やサイバーセキュリティ部門に装置のサイバーセキュリティ仕様書を提出するよう求めています。このため、装置やサプライチェーンのサイバーセキュリティの問題に関するサイバーセキュリティ全体の監視と緩和の状況にギャップが生じ、社内に責任者不在の状況を簡単に作ることになります。したがって、装置のサイバーセキュリティ調達の観点から、SEMI E187は装置のサプライチェーン全体におけるグローバルなサイバーセキュリティ・コンプライアンスの基盤を確立します。 導入時に装置がウイルスに感染していないことを証明することが、最初のステップです。一部のプロバイダは、当初からSEMI Taiwanサイバーセキュリティ委員会との議論に加わっています。業界主導の議論は、コラボレーションと実行可能なソリューションを確保するための鍵です。意見を収集し、委員会の会議に参加することで、プロバイダが最前線で問題を理解し、解決に貢献することを目指します。 2018年以降、装置メーカーの顧客は、新しい装置を納入する際に、ウイルスフリーの証明書を提供することを求めるようになってきています。装置がウイルスフリーであることを証明するためにSEMI E187を用いて簡素化することは、装置プロバイダとその顧客が前進するための最初の一歩を踏み出すのに役立つと思われます。 注:この記事の中国語版は、2022年2月にBloomberg Businessweekに掲載されたものです。上記の見解はMing-Chang (Bright) Wu氏個人のものであり、必ずしも雇用主の見解を反映するものではありません。 参考文献 Wu, M.C., Legacy Systems Pose Broad Security Risk for Chipmakers, EE Times (2022). https://www.eetimes.com/legacy-systems-pose-broad-security-risk-for-chipmakers/ Wu, M.C., Key Implementation Challenges on International Cybersecurity Standards and their Supportive Management Resources, ISSA Journal.(November 2021). https://www.issa.org/ Wu, M.C., “Emerging Standard Helps Address Cybersecurity,” Standards Watch (March 2021), SEMI, www.semi.org/en/standards-watch-2021March/tw-cybersecurity. 著者について Ming-Chang (Bright) Wuは、SEMI Taiwanのサイバーセキュリティ委員会の創設メンバーであり、2018年からSEMI187の開発を行うタスクフォースに参加しています。台湾コーポレートガバナンス協会の講演者でもあります。また、彼のレジリエンスな本は、台湾の国家公務員院によって推薦された2020年の「今月の本」に選ばれました。 現在、SEMI E187、NIST CSF、ISA/IEC 62443の台湾でのローカライズを支援しています。Bright WuのLinkedInはこちら。 本件に関する日本国内でのお問合せ SEMIジャパン スタンダード&EHS部 中島敬吾([email protected]) 初出:2022年月6月、Standards Watch, Volume 17, Issue 2 ※本稿は、Standards Watchに掲載されました記事を日本語訳したものです。  元の記事 https://www.semi.org/en/blogs/semi-news/legacy-software-is-not-an-it-issue-but-an-issue-of-cybersecurity-depreciation
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