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5GやAIによって実現するアプリケーションが半導体産業の恵みとなることが期待されていますが、そのためには、チップメーカーが達成しなければならない大きな課題があります。ミッド~ハイエンドのアプリケーション用デバイスが求める性能、消費電力、大きさ、コストの厳しい条件を満たすチップ設計です。この難題を実現するのがヘテロジニアスインテグレーションであり、ポストムーア時代での半導体イノベーションを切り開く技術となるでしょう。 この高度な集積技術とパッケージング技術に関する技術課題とビジネス機会への理解を深めていただくため、SEMIと台湾AIチップ連盟(AI on Chip Taiwan Alliance)は先ごろ、ウェビナー形式でのフォーラムを開催いたしました。このオンライン・フォーラム「Heterogeneous Integration Enables 5G and AI」では、ASE、Unimicron、Dialog Semiconductor、Cadence、AITAなどの業界リーダーに参加いただき、技術トレンドと、ヘテロジニアスインテグレーションに不可欠な次世代製造プロセスを推進するための業界横断的な交流プラットフォーム構築の重要性について、以下のような議論が行われました。 ヘテロジニアスインテグレーションの技術課題克服が台湾のハイエンド半導体製造発展のカギとなる 国際半導体技術ロードマップ(ITRS)チームが2016年に発表したヘテロジニアスインテグレーションロードマップ(HIR)が重要な第一歩であったと、ASE Group副社長のC.P. Hung氏はウェビナーの開会挨拶で述べました。HIRは、前競争領域での共同研究を刺激することで、ヘテロジニアスインテグレーション技術開発を前進させ、さらにはエレクトロニクスイノベーションを加速させることを目的としています。このロードマップは、エレクトロニクス業界に長期的なビジョンを提供し、将来求められる技術と可能性のある解決策を示しています。現在、HIRワーキンググループの活動は、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)や5Gなどの最先端技術に焦点を当てています。 Hung博士は、へトロジニアスインテグレーションによって、半導体エコシステム及びサプライチェーン間の従来の協力関係が再構築され、その結果、高性能アプリケーションの妨げとなっているI/Oのボトルネックが解消されるだろうと予測しました。また、業界の再編成は、多ピンI/O、超薄型デバイス、高周波信号シールドを実現するためにも必要です。今日のチップ業界は重要な一歩を踏み出し、ウェーハレベルの高度パッケージングサービスを強化するプラットフォーム作りを進めており、OSATや基板サプライチェーンのパートナーとの協力関係を深めています。 Unimicronの研究開発事業部キャリアSBU担当副社長であるYu-Hua Chen博士は、現在のIC基板の限界を克服することが、ヘテロジニアスインテグレーションが発展するための1つの鍵であると述べました。博士は、業界はハイエンドパッケージングの顧客のニーズを満たすために、基板の厚さ、密度、ピッチ、自動化の限界に取り組まなければならないと指摘しました。 もう一つの障壁は、チップの歩留まりを向上させる鍵となる輸入材料の特許技術が守秘義務で隠されていることで、これに基板技術者が容易にアクセスし、理解できるように突破する必要があります。Chen博士は、業界全体のパートナーシップが、こうした技術的ブレークスルーには不可欠であると述べました。 さらなる発展にむけたサプライチェーンと国境を越えたエコシステムのパートナーシップ強化 Dialog Semiconductor(ドイツ)のアジア本部長、Leroy Liu氏は、台湾が長年にわたり半導体製造とアプリケーションエンジニアリング技術に多額の投資続けた結果、世界トップのチップ製造ハブとなり、その過程でチップ機能の最適化において大きな飛躍を支えてきたと述べました。その半導体製造能力ゆえに、台湾はまた、ヘテロジニアスインテグレーションパッケージング技術を成熟させる中心的役割を担うことも可能であり、国際的なサプライチェーンのコミュニティと提携して開発コストを管理しながら、技術課題により効果的に取り組むことができるだろうとLiu氏は続けました。さらに、台湾はヘテロジニアスインテグレーションが成功するために不可欠なエコシステムを構築するために、競合他社も含めたパートナーシップ構築にも資することができるとも述べました。 CadenceのプロダクトマーケティングディレクターであるJulian Sun氏は、ヘテロジニアスインテグレーションの技術課題を理解し解決するためには、EDAツールが重要となるだろうと述べました。IC基板、パッケージング、チップ設計のすべてが専門分野をまたがる技術課題を抱えているからです。このような課題を解決するために、Cadenceはインテリジェントシステム設計製品を提供し、半導体のナノレベル、パッケージング/テストのミクロンレベル、基板のミクロン/ミリレベル、さらにはピン/ピッチ、I/Oモデル、熱的電気的問題まで、広範な設計課題に対応するソリューションです。様々な技術設計をサポートすることで、カスタマの設計サイクルを短縮し、設計品質の強化とコスト削減に貢献します。 Sun氏はまた、ヘテロジニアスインテグレーションのためのシリコンインターポーザの設計という重要な課題を克服することの重要性を指摘しました。今日のEDAツールでは、5GAiPやHBMなどの複雑な構造の設計を最適化可能であり、台湾の半導体エコシステムプレーヤーがヘテロジニアスインテグレーション市場の変化に迅速に適応する上でも有効です。 AITAのエグゼクティブ・セクレタリー Shih-Chieh Chang氏は、半導体メーカーは高コストと低歩留まりに悩んでいるが、中でもAIチップの設計は特に難しいと述べました。そのため、チップ業界では現在、AIチップの少量生産にはFPGAを使用するようになり、冗長設計によって製造歩留も容易に改善できるようになったのです。AITAでは、チップ業界、学界、研究機関の連携を形成するために、スペシャルインタレストグループ(SIG)を結成しています。AIチップの量産化に向けたプラットフォーム構築を目指しています。 SEMI Taiwan Heterogeneous Integration関連イベントへの参加をご希望の方は、アウトリーチシニアスペシャリストのUla Huang([email protected])までご連絡ください。
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SEMIが最近収集したデータによると、業界の人材獲得の動きはさほど鈍化しておらず、組織のあらゆる階層で人材を惹きつける必要性が高まっています。COVID-19が経済の多くの分野に壊滅的な影響を与えている今こそ、半導体業界全体で高まる人材ニーズを満たすために、力を入れて新たな人材を惹きつけトレーニングすべきです。 パンデミック下のマイクロエレクトロニクス産業の雇用状況を明らかにするために、最新の労働力開発データから以下の3つのポイントを抽出しました。 重要ポイント1-Emsi社の採用データ分析 5月5日に開催された「仕事の未来」に関するSEMIのウェビナーで講演したアイダホ州モスクワに拠点を億労働データ分析会社Emsi社CEOのAndrew Crapuchettes氏は、2020年3月から6月までの米国の半導体装置およびデバイス製造業の総求人数は199,326件(32,022件のユニークポジション)で、年収の中央値は68,500ドルであり、米国の他の職種や企業の中で最も活発な求人活動であったことを明らかにしました。 Crapuchettes氏は、「求人件数は前四半期よりも実際には減少していますが、大企業の中にはこの期間に横ばいまたは増加しているところもあります。当社では、正確に求人条件を設定し、実際に求められているスキルと精密にマッチングさせることを提唱しています」と述べます。 Crapuchettes氏は、雇用主が求人情報に記載しているスキルと、従業員が履歴書に記載しているスキルとの間にギャップがあることを指摘しました。しかし、今日のアルゴリズム的な履歴書分析で、こうした誤ったギャップも明らかになる可能性があります。Emsi社 は、フォーチュン 500 のエレクトロニクス企業数社の求人情報分析を支援しています。その目的は、企業が自社のビジネスに適したスキルは何であるか、また優秀な人材を惹きつけ方法が何であるかを、より深く理解することです。 Emsi社は、マイクロエレクトロニクスの設計、開発、製造に必要なスキルと、求職者やトレーニングカリキュラムをより密接にマッチングさせるために、SEMIの人材開発活動のようなプログラムを支援しています。 COVID-19の期間中、Crapuchettes氏は、あらゆる業界の企業が社員教育に力を入れていると見ています。多くの企業が、ビジネスの減速している期間を従業員のスキルギャップを特定しそれを埋めるための好機と捉え、パンデミックが過ぎ去った後、企業がより強く立ち上がるための準備をしているのです。 重要ポイント2-SEMIのCOVID-19影響調査 SEMIでは3月、4月、6月に会員を対象にアンケート調査を実施し、COVID-19の影響を評価しました。6月の調査では、「COVID-19は貴社の雇用計画にどのような影響を与えましたか?」という質問がありました。300人以上の回答者のうち、採用凍結との回答はわずか13%、採用計画に変更はないとの回答は55%でした。 