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COVID-19パンデミックの中で、SEMIのグローバルアドボカシーチームは、マイクロエレクトロニクスの製造・設計サプライチェーンが米国の「エッセンシャル・ビジネス」として指定され、米国以外の国でも同様の指定がされるよう懸命に努力してまいりました。SEMI会員企業のビジネスを継続可能にするためです。チームの活動は、米国、欧州、日本、メキシコ、マレーシアの共同体、国、州、自治体政府に対する直接のロビー活動と嘆願書の提出など多方面にわたります。こうした活動が大きな成果を生んだのは、私たちの産業がコロナウイルスとの闘いに不可欠なデジタルインフラとテクノロジーの実現する産業だからです。 私たちの産業の、世界の社会と経済の繁栄に貢献するイノベーションのビルディングブロックを提供する役割を強調することは、SEMIにとって大きな誇りです。危機的な状況下ほど、必要が発明の母であることが明らかな時はありません。パンデミックがもたらす無数の問題に対処するため、多様な領域での技術進歩が求められています。SEMI Tech Spotlightブログシリーズでは、パンデミックとの戦いの最前線で活躍している業界および会員企業の技術を紹介してまいります。このシリーズの第1回目は、ビッグデータと人工知能によるプラットフォームに焦点を当てます。 COVID-19にビッグデータ/AIで立ち向かう COVID-19パンデミックは、前例のない形で人類に試練を与えていますが、同時に、人類を団結させ、最高の武器を手にこの危機に立ち向かわせています。マイクロエレクトロニクスチップとシステムによって、データを生成し、伝達し、保存し、分析するビッグデータと人工知能(AI)は、この長期化する闘いのための武器づくりに大きく貢献しています。ビッグデータ/AI技術によって、データ分析、ロボット、拡張・仮想現実、3Dプリンティング、その他のこの危機の様々な側面に対処するためのプラットフォームが実現しているのです。 ビッグデータ分析により政策決定者に情報を提供 COVID-19との闘いにおいて、データ分析プラットフォームは、何よりもまず感染拡大のスピードを抑制し、政策決定者に情報を提供するために使用されています。そのためには、公衆衛生や人の移動に関する膨大なデータを分析する必要があり、これには多くの場合AIアルゴリズムが使用されています。例えば、カリフォルニア州はBlueDot、Esri、Facebookなどの企業と連携し、スマートフォンの位置情報を利用して人の移動を追跡し、病院の必要性を予測するソフトウェアプラットフォームを構築しています。 台湾がウイルス拡散の抑制でかなりの成功を収めているのも、ビッグデータ分析を広範に利用して感染者を特定し、追跡したおかげです。GoogleとAppleがけん引役となって、Bluetoothを普及しているiOSやAndroidプラットフォームに接続して、感染者の接触を追跡する取り組みを共同して進めています。インドでは、Bluetoothと位置情報マッピングプラットフォームをベースにしたモバイルアプリ「Aarogya Setu」を開発しました。これはアプリユーザーが別のウイルス陽性のアプリユーザーとすれ違うと警告を発するものです。このアプリは11カ国語で発売され、完全に自主的なものであるにもかかわらず、13日間で5000万人がダウンロードしました。これは世界最速の記録です。 現在、少なくとも26カ国このような接触追跡アプリが展開されていますが、個人の機密データにアクセスするため、プライバシーやセキュリティ上の問題が内在します。厳格なデータ匿名性やオプトイン手続きのような緩和策が実装されていますが、今後さらに改善していく必要があるでしょう。 最前線の闘士を守るロボット 今日の堅牢なロボットプラットフォームは、センサーからの膨大なデータと予測AIアルゴリズムからのガイダンスによって実現したものです。これらのロボットは、仕事中に学習し、環境に適応し、人間と安全に作業することができます。今回のパンデミックでは、人と感染環境の接触を最小限に抑えるのに最適なソリューションです。Boston Dynamics、Akara Robotics、UBTECH Robotics、CloudMindsなど、世界中の企業がすでに感染との闘いの最前線にロボットを配備し、患者の健康状態を評価したり、病院の建物や機材の表面を消毒したり、医療従事者の個人用保護具(PPE)の着用を支援したりしています。 