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最近、新車を購入した方は、車の機能に何か異常があるとドライバーに警告することに気づいているはずです。修理や大掛かりな調整が必要になる場合は、工場にも警告を発します。こんな機能が自分の体にも付いていて、救急治療室に運び込まれる前に点検を指示してくれたら良いと思いませんか? 米国ではGDPの18%近くがヘルスケアに投資されています。経済のこれほど重要な分野に、私たちの産業も当然注目しているわけです。SEMIが開催した一連のSMART MedTechウェビナーでは、患者とヘルスケア・プロバイダーにエレクトロニクスの影響の重要性を説明しただけではなく、デバイスメーカーに対し、新たなソリューション開発に向けた数多くのアイディアを提供しました。 SEMI Gets Smart SEMIは、半導体サプライチェーン全域にわたる2,200社以上の会員企業と協力して、多くの重要なトピックに取り組んでいるほか、スマート・モビリティ(関連記事)、スマート・メドテック(以下で説明)、スマート・マニュファクチャリング、スマート・データの5つの特別分野にも力を入れています。 Smart MedTechは、最近の4回のウェビナーのテーマでした。SEMIのCTOであり、ナノバイオ材料コンソーシアム(NBMC)のエグゼクティブ・ディレクターであるメリッサ・グルペン=シェマンスキー氏が企画しました。NBMCのミッションは、フレキシブルかつウェアラブルな人間のパフォーマンス・モニタリングを実現することです。グルペン=シェマンスキー氏はプログラムの紹介の中で、ヘルスケアは現在のプロバイダーが中心のアプローチから、パーソナライズされたケアモデルへとシフトしていくだろうと強調しました。これには次のような特徴があります: 成果ベース 地理的制約を受けない分散型 個人の健康や医療ニーズに特化 これまでない連携をしたプロバイダーのチーム こうした特性を実現するためには、マイクロエレクトロニクスの貢献が欠かせません。ですから、SEMIと会員企業がプラットフォーム構築を進め、資金提供と研究開発の商品化、さらには潜在的なユーザーや受益者を教育に取り組んでいるのです。ウェビナーには専門家が4回にわけて登壇し、この広範で複雑な分野を取り上げ、上記の特徴にマイクロエレクトロニクスがどのように貢献しているかを説明しました。4回のウェビナーは録画されており、SEMI会員は視聴することができます。視聴と講演資料の入手方法については、SEMIにお問い合わせください。 バイオマーカーからバイオケミカルセンサー、生理学的関連性まで 人体のパフォーマンスをモニターするために、研究者はまず、どのバイオマーカー(特定の疾病によって濃度が変化するタンパク質等の物質)が身体の特定の状態を示すかを理解し、そのデータを取得して処理する方法を理解しなければなりません。グルペン=シェマンスキー氏が司会した8月5日のウェビナーでは、カリフォルニア大学デービス校のChristina Davis氏、米国空軍研究所のジJennifer Martin氏、Sean Harshman氏、Pacific Diabetes TechnologiesのKenneth Ward氏が、この分野で進行中の取り組みを発表した。 Davis氏は、99%が水分、1%がバイオマーカーである呼気を分析する上での課題について話しました。彼女のチームで開発したハンドヘルド・アナライザ(図1)を紹介すると共に、収集したデータをどのように解釈し、必要に応じてどのようなフォローアップ治療を行うべきかを決定する方法について詳しく述べました。 図1:手のひらサイズのバイオマーカー分析用μCON呼気マイクロコンデンサー (出所:カリフォルニア大学デービス校) 空軍研究所のMartin氏とHarshman氏は、航空隊員のパフォーマンスを最大限に引き出すために、現在および将来の低侵襲技術を隊員のモニタリングにどのように使用し、自己治療のアドバイスを行っているか、概要を説明しました。Pacific Diabetes TechnologiesのWard氏は、低侵襲皮下酸素センサーを使用して出血を検知し、それをコントロールする方法を示しました。 搬送中のケアと臨床診断 怪我をすぐに正しく治療することは、患者の苦痛を軽減するだけでなく、完全に回復する可能性を高めることにもつながります。