Figure 2: Data from SEMI COVID-19 Impact Survey この回答パターンはすべての地域に共通です。日本、韓国、中国では、Figure 2に示すように、採用の減速はほとんど見られません。北米、欧州、台湾では採用に慎重な姿勢が見られ、一部の企業では採用活動の減速がありました。 重要ポイント3-SEMIの人材開発諮問委員会の調査 SEMIでは、会員企業の意見に基づいて、活動の構築、展開、優先順位付けを行っています。SEMI Americaの人材開発およびダイバーシティ&インクルージョン諮問委員会を対象とした6月の調査では、パンデミックの業界への影響が明確になるまで採用を延期している会員企業がある一方で、ほとんどの回答者は、この時期をエレクトロニクス業界への人材誘致のチャンスと捉え、デジタル革命がもたらす人材需要の拡大に対応するための採用プログラムを維持していることが明らかになりました。Figure 2に示すように、この調査データは、Emsi社の結果およびSEMI会員向けの大規模な調査と一致しています。 6月の諮問委員会調査では、SEMIが多様なコミュニティを支援し、その多様性のある人材とエレクトロニクス業界でのキャリア機会を結びつける努力を進めていきたいとの強い要望が示されました。回答者のすべてが、SEMIに人材のダイバーシティ&インクルージョン促進を最重要課題とすることを求め、回答者の57%は大学への働きかけを最優先事項として挙げました。 マイクロエレクトロニクス産業はCOVID-19時代に大きな影響を与えています。その貢献はワクチンに取り組む企業のためのアルゴリズムを実行するツール開発から、在宅勤務者のためのインターネットの普及、在宅高齢者のためのオンライン注文に至るまで広範囲に及びます。しかし、これらのサービスは、適切な人材がいなければ、進化し続けることはできません。SEMIの人材開発活動は、そのような優秀な人材を求め、育成するための活動です。
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先進的な製造ソリューションの導入は、欧州の経済成長と国際競争力の支える重要な原動力の一つです。人工知能(AI)、機械学習、デジタルツイン、ビッグデータ分析などの技術は、欧州の多くの中小企業(SME)のイノベーションと生産能力を維持する上で不可欠なものとなっています。デジタル化と国際技術競争を背景に、欧州の中小企業は、持続可能で資源効率の高い生産活動に向けた、イノベーションによる製造の転換を受け入れる必要があります。 中小企業、大企業、技術研究機関、および学術機関を巻き込んだ業界全体のコラボレーションであるMADEin4(デジタル化された電子部品およびIndustry 4.0のメトロロジー進歩)プロジェクトは、中小企業がコスト競争力のある技術革新を取り入れて生産性を向上し、海外の競合に先んじた効率改善を実現するための支援をしています。 MADEin4メンバーであるSEMIは、Excillum社のCEOであるBjörn Hansson氏、COOのDavid Lindblom氏、研究プロジェクトマネージャーのSimona Laza氏、ならびにNearfield Instruments社のマネージングディレクター兼CEO/COOであるRoland van Vliet氏に、欧州中小企業のイノベーション能力に対するEUが資金提供するプロジェクトの重要性と効果についてお聞きしました。 SEMI:MADEin4は貴社のイノベーション目標にどのように貢献していますか? Nearfield Instruments:当社は、計測機メーカーとして、次世代半導体デバイスの開発と製造のためのハイスループットスキャニングプローブ計測ソリューションを提供しています。計測にフォーカスしたプロジェクトであるMADEin4は、当社の技術ロードマップの中核となる研究開発目標の加速と拡大につながります。様々なパートナーとの協力を通じて、初期段階の見通しと、ソリューションをユーザーと試験検証する機会が得られました。 Excillum:当社は、ハイエンドのマイクロ/ナノフォーカスX線源の分野をリードする中小企業として、EUが資金を提供するプロジェクトに参加し、研究開発を推進しています。 Excillumのビジネスと長期的なビジョンは、まだ定まっていない高度な技術を活用に根差しています。そのような技術開発は、研究の開始から製品化までに非常に長いサイクルタイムが必要となります。中小企業にとっては、何年も後にならないと採算が合わない研究を自己資金で進めることは、不可能とさえ言えるほどの困難です。MADEin4プロジェクトによって、当社は世界のリーディングメーカーとの共同研究が可能となり、半導体産業向けの高度検査計測技術開発というイノベーション目標を進めています。 SEMI:EUが資金提供するプロジェクトへのSMEの最大の貢献はなんでしょうか? Nearfield Instruments:MADEin4のようなEUが資金提供する大規模プロジェクトには、大企業が多く参加しています。EUプロジェクトの機会を検討する際に、このことに落胆してはいけません。大企業は、中小企業が開発した革新的なアイデアや技術コンセプトを頼りにして、一緒に仕事をしたいと考えています。 Excillum:中小企業は、常に潜在的な市場を念頭に置き、見込み客を把握している必要があります。 EUプロジェクトが提供するすべての利益と機会を活用するためには、中小企業は資金面だけでなくイノベーションを追求すべきであり、企業のロードマップもEUプロジェクトの範囲に合わせるべきです。さらに、業界団体への加盟や、EUが資金提供するプロジェクトでの業界関係者とのパートナーシップによって、市場の理解を深め、個人的なネットワークを広げることができ、企業の将来のチャンスを増加につながるでしょう。 SEMI:SEMIのような国際工業会に加盟すると中小企業にはどんなメリットがありますか? Nearfield Instruments:SEMIはガイダンスと方向性を与えてくれます。市場を深く反映し、技術的な洞察を提供する組織の一員になれば、すべての関係者の総合的な知識を役立てることもできます。SEMIへの加盟は、業界内での真剣さとプロ意識のアピールともなります。 Excillum:中小企業は、その規模のにより活動範囲が限られています。業界団体が提供するネットワークや人脈は、中小企業の手の届く範囲を拡大してくれます。これは、技術の検証、ビジネスモデルの作成、プロスペクティングのために利用できるでしょう。また、業界団体は、ビジネストレンドに関する洞察を得るチャネルとしても機能し、大企業、研究技術機関、中小企業とのネットワークを構築する機会を提供しています。 公式免責事項:MADEin4は、助成金契約第826589号に基づき、ECSEL JUから資金援助を受けています。当該JUは、欧州連合のHorizon 2020研究・イノベーションプログラム、フランス、ドイツ、オーストリア、イタリア、スウェーデン、オランダ、ベルギー、ハンガリー、ルーマニア、イスラエルから支援を受けています。
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フィリピンでは、COVID-19対策による商業や交通の制限が解除され、企業はフル操業の再開に向けて、机の上の埃を払い、コーヒーのマグカップを洗い、装置をウォームアップし、徐々にスタッフを戻しているところです。Microchip Technology Philippinesのような製造会社にとって最も影響が大きい制限は、許容作業者数、人員の移動、輸送に対するもの、また工場の人員配置、材料調達、製品出荷に影響を与える安全衛生プロトコルなどです。フィリピンでは、5月中旬からこうした制限の緩和が始まり、6月末まで2週間ごとに段階的に進められています。事業運営が回復しても、従業員管理、サプライチェーン交渉、「ニューノーマル」下での操業に必要な費用の把握などの課題が残っており、また事業継続計画の見直しも継続しなければなりません。 フィリピンで制定された隔離レベルの中で、ビジネスに関連した重要な要素をご紹介します。 強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ):2020年3月17日から5月15日に施行された最初のロックダウンで、最も条件が厳しかったもの。特に一般住民の自宅待機、外出禁止令、学校を含むすべての集会禁止、公共交通機関の停止、空路移動の禁止が強制される一方で、航空貨物便、エッセンシャルビジネス(BPO、IT、輸出業者など)の最低必要労働力(約15%)、および自家用車による移動(検問所を通過するためのパスが必要)は許可された。 修正を加えた強化されたコミュニティ隔離措置(MECQ):2020年5月16日から5月31日に施行された最初の制限緩和ステージ。エッセンシャルビジネスについて従業員の最大50%の職場復帰が許可された。また、5人までの週かいも可能になったが、その他のほとんどの制限は維持された。 一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ):2020年6月1日から6月15日に実施され、ソーシャルディスタンス、消毒、個人用保護具(PPE)の着用に関する規定が確立 されていることを条件に、エッセンシャルビジネスの完全な再開が許可された。2020年6月21日までは公共交通機関の利用が制限されていますが、空の旅の再開が許可されています。ポイント・ツー・ポイントのサービスでは、会社のシャトルバスの利用が許可されています。 修正を加えた一般的なコミュニティ隔離措置(MGCQ):2020年6月16日から6月30日まで施行予定のニューノーマルへの移行期間。理髪店や美容院、レストランなどの接触が生じる事業者の制限が緩和された。