ロボットドローンによる血液等の検査サンプルの配送も行われています。例えば、ノースカロライナ州のWakeMed病院では、UPSが運営するMatternetのドローンを使って、米国連邦航空局が承認した初のドローン配送プログラムを開始しました。日本のTerra Droneも同様の配送を深刻な感染が広がった中国の武漢省で実施しています。 3Dプリンティングで製造を加速 ビッグデータ/AI技術により3Dプリンティングのプラットフォームも実用化しています。3Dプリンティング用に最適化された設計と欠陥のない製造のための正確な3Dモデルがビッグデータ/AI技術で提供されています。低コストでサイクルタイムの早い3Dプリンティングによって、医療機器不足を少なくとも部分的に緩和されています。例えば、米国食品医薬品局(FDA)は、医療従事者向けのSARS-CoV-2コロナウイルスからの液バリア保護具としてはじめて3Dプリント「ストップギャップ・フェイスマスク」を承認しました。これは、米国退役軍人保健局が、オープンソースのデータベースである国立衛生研究所の3D Print Exchangeを使用して、America Makesと共同で開発したものです。 その他にも、Formlabsは、ニューヨーク最大の医療提供者であるNorthwell Health、および南フロリダ大学(USF)Healthと協力して、2日の週末の間に鼻腔スワブのプロトタイプを開発しテストを行いました。サウスカロライナ州のPrisma Health社は、1台の人工呼吸器で2人、場合によっては4人までの患者をサポートできる3Dプリント装置「VESper」の緊急FDA承認を受けています。 遠隔医療が「ニューノーマル」に 遠隔医療は新しいコンセプトではありませんが、最新のマイクロエレクトロニクスのプラットフォームにより豊富なデータセットを遅延なく収集・伝達できるようになったおかげで、大幅に強化されました。さらに、データ分析の高速化のためのAIシステム導入増えています。遠隔医療は診察においても求められるソーシャルディスタンスの完璧なソリューションといえるでしょう。米国政府のデータによると、上気道感染症に対する民間保険からの遠隔医療1日平均請求額は、3月14日から4月1日までの間に前月の12倍近く増加しました。また米国の遠隔医療会社 Teladoc Healthは、3月8日の週に10万人の患者の「テレビジット」を提供しましたが、これは前週比50%の急増となっており、医療システムへの圧迫を軽減しています。 次世代のテレヘルスは、AR/VRプラットフォームを使用することになるでしょう。そうすれば、より情報量の多いデータセットとAIを使用して、基礎となるモデルの精度と予測能力を向上させることができます。その結果、遠隔医療はより現実的な体験と改善された結果を提供するようになります。米国の少なくとも11の州では、初期医療他の多くの医療分野でXRHealthやAppliedVR等のAR/VR企業と連携を始めています。 ワクチンや治療法の探索を加速 このパンデミックから抜け出すためには、ワクチンと治療法を迅速に見つける必要があり、さらに伝統的に時間のかかる医薬品開発プロセスを短縮することが望まれます。ビッグデータ/AI技術は、全世界でのこうした取り組みの最前線にあり、多くの場合、最も強力なスーパーコンピュータが投入されています。例えば、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の研究者は、Fronteraスーパーコンピュータを使ってSARS-CoV-2コロナウイルスエンベロープの完全なモデルを構築しています。これは2億個の原子の相互作用を分析しなければならない作業です。 アルゴンヌ国立研究所の研究者たちは、AIと物理モデルを組み合わせて、治療法につながるであろうウイルスの活性を破壊する分子を探索しています。その他にも、イギリスのBenevolentAI、シンガポールのGero、ドイツ・インドのInnoplexus、米国・香港のInsilico Medicineなど、世界中の複数の企業がAIプラットフォームを利用して、治療法の探索を加速させています。 最後に テクノロジーの最終的な成功は、ビットやバイトの数やアルゴリズムのスピードで測れるものではありません。それを測るのは、ロボットが掃除をしたおかげで危険な清掃から開放されたビル管理人の数、3Dプリンティングでつくられたマスクに守られている医師や看護師の数、ワクチンや治療法の早期発見によって命を救われるだろう人の数です。ビッグデータ/AI技術とそれによって実現する時代は今到来したところですが、今後進化していく中で、より弾力性のある社会と経済を構築する力を与えてくれるという希望を、私たちに抱かせてくれるのです。 注:上記で引用した例は、純粋に説明のためのものであり、包括的なものではありませんし、特定の製品やソリューションを推奨するものでもありません。