空軍研究所のMatthew Dalton氏が司会した8月12日のウェビナーでは、空軍研究所のDerek M. Sorensen氏、ミズーリ大学コロンビア校のZheng Yan氏、米国国防総省バーチャルヘルス・プログラム管理室のMelinda Eaton氏、General Electric(GE)ResearchのAzar Alizadeh氏が、即時に専門的なケアを実現するための貢献内容について概説しました。 空軍研究所のSorensen氏は、騒音、暗闇、暑さ、寒さ、揺れのある飛行機の中で救命医療航空輸送チーム(CCATT)が医療を行う際の様々な課題や、機材や人員の制約について説明し、経験豊富な医師であっても、このような状況下で緊急手術を行うことがいかに難しいかを説明しました。 Yan教授は低コスト性を重くとらえ、鉛筆と紙だけで製造できるオンスキンウェアラブルセンサーを学生とともに開発したことを紹介しました。 Eaton氏は、国防総省が医療部隊の兵士支援準備が万全であることを保証するための戦略を概説しました。さらに、国防総省の伝統的な健康管理責任の広範な範囲について議論し、Covid-19は現在の重要な要素であると言及しました。 Alizadeh氏は、GEのマイクロエレクトロニクス・ソリューションがどのように医療の効率を改善し、医療ミスを減らし、入院期間を短縮し、介護者のワークフローを改善するかについて述べました。Alizadeh氏は、GEがよく知られた大型で据え付け型の医療機器や通信インフラ(図2)に加えて、データを取り込むためのスキン・パッチ型などのウェアラブル・センサーも提供していることを示しました。 図2:未来のモニタリング:2017年、マーシー病院は慢性疾患を持つ患者を含めて80万人の患者に遠隔医療を提供した。患者と医師の比率は、米国平均300:1に対し、マーシー病院では=1100:1である。(出所:GE) 人体のウェアラブル機器が受傷から復帰までの統合された連続ケアの迅速な判断を実現 上の図2が示すように、マイクロエレクトロニクス機器によって患者のケアと医療従事者の効率は向上できますが、ただし十分なデータをタイムリーかつ正確に取得できる場合に限ります。そこでウェアラブルの重要性が高まるのです。空軍研究所のJeremy Ward氏が司会をした8月17日のウェビナーでは、米国食品医薬品局(FDA)のChristopher Scully氏、空軍研究所のセンサー部門のAshleigh Coker氏、同航空隊員システム部門のTed Harmer氏、同Regina Shia氏が、NextFlexのOxana Pantchenko氏に向けて、どのようにウェアラブルを共同開発しているかを紹介しました。Scully氏は、FDAの組織とその責任を紹介し、高価値の正確なデータが提供できること、誤報や機器の故障が引き起こす被害、またこれに関連したFDAの規制的役割を説明しました。 空軍研究所のCoker氏は、いくつかの例を挙げながら、現代の戦争でセンサーが果たす不可欠な役割を語り、担当部門のオペレーションの運用を説明した後、兵士を中心においた設計プロセスを示しました(図 3)。 図3:兵士を中心においた設計プロセスのステップ、およびプロセスにおける複数の頭脳と視点の必要性(出所:米国空軍研究所) 空軍研究所のHarmer氏は、陸・空・海・宇宙の各軍間の効率的な協力には、データの収集と計算を行う優れた通信アーキテクチャとプロトコルが重要となることを述べました。 NextFlexのPantchenko氏は、標準に準拠したウェアラブル脳波(EEG)、筋電図(EMG)、電気泳動(EOG)デバイスについての説明資料を用意しました。発表は空軍研究所のRegina Shia氏が担当しました。 自動化、自動運転とAI 8月26日に開催された第4回ウェビナーでは、ウェアラブルとデジタルヘルスのコンサルタント会社Profusa, Inc.の創立者であるNatalie Wisniewski氏が司会を務め、コロラド州立大学のMichael Kirby氏、Harmonize HealthのKevin Zhao氏、armi/biofab USAのMary Clare McCorry氏、ETH ZuerichのAndreas Caduff氏が講演しました。 Kirby教授は、データの分析で有意な結果を得るためには、いくつかの数学的原理を適用する必要があることを概説しました。