6月22日までは移動や公共交通機関の制限が続き、本格的な営業再開に向けた最後の障害となる。 最も制限の厳しいECQ期間中、一部の大企業は最低必要限の要員を職場やその近くに収容することができましたが、それができなかった企業は、収益の損失や従業員の損失からいつまでも回復できない可能性があります。テクノパーク内の大多数の企業は ECQ の下で操業を停止し、従業員を工場に戻すことができなくなりました。従業員を職場内に収容することが許可された工場では、緊急交通手段、宿泊設備、食品・飲料水、トイレ、Wi-Fi、さらには隔離された従業員のための娯楽などの提供に多大な努力が必要となり、その上でソーシャルディスタンスや消毒などの安全対策を維持しなければなりませんでした。当社の場合は、仮設の睡眠用キュービクルやシャワーの設置、テント、ウレタンマットレス、寝具、個人用衛生キットの購入、食堂や洗濯サービスの提供、従業員が家族や友人と連絡を取り合うためのWi-Fiアクセスの許可などを行いました。 Microchip Technologyの11の価値指針は、当社の企業文化を定義し、意思決定を導くものです。COVID-19パンデミックによる隔離レベルの移行に際して、当社が掲げた重要な価値指針が、「従業員は当社の最大の力である」というものです。この価値指針に則って、工場の会議室、廊下、地下室、さらにはオフィスのキュービクルに、最も安全かつ快適な宿泊環境を提供するための費用は支払われたのです。 フィリピンの多くの大企業は、決まった乗車地点からの専用シャトルバスを提供していますが、公共交通機関の制限で、多くの労働者が自宅から乗車地点まで行く手段がありませんでした。この問題に対処するためには、村の狭い道を移動して労働者を迎えに行くミニバン隊などを検討する必要がありますが、予定外の追加費用となります。ソーシャルディスタンスをとる必要上、シャトルバスの乗車人数を半減することになり、結果としてバスの台数を倍増させる必要があります。追加シャトルバスのリース費用を2020年当初に予算化していた企業は一社もありませんでした。 ニューノーマル下における追加措置の費用は(おそらくは法外に)高額なものになり、小規模な企業では負担できないでしょう。ソーシャルディスタンスをとるためには、シャトルバスの便数を倍増する必要があり、職場で安全な距離がとれなければ作業者数を半減しなければなりません。また、簡易テストキットを購入する余裕がない従業員とその家族もあるでしょう。こうした小企業がサプライチェーンにとって重要な製品を生産している場合、大企業は打撃を受け、代替サプライヤーの認定が終わるまで、生産ができなくなる製品が生じるかもしれません。税関と物流業者の人員配置が正常に戻り、港がフル稼働するまでは、材料供給と製品輸出は遅れたままとなり、生産を行うために職場復帰をする従業員数も制限される可能性があります。 工場や従業員を職場復帰可能な状態に保ちながら、こうした隔離レベルを乗り切るには、企業に非常に大きなコストがかかります。ニューノーマルに対応するための追加費用も発生するでしょう。ニューノーマル下で多くの企業が操業を再開していますが、各社は事業継続計画を詳細に検討することになるでしょう。計画ができていない場合は迷わず作成しなければなりません。 典型的な事業継続計画の問題点は、洪水や台風による停電など、1つまたは限られた数の大規模災害に焦点を当てている傾向があることです。労働力、サプライチェーン、交通、物流、食糧供給など、非常に多くの要因に同時に影響を与えた世界的パンデミックを考慮した計画があったかどうかは疑問です。職場に戻れた時には、新しい職場に適応し、COVID-19パンデミックで学んだ教訓を事業継続計画に組み込む必要があります。これらの対策を再び実行する必要がないことを願うばかりです。
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OSAT (アセンブリおよびテスト外部委託業者)は現在、世界の半導体産業のアセンブリおよびテスト工程製造の大部分を担っています。OSATの工場では、手動操作がレガシーです。意思決定は手動操作によるもので、材料やWIP(仕掛品)を移動させるのも手動です。工場では、事実上すべてが手動操作で行われています。さらに、OSATの工場環境は、典型的には、装置のレイアウト、材料キャリアおよび保管について、物理的な制約が数多く存在します。工場におけるマテリアル・ハンドリングを自動化するためには、このような制約の全てが課題となります。 また、IDMと比較した場合、OSATにおける売り上げ利益率および営業利益率はとても低いものですが、OSATが世界中で扱う半導体製品の割合は年々増えており、一方IDMのシェアは減少しています。生産量の増加と利益率の低さから、OSAT工場では自動化が進められていますが、克服すべき課題も多く存在します。 山積する技術的課題 OSATでは、生産の自動化にあたり、多くの技術的な課題に直面しています。まず、工場にすでにあるレガシー装置は、通常25年から30年も前から使われているものです。これら古い装置は、自動マテリアルハンドラーに対応するように設計されていません。例えば、古い装置のアクセスドアは、装置を大幅に改良しない限り、自動化されたWIPの受け渡しの実現は困難ということになります。 第2に、OSATの工場には自動化を支えるためのインフラが整備されていません。まず、これらの古い装置のほとんどはSECS/GEMに準拠していません。(SECS/GEMは、装置からホストへのデータ通信のための半導体業界の標準装置インタフェースプロトコルです)。したがって、これらの機能を、既存の装置に後付けするか、装置から必要なデータを抽出する他の手段(例えば、装置の制御を行うPLCからデータを取得する)が必要となります。 同様に、現在使用されているWIPキャリア(ウエハキャリア、トレイ、マガジンなど)は、自動化対応の設計ではありません。半導体ウェーハ製造とは対照的に、ほとんどのOSAT企業は、キャリアの在り方について異なる考え方を持っているようです。特に、半導体工場内でウェーハをある装置から次の装置へ運ぶために使われる、標準的な300mmFOUP(Front Opening Unified Pod)のようなものはありません。OSATの領域では、キャリアの形状、構成、さらにはグリップハンドルのバリエーションの多さが工場の自動化を妨げています。このように、さまざまなキャリアすべてに適応可能なグリッパー(grippers)と柔軟性を備えたマテリアルハンドリングロボット(搬送ロボット)をどのように設計するか?それは、難しい問題であり、高額な費用が必要となります。 OSATの施設自体は、単純に自動化が考慮されなかった時期に設計されたことから、自動化された搬送ではなく、作業員による搬送をベースに設計されています。その結果、図1に示すように、これらの施設の装置は非常に密接に設置されています。(フロア・スペースのコストを削減するため)。 図1:テスト施設内における装置の密接な配置は 自動マテリアルハンドリング採用を妨げている OSATの工場では、半導体ウェーハ製造工場でよく行われているような、自動運搬装置を床にあるいは天井に、新たに設置することはとても難しい状況です。AGV(無人搬送車)がOSATのレガシー工場内で稼働することはありません。なぜなら、AGVが走行する余裕がないからです。 課題への取り組み では、これらすべての課題に対処するにはどうすればよいのでしょうか?まず、工場内で行われる作業の性質を理解する必要があります。これまで述べてきたように、これらの動作のほとんどは、現在、手動で行われています。すべての決定とマテリアの搬送は作業員により行われているです。 完全な手動操作から完全な自動操作へと一足飛びに移行する方法はありません。なすべきことが多すぎます。意思決定の自動化が可能となるレベルに到達するためには、膨大な作業が必要となります。このようなレベルの自動化を実現するには、主要システムの搭載が必須です。 25年ほど前、多くの企業がOSATの工場におけるアセンブリやテストの自動化に取り組みましたが、うまくいきませんでした。稼働中の装置から必要なデータの抽出することができず、適切な意思決定に必要なデータがなかったことが原因です。あまりにも多くの必要とされるシステムが欠如していました。例えば、AGVを追加する場合、1人あるは2人のオペレータが一台のAGVとともに移動しながら、AGVに指示を出さなければなりませんでした。このような場合、自動化によるメリットはまったくありませんでした。当時、自動化に成功する方法はありませんでした。 スタンダードの必要性 OSAT工場では、アセンブリおよびテスト自動化を実現するための障害のひとつに、キャリア、ロボット、レイアウトおよび設備に関するスタンダードの欠如が挙げられます。前工程に関するスタンダードは数多く存在します。半導体製造工場の前工程向けに開発されたSEMI-E82、SEMI-E84、およびSEMI-E88を適用する場合がありますが、それらをOSATにおける後工程施設の要件に適合させる必要があります。そして、OSATには、新たなスタンダードを必要とする特別な要求もあります。このことは、SEMIおよび業界企業に、とってまさにチャンスであると言えます。 アセンブリおよびテストの完全自動化のためのアーキテクチャは、図2に示すように、4つの層を含んでいます。 図2:組み立てとテストの完全自動化に含まれる4つのレイヤー 完全に自動化された施設には、図2の上部にあるデータレイヤーから始めて、スマートな(高性能な)スケジューリングとディスパッチ(割当て)の決定に必要な、すべてのデータを提供できるデータベースシステムを、備える必要があります。