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SEMIは、2020年11月9日~11日にテキサス州オースティンで開催されるUltrapure Micro(UPM)カンファレンスで、最先端の半導体製造向けの初となるCMP(Chemical Mechanical Planarization)測定規格(一式)の発表を予定しています。 インテル、サムスン・オースティン・セミコンダクター、GLOBALFOUNDRIESなどの業界エキスパートによる共同チームの支援を受けて開催されるUPMは、半導体製造の高純度環境におけるマイクロコンタミネーション問題に焦点を当てた毎年恒例のイベントです。この会議は長年にわたり、超純水、超高性能化学物質、高純度ガスのほか、水管理や廃水処理などのトピックにも取り組んできました。 2020年のUPMプログラムでは、議論をウェーハに近づけ、先端ノードIC製造のための継続的なプロセス制御による歩留まり向上を可能にする業界全体の取り組みを支援しています。この議論は、サプライチェーンの様々なセクターにまたがる業界の専門家による緊密な連携を必要とする積極的な技術管理の中で行われます。次の図は、製造歩留まりを制約するコンタミネーションの問題を定義し、それに対処するために現在、業界で使用されているプロセスを説明しています。 IC 製造における持続的な歩留まりを達成するための重要なプロセスモジュールの 1 つは、CMP (Chemical Mechanical Planarization) と CMP 後の洗浄です。この領域は、コントロールが最も困難な領域の1つでもあります。「CMPプロセスでの課題は非常にお金が掛かるプロセスであり、デバイスの歩留まりや信頼性にも大きな影響を与えることです。硬質材料(シリカ)と軟質材料(銅)を同時に研磨しながら、表面の傷を避け、腐食を防止し、最終的にはウェーハの均一性とグローバルな平面性を目標とするなど、複数の課題が要求されます」と、インテルの平面プロセスエンジニアであり、SEMIリキッドケミカル技術委員会北米支部の委員長を務めるDon Hadder氏は述べています。 変動を確実に検出して制御するためには、サプライチェーンのパラメータの標準化とCMPプロセスの標準化された測定法が必要不可欠です。 先端半導体デバイスの複雑化に伴い、垂直統合型デバイスメーカー(IDM)、CMP材料メーカー、CMP物流システムメーカー、計測機器メーカーなどの業界のエキスパートが協力して、CMP消耗品の計測に焦点を当てた初のSEMIスタンダードを開発しました(注1)。具体的には、密度、導電率、pH、微量金属、粒子数、研磨剤の粒度分布などの重要なCMPスラリーおよびCMP後の測定、およびCMP研磨パッドの硬さや密度などの測定を対象とし、さらに多くのパラメータを検討していきます(注2)。CMP消耗品測定のためのSEMIスタンダードロードマップは、UPM 2020カンファレンスの「高純度化学品セッション」で発表される予定です。 歩留まり向上は収益性の鍵となるため、この新しいSEMIスタンダードは、業界のサプライヤーとエンドユーザーの双方に不可欠なベンチマークを提供することで、業界に大きな影響を与えることが期待されています。CMPサプライヤーの仕様を一致させることにより、IDMはプロセスを適切に変更し、除去率を最適に制御し、ウェーハ表面での除去の一貫性を実現できます。この記事に記載されているSEMI規格に関するご質問や、規格開発への参加をご希望の方は、Inna Skvortsova ([email protected])までご連絡ください。 SEMIスタンダード開発活動は、年間を通じて、関連業界の主な生産地域にて行われています。SEMIスタンダード委員としてご参加いただくには、次のサイトにてSEMIスタンダード委員登録のお手続きを行ってください。www.semi.org/standardsmembership. 次のリキッドケミカル技術委員会北米支部会議は、北米地区2020年春季スタンダード会議期間中の3月31日に、カリフォルニア州ミルピタスにあるSEMI本部にて開催が予定されています。