彼は、ある病原体に対する、各個人の感染のしやすさ、耐性、抵抗力は、遺伝的要因によって大きく左右されることを強調し、細菌が今日の抗生物質に対して耐性を得ている可能性を警告しました。 Harmonize のZhao氏は、リモートケアにおける予測分析の重要性、誤報をフィルタリングする方法、費用対効果の高い最善のケアを提供する方法について述べました。また最後に、コンピュータやアルゴリズムが臨床スタッフの代わりになるわけではないことを強調しました。 McCorry氏は、armi(先端再生製造研究所)のプロジェクトであるbiofab USAが、センサーと自動化を利用してどのように代替組織や臓器を増殖させているかを概説しました(図4)。また、工学的原理と生命科学を用いて、ガイド細胞を代替組織に成長させる方法が説明されました。同社では、現在のラボベースの能力を、工業規模の細胞ファウンドリーにまで拡大することを計画しています。 図4:研究室における耳軟骨の成長(出所:armi/biofab USA) まとめ McCorry氏は自身の発表とウェビナー・シリーズ全体を次のようにまとめました: 人体は3Dで、非常に複雑で、動的で、多面的な生物学的構造物です。 皮膚は、身体とウェアラブル・センサー間のインターフェースとして適しています。 生理(バイタル・サインなど)、行動、外的要因を結びつけることは、良い結果を得るために重要です。 医療方法やデバイスを成功させるためには、検証、バリデーション、FDAの関与が重要です。 センサー、通信、コンピューティング(AI/ML)は、医療従事者に取って代わるものではなく、補完するものです。 現在の医療方法やデバイスより、明日のソリューションは優れています。時代におくれないようにしましょう。 個人的コメント 8時間に及ぶプレゼンテーションを数ページにまとめるには、大幅な要約と割愛が必要です。SEMIの担当者に連絡して、ウェビナーの記録をご覧になることをお勧めします。エレクトロニクスサプライチェーン全体の素晴らしいネットワークを通じて、SEMIは多くの分野の専門家を招聘し、ウェビナーで貴重な情報を伝えています。 アメリカ軍、特に空軍研究所が航空隊員や女性の医療支援にこれほどまでに力を入れていることに感銘を受けました。健康な隊員でなければ、配置が指示された最新の兵器システムを最大限に活用できないということです。 このSmart MedTechウェビナー・シリーズは、多くの医療専門家が検査中あるいは手術の前後に私に語ったこと、「人体はバイオエンジニアリングの傑作である」を裏付けるものです。ウェビナーでは、スタンフォード大学の脳健康学の授業で学んだことを思い出しました。私たちの脳は、今日のコンピュータにかなり近い計算結果をすばやく求めるのに、約20ワットしか必要としません。これが、コンピュータアーキテクトとAI/MLの専門家のためのベンチマークとなっています。 本稿は3D InCitesの許可の元で転載された記事を翻訳したものです。
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半導体チップ市場および半導体製造装置市場は、2020年の前半に好調な業績を上げましたが、エレクトロニクス最終製品市場の多くは世界的に不調でした。2020年第2四半期の世界の電子機器販売額は、前年同期比で10%近く減少しました(Chart 1)。 年央の市場需要は上向きしかし、景気情勢は世界的に改善に向かっています。広範な製造業の活動を示す指標である世界購買担当者指数は、8月に51.8まで上昇し、2017年11月以来の高水準を記録しました(Chart 2)。 COVID-19パンデミックとそれに伴う工場停止で大きな打撃を受けた自動車産業も、回復しつつあります。米国では、8月に自動車生産が大幅に回復し、自動車とトラックの生産台数は過去最高を記録しました(図表3)。確かに製造業はパンデミックの急落からの立ち直ろうと躍起になっていましたが、工場の生産も再開されました。 秋はいそがしくなるコンピュータ産業も、回復をしています(Chart 4)。在宅勤務、在宅学習によるデスクトップ、ノートパソコン、メディアタブレットの需要増のおかげの他、サーバーの出荷額も第2四半期に好調となりました。 世界の電子機器業界は、ホリデーシーズン前の消費者向け商品の在庫積み増しにより、予想されていた秋の繁忙期を迎えています。