次に、これらのデータベースは、ロジック層において、スマートで(高性能で)自動化されたスケジューリングおよびディスパッチ・アプリケーションに情報を提供します。そして、スケジューリング・アプリケーションおよびディスパッチ・アプリケーションは、制御コマンドを制御層内の自動搬送およびマテリアル・コントローラ、および自動装置ハンドラに情報を送ります。 このすべての自動化を行うには、図の先頭から始めなければなりません。自動化された装置および装置コントローラは、スケジューリング・アプリケーションおよびディスパッチ・アプリケーションからのコマンドを必要とし、その次に、データベースからのデータを必要とします。それによって、スマートな決定を行うことができるようになります。つまり、完全自動化への出発点となるのは、データ層と、この層にデータを供給するシステムです。 最適な設備ワークフローを作り上げるためには、大量のシミュレーションが必要です。これらのシミュレーションは、データベースから抽出されたデータによって実行されます。自動化において無視されがちな側面の1つに、バックアップ計画の必要性が挙げられます。たとえば、AGVで障害が発生し、スケジュール通りにマテリアルを搬送できない場合のバックアップ計画はどのようなものでしょうか。シミュレーションは、このようなイベントの緊急時対応計画の作成に役立ちます。 ケース・スタディー アプライドマテリアルズ(Applied Materials)は、完全自動化の導入において、組立工場およびテスト工場と協力してきました。この目的にむけて、工場は自動化を可能にするための多くの改良(物理的なおよびシステム的な)に取り組んできました。例えば、ダイボンダー装置は、AGVが装置にマテリアルをロードし、作業が完了したマテリアルを取り出せるように、すべての機器のドアを取り外して、自動化に対応するよう改造されました。さらに改良し、ダイボンダー装置への出し入れに複数のマガジンを取り付けることで、装置間の作業フローを円滑にするバッファの提供を可能にしました。そして、WIPの受け渡しの決定を支援するために、単純な計装とネットワークがマシンに追加されました。 これらの装置改良は、この特定装置のボトルネックのみに対する対処でしたが、そのような単純な改良でさえ、マガジンまたはトレイのミスアライメンといった手動操作によるエラーの発生を減らすことに役立ちました。また、このような変更により、オペレーター(人)の介在の必要性が減り、その結果、装置の運転コストを抑えることにつながります。このような自動化機能の段階的な強化は、ここ数年、最先端の企業によって実施されてきました。 まとめ アセンブリおよびテストの完全自動化の導入は実現可能であるだけでなく、将来の収益性のためにも必要です。OSATは、製造ミスを減らし、品質を向上させることによって、製造量の増加と利益率の低下という課題に対処しなければなりません。(品質要求は自動車産業によってますます高まります。)先駆的な取り組みによって、アセンブリ・テストの製造ラインは自動化できることが明らかになってきました。 IDMには製造自動化の長い歴史がありますが、OSATは世界中の製造量のシェアが高まっていることから、現在、同様の道を歩んでいます。その過程で、OSAT関係者は彼らの経験と独自のニーズに合わせた新しいスタンダードを開発する必要があります。 Shekar Krishnaswamy氏は、アプライドマテリアルズ(Applied Materials)のシニアマネージャで、FA製品およびソリューションのビジネス開発およびプリ・セールスを担当しています。そして、ウェーハ製造、バンプ、アセンブリおよびテストを含む半導体製造のあらゆる分野で27年以上にわたる経験を有しています。専門分野は、典型的工業技術手法およびモデリング、スケジューリング、ディスパッチ、FAなどのシステム関連の手法です。Krishnaswamy氏は、アプライドマテリアルズ(Applied Materials)の前は、IBM、Motorola、およびAMDで、工場およびサービス・グループをサポートする運用研究部門の管理を含め、上級技術および管理の職に就いていました。 Krishnaswamy氏は機械工学の学士号および工業工学およびオペレーションズ・リサーチの修士号を有しています。 Note: SEMI Smart Manufacturing Technology Communityについては こちらをクリックしてください。 本件についての問合せ: SEMIジャパン コリンズ純子([email protected]) 初出:2019年1月23日、Standards Watch ※本稿は、Standards Watchに掲載されました記事を日本語訳にしたものです。 元の記事 https://blog.semi.org/technology-trends/automated-material-handling-for-semiconductor-assembly-and-test
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前回のこのコーナーでは、コロナウィルスによるスマホ市場への影響について述べさせて頂きました。日本ではウィルス拡散の「第一波」が収束しつつあるようですが、秋冬に向けて「第二波」の到来が確実視されていること、また世界に目を向ければ感染者数がまだ拡大傾向にあることを考えると、我々はこの問題とは当面付き合い続けなければならないようです。今回は、コロナウィルスの影響が様々な市場にどのような影響を及ぼしそうか、述べてみたいと思います。ここでご紹介させて頂くのは、日系電機大手8社(日立製作所、東芝、三菱電機、NEC、富士通、パナソニック、シャープ、ソニー)の決算コメントです。 まず日立製作所。コロナの影響は、1-3月期だけで売上1009億円、営業利益337億円の下振れがあったようです。2021年3月期の売上は、前期比19%減を見込んでいますが、今期から日立化成が連結から外れるため、元々減収見込みでした。コロナによる売上の下振れは1兆200億円、営業利益の下振れは3010億円、というのが同社の予測です。航空・自動車業界を大手顧客に持つインダストリー部門、ビルシステムや鉄道関連の事業が中心のモビリティ部門、家電や自動車関連の事業が中心のライフ部門、などが大きな影響を受けるだろう、としています。 日立製作所 次に東芝。コロナの影響は、1-3月期だけで売上518億円、営業利益203億円の下振れがあったようです。2021年3月期の売上は前期比6%減、コロナによる売上の下振れは2800億円と予測しています。これに伴う営業利益の下振れ予測は900億円、日立に比べればコロナによる影響は小さくなりますが、下振れ幅の大きい自動車やFA関連事業を持っていないことが幸いしているようです。 東芝 次に三菱電機。1-3月期におけるコロナの影響は開示しませんでしたが、2021年3月期の売上は前期比8%減、コロナによる売上の下振れは4400億円と予測しています。これに伴う営業利益の下振れは1350億円、というのが同社の予測です。自動車・FA部門で構成される産業メカトロニクス部門は、かつて2000億円近い営業利益を叩き出した同社の稼ぎ頭ですが、この部門の今期営業利益見込みはわずか130億円。コロナの影響がいかに大きいかが伺えます。 三菱電機 次にNEC。コロナの影響は、1-3月期だけで営業利益50億円の下振れがあったようです。2021年3月期の売上は前期比2%減、営業利益は同192億円増を見込んでいて、コロナによる下振れの影響は開示していません。むしろ、デジタル化、リモート化、オンライン化、省人化、タッチレス化などが進めば、同社にとってはプラスに作用する可能性もあります。 NEC 次に富士通。1-3月期におけるコロナの影響は開示しませんでしたが、受注に関しては影響なかった、とコメントしています。2021年3月期の業績見込みも開示しませんでしたが、NECと事業領域が似ている同社にとって、コロナの及ぼす影響は同社にとってもプラスに作用する可能性があります。 富士通 次にパナソニック。コロナの影響は、1-3月期だけで営業利益890億円の下振れがあったようです。2021年3月期の業績見込みは開示しませんでしたが、オートモーティブ部門、FAが中心のインダストリアルソリューションズ部門は、とりわけコロナの影響を大きく受けそうな分野であること、同社の中核事業でもあるアプライアンスへの影響も大きいこと、などを考えると、営業利益で2000億円規模の下振れを覚悟せねばならないかも知れません。 パナソニック 次にシャープ。コロナの影響は、1-3月期だけで売上1780億円、営業利益360億円の下振れがあったようです。2021年3月期の業績見込みは開示しませんでしたが、同社の事業の中核である8Kエコシステム部門は売上がディスプレイとテレビで構成されており、この部門は1-3月期だけで売上1100億円、営業利益210億円という下振れ影響がありました。今期の影響がこれを上回る可能性は極めて高く、会社全体で黒字を維持できるかどうかがポイントになりそうです。 シャープ 最後にソニー。コロナの影響は、1-3月期だけで営業利益682億円の下振れがあったようです。2021年3月期の業績見込みは開示しませんでしたが、会社は「19年度の営業利益8455億円から3割ダウンの可能性がある」とコメントしています。ゲームやAV機器だけでなく、音楽、映画、金融の各部門におけるリスクを考えると、3000億円近い下振れインパクトも十分あり得るかも知れません。 ソニー IHS Markitでは、2020年の世界自動車生産台数を前年比21%減少の7100万台程度と予測しており、これはリーマンショック時(同12.4%減)より厳しい見通しになります。産業機器も、医療機器を除けば大幅減を免れないでしょう。FA関連、ビル関連を例に取れば、IoT導入による効率化・省エネ化という一部の需要しか期待できないようです。 在宅勤務に伴う特需でパソコンが売れた、という話もあります。現時点でスマホ市場よりは好調のようですが、残念ながら長続きはしないでしょう。 好調に推移しているのはデータセンター関連で、特にAmazonやMicrosoftは自社のデータセンターに積極的な投資を行っているようです。 コロナの影響は、国や地域によって規模も内容も差異があると思いますが、電機大手8社のコメントから日系企業への影響を総合すると、自動車業界、FAなどの産業機器、家電、という順番でダメージが大きいことが分かります。影響が小さいのはITインフラで、場合によってはプラス作用も期待できる、というのが現状の見方です。 大山 聡(おおやま さとる) 慶應義塾大学 大学院管理工学にて修士課程を修了。 1985年東京エレクトロン入社。1996年から2004年までABNアムロ証券、リーマンブラザーズ証券などで産業エレクトロニクス分野のアナリストを務めた後、富士通に転職、半導体部門の経営戦略に従事。2010年よりIHS Markitで、半導体をはじめとしたエレクトロニクス分野全般の調査・分析を担当。2017年9月に同社を退社し、同年10月からコンサルティング会社Grossberg合同会社に専任。
