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世界銀行が2020年および2021年のGlobal Outlook(世界見通し)をアップデートしました。 Global Outlookでは、現在のパンデミックの経済影響、そして世界主要地域の2020年と2021年のGDP成長率予測が論じられています(Chart 1)。 今年は全主要国の経済が縮小することが予測されています。例外は中国ですが、正常時の6%以上の成長予測が、2020年はプラスとはいえ、わずか1%へと下降しています。 PMI指標は世界の製造業の縮小を示す 前回のSEMIブログで指摘したように、購買担当者景気指数(PMI)の急落が2020年初頭から始まっています。5月の世界PMI(Chart 2)は4月の39.6%からはわずかに改善していますが、それでも縮小を示す50未満の領域深くにあります。PMIが50を超えるまでは、製造業の確かなプラス成長にはつながりません。 この製造業の下降は広範囲にわたるものです。Chart 3に示したように、中国を除く全主要国の製造業が5月(紫色)に縮小しています。中国の5月のPMIも、ぎりぎりで50を超えたに過ぎません。 世界の電子機器売上が第1四半期に減少 世界213社の電子機器メーカーの総売上(ドル集計)は、2020年第1四半期に前期比6.7%減少しました(Chart 4)。世界的に、電子機器サプライチェーンのほとんどの分野で、第1四半期に減収となっています(Chart 5)。 半導体の成長率は減速か? 半導体および半導体製造装置は第1四半期にプラス成長をしました(Char 5)が、減速の兆候が見られます。WSTSの春季予測結果では、2010年の半導体世界出荷額が3.3%成長するとしています(Chart 6)が、月次のチップ出荷額データは最近軟化の兆候が見受けられます。 Chart 7は、1984年以降の16の世界半導体ビジネスサイクル(3ヵ月移動平均成長率)を示しています。4月の成長率はピークのはじまりである可能性があり、その場合は以降に下降がやってきます。 ファウンドリの先行指標も減速の始まりを示唆 Chart 8では、半導体チップ、半導体製造装置、台湾のファウンドリの3ヵ月移動平均成長率を比較します。ファウンドリは、半導体産業の成長率が減速することを、少なくとも短期的には示唆しています。 Custer Consulting GroupのPMIベースの半導体先行指標は、チップの出荷額がこの先減速することを示しています(Chart 9)。 最終的な考え 半導体産業の縮小は現在の世界的パンデミック、またChart 1にし江下GDPの下降と一致した動きです。状況は変わるかもしれませんが、2020年の見通しは厳しいものです。
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EntegrisのグローバルEHS担当副社長であるトッド・パターソン氏にビデオ会議でインタビューをし、同社が世界的なパンデミックにどのように対応してきたかお聞きしました。 パターソン氏は、SEMIのCOVID-19 EHSタスクフォースのメンバーとして、業界の対応やベストプラクティスの共有について毎週の議論に参加いただいています。 SEMI:貴社はCOVID-19への備えができていましたか? またどのように対応をされたのでしょう? パターソン氏:当社には、強力なリスク管理の体制があり、四半期に一度は、シニアリーダーで構成されるリスク評価チームで打ち合わせをしています。こうした取り組みを通じて、組織の安定を損なったり、業務を脅かしたりする可能性のある事象を早期に把握しています。リスク管理の体制が整っていれば、問題が生じたときに速やかに行動に移るための必要な情報を確実に揃えることができます。しかし、今回のような規模のパンデミックに対する当社の事業継続計画は、地震やハリケーンのような通常想定される大災害とは違い、まったく不十分でした。COVID-19の危機は明らかに前例のないものであり、対応するシステムや手順に十分な奥行きや詳細さが備わっていませんでした。 当社は強力なガバナンス構造のおかげで、パンデミックが世界中で不確実性と混乱を拡大する中でも、安定した経営を維持することができました。例えば、多くの業界で大規模なサプライチェーンの供給停止が発生していますが、現在までのところ、当社のサプライチェーンと製造業務がCOVID-19から受けた影響は軽微な程度に過ぎません。当社のサプライチェーンチームは、どこにリスクがあるか日々評価し、重要な供給ラインが滞ることのないよう、適切な対応と予防処置を講じています。 営業チームは、お客様と定期的にコミュニケーションをとり、当社の事業継続計画とリスクを軽減するための対応について最新情報を提供しました。また、サプライチェーンの供給状況についても最新情報を社内イントラネットに掲載し、世界各地の営業チームがお客様と接する際に情報がとれるようにしました。その他にも、上級管理職からのビデオメッセージを毎週社員に直接メール送信する積極的なコミュニケーション計画をすぐに実行しました。これは、多くの社員が在宅勤務にある状況で、全世界のチームとコミュニケーションをとり、社員に会社の業務状況を知らせ、共通の目的意識を維持する上で効果的な方法となりました。また、毎週のメッセージでは、製造現場や研究所の従業員をウイルスから守るための安全対策にもフォーカスするようにしました。 ウイルスがさまざまな地域に拡大した直後に、当社が実施した安全対策には、施設の遮蔽、在宅勤務、ソーシャルディスタンス、自己隔離の要件、接触者の確認、消毒の徹底、および移動制限に関するものがありました。世界中に約5,300人の社員を擁する当社の各地域のチームは、これらの包括的な安全対策を実施する準備が整っていました。当社は、在宅勤務ポリシーと出張制限を導入した最初の企業の一つであると考えています。 Entegurisの韓国チャンアン区(左)、マレーシア クリム(右)の施設の検温ステーション 以上に加えて、当社CEOが中心となって、経営幹部と業務、人事、通信の管理職で構成される「COVID-19対策運営委員会」を設置しました。3月から4月にかけては、週に数回のペースで会合を開き、ウイルスが新たな地域へと拡大していく中で浮かび上がった課題を評価し、対応策を練りました。この委員会の働きにより、経営幹部と部門リーダーの間に強いパートナーシップが生まれ、また委員会が最初に作成したガイドラインは、世界各地の拠点へのウイルス拡散防止策の骨格となりました。 最近では、委員会の焦点は、在宅勤務社員をオフィスに復帰させるためのフレームワーク作りといった、より戦略的な問題に移っています。一方で、世界各地の拠点のリーダーチームには、完全に文書化された当社の安全対策に沿って問題に対処する権限が与えられました。 