2020年8月の世界の電子機器出荷額は、前年同月比で5.5%増加しており(図表5)、11月か12月にピークを迎える可能性が高いでしょう。 困難から脱却したわけではありませんが、状況は明るくなってきています。 半導体産業の成長は継続半導体製造装置市場は昨年縮小しましたが、2020年第2四半期の出荷額は、前年同期比で26%上昇しています(Chart 6)。 半導体チップ産業の活動は好調を維持しています。台湾のウェーハファブは8月に過去最高の売上高を記録し(Chart 7)、半導体サプライチェーン全体も拡大を続けています(Chart 8)。 今後の動き世界的な政治・貿易問題は、高い失業率、進行中のパンデミックや気候変動の懸念が相まって、今後数ヶ月の見通しを曇らせています。見通しはよさそうなのですが、はっきりとしないのです。 毎月の数字に注目してください! Custer Consulting GroupのWalt Custer氏は、エレクトロニクスの世界産業を専門とするアナリストです。連絡先:[email protected]
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新型コロナウイルス感染対策によって半導体需要が増加し、半導体産業の設備投資は昨年から大きく回復しようとしています。2017年~2018年にかけてのメモリーブームでは、材料と共に製造装置のクリティカル・サブシステムや部品の不足が発生しました。今回の活発な投資に際しては、パンデミックによってサプライヤの生産へ影響がでる可能性も考えられ、その安定供給と今後さらに増加が予測される需要への対応に関心が寄せられています。 クリティカル・サブシステムの代表的製品であるマスフローコントローラー(MFC)の世界市場をリードする株式会社堀場エステックの代表取締役社長 小石秀之氏に、同社における新型コロナ対策についてオンライン・インタビューでお話をうかがいました。 SEMI:堀場エステックではどのような新型コロナウイルス対策を講じられていますか? 小石氏:当社では、従業員の安心・安全の確保と、顧客への製品の安定供給の両立を目指し、対策にあたりました。4月16日に政府が緊急事態宣言を日本全国へ発令したことを契機に、本格的な対策実施がスタートしています。 当社を含むHORIBAグループでは、COVID-19対策委員会を組織し、世界各地のグループ企業からの情報をここに集中することで、迅速かつ効果的な対応な対策を講じました。各リージョンのパンデミックの状況はテレビや新聞でも報道されますが、現場からの生の声と最新の情報を集めることが重要だと判断したためです。 全社的に今も在宅勤務を活用していますが、工場においては生産を維持する必要から、密をさけディスタンスをとること、外部からの人の出入りを制限すること、また従業員の持ち場以外の施設への立ち入りを制限することで対応しました。また、全ての部屋の入口には消毒液を設置し、全社員にマスクの配布もしました。 ディスタンスの確保の具体的な施策としては、食堂の席数を削減し、また一人あたりのオフィススペースを拡大するために会議室をオフィスに改造しました。従業員の立ち入り制限については、当社工場には複数部門の生産施設が敷地内に併存している場合があり、エリア間に「見えない壁」をつくり、持ち場以外のエリアへの立ち入りを制限しました。幸いにも現時点で従業員への感染はありませんが、今後、仮に発生することがあっても、接触者が限定されることで従業員の感染リスクが下がりますし、工場全体の閉鎖を避けることもできます。 SEMI:堀場エステックのサプライチェーンの維持では問題はありませんでしたか? 小石氏:当社のサプライチェーンは海外にも展開しており、中国にもサプライヤがありますが、幸いなことに大きな供給の問題は発生していません。また、海外のサプライチェーンに何かあったとしても、クリティカルな部品については、国内企業からの調達も多く、致命的な問題にならないように体制を整えています。 国内のサプライヤについては洛楽会というコミュニティを作って、緊密な関係作りをしています。名称から京都企業の集まりのように思われるかもしれませんが、もちろん日本全国のサプライヤの皆様に参加いただいています。緊急事態宣言後の6月には臨時にお集まりいただき、新型コロナウイルス関係の各社の情報交換と協力のお願いを申し上げ、危機意識の共有をいたしました。 