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半導体アプリケーション用除害システムの売上高は2019年に15.6%成長しました。これはこの年にクリティカルサブシステム全体の売上高が10.6%減少した中で、際立った好成績でした。 2019年の半導体アプリケーション用除害システム市場は、過去最高の5億9200万ドルに達しました。除害システムは、導体製造の成膜プロセスやエッチングプロセスなどで発生する有毒廃棄物を処理するために必要なサブシステムです。しかし、近年ではEUVもまた除害システムの売上の大きな推進役となっています。 EUVの量産への投入が成功し商業的に成立するかどうかは、装置の有用性(availability)を最大化してウェーハのスループットを上げられるかにかかっています。除害システムメーカーに求められる課題は、100%のアップタイムでEUV装置からの排出物を連続処理する製品の開発です。従来から除害処理をしている成膜やエッチングは、過酷なプロセスゆえに定期的なダウンタイムと保守が計画されていたので、これは新しい要求でした。EUV装置の出荷数は比較的少ないものの増加傾向にあり、このアプリケーションのための除害システムは高コストであることから、魅力的な市場となっているのです。 2019年のクリティカルサブシステムの成長率。各データポイントは、個々のクリティカルサブシステムの成長率を表す出所:VLSI Research Critical Subsystems Database v20.05 2019年の除害装置市場はまた、7nm製造設備および技術への投資が続いたことも追い風となりました。メモリーが引き起こした市場の下降は、2019年のデバイスメーカーの設備投資を全体として減少させましたが、先端ロジックへの設備投資は24%という圧倒的な増加を続けました(出所:VLSI Research Semiconductor Chip Market Research Services – Semiconductor Capex Report)。7nm製造プロセスは、EUVテクノロジーを必要とするだけではなく、複雑化するチップ構造を作り込むために成膜やエッチングのプロセスも増えており、その全てが除害処理を必要としているのです。さらに、デバイスメーカーが7nm製造設備を建てるときに、一般的に最初に調達するのがサブファブに設置される除害システムなどの装置やサブシステムです。この購買習慣もまた、除害システムメーカーが不況下にあっても売り上げを維持できた理由のひとつです。デバイスメーカーは7nmプロセスを用意する必要があったのです。 7nmテクノロジーへの継続投資は、2019年に除害システムメーカーが売り上げ記録を達成した原動力となりました。サブファブの重要性は、最先端の微細化やチップ構造を製造するためにEUVテクノロジーの採用増加や成膜/エッチングプロセスの増加する中で、今後さらに高まるでしょう。こうしたトレンドは、不透明な2020年においても除害システムを協力に押し上げていくでしょう。 クリティカルサブシステムに関する詳細な情報や、VLSI Researchのクリティカルサブシステムデータベースについては、こちらをご覧ください:https://www.vlsiresearch.com/public/csubs
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危機の後にやってくる平常時の全容はまだ明らかになっていませんが、大部分の半導体企業は危機の初期段階から断固とした行動をとり、回復力の構築と、将来の成長に向けた業界のポジション構築に努めています。今後の計画立案をするなら、今こそ次の平常時について考えを巡らせ、今回の人道的・経済的危機から強さをまして立ち上がるための戦略的方向性を設定すべきで時です。 世界GDPの回復 McKinseyは9つのGDP回復シナリオを策定しましたが、経済状況の進展に伴い、世界の経営者2,000人以上を対象に調査を行ったところ、そのうち2つのシナリオの可能性が最も高いことがわかりました。2つのシナリオのいずれも、コロナウイルスの流行が収束し、壊滅的な経済被害は回避されることを前提としています。最初のシナリオでは、世界のGDPは2021年の第1四半期に回復すると予想し、2つ目のシナリオでは、回復は2022年後半まで遅れると予想しています。 産業や地域によっては、他の産業や地域よりも早く回復するため、回復の地図は一様ではありません。 2020年から2021年の半導体需要予測 COVID-19危機は、半導体業界に未曾有の課題をもたらしました。2007年~2008年の不況では、消費需要が低迷しました。しかし、今回の危機は需要と供給の両面に影響が及び、二重のプレッシャーが生じています。 当社の需要予測は、この2つの最も可能性が高いGDP回復シナリオに加え、中国の回復について行った広範な調査、専門家へのインタビュー、研究に基づいています。下の2つの図表は、COVID-19の発生とそれに伴う世界経済の減速により、2020年の半導体市場全体が最大10%の落ち込むことを予想しています。しかし、2021年にはほとんどの分野で成長が見られ、ポジティブなシナリオでは市場規模が2019年の値を上回ると予想しています。PC用半導体分野は最も低成長となる見込みです。無線通信と自動車セグメントは2020年にそれぞれ21%、27%の減少となり、2020年に危機の影響を最も強く受けると予想されますが、2021年には回復し、ポジティブなシナリオではそれぞれ最大19%と36%の成長が見込まれています。 半導体市場が完全に回復するまでには時間がかかるかもしれません。業界の回復のタイミングは、流行の収束、政府の経済安定化への取り組み、世界経済の回復に大きく左右されるでしょう。 この危機からより強く立ち上がるには 半導体企業は、これまでの危機や不況の経験から、すでに効果的な危機管理戦略を策定していました。しかし、今回の危機状況は類似する経験がありません。全体的に見て、3つの活動によって半導体企業の危機サイクルを通した(through-cycle)回復力と成長力を改善できると考えています: 危機開始時のポジションを定義する:ベースラインを設定することで、現状の戦略、社内能力および対外ポジションの全体的視野が得られ、将来の戦略判断に活かすことができます。 経済的・政治的回復シナリオを開発する:どのような経済的・政治的回復シナリオを中心に置くかを検討・決定し、それに基づいて企業固有のシナリオを作成します。そのためには、長期的・短期的需要の分析と共に、政府の補助金、景気刺激策、産業変化の効果を見ることが重要です。 次の平常時に備える:次の平常時に備え、この危機からさらに強くなって立ち上がるために、企業は景気後退期に市場シェアを拡大することに集中すべきです。競合他社が回復力を重視する間に、自社が財務的に安定していると考える企業は、成長と市場シェア拡大に注力することができます。しかし、このマインドセット(考え方)は、組織全体に浸透しないと最大の効果を発揮できません。 さらに力をつけて立ち上がるための条件としてあげられるのが、投資と売却を適切に行うための戦略的・体系的アプローチを定めることです。これは、何年もかけて時価総額のかなりの部分を占めるようになったいくつかの小規模な取引の方が、多くの場合、1つの大規模な取引よりもプラス効果が大きいという意味です。成長の余地をみつけ、設備投資、研究開発、M A戦略を見直すことが、危機からより強く立ち上がるための土台となることを、これまでの歴史が物語っています。Inel共同創業者ゴードン・ムーア氏がかつて言ったように、不況から抜け出すための出費を惜しむことはできません。言い換えれば、設備投資と研究開発費を適度に削減し、それを将来の成長ドライバーに振り向けろということです。こうしたアプローチは、過去の危機から導かれた見識によって裏付けられています。 今回の危機は大変な困難となっていますが、企業にとっては競合他社を引き離すチャンスでもあります。半導体業界全体としては、他業界よりも回復力があります。また、世界的なデジタル化の加速は、大きな追い風となり、世界経済の回復の重要な要素ともなるでしょう。 McKinseyのコロナウイルスパンデミックのビジネス影響に関する最新の考察については、毎日更新されるこちらのWebサイトをご覧ください。 COVID-19:この危機からどうすればより強く立ち上がれるか Part 2「 半導体企業の回復のシナリオ」