将来を見据え、COVID-19への対応で培った経験を活かし、より包括的なパンデミック対応計画を策定しているところです。私たちは、5つ改善に取り組むプロジェクトチームを設置しています: 当社サイトへ入る社員の検温 職場でのソーシャルディスタンスの確保 人と人との接触を減らすための共用エリアの再設計 あらゆる場所の完全かつ定期的な消毒 パンデミック緊急時の物資管理 SEMI:SEMIが実施したEHSグループメンバーの調査では、全メンバーが事業継続計画を用意していることがわかりました。計画は、リソースの有効活用、迅速な対応、危機の抑制にどのような効果があったのでしょうか?それができた、あるいはできなかった理由は何ですか? パターソン氏:当社は中国で事業を展開しているため、ウイルスの影響はすぐにありました。直ちに中国の2か所の主要施設のために 2 つのタスクフォースチームを結成しまし、社員に重要な情報を提供するための通信手段を開発すると共に、社員を保護し、操業再開時に現地の要件を満たすための予防計画に着手しました。各チームは問題に正面から取り組み、迅速な解決策を見つけ出しました。その一例として、各拠点の社員への効果的な通信手段として、ソーシャルメディアのグループチャットを活用しました。その結果、事業再開に向けた地方自治体からの承認を得ることができました。こうした計画は、世界中の他の拠点での対応計画策定にも生かされています。 グローバルなサプライチェーンを効果的に管理することもまた、事業継続計画の成功にとって極めて重要になります。当社のサプライチェーンは非常に複雑なもので、約6,500社のサプライヤーから年間8億5,000万ドルの調達をしており、当社の仕掛品や完成品は、世界90か所以上の拠点から出荷されます。 先に述べたように、ウイルスが多くの業界のサプライチェーンを麻痺させたにもかかわらず、当社はサプライチェーンの混乱をほとんど経験しませんでした。サプライチェーンチームは、世界の貨物輸送能力が90%減少したにもかかわらず、これを達成することができました。工場への商品の流れを維持できた大きな要因は、チームが以前から集中的に取り組んでいた、トップサプライヤーの徹底的な理解と調達リスクの低減です。チームは代替の供給源を確立し、供給源の地理的バランスを取り、サプライチェーン全体に在庫を配置してリスクを緩衝したのです。 また、統計的なモデリングをレポートツールに統合したことで、状況の変化に応じて安全在庫や物流リードタイムを迅速にリセットすることが可能になりました。また、サプライチェーンのデジタル化により、情報を一元化され統合されたダッシュボード形式で表示し、迅速な対応と、サプライヤーとリアルタイムのコミュニケーションを可能にしました。当社には事実上の作戦指令室があるといえます。ここでウイルスの蔓延による日々の影響を監視し、ボトルネックとなる問題等に即座に対処することができました。 SEMI:これまで、どんなことを学ばれましたか?今後の貴社の経営にどんな変化があると思われますか? パターソン氏:学んだことの制度化はすでに始まっています。 パンデミック中に実施された対策が一時的なものなのか、恒久的なものになるのかは、まだ決定されていません。 いずれにしても、学んだことは文書化され、次のパンデミックが発生したときには防止策として利用できるようにする必要があります。 当社で検討を開始した、より包括的なパンデミック対応計画には5つの準備レベルがあります。レベル0では、年次訓練とパンデミック用品の緊急在庫の管理を行います。レベル1は流行の早期認識であり、レベル2~4では、具体的な対応策の実施が規定されます。 包括的計画の作成のために、先に述べたプロジェクトチームを指揮する多くの分野を代表するリーダーで構成される「ニューノーマル」タスクフォースも結成しています。プロジェクトチームの1つは、当社サイトに入る社員の体温測定を行うスクリーニングプロセスの改善に取り組んでいます。このチームが検討しているのは、体温をスキャンするための最良の技術です。この技術がCOVID-19の流行中だけ採用されるのか、それとも恒久的なビジネス慣行とするかについては、まだ議論をしているところです。 SEMI:EHSは、個人を守るための技術的なサポートだけではなく、ソーシャルディスタンスをとるための組織の変革にも関わっています。この2つの面と取り組む中での成功と課題を教えてください。 パターソン氏:パンデミックの非常に早い時期に、当社はエッセンシャルワーカー以外の社員を対象とした在宅勤務方針を決めました。これにより、各拠点での作業者数を削減し、感染者との接触の可能性は大幅に減少しました。施設の大幅な変更も必要でした。検温スクリーニングブースの設置や、食堂、会議室、祈祷室、喫煙所などの共有エリアのデザイン変更といったものです。 物理的なマーキングを使用して2メートルのソーシャルディスタンスを指定し、食堂や会議室の座席を減らしたりずらしたりして、ウイルスにさらされるリスクを最小限に抑えました。エンテグリスには、スペース的に2メートルのソーシャルディスタンスがとれないオフィスやワークステーションの設計変更ソリューションを考えるプロジェクトチームもあります。これらの変更が、いくつかの拠点では、地方自治体の命令を守るために必要不可欠であることが判明しました。中国の杭州とマレーシアのクリムでは、政府当局に予防措置の有効性を証明した後、部分的な操業再開が許可されました。 私たちが特に困難に感じているのは、新しいガイドラインの重要性を理解していない社員など、社員の個人差や意識レベルの幅の広さです。私たちは、ソーシャルディスタンスをとること等、すべての安全対策に従う必要があることを社員に理解してもらうように、監督スタッフと連携して助言しています。この予防策を、私たちの新しい行動様式に取り入れるのはたやすいことではありません。不自然で人間の本性と矛盾していますが、ウイルスのさらなる拡散を防ぐためには非常に重要なのです。 SEMI:「通常」業務を復活させるための対策の段階的縮小をどのように想定しているのでしょうか。 パターソン氏:当社が以前の「通常」に戻ることがあるかどうかは分かりません。前述したように我々は「ニューノーマル」に取り組んでいます。今は在宅勤務社員を、ウイルスにさらされるリスクを増加することなく職場に戻すことに集中しています。現在も選択肢を検討中ですが、段階的に進めることで、実施している予防策を適切に評価し、調整が必要な安全対策がどれか判断できるだろう考えています。 在宅勤務を減らすタイミングや手順を評価するためのさまざまな新しいフレームワークが見られるようになりました。当社では、ウイルスにさらされる可能性について一貫した基準を使用して、事業所ごと、またはサイトごとに評価していきます。これは、フィールドサービス従業員にも適用されます。しかし、社員を職場に復帰させるための推奨フレームワークを提供する政府からのガイダンスはありません。これは、SEMI EHSグループとスタンダード委員会が、業界のためにフレームワークを確立するチャンスだと思っています。 SEMI:その他に今回の危機で気づかれたことで、何か共有できることはありますか? パター ソン氏:パンデミック用物資の調達で経験した困難に直面した課題については触れませんでしたが、武漢でのパンデミック発生直後から、物資の入手が困難になってきました。武漢でパンデミックが発生した直後から、物資の入手が困難になった。サプライヤーから確認が取れ、納期が確定したとしても、その大半が延期されたり、キャンセルされたりした。 最も効果的とわかったのは、現地の購買チームに少量を現地調達させ、同時に企業の担当者が大量の注文を管理することです。将来のパンデミックに備えて、当社ではマスク、除菌剤、体温計、消毒剤の緊急在庫を保管しています。