今回の危機にあたっては、当社のサプライチェーンの国内外のバランスがうまく機能して、大きな問題を回避することができたと考えています。 SEMI:こうした対策に対する前もっての準備はあったのでしょうか? 小石氏:当社では、2014年にステンドグラス活動というプロジェクトを立ち上げ、ダイバーシティ、働き方改革、そしてGood Place制度と呼んでいる在宅勤務率向上にむけた取り組みをしていました。そのひとつのソリューションとして、Web会議システムを導入し、会議のオンライン化を進めていたため、新型コロナウイルス感染抑制のための在宅勤務導入にあたってもIT部門の努力も有り大きな混乱はありませんでした。 在宅勤務やオンライン会議は、コロナウイルス対策と切り離しても、良い面が多々あります。社員にとっては、通勤時間を生活の質の向上など、会社以外の目的に振り向けられますし、オンライン会議なら、大勢の参加者が移動をしなくてもコミュニケーションがとれます。 HORIBAグループでは年2回、各事業分野のトップとグループ企業トップ、約100名が3日間にわたり議論をするGlobal Meetingを開催していますが、今年はこれもオンラインで実施しました。安全かつ経済的な開催ができてよかったと思います。ただし、米国とヨーロッパと日本という時差の問題は、今後さらに工夫する余地があるかもしれません。 SEMI:今後予想されるMFCの需要拡大への対応はいかがですか? 小石氏:当社では2018年にMFCの主力工場である熊本県の阿蘇工場を拡張し、生産能力を倍増させました。工場内のスペースにも余裕をもたせたことで、2021年以降に予測される需要拡大に際しても対応できるだけの生産キャパシティーを構築でき、全世界のユーザーに安定供給ができるものと考えています。堀場エステック阿蘇工場(熊本県阿蘇郡西原村) もちろん、新型コロナウイルスは収束したわけではなく、またワクチン接種などの治療法も準備が整っていませんので、今後も最大限の感染対策を実施し、生産体制の両立を図る必要があります。 SEMI:対外的な新型コロナウイルス対応への貢献はありますか? 小石氏:半導体はニュー・ノーマルを実現するエレクトロニクスの重要部品であるだけでなく、新型コロナウイルスの治療法やワクチンの開発においても重要な役割を果たしており、堀場エステックとしては、MFCを含むキーコンポーネントの安定供給を維持することが最大の貢献だと思います。 HORIBAグループでは、これに加えて、2つの重要な貢献活動に参画しています。ひとつは、「COVID-19と戦う知財宣言」です。新型コロナウイルス感染症のまん延終結を唯一の目的とした行為に対しては、世界中の知的財産のオーナーに事前に同意を得ることで、一切の対価や補償を求めることなく、保有する特許権・実用新案権・意匠権・著作権の権利を一定期間行使しない宣言をするよう呼びかける運動です。堀場製作所はその発起人18社* に加わっており、微力ながらパンデミック収束を支援しています。 また、国立研究開発法人産業技術総合研究所が代表機関として進める、簡便・迅速な新型コロナウイルス抗体検査チップシステムの開発にも堀場製作所は参画をし、開発したシステムを医療機器として実用化するための装置開発を担当しています。堀場製作所が培ってきた、免疫測定法における知見と検体検査技術を活かし、早期の開発実現に取り組んでいます。 SEMI:今回の危機から学んだこととは何でしょうか? 小石氏:この新型コロナウイルス危機は、私どもが過去から経験したことのない、未曽有の危機です。早く通常に戻ってほしいと誰もが願うところですが、実際には以前とまったく同じに戻ることはできないでしょう。 ITを活用した業務の効率化という点では、日本は諸外国に遅れをとっていると感じる部分がありましたが、今回の危機で一気に加速された感があります。新型コロナウイルスに対応する中で、デジタル化による「働き方改革」を企業も従業員も必死に考えることになりました。ニュー・ノーマルといわれる新しい社会の在り方の中で、こうした変化を本当の意味で業務に取り入れることができなければ、企業が生き延びることは難しいと思います。 その反面、従来のアナログなコミュニケーションの重要性を再認識することもありました。今年は採用面接をすべてオンラインで行いましたが、同じ空気の中で向きあわないと分からないこともあります。採用された学生が社員となった時、面接時と印象が違うということもあるかもしれません。