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2020年2月、欧州委員会は、「White Paper on Artificial Intelligence: a European approach to excellence and trust(AI白書:卓越性と信頼への欧州のアプローチ)」の原案を発表し、関係者による協議を開始しました。これを受けてSEMI Europeは、会員からのフィードバックをまとめ、6月に主要な政策提言を欧州委員会に提出しました。 AIの開発は最近までクラウドが中心であり、計算は概して遠隔のデータセンターで行われていました。この集中型モデルに挑戦しているのがエッジAI、つまり、スマート機器にIoTセンサーとオンボードのデータ処理を搭載することで、データを生成ポイントで計算するモデルです。AIアプリケーションには、完全自律型の交通システムでの人や車の認識のように、パターン認識の高い即時性が求められるようになりました。このような人命にもかかわるアプリケーションでは、クラウドとのデータの往復時間を待つことはできませんし、HDカメラ、レーダー、ライダー、その他の高速センサーから送信されるテラバイトのデータを無線通信に頼ることもできません。このようなケースでは、データが収集された場所で即時に計算する必要があり、エッジコンピューティングはこれからのIoTシステムやAIアプリケーションの柱として重要性が増しているのです。 今後もクラウドはエッジを補完するために必要であり、大きすぎるビッグデータのプールや、電子機器上で実行するAI推論アルゴリズムのトレーニングを行いますが、AIアプリケーションの多くはエッジをターゲットにするようになるでしょう。2024年までに、エッジAIチップ(遠隔地にあるデータセンターではなく、エッジ側の電子機器上で機械学習を実行・高速化するチップまたはそのパーツ)の販売量は15億個を超えると予測されています。これは、年平均成長率(CAGR)にすると20%を超える高成長で、半導体全体の年平均成長率9%の2倍以上に相当します。[1] 電子機器上でAIアルゴリズムを実行することができれば、クラウドで計算する場合と比べて、待ち時間の短縮、信頼性の向上、セキュリティとプライバシーの向上、ネットワーク帯域幅の効率的な利用などの大きなメリットがあります。大量のデータをローカル処理することで、エッジAIは個人情報やビジネス情報の傍受や悪用のリスクを低減します。エッジAIでは、クラウドとのデータの往復がなくなるので、リアルタイムの応答性が実現可能になります。低消費電力のマイクロチップにより、小さなバッテリーを搭載した電子機器でもAIの計算を実行できますから、エネルギー消費量も低減します。組み込みのエッジAIチップは、必要なデータだけをリアルタイムで分析するため、データストレージと帯域幅のコストを削減します。エッジAIが、欧州のセキュリティ、環境の持続可能性、競争力など、EUのパブリックポリシーの目標に大きく貢献することは間違いありません。 このような背景のもと、SEMI Europeは、欧州の新しいAI政策について、以下のような政策提言を行いました。 Horizon EuropeとKey Digital Technologies Joint Undertakingの両制度を通じて欧州の強みに焦点を当て、エッジAIに向けたマイクロエレクトロニクス研究開発に投資する SEMI Europeは、産業用・プロフェッショナル市場における欧州の強みを十分に生かした新しいAI戦略を全面的に支持します。自動車、医療、産業、ロボット、航空宇宙、セキュリティの関連エレクトロニクスといったプロフェッショナル/組込みシステム市場は、今後5年間のCAGRが50%と予測されています。 プロフェッショナル/組込みエレクトロニクスは、欧州が世界の中心的ポジションを占める重要な分野です。世界のエレクトロニクス生産における欧州のシェアは、当然のことながら、欧州が優位なポジションにある分野で最も高くなっています。EUの自動車産業基盤は非常に競争が激しく、EUの車載エレクトロニクス部門は世界の27%を占め、中国(20%)や北米(18%)を上回り世界をリードしています。また、EUは産業用アプリケーション分野でも強いポジションにあり、この分野では世界のエレクトロニクスの20%を生産しています。EUはまた、世界の航空宇宙/防衛/セキュリティエレクトロニクスの22%、医療用エレクトロニクスの19%を生産しています。[2] まもなく開始されるHorizon EuropeとKey Digital Technologies Joint Undertaking (KDT JU)は、官民のリソースを結集し、欧州の強みである組み込みエレクトロニクスに資金を提供することで、欧州をエッジAIの中心に位置づける上で極めて重要な役割を果たさなければなりません。SEMI Europeは、これからのEUのエレクトロニクス関連研究の範囲を拡大し、ソフトウェア、フォトニクス、バイオエレクトロニクス、フレキシブルエレクトロニクスをKDT JUに統合する提案を歓迎します。しかし、Joint-Undertaking(共同研究)は、IoT、スーパーコンピューティング、エッジでの高速データ処理、低消費電力のハイパーコネクティビティを可能にする、欧州が競争力を持っているエレクトロニクスの設計製造分野、つまり半導体材料・装置、マイクロチップ、FD-SOI(完全空乏型シリコン・オン・インシュレータ)、先端パッケージング、MEMS、センサー、イメージセンサーなどから焦点をずらすべきではありません。さらに、KDT JUは、欧州の主要なエンドユーザーである交通・医療分野の要求に焦点を当てる必要があります。Electronic Components and Systems for European Leadership Joint Undertaking(ECSEL JU)に比べてKDT JUの範囲が広がることを考えると、SEMI Europeは、KDT JUの予算をECSEL JUの2倍の100億ユーロ(約1.2兆円)とする提案を支持します。 欧州デジタル計画の支援を受けて、技術中心の汎欧州的なエッジAIの試験実験施設の設立 SEMIヨーロッパは、欧州委員会がDigital Europeプログラムを通じて試験・実験施設を設置する計画を全面的に支持します。欧州委員会は、欧州が強い分野を考慮して、エッジAIのハードウェアを対象とした技術中心の汎欧州的な試験・実験施設を優先的に設立し、欧州の主要な技術研究機関とマイクロ/ナノエレクトロニクス企業の相乗効果を共通プラットフォームの下で発揮させるべきです。 エッジAI試験実験施設は、スマートヘルス、モビリティ、製造業、農業などの主要なエッジAIアプリケーションを実現する組み込みエレクトロニクスの開発と市場導入を加速させる上で、重要な役割を果たします。そして、商業化前のAI技術を実証し、検証するための欧州の包括的プラットフォームとして機能することが想定されています。これにより、初期の研究開発プロジェクトの成果を研究室の外に持ち出し、技術成熟度(TRL)を3~5から5~7に引き上げ、新製品の市場投入までの期間を短縮することができます。これには、技術の実証試験、少量生産での歩留まり・統計分析の実施、欧州の様々なAIユースケースのニーズに対する検証、企業による市場導入のためのプロトタイプ作製が含まれます。 重要なことは、Digital Europeプログラムの支援を受けた エッジAI試験実験施設が、新たな研究開発プログラムを立ち上げることはないということです。この施設が重点を置いているのは、商業化はされていないがHorizon 2020やECSEL JUなどの欧州の研究開発プログラムから既に資金提供を受けており、マイクロ・ナノエレクトロニクスを専門とする欧州の主要技術研究機関で利用可能な技術イノベーションを展開することです。しかし、まだ商業化されていないイノベーションは、市場に投入する前にテストと検証をする必要があります。エッジAI試験実験施設は、欧州の研究開発と製造能力を結びつけ、ラボからファブへの移行を加速させるという、重要な役割を果たすことになるでしょう。エッジAI試験・実験施設の大目標は、欧州の大手技術研究機関のエッジAIイノベーションを梃にして、欧州のイノベーションを加速させることにあります。 エッジAI試験実験施設は、技術研究機関の試験実験能力を補完し、欧州にあるデザインハウス、装置メーカー、材料メーカー、半導体デバイスメーカー(IDM)、ファウンドリ等のマイクロエレクトロニクス・サプライチェーンが生み出す将来の製品・サービスの試験・実験能力を組み込むように設計しなければなりません。つまり、施設の役割は、エッジAIハードウェアの開発、試験、検証を行い、欧州のIDMやファウンドリによる新しい電子部品の製造を合理化することにあります。 欧州共通利益に適合する重要プロジェクトによるAIハードウェア製造の拡大 欧州の研究開発における官民連携は世界的に賞賛されていますが、EUと加盟国は並行して、資本集約的でリスクが高く複雑な製造活動を支援する大胆な投資プログラムを立ち上げるべきです。AI関連研究への投資だけでは、イノベーションの水準を高く保つことにはなりません。欧州の強力なAIエコシステムには、マイクロエレクトロニクスの研究と製造活動の継続的な連携が必要なのです。 強力な産業基盤を維持することの重要性を理解している世界各国は、国内ファブ建設に対する多額の投資を政府の支援の下で行っています。