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Linx ConsultingとHilltop Economicsは、世界経済が電子材料のサプライチェーンにどのような影響を与えるかを監視し続けています。最新の経済および収益結果が発表される中、私どもは今後数年間に見込まれる一連のシナリオを作成しました。シナリオは、百万平方インチ(MSI)を単位とするシリコンウェーハ販売量にベースにしたものです。SEMIから発表されるMSI需要の過去からの推移から、潜在需要ドライバーとの計量経済学的関係を分析することで、複数年の予測を作成しています。この手法により、Linx ConsultingとHilltop Economicsは、以下の3つのシリコン需要予測シナリオを発表しました。 COVID-19の深刻な影響によるV字型の世界的な景気後退とその後の急激な景気回復。約40%の確率。 V字型の世界的な不況だが、企業や消費者の行動は過去の不況とは異なり、テクノロジー製品への積極的な支出が2020年の半導体への影響を緩和する。約25%の確率。 COVID-19の影響が長期化してU字型またはL字型の世界的な景気後退に発展し、景気の回復が数年遅れる。約35%の確率。 コロナウイルスが世界を襲ってから数か月で、主要国の経済見通しは大きく悪化しましたが、政治・経済環境が急速な変化を続ける中で、確たる予測は依然として現れていません。G7諸国の2020年2月以降のGDPの予想変動は、日本のマイナス5.9%からイタリアのマイナス10.2%まで幅があります。このマイナス成長は、雇用、消費者需要、産業投資の未曾有の減少を意味するものであり、いずれもウェーハ分野の需要を左右する重要な要素です。これらの経済要因の変化がサプライチェーンに浸透していくにつれ、ウェーハ需要は大幅に減少することが考えられます。 その他の先行指標も、世界経済や地域経済の急激な落ち込みが前例のないペースで進行していることを示しています。これらの指標は、シリコンウェーハ消費量の予測と強く関係するものではありませんが、需要の急減を予感させます。 このように、半導体サプライチェーンの需要状況は、ウェーハ、材料、消耗品、デバイスのいずれであっても沈滞しており、私どものモデルは、2020年第2四半期から第3四半期にかけて、3つのシナリオに応じて、MSI需要が-11%から-28%の間で減少することを示しています。 このような憂鬱な経済状況とは全くもって対照的に、半導体サプライチェーン全域の指標は、はるかにポジティブな値が続いています。SEMIが報告した2020年第1四半期のシリコン需要は前期比で3%近く増加しており、その他の材料サプライヤーも2020年の最初の3~4ヶ月間は、企業によって微減から記録的な高成長までの結果を残している。これに加えて、WSTSが発表した2020年第1四半期の半導体収益は前年比6.2%増に刻み込まれ、台湾と中国の3大ファウンドリは第1四半期のウェーハ生産面積が続伸し、前年同期比では32.3%増となっています。 主要デバイスメーカーの収益と需要の報告は、2019年からのトレンドを維持しており、急変の兆候は見られません。在宅勤務をサポートするためのIT機器や、パンデミックに対応するための医療機器の需要が好調との裏付けに乏しい報告がありますが、説得力は弱いものの、ある程度は需要データによって実証可能でしょう。 材料サプライヤーの報告を見ると、エッセンシャルビジネスに指定されているため、工場はフル稼働を続けており、感染に対する安全対策は概ね有効に機能しています。 しかし、いくつかの注意すべき兆候もあります。上場している大手シリコンウェーハサプライヤーの第1四半期の収益が、SEMIからシリコン出荷面積は好調との報告があったにもかかわらず、前期比で4%の減少となっているのです。平均販売価格の下落か何らかの在庫の影響が考えられます。 私どもは、半導体前工程やパッケージング工程に材料を供給するクライアント企業に対し、需要が28%急減した後、2021年初頭には2019年の水準以上まで急回復する可能性を想定して、対応計画を策定するようアドバイスしています。しかし、パンデミックの影響が長期にわたって継続する場合、企業は以前の活動レベルへの回復が期待よりも遅くなることにも注意しなければなりません。 より詳しい情報は、マーク・サースク(Mark Thirsk 電話 +1 774-245-09591 / メール [email protected])までご連絡ください。 電子材料サプライチェーンへの取り組みにご興味をお持ちですか?SEMIのElectronic Materials Group (EMG)は、電子機器製造用に開発された基板、ポリマー、金属、有機・無機材料、ケミカル、ガスなどを提供するSEMIメンバー企業の技術コミュニティです。Linx Consultingは、SEMI Electronic Materials Groupの長年のメンバーであり、サポーターです。