これらのスタンダード会議にご参加いただくには、SEMIスタンダードのプログラムメンバーでなければなりません。ご参加は無料ですが、プログラムメンバーとしてご登録いただく必要があります。※3月31日に予定されていたリキッドケミカル技術委員会北米支部会議は、開催が延期されました。 注1:出版済みの文書SEMI C98-1219: Guide for Chemical Mechanical Planarization (CMP) Particle Size Distribution (PSD) Measurement and Reporting used in Semiconductor ManufacturingSEMI C99-0320: Test Method for Determining Conductivity of Chemical Mechanical Polish (CMP) Slurries and Related Chemicals注2:開発中の文書6489: New Standard: Guide for Reporting Chemical Mechanical Planarization (CMP) Polishing Pads Hardness used in Semiconductor Manufacturing6646: New Standard: Guide for Reporting Density of the Chemical Mechanical Planarization (CMP) Pads used in Semiconductor Manufacturing 本件に関する日本国内でのお問合せSEMIジャパン スタンダード&EHS部菅野博史 ([email protected]) 初出:2020年3月5日、Standards Watch, Volume 15, Issue 1※本稿は、Standards Watchに掲載されました記事を日本語訳したものです。 元の記事 https://www.semi.org/en/standards-watch-2020Mar/roadmap-for-cmp-consumables-metrology
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中国の多くの地域ではロックダウンが終り、都市生活が活気づいています。北京や上海の通りは車で混雑し、経済活動の復活に伴いスモッグが再び街のスカイラインを覆っています。不動産販売は回復し、消費者の信頼感も回復しつつあります。何ヵ月にもわたった屋内退避令から浮上した国家は、パンデミックへの対応と回復という肥沃な土地を開拓することで、COVID-19を封じ込める大規模なコントロール手段を獲得したのです。 マッキンゼー・アンド・カンパニーの深センのシニアパートナーであり、トランスフォーメーション&オペレーションプラクティスのアジアリーダーであるカレル・エルート氏は、SEMIが主催したウェビナーで講演し、「新型コロナウイルスの発祥地である湖北省武漢のある企業が顕著な例で、中国の強力なCOVID-19封じ込めに際し、彼らはウイルスが根付いた1月から2月にかけても注意深くオペレーションを継続した」と述べました。その後間もなく感染はさらに8つの省に拡大する大流行となり、全国的なロックダウンを余儀なくされ、中国のGDPは28年ぶりに7%急落したのです。 目を見張るような数々の安全措置が講じられましたが、その多くが人の密集を減らすためのもので、これが中国のCOVID-19との闘い、そして事業再開の動きを支えています。これこそ、世界中の企業が進むべき道です。武漢の会社を浮揚させ、中国全土の他の企業が異常なスピードで事業を再開できたのは、これらの措置のおかげだとエルート氏は述べました。 ソーシャルディスタンスが中国のCOVID-19対策の要 安全措置を講じるにあたって、多くの企業が人員の必要性の評価に着手し、現場のオペレーションに不可欠な作業者を特定し、事務員などのそれ以外の従業員については自宅勤務を許可しましたが、その後オフィスに戻った場合もあります。不可欠とは判断されなかった保守要員も自宅勤務が指示されました。人員の不足を埋めるため、現場監督者や技術者が通常の役割から離れて低レベルの業務を担当するなど、マルチスキル化も進みました。 ソーシャルディスタンスに大きく重点がおかれ、企業はたとえ軽度であってもCOVID-19感染者を迅速に特定し、接触履歴をたどって感染者やその疑いのある従業員がオフィスや工場に立ち入り、そこをコミュニティ内のホットゾーン化することを防いでいると、エルート氏は言います。