中国の「中国製造2025」では、AI関連ハードウェアの開発を支援するためにIC基金を立ち上げ、1500億ドルの資金を集めて、輸入半導体の国産品への置き換えを進めています。2020年6月、米国議員は、米国の半導体産業に228億ドルの支援を提供する法案「Chips for America Act」を提出しました。 2018年、欧州委員会は、マイクロエレクトロニクスIPCEI(欧州共通利益に適合する重要プロジェクト)に対するランス、ドイツ、イタリア、英国が拠出する17億5000万ユーロ(約2100億円)の公的支援を承認しました。このプロジェクトは、自律型電動モビリティ、スマート製造、ホームデバイスなどの重要なアプリケーションの実現技術を目指しています。マイクロエレクトロニクスIPCEIは、エネルギー効率の高いチップ、次世代パワー半導体、高性能・高精度スマートセンサー、先進光学機器、シリコンを超える化合物材料の開発の道を切り開きます。 マイクロエレクトロニクスの研究開発と製造にかかるコストは増加しており、最新鋭のファブは簡単に100億ユーロ以上のコストがかかるようになっています。マイクロエレクトロニクスIPCEIが構想された当時と今では、技術的、産業的、地政学的な状況が劇的に変化しています。欧州のマイクロエレクトロニクス業界は、現在、第2のIPCEIの設立を検討しています。SEMI Europeは、第2のマイクロエレクトロニクスIPCEIをはじめ、クリーンでコネクトされた自律走行車、スマートヘルス、産業用IoT、サイバーセキュリティなどの分野で計画されている他のIPCEIによって、エッジAIを可能にするためのマイクロエレクトロニクスチップとシステムの製造を再活性化するようEUならびに加盟国に要請しています。 Digital Europeプログラム、Erasmus+、Pact for Skillにおける高度AIスキルの優先化 継続的なイノベーションはマイクロエレクトロニクスやAIの酸素であり、エンジニアリングの技術的専門知識を持った労働者にエネルギーを与え、高度にカスタマイズされたソリューションの開発を後押ししています。さらに、スマート・アプリケーションの開発には、ソフトウェアやデータ分析の知識を持った人材が必要です。1980年代以降、マイクロエレクトロニクスは急速な進化を続けていますが、欧州の教育カリキュラムは同じペースで成熟していないため、産業界と教育界の間にギャップが生じ、若い卒業生の多くがスムーズに職場へと移行できなくなっています。 SEMIとDeloitteが実施した調査「Workforce Development: A Critical Industry Issue[1]」によると、世界のエレクトロニクス業界では、AI、機械学習、デジタル化に関連するエンジニアリング分野の欠員を埋めることが困難になってきているとの回答が増えています。同様に、2018年にドイツの産業界では、理数系教育を受けた労働者が33万7900人不足しました。[2] 別の報告書[3]によると、英国では専門技能を持つ労働者が17万3000人不足し、理化学系企業の89%が採用に苦戦しています。現在の傾向が続けば、OECDとG20の理数系卒業生の60%以上を中国とインドが占めることになり、ヨーロッパの理数系卒業生は2030年には8%まで落ち込むことになります。[4]米国の総労働力はEUの半分であるにもかかわらず、米国はEUの2倍の数のAIスキルを持つ人員を雇用しています。[5]開始が迫るDigital EuropeプログラムのAdvanced Digital Skills Pillar、新たに発表されたPact for Skills、Erasmus+プログラムは、欧州における高度なAIスキルの開発を加速させるのに十分な内容です。また、これらのプログラムは、欧州のAI人材パイプラインを多様化し強化する上で強力な役割を果たすことになるでしょう。将来のEUの教育プログラムは、企業が必要とする知識と実践的な仕事のスキルを学生が習得できるよう、ワークベースの学習を支援すべきです。革新的なデュアルラーニングプログラム、アプレンシスシップ(見習い)、産学連携修士・博士制度(Industrial master/doctorate)は、欧州の一部地域ですでに実を結んでいる事例です。ワークベースの学習は、長期的に競争力を維持するために不可欠であり、特にAIのような急速に台頭してきているテクノロジーにおいては欠かすことがけきません。さらに、学校を卒業し、就職し退職するまでの従来の道のりが時代遅れになりつつある中で、継続的な技術や労働市場の変化に対応するためには、スキル再教育や、アップスキル教育が必要となります。したがって、EUが資金を提供する将来の教育プログラムは、生産性と革新性を維持するために必要なデジタルスキルを開発するための、成人労働者のスキル再教育とアップスキル教育を支援すべきです。このような再スキル化・アップスキル化プログラムは、理想的な教育環境を提供するために、大規模なオープン・オンライン・コースをワークベースの学習や教室での授業に統合すべきだと考えられます。SEMI Europeのプレジデント レイス・アルティマイムは、「今回の白書は、急速に台頭しつつあるAI技術の巨大な可能性を取り込むために、ヨーロッパが前進する意思を示しています。SEMI Europeは、この政策提言を欧州委員会と議論する機会を待ち望んでいます。マイクロエレクトロニクスは、重要な役割を果たしており、すべての関係者と協力して、欧州のAIリーダーシップを強化するための新たな成長の道を開拓する準備ができています」と述べています。 SEMI EuropeからのEUのAI白書への回答はこちらからダウンロードできます。 [1] SEMI – Deloitte, 2018: Workforce Development: A Critical Industry Issue[2] IW, 2018: STEM Report[3] STEM Learning, 2018: Skills shortage costing STEM sector £1.5bn[4] OECD, 2015: Education Indicators in Focus[5] LinkedIn, 2019: AI Talent in the European Labour Market
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今、長期的な戦略の見直しに着手している半導体企業は、COVID-19危機の後にやってくる平常時に、より強い企業となっているかもしれません。 コロナウイルスが流行し始めてから数ヶ月の間に、半導体企業は従業員の保護、サプライチェーンの確保などの緊急問題に対処するため、断固とした動きを見せました。状況は依然として深刻であり、多くの政府はいまだにソーシャルディスタンスをとることを要求していますが、半導体企業のリーダーたちは今、パンデミックが収束し次の平常時が始まるタイミングを見据えています。その時に備えて、ビジネスモデルの再構築と改革のための戦略を考えているのです。 製品ポートフォリオの構成、設備投資(CAPEX)、研究開発戦略、需要予測、サプライチェーンの足跡、生産判断、M A(合併・買収)の選択肢など、ビジネスモデルのあらゆる側面に変化が現れる可能性があります。しかし、これだけ不確実性が高いと、半導体企業は戦略的判断を容易には下せません。前進するためには、まず自社の確固たるベースラインを確立する必要があります。この基盤があれば、半導体企業は次の問いに焦点を当てることで、次の常態化への道筋を描くことができる。 需要や経済などの世界的な変化から見て、最も可能性の高い回復シナリオは何か? 新型コロナウイルス危機は長期的トレンドと需要にどのような影響を与えるか? どうすれば、この危機からさらに強くなって立ち上がることができるか? 過去の不況においては、危機の初期段階で戦略的課題を検討した企業は、そうしなかった企業に比べて早期に回復し、市場のリーダーになる可能性も高かくなりました。コロナウイルスパンデミックは近代以降では前例がありませんが、長期的な計画が必要であることに変わりはありません。 回復シナリオの策定 コロナウイルスは、この産業分野のファンダメンタルズを大きく変化させました。その中には、顧客行動、事業収益など、企業運営の様々な側面が含まれます。多くの企業は将来の見通しが立たず、危機を乗り切れない企業も出てくるかもしれません。政府の介入の可能性や、現在では予測が困難な様々な変数の変化によって、複数の回復シナリオが考えられます。 前回発表した記事では、半導体需要の短期・中期的な見通しについて論じました。この分析の一部は、マッキンゼーがCOVID-19の回復に向けて作成した9つのシナリオのうち、2つのシナリオに基づいています。いずれもコロナウイルスの蔓延が最終的に抑制され、壊滅的な経済的ダメージが回避されるという前提に基づいたものです。最初のシナリオ(A3)では、世界の国内総生産(GDP)は2020年の第4四半期に回復し、2番目のシナリオ(A1)では回復が2022年後半まで遅れるとしています。当初の分析から予測を更新し、現在は2021年の需要推定値までをカバーしています。 どちらの回復シナリオも、2020年にはほとんどの半導体セグメントが前年比マイナス成長となることを示唆しています。しかし、その先の2021年は、ほとんどのエンド市場が回復し、状況は改善すると予想が予測されます。前年に比べて低い水準から2021年がスタートするのがその大きな理由です。楽観的なA3シナリオでは、COVID-19が登場する前に予測されていた成長期待値を2021年に達成するセグメントがわずかながら存在します(Exibit 1)。悲観的な A1 シナリオでは、回復するセグメントは減少します(Exibit 2)。