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政府や企業のリーダーが「通常への復帰」を語り始め、サーマルカメラが注目されていますが、この最新テクノロジーはCOVID-19の感染拡大の防止に、どのように、あるいは本当に役立つのでしょうか? あらゆる業界で、COVID-19の原因となるウイルスであるSARS-CoV-2を検出し、遅滞させ、最終的には阻止するための適切なツールを誰もが求めています。どのような形であっても事業を再開するには、旅行や仕事など様々な状況にある人々の健康保護を講じる必要があることは、今では誰もが認識していることです。 提案されている解決策の一つは、サーマルスキャナーです。一般的な医療用画像処理とは異なり、赤外線(IR)サーモグラフィは放射線の照射や高価な機器を必要とせず、健康被害もありません。皮膚から放射される赤外線を検出し、周囲の環境情報と合わせて体温を推定することで、COVID-19の初期症状である発熱の有無を調べることができます。サーマルカメラはウイルスや特定の感染症を検出することはできませんが、多数の感染している可能性のある人を素早く絞り込むことができます。これが現在利用できる、唯一の非接触による発熱の大量スクリーニング方法となっています。しかし、赤外線システムの精度は、人、環境、機器の変数の影響を受ける可能性があります。このような多くの変数を理解することで、ユーザーとシステムメーカーの両方が最高の結果を出せるようになるでしょう。 検討事項#1:検出方法 熱検出は20年前から発熱検出に使用されています。コロナウイルスの別種である重症急性呼吸器症候群(SARS)の検出に使用されたタイプなど旧世代の温度計やサーマルカメラには弱点がありましたが、新世代の機器は性能が大幅に向上しています。高度にインテリジェントなシステムでは、周囲温度とのリアルタイムキャリブレーション(摂氏1度未満の精度)などの機能を提供しており、旧世代よりもはるかに正確で迅速な測定が可能です。 最新のカメラシステムは、自動ターゲット認識、解像度の向上、可視光カメラとのペアリング、高熱検出の自動アラーム、高温スポットの明確なアウトライン化などを特徴としており、よりユーザーフレンドリーで信頼性が高くなっています。このように測定の粒度が高くなることで症状への洞察力が向上し、スクリーニングプロセスが効果的かつ迅速に行えるようになりました。また、現場の医療専門家が追加検査をする必要が生じた場合は、求められる情報を提供できます。 新しいラジオメトリックサーマルカメラの高度な画像処理機能 検討事項#2:ベースライン(基準値) 環境が温度測定に影響を与える可能性があるため、システムメーカーの中には、機能的にベースラインを確立するためのさまざまな方法を考案しているところもあります。初期のアプローチでは、毎日各サイトで母集団のベースラインを記録していましたが、時間とリソースがかかりすぎることが判明しました。新しいアプローチでは、基準温度源(ブラックボディ)を使用することで、画期的な進化を遂げました。ブラックボディは特定の温度を維持するように設計されており、これを使ってサーマルカメラシステムは自動的にキャリブレーションを行います。さらに優れているのが、ラジオメトリックカメラで、カメラに到達した赤外線信号の強度を読み取ることができます。メーカーによるより厳密な設計とテストが必要ですが、より正確な体温測定が可能になります。 ブラックボディを備えた発熱検出システム 検討事項#3:測定場所 サーマルカメラは表面の温度しか検出できませんが、人体表面には体温と強く相関している場所があります。最近の科学的研究によると、顔の中で最も信頼性の高い場所は、目の涙管の上にある、上まぶたと下まぶたが接する眼角と呼ばれる部分です。このような精密なターゲティングには、正確なピクセルキャリブレーション機能が求められます。 体の中心温度を推定するための人体表面の最適な測定ターゲットは目の内側の眼角 検討事項#4:システムの性能 研究室では赤外線発熱スクリーニングシステムの運用は1つですが、現場では状況はより複雑になります。ユーザーが必要とするのは、解像度、感度、フレームレートなどの重要な性能面で信頼性が高く安定したカメラシステムです。例えば、離れた場所にいる被写体を撮影する際にどんな性能が重要か理解し、正確な測定に必要な最少ピクセル数を確保することが、発熱検出プラットフォームの最適化には不可欠です。 検討事項#5:サーマルイメージングの開拓地での選択 旅行、スポーツ、製造業、外食・接客業、娯楽など、このパンデミックによって壊滅的な被害を受けた多くの業界の人々は、COVID-19の第二波の可能性を減らしながら、安全に事業を再開する方法を模索しています。赤外線発熱スクリーニングシステムのような技術を予防策に取り入れることで、その努力に効果を発揮することが期待されています。 どんな有望な新技術でも、システム設計や性能に関する微妙な判断の周辺には、かなりの混沌が存在します。赤外線発熱検査装置にはどのような規格が適用されているのか? そのどれが強制的なものか? だれが規格を作っているのか? 役に立つのか? Teledyne DALSAのような赤外線カメラメーカーや、当社が協力している専門のシステムインテグレータは、メーカーやインテグレータ各社がこの混沌とした状況を乗り切るための支援を提供し、共に協力してコロナウイルスから人命を救うことができます。 さらに詳しい情報は、こちらのページをご覧いただくか、当社のホワイトペーパー「Thermal Imaging Technology for Fever Screening」をダウンロードいただくか、あるいは製品データをご覧ください。 赤外線イメージングのプロダクトマネージャーであるジャン・ブリュネルは、Teledyne DALSAのセンサー統合の技術リーダーです。彼は、新しい画像補正およびキャリブレーションアルゴリズムの開発、および同社の可視およびLWIRデジタルカメラのラインの認定および生産テストに取り組んでいます。工学物理学の学士号と表面化学の修士号を取得した彼は、センサーの仕組みから製造方法、使用方法に至るまで、あらゆるセンサーに情熱を注いでいます。ここ数年は、マイクロボロメータベースの LWIR カメラに焦点を当てています。最近では、Teledyne社独自のWLPマイクロボロメータの開発とテスト、およびサーマルカメラへの統合に携わっています。 Teledyne DALSAは、SEMI技術コミュニティであるMEMS Sensors Industry Group (MSIG)のメンバーです。
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3D Packaging and Integration技術委員会日本支部(日本地区技術委員会)では、SEMICON Japan期間中にパッケージ技術に関する課題についてパネルディスカッションの例年実施しています。そこで検討された技術課題について、当技術委員会日本支部では、引き続き検討を行い、必要とされるSEMI規格の開発を行っています。 1.SEMICON Japan 2019期間中PLPワークショップ 昨年12月11日に開催したワークショップでは、Panel Level Packaging (PLP) 技術の展開を加速するための課題について議論しました。最大パネルサイズが600 mm × 600 mmと規格化されたことに基づき、ここでは、PLPの普及を進めるためにネックとなっている技術課題(特にL/S=1um/1umの達成)や普及を推進する上での課題と今後取り組むべき内容、またSEMIにて国際規格として取り組むべき項目について行った意見交換の概要を発表者の報告を基に紹介します。