本当にシリアスな話をする場合は、はやりFace-to-Faceで議論が必要な場合があるということです。 企業としては、どのような場合であっても、事業の継続、製品の安定供給、サプライチェーンの維持が必要となりますが、今回のような全く想定できていなかった危機を経験することで、当社としても改善しなければならない部分がいろいろと明確になりました。また、事業継続計画についても、台風や地震といった災害対策が中心となっていたものを変更していく必要があります。この経験を今後に生かすことこそが、最も大切だと考えています。 * 発起人20社(五十音順):味の素株式会社、株式会社エスアールエル、NECソリューションイノベーション株式会社、株式会社LSIメディエンス、キヤノン株式会社、京都大学医学研究科付属ゲノム医学センター、コニカミノルタ株式会社、ジェノコンシェルジュ京都株式会社、株式会社島津製作所、シャネル合同会社、株式会社椿本チエイン、帝人株式会社、トヨタ自動車株式会社、株式会社ニコン、日産自動車株式会社、株式会社堀場製作所、本田技研工業株式会社、三井情報株式会社、ヤフー株式会社、ローム株式会社
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なぜ大気汚染センサーは必要なのか現在わたしたちは、室内外の空気がきれいで安全であることを確認するために、これまでにもまして大気汚染センサーを必要としています。米国では過去数十年間に連邦規則により大気汚染が改善されてきましたが、いぜんとして1億1000万人以上のアメリカ人が国家基準を上回る大気汚染のある地域で暮らしています。毎年10万人のアメリカ人が、大気汚染によって発生または悪化した病気のために早死にしているのです。 「車やトラックは前よりもずっときれいですし、発電所や工場もきれいになっています。しかし、前よりきれいな空気が、本当にきれいな空気だとはいえないのです」と、アメリカ肺協会のアドボカシー担当上級副社長のPaul Billings氏は述べています。 大気汚染により喘息などの呼吸器疾患が悪化する場合があることは昔から知られていますが、新しいデータでは、汚染された空気によってCOVID-19感染症の死亡率が高まることや、認知症や自閉症の一因ともなる脳の炎症を引き起こすことが示唆されています。 空気の品質の重要性と、既存のセンサーをどのように応用できるか、どんな新しいセンサーを開発すればよいかを理解するには、屋内と屋外の両方に目をむける必要があります(図1)。屋外空気の品質はガス状および粒子状の汚染物質に関連しており、これは空気質指数(AQI)として定義されています。AQIは、重要な屋外汚染物質の地域別のしきい値に基づいた基準となっています。重要汚染物質とは、4種のガス状汚染物質(二酸化硫黄、二酸化窒素、一酸化炭素、オゾン)と10ミクロン未満(PM10)や2.5ミクロン未満(PM2.5)といった粒径別の粒子状汚染物質です。現在は、AQIの計測には従来型の分析器が使用されています。こうした分析器は高価で保守費用もかかりますが、変動する環境バックグランドの存在下で汚染物質を正確に測定する唯一の方法となります。 図1:屋内外の汚染物質の例 屋内のAQIに対する関心も高まっています。ホルムアルデヒド、ベンゼン、一酸化炭素、二酸化炭素などが、住宅、オフィス、工業用建築物で濃度レベルが制限されている汚染物質です。これらおよびその他の汚染物質のガス状汚染物質の発生源には、建築材料や機器、作業場の洗浄剤、屋内にいる人などがあります。規制機関と建築物の使用者は、ガス状および粒子状汚染物質の分析器を使用して、様々な方法でAQIを推定しています。推定にあたっては、屋内空気の品質に影響する湿度や温度も考慮されます。 環境センサーの現在の状況最新のガス・センサーに求められる条件のトップ3は次のものです: 多様な環境条件下で、予定の使用期間にわたって正確な測定値を提供する信頼性 電池の寿命を延ばす、あるいは不要にする低消費電力 ユビキタス展開を容易にする低コスト エレクトロニクス、微細加工、パッケージングの進歩によって、消費電力の削減と小型パッケージという重要な発展がもたらされました。また新しい研究開発の結果、屋内外で空気の品質をモニタリングするためにガス・センサーを配置した成功事例も増えています。