製造現場では、人の密集を減らすためにシフトをずらし、従業員の体温を綿密に監視するだけでなく、ほかの症状についても目を向け、必要に応じて医療検査や隔離を実施しています。電子商取引で定番化しているQRコードがCOVID-19との闘いで特に効果を発揮しています。企業はスキャナーを使って、従業員を緑・黄色・赤等に色分けし、誰と接触したかによって、現場へのアクセスレベルを制限しています。 工場によってはCOVID-19のエアロゾル感染を防ぐために、従業員の間を透明プラスチックの壁で仕切るようになったところもあります。ビジネス会議やランチルームでは、従業員は安全な距離を置いて同じ向きに座ることで、ウイルスを運んでいるかもしれない呼吸器からの飛沫が行き交うのを防いでいます。ひとり離れて食事をとる人もいます。会議室の窓は天気が許す場合は解放され、新鮮な空気を取り入れています。エレベーターは、伝染病の理想的シャーレともいえるものですから、人の密集を防ぐために閉鎖され、階から階への移動は階段に変わりました。 サプライチェーンの商品の流れを維持するという共通の目的で結ばれた企業は、サプライチェーンの中でCOVID-19の経済ショックの影響を受けやすい小規模企業にマスク等の個人用保護具を提供しています。その目的は、致命的ともなりうるウイルスの影響から企業を遮蔽し、全体のパフォーマンスを低下させてしますサプライチェーン崩壊を回避することにあります。競合関係にある企業同士でさえ、不足しているパーツやコンポーネントを共有するなど、思いもよらない同盟関係を結んでいます。 エルート氏は、「一部の分野では危機の中にあっても安定した生産が維持された。中国は人々が不通に活動できる安全なコミュニティを作ることに成功したのだ」と述べました。 不確実性が経営者を支配 中国のCOVID-19流行への迅速かつ強力な対応の目的は、経済にあります。今年第1四半期に受けたGDP 7%減という打撃からのV字回復です。この回復曲線は、マッキンゼー・アンド・カンパニーが最近調査した世界2,000人以上の経営者の見解から導いた9つの景気回復シナリオのひとつとなります。調査したビジネスリーダーの見解は、2つのシナリオにまとまっていました。ひとつは、今年あるいは来年にかけて、世界GDP成長率が完全に回復が実現するというシナリオ、もうひとつが当初の経済津波から2~3年かけて回復して行くシナリオだと、在アムステルダムのマッキンゼーのシニアパートナーであるスヴェン・スミット氏はウェビナーで述べました。スミット氏は、マッキンゼーグローバルインスティテュートのグローバルリーダー、またCOVID-19対応チームのグローバルリーダーを務めています。 経営者が最も可能性が高いと見ているのは数年をかけた回復です。短期間での回復は、可能性としては2番目となります。注目すべきなのは、経営者は中国が目指す四半期でGDP成長率を回復するというV字反発の可能性を、一番低く見ているということです。しかしスミット氏によると、この調査で最も驚かされたのは、GDP成長率回復に向けて主にウイルス対策と経済対策の2つの介入がグローバルに行われていますが、その内ひとつは効果がないだろうと経営者が感じているということです。これは彼らの今後に対して抱いている深い不確実性を反映していると考えられます。 COVID-19についての知識が増加することで、こうした疑いは和らいでいます。ウイルスは感染力が強く、インフルエンザよりも致死性が高く、エアロゾルや汚染された表面に触れることで感染が広がることは周知の事実です。しかし、人間の免疫についての見識が得られたのは、最近になってのことです。オランダで行われた広範な血液検査の結果、コロナウイルスに対する免疫があるのは、検査を受けた人の3~4%に過ぎず、人口の大部分が免疫という生物学的保護を受けていないことが明らかになりました。これは、早期にウイルスに襲われたアジア諸国で、初期の封じ込め後に感染が再燃したことでも明らかな脆弱性です。 スミット氏はパンデミック再発の可能性を警告しました。コロナウイルス感染者数は、10倍から15倍の過少報告であることが、テストにより明らかになりました。これは国家が「経済再開についてはきわめて慎重になるべき」明確な理由です。 つまり、ワクチンが開発されるまでCOVID-19を遠ざけておくためには、体温監視、接触の追跡、隔離、ソーシャルディスタンス、マスクの着用、頻繁な手洗いなどが今後も最善の防御策であるということです。