(プログラム「PLP技術の標準化ワークショップ」詳細はこちら) 1.1 露光装置・工程からみたPLP への課題: 線幅極小化に対応するためには露光ビームの高NA化に伴う露光ビームの焦点深度減少が必要となります。ターゲット線幅が1um の場合はレンズNA0.4が必要となり焦点深度は2umです。ここで問題となるのは、ダイと周辺モールドとの急峻な段差を少なくすること。また、焦点深度に近いレジスト厚みが必要となります。 ダイシフトや基板吸着による基板形状変形により重ね露光ズレの許容値が厳しくなるため、ダイ毎にアライメントと露光を繰り返す必要がありますが、精度とスループットのトレードオフの検討が必要となります。 図1 弊社直描装置実例 1.2 PLP用RDL形成するためのモールド材料技術への要求事項: PLPやFOWLP用には3種類の封止材料があり、また材料にあった封止工程が存在します。大きな技術課題は、封止後にいかに低反りに管理するかが重要となります。それはRDL工程での問題や個片化に極力影響を少なくするためです。 図2 封止材の種類と封止工程の一覧 材料特性としては、フィラーの微細化が重要となります。配線ピッチの極小化に伴いフィラーザイズによる充填性や封止後の表面平坦度などの問題に起因するためです。これは充填性(スパイラルフロー)の新たな測定方法も必要となります 1.3 PLPパネルの薄化プロセスの技術課題: 線幅極小化にむけて封止後の平坦度や低反りの管理が必要となり、今後はPLPパネルの薄化が必要となります。そこで、大判600 mm × 600 mmまで対応できる装置能力や反りへの対応や密着性改善のための研磨方法が技術課題となります。 封止材の研磨では詰まりの問題が発生するリスクが大きく、スミヤやソーマークが発生することになります。個片化後にフィラー落ちが発生することが懸念されます。フィラー脱落の測定の検討も必要となります。 図3 個片化時のフィラー落ち 2. PLP関連SEMI規格の活動 次に、3D Packaging and Integration技術委員会日本支部傘下のPLPに関する3つのタスクフォースによる活動進捗を紹介します。 2.1 Encapsulation Characteristics for Wafer Level Package (WLP) and Panel Level Packaging (PLP) Task Force:(11社参画) 当タスクフォース活動は2019年10月にスタートし、2021年の規格完成を目指しています。PLP⽤の封⽌材料の形態は、粉状、液状、シート状の三種類があり、粉状にはタブレット状と顆粒状があります。このタスクフォースでは、PLP用に必要な特有の材料特性の項目を下記のように挙げて、それぞれの大判でのパネル封止に必要な特性の測定手法を規定します。また、封止後のパネルの反りや平坦度の測定方法をパネルの自重を考慮した手法も検討中です。 表1:PLP用封止材に必要な特性値一覧 項目 規定内容 Wettability 5分硬化後の接触角計。液滴は 極性溶剤。別の指標として表面エネルギーとの相関いれる。 Gel Time ゲルタイム試験機(トルクメーター式)で、任意トルク値になるまでの時間。 CTE TMAによるトルク値測定. 5degC/min speed, 5mm dia x 20mm length Tg TMAにトルク値測定. 5degC/min speed, 5mm dia x 20mm length Flowability 円形シートを使い直径測定。 20g, 170degC, 15sec preheat, 180 dec cure time, stop before 3mm in advance, measure diameter (average of iiner/outer circle) Modulus 3点、4点曲げ手法 Viscosity 3手法の提案:Spiral Flow, Koka’s Flow, Laboplastomill Shear Strength (shear) 封止材に圧力をかけ試料を形成して強度測定。 3pcs of 2.5mm dia. x 3 mmH (bonding area), 0.1mm/sec shear speed Shear Strength (Peel) 銅箔を封止表面に形成しPeelする。 10㎜幅銅箔、50mm/min peel speed 2.2 Panel Level Packaging (PLP) Glass Carrier Task Force:(5社参画) PLPパネル製造工程で用いられるキャリア基板材料の候補としては、ガラス、樹脂、金属がありますが、光学的透明性、熱膨張係数の調整幅、⾼弾性率、表面平滑性が良いことを考慮してガラスが多く採⽤されています。特に、仮接合の剥離プロセスDebondingで熱的および機械的ストレスを最⼩限に抑えられるレーザーDebondingが可能であることが、大きなメリットです。製造プロセス、製造装置の考慮が重要であるのでトレーサビリティ技術委員会やPI C(Physical Interfaces Carriers)技術委員会傘下のPLP Panel FOUPタスクフォースと連携して活動を行なっています。本タスクフォースは2019年6月に活動を開始し、2020年中の規格完成を目指して開発中です。規格検討している項目は次の通り。 寸法、エッジ形状、パネル厚の変動(TTV)パネルの直角度、パネルの反り、表面粗さ オリエンテーションコーナーの形状 パネルに印字するIDマーク位置(IDマークの表記内容についてはトレーサビリティ委員会にて規格化を検討予定) 図4:IDマーク印字位置(案) 2.3 3DS IC Bonded Layer Inspection Metrology Task Force:(5社参画) この活動は3次元のICチップを積層した積層内で発生するボイド不具合の測定方法についての標準化活動です。複数枚のICチップ(ウエハとICチップの3次元積層も含める)を接着材の有無を含めた3次元に積層した部分を走査型音響顕微鏡(SAM)で不具合を測定する方法のガイドラインを主としています。すでに出版されているSEMI 3D17-1217 Specification for Reference Material for Bonded Wafer Stack Void Metrologyは、2積層のW2Wのみについての規定であるため、多界面の分離を識別することが記述されていません。一方、本活動では、接着材を含めた3積層以上の複数ある界面の分離をするための規定を主な目的としています。本タスクフォースは2019年11月に活動を開始しており、実際の評価サンプルを用いた検証を並行しながら、2021年1Qの規格化を目指しています。規格検討している項目は次の通りです。 積層面の識別方法(識別マークの形状、サイズ) 測定手法(プローブ選定に関するガイドライン、サンプルサイズ等) 図5 界面評価用サンプル例 これらのタスクフォース活動は、現在、WEB会議を基本として、概ね月1回のペースで議論・開発を行っています。 SEMIスタンダード開発は開かれた活動であり、本タスクフォース活動にご興味のある方の参加を期待しています。 本件についての問合せ: SEMIジャパン スタンダード EHS部 柳澤智栄([email protected] )