図2に、様々なカスタマの要件を満たしたガス・センサーの3つの開発例を紹介します。 シカゴ市のArray of Thingsプロジェクト(市街地環境モニタリング実験)において、SPEC Sensors社の電気化学センサーが、NO2およびO3計測用の米国環境保護庁(EPA)認証測定器と一緒に設置されました。図2Aに示したように、新しいコスト効率のよいセンサーは、EPA認証器の計測値によく追随しています。回路品質、サンプリング、筐体設計、初期校正/補正のすべてが進歩することでこの結果が得られました。本例で、センサーがこの特定の用途において有用であることは明らかですが、コストが50倍~100倍のEPA認証システムに匹敵する性能を低コストの既製品センサーにそのまま求めることはできません。 Bosch Sensortec社のマクロパッケージ・センサー・スイートには、総揮発性有機化合物(TVOC)、温度、湿度、圧力のセンサーが含まれています。TVOC計測はドイツ連邦環境庁のガイドラインが要求するものです。TVOC濃度を測るために、センサーのアルゴリズムは金属酸化物センサーが検知するTVOC関連の抵抗値をトラッキングし、周囲の温度と湿度に対してセンサーの抵抗値を補正し、図2Bに示すように0(清浄な空気)から500(重度の汚染された空気)の間でTVOCのAQIを出力します。 最近GEが開発した金属酸化物センシング材料の誘電体励起測定方式によって、長年熱望されていた全天候条件でのメタンガス漏洩放出モニタリング用センサーの校正安定性がもたらされました。この方式を採用したセンサーは、オクラホマ州、ノースダコタ州、アーカンソー州、ブリティッシュコロンビア州で行われたフィールド検証キャンペーンで使用され、初期校正値と比較して 400 日以上経過しても安定した性能を示しました(図 2C )。このような安定したセンサーの性能は、従来の金属酸化物センサー素子の抵抗値測定方式から誘電体励起測定方式に切り替えることで可能となったのです。 図2:異なる検出原理に基づく最新のガス・センサーの応用例 NO2およびO3電気化学センサーの王凱性能とEPA認証測定器との比較 BME680金属酸化物ケミレジスタのTVOC曝露時の校正結果(青い階段状のプロファイル)とそのAQIとしての±15%の信頼区間バンド 革新的な誘電体励起スキームを採用したメタンガス漏洩排出センサーを多様なフィールド検証キャンペーンで繰り返し使用した後の構成安定性 新たなアプリケーション実現への課題とソリューション現在のデータ・オン・デマンド時代には、環境センサーが実現できる新たなアプリケーションが無数にあります。スマートフォンや腕時計に便利に組み込まれたガス・センサーを創造してみてください。通勤中に地下鉄の駅の空気が汚染されていると、センサーは警告を発します。こんな警告が出たらあなたはどうされますか? マスクを着用したり、通勤ルートを遠回りに変更したり、市に陳情したりしますか? 喘息の子供と一緒にダウンタウンのパレードに参加していて、デバイスが空気がきれいであることを知らせてくれたらどうでしょうか?センサーの精度が10%しかないことを知っていたら、パレードを抜け出しますか? 喘息の子供が病院に入院してしまうリスクをどのようにして回避しますか? 最新のセンサーの設計原理の源は、20世紀の漏洩による高濃度ガス検出を目的としたものであり、現在提案されているような用途を想定していませんでした。既存のセンサーは、設計上、単一の出力(抵抗、電圧、電流、光強度など)しか持たないため、複雑な化学的背景や温度や湿度の変化に起因するセンサーの不安定性を数学的に補正することができません。汚染レベルが高いときや、関心のある化合物濃度が他を圧倒しているときには、これらの単純なセンサーが最適な性能を発揮することがよくあります。実際には、周囲の空気中には、毒性が1,000~10,000倍も異なる数十種類のガス状汚染物質が存在しています。多くの場合、既存のセンサーでは、現場の状況における信頼性と精度が不足していることが、ガス・センサーの普及の大きなボトルネックとなっています。 EPAによると、低価格センサーと基準測定器の間の測定値の相関関係は、1%から80%の大きな幅があります。また、EPAは、規制モニタリングの要件を満たす低価格センサーはないとしており、世界気象機関は、「低価格センサーでは、現在のところ、特に法的義務の履行では基準計器を直接的に代替することはできない」と強調しています。