COVID-19感染抑制における各防御策の相対的な貢献度は不明ですが、日本、韓国、中国、台湾、その他のアジア諸国が、「これらの防御策をすべ適用すれば、このウイルスを制御下に維持できる可能性が高い」ことを示しているとスミット氏は述べました。 欧米諸国が実施してきた保護策が、アジア諸国が実施してきた厳格な対策と同じくらい効果的にウイルスを食い止めることができるかどうか、また、欧米諸国が異なる安全対策を実施した場合、それがどれほど効果的に機能するかを見極める必要があります。アジア諸国の経済の再開は、その答えを必ずや明らかにすることでしょう。そして、マッキンゼーが掲げる回復シナリオどれが彼らに当てはまるかも。これらの質問やその他の未解決の疑問は、マッキンゼーが世論調査した経営者が感じる不確実性の解明にも役立つでしょう。 パンデミックの急加速が長期トレンドに新たな緊急性を加える 分かっていることは、COVID-19は、あらゆる組織の運営方法を根底から覆すものではなく、長期的トレンドを加速し、人類が地球規模の致命的な脅威に直面したとき、目もくらむような速さで対応できることを示すものだということです。そのスピードは「クノロジーの可能性ではなく、事件(の重大さ)によって決まる」とスミット氏は述べました。 何十年もの間、医師と技術者はチームを組んで遠くから患者を診察したり治療したりする方法を開発してきましたが、遠隔医療の普及率はわずかな増加にとどまっています。COVID-19の発生以来、患者の多くはオンラインを選び、(米国では)バーチャルな診療が全体の70%以上を占めるようになりました。「人々はオンライン診療を好んでおり、結果として、医師はより多くの患者を診られるになりました。これは数週間の内に起こりました」とスミット氏は述べています。 同様に、教師や組合はテクノロジーによって教育現場での雇用が失われることを懸念し、何年もデジタル通信にはほとんど力を入れていませんでした。最近、学校が屋内退避命令で閉鎖されると、教師たちはすぐにオンライン授業に切り替えました。スミット氏によると、この移行には土日の週末しか必要としませんでした。一方、オフィスワーカーが自宅に留まるようになると、テレビ会議アプリケーションの使用が急上昇しました。 「私たちは前例のないスピードで 集団的に学んでいる」とスミットは言います。「私たちは共有し、サプライチェーンについて学び、コラボレーションについて学び、マスクについて学び、接触履歴について、より効率的に仕事をする方法について、人々の行動に関するリアルタイムデータについて学び、そして、治療法の発見と病院の拡張に莫大な資金を投じています。」 コロナウイルスの猛烈な広がりは多くの国で不意を突いていますが、スミット氏は科学者たちがイノベーションのための努力を惜しまないことを期待しています。夏までに新しい医療介入が可能になることを期待しているとスミット氏は述べ、世界はワクチンが開発されるまでの間、コロナウイルスに対する重要な防御ラインを強化する必要があると述べました。 スミット氏は言います - 競争は始まっていると。
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企業が進行中のCOVID-19危機に対処する中、各社の幹部には事業継続上の数々の重要問題、そして事業中断への対応に加えて、事業計画や復旧計画の再構築手順を評価することが求められています。 GLOBALFOUNDRIES(GF)Singaporeのシニア・ディレクターであり、環境・健康・安全・セキュリティ(EHS S)のアジア太平洋地域責任者でもあるダン・スティール氏と電話会議をし、健康危機を乗り切るためにGFが事業継続計画(BCP)に沿って実施しているベストプラクティスについてお聞きしました。 SEMI:中小企業がコストのかさむBCPを実施するにはどうすればよいでしょう? スティール氏:BCPは余裕があるから実施することではありません。むしろ、優れた経営には不可欠なものなのです。あらゆる事業はリスク管理が必要です。あらゆる管理職の責任にはリスクの軽減が含まれます。規模にかかわらず、企業は危機を生き残るために高い代償を支払わなければならない時があります。それは準備が足りないからです。すべての企業は、事業継続計画を立てる責任を、従業員やその他のステークホルダーに対して負っているのです。次の危機がいつどこからやってくるかは誰にもわかりません。また危機の影響を完璧に抑えられる計画などありません。 