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LSIは主にファウンドリにおいて標準化されたプロセスで作られ、また乗り合いでMPW (Multi Project Wafer) としての試作も可能です。MEMS (Micro Electro Mechanical Systems) でも教育用にはMUMPS(Multi-User MEMS Processes) と呼ばれる、標準化したMEMSプロセスによる試作サービスも行われていましたが、実際に使われるMEMSとなると、個別のプロセスになるため、試作や生産に一連の設備と知識が必要です。MEMSファウンドリで試作や少量生産を請け負っても、採算が合いません。スマートフォンなどに大量に使われる安価なMEMSから、製造・検査や医療・バイオなどに使われるMEMSまで製品にダイバーシティがあると同時に、開発や製品化でもダイバーシティに対応していかなければなりません。このための特色ある取り組みを見てみたいと思います。 米国では、1960年代からスタンフォード大学でMEMS研究が始まり、その後カリフォルニア大学バークレー校などの大学や、アナログデバイスやテキサス・インスツルメンツなどの大企業、またMEMSベンチャがこの分野を発展させてきました。2004年にカリフォルニア州サンノゼに SVTC (Silicon Valley Technology Center) という会社ができ、8インチラインでLSIとは異なる多様な半導体デバイスの試作・小規模生産を行なっていましたが、2012年10月に閉鎖されました。多様化に対応しながら採算を合わせるのは容易ではありません。同じカリフォルニア州にあるA. M. Fitzgeraldは2003年に創立され、技術戦略のコンサルティングや設計から試作を行い、量産ファウンドリに移行させる支援を行っています。主に大学の設備を使って6インチウェハで試作するコンパクトな形で行っています。この他専業MEMSファウンドリとしてはカリフォルニア州サンタバーバラのIMT (Innovative Micro Technology) などがあります。カリフォルニア州サンノゼにあるInvenSenseは慣性センサで成功し、2016年にTDKに買収されています。まBroadcomからFBAR (Film Bulk Acoustic Resonator) が供給され、MEMS分野では最大の売上になっています。 カナダでは、アルバータ州エドモントンにMEMSファウンドリTeledyne Micralyneがあります。1986年にスタートしたUniv. of Albertaのプロジェクトをベースに1998年にMicralyneが設立され、標準的なプロセスをプラットフォームにして発展してきましたが、2019年にTeledyneが買収しました。Teledyneはこの他オンタリオ州ウォータールーにある産業用映像機器のDALSAを2010年に買収し、Teledyne DALSAというMEMSファウンドリにしています。 欧州では、公的研究機関 (ドイツのフラウンホーファ研究機構、フランスのグルノーブルにあるMINATEC、ベルギーのiMEC、フィンランドのVTTなど) が重要な役割を担って、大学と企業をつなぎベンチャ育成などにも貢献しています。大企業ではドイツのBosch Sensortec、イタリア・フランスのSTMicroelectronicsが自社製品を作りながらMEMSファウンドリも運営しています。これらの会社では小さな内部応力で厚くできるエピタキシャルポリSi膜を、容量型慣性センサなどに使用していますが、これはスウェーデンのウプサラ大学、フラウンホーファ研究機構などが関わって実現したもので、このようにリスクをかけられる大学や研究機関が企業からの課題を担っています。同様にSi共振子の温度特性も、VTTなどが関与し改善しています。専業のMEMSファウンドリとしては、ポリSi貫通配線を強みとするスウェーデンのSilex Microsystemsが最大の売り上げを達成しています。容量型加速度センサの自前製品を持つスイスのSafran Colibrysや、LSIメーカから発展したドイツのX-fab Silicon FoundriesなどのMEMSファウンドリもあります。この他のMEMS関連企業で、厚膜SOI(Silicon On Insulator)に強みを持つフランスのTronic’s MicrosystemsはMEMSファウンドリで慣性センサ―の自前生産もしてましたが、2016年にTDKに買収されてTDK Tronicsとなっています。またフィンランドのVTI Technologies Oyは容量型加速度センサなどを製造し、村田製作所に買収されて2012年5月にMurata Electronics Oyとなりました。 アジアについては、シンガポールの公的研究機関IME (Institute of Micro Electronics) がMEMS試作を受託して(日経マイクロデバイス, 2006/9, 86-87)、開発したものを台湾のTSMC (Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.) で生産する例などが多く見られます。IMEはフラウンホーファ研究機構などの欧州の公的研究機関と同様に、企業資金を得ることを通して産業界のニーズを先取りするとともに、政府補助金を使って採算の合いにくい試作サービスを可能にしています。台湾ではTSMC以外にも、APM (Asia Pacific MicrosystemsなどのMEMSファウドリもあります。 中国では政府が半導体部品関係を後押しして、SIMIT (Shanghai Institute of Microsystem and Information Technology) などの研究機関では開発・少量生産を行い、上海のSITRI (Shanghai Industrial μTechnology Research Institute)などのMEMSファウンドリが8インチのラインを持ち大きく発展しています。 日本のMEMSの産業化を見てみますと、1990年頃までわが国のMEMSは世界の一翼を担っていました。