個々のセグメントの中では、以下に挙げるいくつかの傾向が際立っています: PC:このセグメントは最も需要が急減し、時間の経過とともに他との業績格差が深刻化するでしょう。ほとんどの人が2020年に在宅勤務に必要な電子機器の購入を完了するので、来年の需要は低下します。一方、企業は回復が進んでも、支出を抑制するためにPCへの投資を先送りする可能性があります。 自動車:楽観的な回復シナリオであるA3では、自動車部門は2021年に前年比28~36%の成長を見込んでいます。この予測は、政府が自動車購入者にインセンティブを与えることを前提にしています。回復が遅れるA1のシナリオでは、政府のインセンティブはそれほど大きく、成長率は1~5%の範囲にとどまります。 有線通信:このセグメントの成長率は、2020年と2021年の両年ともCOVID-19以前の予測を上回る可能性があります。有線通信は、回復が遅れたほうが、楽観的なシナリオよりも高い成長となる数少ない分野の一つとなります。在宅勤務や学習の継続が有線通信の需要を刺激するからです。 COVID-19危機の長期的需要に対する影響評価 2022年以降は、医療や事業の発展がますます不透明であるため、半導体企業の需要予測はより困難になるでしょう。企業が長期的な計画を立て、潜在的なシナリオを評価する際には、次の2つの分野の動向に特に注意を払う必要があります。 マーケットプル この数ヶ月間、世界中の人々がビデオ会議などを利用した新しい仕事、勉強、コミュニケーションの方法を模索してきました。このトレンドは、半導体の需要に永く影響を与え、既存の製品やサービスに新たな可能性をもたらします。例えば、オンライン・コラボレーションの拡大に伴い、サーバー、インターネット接続、クラウド利用を可能にする半導体の需要が増加することが考えられます。また、以下の製品やサービスに対する半導体需要が高まる可能性があります: タッチスクリーンやエレベーターボタンなどの非接触型ソリューション 高齢者や慢性疾患患者が施設に移るのではなく、自宅で生活できるようにするためのセンサーなどの環境配慮型生活支援機器 ロボットやドローンなどのラストワンマイル向け自動配送ソリューション デジタルワークプロセスとIoT、特に医療、行政、防衛などの遅れている分野での取り組み もちろん、COVID-19は、いくつかの重要な分野で半導体需要を減少させる可能性もあります。自動車メーカーの中には、自律走行への投資を先延ばしにしたところもありますが、収益の減少により研究開発に回せる資金が少なくなったことがその理由です。その他の分野では、需要の動向を予測することが難しくなっています。モビリティに目を向けると、ウイルス感染への恐れから、公共交通機関の人気が低下しています。地下鉄やバスの乗車率が回復せず、自家用車を購入する人が増えれば、半導体の需要はそれに応じて変化するでしょう。 産業のシフトと地政学的対応のモニタリング 供給側では、パンデミックによりこれまで認識されていなかったリスクが顕在化し、重要なパーツやコンポーネントが不足する恐れが生じています。これに対応するために、多くの半導体企業はサプライチェーンの回復力を高めるための再構成を始めており、この変更は次の平常時まで続くことになるでしょう。半導体企業は今後の計画を立てる際に、生産の現地化や在庫水準の増加といった変更が及ぼしうる影響を示したシナリオを作成するとよいでしょう。 工場内では、COVID-19 危機によって自動化やインダストリー 4.0 の採用が加速する可能性があります。リモートの製造、診断、保守は、どれもが恒久的な機能になるかもしれません。そうなれば、半導体企業はスマートな作業空間となり、ほとんどの従業員が在宅で勤務できるような技術を備えるでしょう。また、一定数の従業員を在宅勤務とし、残りの従業員は現場に残るというハイブリッドモデルが奨励されるかもしれません。このような変化がもたらす効率性と、その立ち上げ費用が、今後の半導体の収益に影響する可能性もあります。 長期的なシナリオを計画するには、COVID-19 危機に対する地政学的な差異も考慮しなければなりません。地域経済を刺激するための補助金やインセンティブが各地の政府から発表されていますが、地域による違いが見られます。例えば、中国では、電気自動車を新規に購入する消費者への国家補助金や減税措置の延長を発表し、米国では自動車メーカーの燃費基準を引き下げています。半導体メーカーは、このような地域差による需要パターンへの影響をつぶさにモニタリングし、地方自治体の対応の変化に注意を払う必要があります。 危機からより強くなって立ち上がる 半導体企業は、2000 年のドットコムバブルや 2008 年の世界同時不況など、これまでの危機に際して効果的な危機管理戦略を展開してきました。しかし、今回の COVID-19 危機は、これまでのどのような不況とも異なる、今までにない困難を引き起こしています。突然襲ってきたこの危機は、経済的苦難だけでなく、莫大な人道的犠牲者を出しています。このような危機に対応する戦略は存在しませんでしたが、半導体企業が危機の後に訪れる平常時により強くなって浮上したいならば、過去の不況から得た教訓を当てはめてみることができるでしょう。 設備投資の適度な削減 Intelの共同創立者ゴードン・ムーア氏は、かつて「不況から抜け出すための出費を惜しんではならない」と述べました。企業が危機を乗り切るために大きな流動性を必要とする場合、設備投資の大幅削減は避けられません。しかし、企業の財務状態が良ければ、大規模な設備投資削減が最良の戦略とは限らないことを、過去の経験が示しています。世界同時不況の間、今日の大手企業の多くは競合他社よりも設備投資の削減が少なかったため、景気が回復し始めた時には、次の成長に向けた体制が整っていました。今回の危機においても、次世代製品の開発や装置調達などの計画を進めている企業は、景気回復による需要急増に備えることができます。投資を抑えた企業は、改善に何年も要する場合があり、追いつくのは難しいかもしれません。 次世代製品の研究開発予算に集中させる 危機の期間中に強力な研究開発戦略を維持するには、次の3つの行動が重要になります: 研究開発予算の削減の制限 - 調査によるとトップ企業は設備投資と同様に、不況時にも大幅な研究開発費削減をしない傾向があり、豊かな製品ポートフォリオを維持しています。流動性の問題で大幅な削減が必要な場合を除き、企業は研究開発を維持するだけの最低予算ではなく、イノベーションのための資金調達に努めるべきです。新製品の開発には長い時間が必要であり、現在も研究開発のイノベーションに注力している企業は、競合他社よりも長期的な優位性を獲得できる可能性があります。場合によっては、遅れをとった企業はイノベーションギャップを埋めることができないかもしれません。 次世代製品への注力 - 半導体の顧客は今のところ支出を抑えているかもしれませんが、景気が回復を始めれば、新製品や革新的な製品の需要が急増する可能性があります。現時点の最先端技術を使った製品改良だけではなく、新しい技術を使った次世代製品にも投資を向けるべきです。今後12~24ヶ月間は、次世代製品からの利益が得られないとしても、顧客の需要が急増すれば、企業は有利な立場に立つことがでしょう。 トレンドから目をそらさない - 先見性のある半導体企業は、COVID-19の後にどのような製品の需要が最も高いかを判断し、それに応じて研究開発投資に優先順位をつけようとしているでしょう。その分析は、微細化を進める新しい製造技術から革新的なセンサーまで、あらゆる分野を網羅する必要があります。正しい判断を下すために、半導体企業は新しいトレンドと顧客の行動を注意深くモニターしなければならりません。予期せぬ市場の変化が起きた場合は、新たな道を歩む必要があるかもしれません。 M Aの戦略的アプローチ 半導体企業もまた、戦略的かつ体系的なアプローチによって投資と売却を行うことで、COVID-19の危機から、より強くなって立ち上がることができるかもしれません。1,000社を対象とした業界横断的なレトロスペクティブ分析によると、現在の上位100社は、世界同時不況下でもその後でも、小規模な案件を定期的に実行するプログラマティックM Aを行う可能性が他より10%高くなっていることがわかりました(Exhibit 3)。売却についても、上位100社は不況期には同業他社の1.5倍の資産を手放しています。また、上位100社は小規模な取引を実行する傾向が強かったことも注目に値します。平均的な取引額は競合他社よりも約9%下回りました。 外国からの投資を制限するために、政府が大規模なM Aの規制を強化する可能性があるため、プログラマティックM Aというアプローチは、今の時代に適しています。外国企業による敵対的買収から自国企業を保護するために、小規模な案件にも保護が及ぶ可能性がり、半導体企業はM Aを進める前に、現地の規制をよく検討する必要があります。COVID-19 危機の後の世界は、今とはかけ離れた世界であり、ビジネス、医療、そして社会全体がどれほど変化するかは、まだ見えていません。この先の不確実性があまりに大きいため、半導体企業は、マクロ経済やウイルス関連のさまざまな展開を反映した複数の将来シナリオを作成し、今後数年間の戦略を立てることが有益でしょう。計画に固執するよりも、俊敏性と適応性の方がはるかに重要になるからです。過去の不況時と同様に、迅速に行動する半導体企業は、より強くなる可能性があります。設備投資の削減を抑制し、研究開発をイノベーションに集中し、プログラマティックM Aアプローチをとることで、経済が回復し始めた時に、成長をつかみ取り、需要の高い最先端技術を生み出せる可能性があります。
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