しかし、可能性に備えて計画を立て、EHSとセキュリティのベストプラクティスを制度化し、サプライチェーンに冗長性と堅牢性が備わっていることを確認し、従業員に追加スキルを習得させ、顧客と事前に連携するとは必須です。もしもの時のために自問自答を続けている企業こそが、最高の準備をしている企業なのです。そして、BCPが正しく実施されていれば、企業は巨額の損失を回避できるでしょう。ドワイト・アイゼンハワーは「計画書には意味がない、計画することがすべてだ」と言いました。多くの企業は計画すべきときに、綿密な計画を立てようと時間を費やしすぎていると思います。企業の生き残り計画づくりは、あらゆる管理職の毎日の責務であり、BCPはコスト面だけで判断すべきではありませんし、経営チームから与えられるものと期待するのも間違いです。 SEMI:企業は在宅勤務方針を打ち出しており、私たちの多くにとってニューノーマルとなりました。在宅勤務期間が長引いた場合、GFでは他にどんな措置をとりますか? スティール氏:当社の在宅勤務方針は今のところ大変順調のようです。しかし、在宅勤務を効果的なものにするためには、従業員に正しいツールが提供しなければなりません。当社では離れた場所から仕事ができるように、従業員に当社のシステムへのアクセスを許可しています。在宅勤務は、新しい革新的な仕事のやり方を推進し、拡張現実(AR)といった自動化を加速する機会ともなります。 同時に、精神的健康も重要であり、従業員の不安レベルを調べるために、毎週2つの簡単な質問をしています。チームの士気はどうか、そしてそれが業務の生産性に影響していないか、という2つの質問です。当社GFにおいて、在宅勤務はチームを分裂させるものではありません。当社のオペレーションにとって重要なのは、ひとつのGF(ONEGF)という社会的側面を持続することです。それゆえ、オンライン会議ではお互いの顔を見ながら対話すべきです。人と人がつながっていることが重要です。さらに当社は在宅勤務でも現場で働くのと同じ品質を求めています。在宅勤務の期間が延長された場合、監督者や管理者から従業員と連絡をとり、つながりを保つようにする必要があるでしょう。 SEMI:このコロナウイルス流行のなかで、BCPの教訓はえられましたか。また平常に戻ったときに事業戦略に変化はあるでしょうか。 スティール氏:BCPについて何か新しいことを学んだとは思えません。申し上げましたように、当社のBCPへのアプローチは、綿密な計画書の作成に時間をかけず、計画を立てるプロセスに時間をかけ、もしものときのことを自問自答し、可能性のある解決策を頭の中で試しています。今回の危機で、準備が大切であるとの前提は確固たるものとなりました。当社は、在宅勤務の計画書が準備されていたわけではありませんが、それを頭に思い描き、何を実行しなければならないかが分かっていたので、今では、最新技術の製造業務を在宅で管理しています。その何人かはマレーシアに住んでいるのです。BCPは、平常に戻っても、入念かつ協調性のある努力をしなければなりません。また、BCPは一個人や部署の責任ではありません。日常業務と同じように、BCPは多くの部門を横断した統合的な取り組みです。危機的な状況下では、良いアイデアや素晴らしいアイデアはどこからでも出てきます。耳を傾けることは非常に重要です。 SEMI:この異常な経験からひとつ教訓があるとすれば、それはなんでしょうか。 スティール氏:当社が学んだことは、このような全く予測不可能なパンデミックに対処するには、多様な背景、経験、視点を持つあらゆるタイプの社員が必要になるということです。この多様性が当社を成功に導いてきたのであり、それが今日の危機を乗り切り、明日へと繋げているのです。危機に直面した際に、迅速に適応し、多くの課題に対応できる多様で積極的なBCCMチームを有していることを嬉しく思います。 SEMI:在宅勤務においても生産性を維持するためのアドバイスをいただけますか。 スティール氏:製造業では在宅勤務の効果が出にくいことは確かです。自動化のおかげで生産性の低下は見られませんが、エンジニアリング業務に影響が見られました。 私からのアドバイスです。まず、健康を維持し、健康状態を監視し、自分自身や家族、地域社会のために、政府の衛生勧告に従ってください。以前から社交的な方が非社交的になる必要はありません。あなたの同僚やチームとのつながりを大切にしましょう。個人的には、在宅勤務中常にオンになっている必要はないと思います。現場で働いていた時と同じように、プライベートの時間も必要です。自分にとってベストなバランスを取ってください。 前編を読む