例としては、豊田中央研究所で開発されたピエゾ抵抗型の圧力センサが、1980年代に自動車のエンジン制御に使われ、排気ガス対策に貢献しました。1987年に横河電機では振動型圧力センサを開発しています。また深くエッチングするBoschプロセスによるDRIE (Deep Reactive Ion Etching) を住友精密工業が1995年に製品化しMEMS分野に大きく貢献しました。 2000年頃からクローバル化が進み、企業内での開発が弱体化して、新たにMEMSを始めた多くの会社が正しく判断できずに、外部から持ち込まれた技術を安易に取り入れて失敗しました。同じピエゾ抵抗型3軸加速度センサを数社以上が作るという2006年頃の異常な状況 (日経エレクトロニクス 2006/9/11 71-77) は日本企業の弱さを象徴しています。関わった企業は撤退しました (日経マイクロデバイス, 2009/5, 80-81)。容量型に比べピエゾ抵抗型は消費電力が大きいため携帯機器などには使えません。2010年頃から海外ベンチャ企業などとM Aで提携するように変わってきました。新技術が生まれにくい日本の現状では、これは止むを得ないと思いますが、日本発の新技術が産業に結び付くよう、努力していく必要があります。 MEMSファウンドリは2005頃に公的資金にも支えられて生まれましたが、自社向けデバイスを優先したものは(日経マイクロデバイス, 2009/2 104-105)多くが撤退し、世界における地位が相対的に低下しています(日経マイクロデバイス, 2008/11 49-55)。しかし日本のMEMSも、MEMSマイクロホンなどをMEMSファウンドリとして供給しているソニーセミコンダクタマニュファクチャリング、またMEMSマイクロホンを自ら製造しながら外国のMEMSファウンドリも使って供給する新日本無線、光技術をベースにしたMEMSの試作・製造工場を持つ浜松ホトニクス、装置(DRIE)からMEMSデバイス(リングジャイロ)やMEMSファウンドリ(シリコンセンシングシステムズ)まで、繋げて展開している住友精密工業、下で述べる「試作コインランドリ」も使いながら採算が合いにくいMEMS試作を請け負うメムス・コアなど、特徴あるMEMSビジネスもあります。 日本のMEMSビジネスの問題を考えてみます。縦割り行政も要因で産総研などが産学を結び付けるハブの役割を果たしてないことが影響しています。日本の大学では、産業界の問題点が伝わらないため製品につながる研究は少なく、ベンチャ企業も育ちにくくなっています。また形式的に論文の数で研究を評価する傾向があり、採択されやすい新しさだけのテーマを選定することも問題です。一連の設備を利用して完成度の高い試作品を作れる環境や技術が無いため、試作は外部に委託せざるを得ません。企業でもアイデアを実現するために設備投資をするわけにはいかず、しかし設計試作の経験を持たないで外部委託するとほとんど失敗します。 このような課題を解決するため、東北大学の「西澤潤一記念研究センター」では、移設した半導体工場をベースに寄付された設備などを利用し、1800m2のクリールームにある「試作コインランドリ」http://www.mu-sic.tohoku.ac.jp/coin/index.htmlで、会社から派遣された人が自分で操作し、4インチや6インチのウェハで試作開発ができるようにしています。2010年より戸津健太郎准教授が中心になって運営していますが、ここで作られたデバイスを市販させてほしいとの要望に応え、東北大学が文部科学省や経済産業省と交渉し、2013年より製品製作が認められました。2019年末までのユーザは323機関 (企業267社)、毎月延べ800人ほどに使われ、独立採算に近い形で運営されています。また建物はモノづくりのベンチャ企業などにも利用されています。MEMS技術は様々な知識を必要とするため、いかにして多様な知識にアクセスするかが大きな課題です。会社の相談に乗り、無料セミナーなどを開催して知識提供に努めてきました。文献ファイルや関連する学会の予稿集などを整理し、探しやすくして利用頂いております。また4部屋の展示室 http://www.mu-sic.tohoku.ac.jp/nishizawa/ を整備し、サンプルなどを直接見て頂けるようにもしています。是非多くの方や会社にお使いいただきたいと思います。
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3月と4月の世界データには、COVID-19による製造業の世界的減速の影響が明確に表れています。世界購買担当者指数(PMI)は3月から4月にかけて47.3から39.8へと急落しました(Chart 1)。50以下の値は製造業の縮小を示します。4月の世界PMIは2008年の金融危機以来の低水準であり、月末になっても下降トレンドが続いています。 製造業の急激な減速は、すべての国と地域で発生しています(Chart 2)。2月に大打撃を受けた中国は3月には回復し、その後の落ち込みは小幅ですが、世界の大方は4月にCOVID-19による工場閉鎖に追い込まれ、製造が急減しました。失業率は急上昇、GDPは急降下です。 エレクトロニクスサプライチェーンの対応世界のエレクトロニクスサプライチェーン全体が、現在の大規模で急激な景気後退の影響を受けています。世界の電子機器メーカー213社の財務データ(速報値)によると、米ドル建ての売上高は19年第1四半期と比較して20年第1四半期は6%近く減少しています(Chart 3)。EMSおよびODM上場企業52社では、同期間に売上高が10%以上減少しています。 第1四半期の米国のGDPは4.8%減少し、国内失業率は14.7%に上昇した。厳しい時代です! 今後の展開世界のエレクトロニクスサプライチェーンの成長が受ける影響は深刻です。第1四半期の半導体および半導体製造装置の成長率は依然としてプラスでしたが、その成長率はピークに達しています(Chart 4)。Custer Consulting Groupの半導体先行指標は、今後さらに減速する(あるいは現実的な半導体産業の下降サイクルに入る)ことを示しています(Chart 5)。 半導体のもうひとつの先行指標である前工程ファウンドリの売上は、第1四半期に待望の反発を見せた後、4月には減少しています(Chart 6)。 半導体と半導体製造装置の成長率を比較すると、製造装置の収益が当面縮小する可能性があります(Chart 7)。 まとめ第1四半期はエレクトロニクスサプライチェーン全体が苦戦しました(Chart 8)。半導体チップ・装置産業は健闘しましたが、今後は減速することになりそうです。 2020年は、COVID-19ウイルスの影響を予測することが難しく、政治的な反応も予測できないため、厳しい時代となることが見えてきました。 先行指標に注目し続けてください!