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企業が進行中のCOVID-19危機に対処する中、各社の幹部には事業継続上の数々の重要問題、そして事業中断への対応に加えて、事業計画や復旧計画の再構築手順を評価することが求められています。 GLOBALFOUNDRIES(GF)Singaporeのシニア・ディレクターであり、環境・健康・安全・セキュリティ(EHS S)のアジア太平洋地域責任者でもあるダン・スティール氏と電話会議をし、健康危機を乗り切るためにGFが事業継続計画(BCP)に沿って実施しているベストプラクティスについてお聞きしました。 SEMI:シンガポールで最初のCOVID-19感染が報告されたとき、GLOBALFOUNDRIES Singaporeが最初にとった対応はなんでしたか? スティール氏:当社は設立後の早い時期から事業継続/危機管理(BCCM)チームを組織し、事業所での事業継続計画を担当しています。コロナウイルスとの取り組みの開始にあたり、2つのことを念頭におきました。ひとつは、従業員の安全と健康を維持すること、もうひとつは会社が従業員と事業を守るためにとった予防措置を絶えず伝えることです。こうした行動が、従業員の不安を抑えながら安全を確保するためには重要です。従業員に遅滞なく最新情報を伝達することで、この危機の展開と、今後予測される状況について十分な知識を確実に提供することができるのです。世界がコロナウイルスの流行に突入したとき、当社のCEOは全従業員に向けて、「私たちはこのパンデミック危機に共に立ち向かい、共に危機を脱していく」と宣言しました。 また、関連する政府のウェブサイトへのリンクを設け、従業員が個人の生活に役立つ最新の情報にアクセスできるようにしています。 SEMI:GF Singaporeがこれまで実施した対応にはどんなものがありますか? スティール氏:1月29日に当社のBCCMチームは防衛の最前線として、すべての建物入り口において体温検査を開始しました。これは事業所にやってくる従業員、コントラクター、訪問者、顧客のすべてを対象にしたものです。各人に健康状態と旅行歴の申告を求め、また従業員と常駐コントラクターには体温チェックカードを配布しました。彼らには日に始業前と正午の2回、体温の記録をお願いし、記録を到着時に警備員に提示してもらいます。 翌週には人員をA/Bの2班にわけ、業務が中断しないようにしました。現場での業務に必要な人員は積極的に絞り込み、残りの人員は在宅勤務としました。また、免疫力が低下している社員や妊娠中の社員には、在宅勤務を推奨しました。同時に、10名以上の会議はすべてバーチャル会議に移行し、10名未満の会議は席が1メートル以上離れた配置での開催に限定しました。お客様にはこの取り組みをお伝えし、予定されていた出張訪問はすべてオンライン訪問に移行しました。 シンガポール政府のCOVID-19感染抑制策に沿って、GFは感染が持続している国に最近渡航した人の事業所への訪問を制限し、制限リストを定期的に更新しました。 接触履歴をとるため、当社では2段階の隔離リストを作成し、COVID-19感染者と関係する家族や近親者を持つ従業員を追跡しました。従業員は自発的に情報を提供しました。 敷地内では、会議室の利用制限、カフェテリアでのテーブルの使用禁止や椅子の撤去、エレベーターの利用者を4人以下に制限、喫煙ゾーンやバス停、検温ラインにボックスなどの間隔表示を設置するなど、安全な距離を保つための対策を徹底しました。また、接触者追跡の必要性を想定して、送迎バスを利用する従業員の記録も、バス番号、時刻、社員証番号をタグ付けして毎日とり始めました。 最近では、シンガポールとマレーシアの国境が閉鎖された際に、すでに実施されていた当社BCPを次の段階に進め、450人以上のマレーシア人従業員をシンガポールのホテルに無事宿泊させることができました。 この危機の全期間にわたって、当社は事業の継続性を確保するために、サプライチェーンへ及ぶ可能性のある影響を継続的に監視・評価しています。これは、現在進行している事業継続管理システムの標準的要素です 何よりも大切なのは、従業員とのコミュニケーションを頻繁にとり、会社が行っていることやその理由をすべて伝えることです。従業員の健康状態を把握し、体調不良の場合は在宅してもらい、必要に応じて当社の産業医などの医療機関ですぐに治療を受けるように促しました。 後編を読む
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