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世界中の企業が、成長を維持するために、M A、研究開発、コーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)投資に着手しています。長年にわたり、Intel、Qualcomm、Samsungなどの世界的な半導体企業は、積極的にCVC投資を行ってきました。しかし、COVID-19パンデミックによる経済的影響により、多くのベンチャーキャピタル(VC)やCVCの投資家は、先行きが不透明な中で投資戦略の再考を余儀なくされています。 SEMI会員に最新の市場動向情報を提供するため、SEMI Taiwanは4月28日にウェビナー「Challenges and Opportunities in Corporate Venturing during the Global Pandemic Crisis」を開催しました。ウェビナーでは、Global Corporate Venturing誌の創刊者で編集長のジェームズ・モーソン氏が、このパンデミックがCVCのディールフロー、資本移動、センチメント、戦略に与えた影響への分析を提供しました。 過去10年でCVCの役割が拡大 企業による直接あるいは間接的なベンチャー投資が、この10年間に増加しています。Pitchbook/GCV Analyticsのデータによると、2011年から2019年の間に世界で投資された1.3兆米ドル以上のベンチャーキャピタルの内、半分以上が企業のものです。 企業投資に積極的な半導体企業には、Intel、Samsung、Nvidia、ARM、AMD、SK Hynix、Broadcom、Qualcommなどがあります。モーソン氏によると、半導体専業メーカー業界は、強力な現存企業によって飽和状態にあり、新興の同種企業への投資機会はほとんどありません。 「専業の半導体メーカーを目指す起業家を見つけるのは難しいですが、そうした起業家が現れれば非常に価値のある存在となり、エコシステム全体に破壊的な力を及ぼす可能性もあるでしょう」とモーソン氏は述べました。 半導体企業投資家はチップアプリケーションに注目 半導体企業は、専業半導体メーカーのスタートアップ企業ではなく、その向こうに投資機会を求めています。ターゲットとしているのは、彼らの半導体チップが提供する、より多くのデータ、処理能力、メモリを必要とするアプリケーションや開発者です。 「Intel、Qualcomm、Samsungなどの大手チップ企業は、こうしたチップアプリケーションの開発に関心を寄せており、その利用拡大によってエコシステムをまるごと構築しようとしています」とモーソン氏は述べました。 例えば、データにテーマの中心を置くIntel Capitalは、自動運転車、データセンター、人工知能(AI)などの分野に投資をフォーカスしています。その理由は、必要とするデータ量と処理能力が非常に大きいからです。モーソン氏はもう1つの注目すべき傾向として、AppleやAlibabaなどの従来型とは異なる半導体企業が、スタートアップ企業に投資することで独自のチップを開発し、競争優位性を高めていることを挙げました。 3月の投資は20%減 COVID-19による世界経済の減速を受けて、モーソン氏は、半導体・チップ企業が今年の直接投資を縮小すると予測しています。バランスシートに対する圧力が高まっているためです。3月の投資は前月比で約20%減少しています。 モーソン氏は、企業が短期的な収益改善のために自社株買いに走るのではなく、長期的なイノベーションへの投資に注力することを期待しています。モーソン氏は、量子コンピューティング、バイオテクノロジー、エネルギー、ヘルスケア、通信、ICTなどの分野で今後解決すべき問題を見極めることで、投資家はチャンスを見出すことができると指摘しました。 さらに、短期的には、危機があるところにチャンスがあります。パンデミックで大きな打撃を受けた分野がある一方、ゲーム、教育、遠隔医療などでは、新興企業も恩恵にあずかっています。 今回は違うか? モーソン氏は、企業は自分たちが従うべき投資モデルを再考すべきだと考えています。ひとつの選択肢は、General Electricがとったアプローチです。同社は昨年、投資チームを解散し、すべての投資先企業を売却しました。もう一つは、長期的な視点で投資を行うことです。一例として、Intel Capitalは30年近くイノベーションへの投資に専念しており、低迷期にあっても投資を続けています。 インターネットバブルや世界金融危機の当時と比較すれば、今日のCVCは経験を積み成熟しており、危機対応の方法もよく分かっているでしょう。モーソン氏はまた、投資家は特定分野の投資経験があるCVCを支援することに興味を持っていることを指摘しました。現在、10年以上の実績を持つCVCは600社を超えています。 ジェームズは、次の10年間にさまざまな資本調達モデルが現れることを期待しています。企業投資家がバランスシートに対する圧力を背景に、自社のCVC部門を第三者資本によって効果的に梃入れする機運が高まっているのです。企業投資家は、他にも財務リターンを効率的に実現する方法があれば進んで検討する姿勢です。 SEMI Taiwanの企業成長及びイノベーションコミュニティ(Corporate Growth and Innovation Community)についての詳細は、[email protected]までご連絡ください。
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