しかし、現在では、最新のセンサーが低消費電力化と小型化という重要な進歩を遂げ、さらに、複雑な環境下での信頼性の高い使用実績も増えています(図2)。それでも、新しいアプリケーションを実現するための重要な課題は、多くの場合、新たに想定されるアプリケーションに要求される精度と信頼性が、利用可能なセンサーでは不足していることにあります。 少なくとも一部のアプリケーションや一部のガスに対して、高価な専用機器に近い精度で低コストのセンサーを提供することができないでしょうか? 私たちSEMI-MSIG Device Working Groupは「できる」と考えます。この大胆な宣言を実現するために、私たちのSEMIコミュニティは、100年の歴史を持つガス・センサーに新しい技術的なソリューションを提供します。 次回の寄稿では、コントロールされていない環境条件による影響を低減し、環境センサーの安定性、検出限界、ダイナミックレンジを向上させるための規格や、新しい測定スキームを確立するためのSEMI-MSIG Device Working Groupの活動について詳しくご紹介します。また、MSIGに新たに参画いただくことで、この重要なワーキンググループにどのような影響を与えることができるかについてもご紹介します。MEMS Sensors Industry Group (MSIG)は、MEMSおよびセンサー業界が共通の課題に取り組み、イノベーションを起こし、ビジネス成果を加速させることを目指すSEMI技術コミュニティです。
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新型コロナウィルスは産業レベル、または個人レベルで様々な面で世界を変化させ、情報の使い方や消費するデータのボリュームも変化させています。ビッグデータの需要は予想以上のスピードで増加しており、以前のレベルに戻ることはまずないでしょう。スマートマニュファクチャリングテキストオーバーレイマイクロエレクトロニクス製造のためのスマート製造(インダストリー4.0)とAPC(アドバンスプロセスコントロール)の重要な要件として、近年ビッグデータの需要がますます高まっています。その結果、新型コロナウィルスによる外出制限指示のために作業者が工場の建屋に入ることがでないのにも関わらず、多くの最先端の生産施設が「消灯モード」(無人)で稼働しています。 このような変革は、業界標準に基づく装置の自動化への継続的な投資によって可能となっています。 マイクロエレクトロニクス業界の技術専門家は、1,000を超えるSEMI規格を基盤として、ビッグデータの課題に継続的に取り組んでいます。その一つが、製造装置から大量のデータを収集するための高速データ収集フレームワークである装置データ収集(EDA)規格群です。SEMIは、最新のスループット要件を満たすためにEDA機能を強化するための第一歩として、SEMI E179-0320(Specification for Protocol Buffers Common Component)という新しい規格を発行しました。この規格は、SEMI スタンダードInformation Control技術委員会の下のData Diagnostic Acquisition (DDA) タスクフォースが、EDA Freeze 3の開発の一環として作成したものです。 新しい規格SEMI E179は、プロトコルバッファーズの技術を利用した最初のSEMI規格であり、今後、他の新規格もこの技術をベースにしていくことが期待されています。Protocol Buffersは、プログラミング言語に依存しないインターフェース定義言語であり、異なるシステムやプラットフォーム間で情報を共有するのに適しています。 プロトコルバッファーズは構造化されたデータをエンコードします。プロトコルバッファーズは構造化されたデータを扱えることについてはXML(Extended Markup Language)同様ですが、バイナリプロトコルを使用して必要なデータだけを送ることにより、XMLよりも高速化することができます。 プロトコルバッファーズとgRPC® (gRPC Remote Procedure Calls)をEDA規格に統合し、HTTP/2技術を活用することで、ネットワークパフォーマンスの向上、データ転送の効率化、コンピュータリソース管理の改善を実現しています。HTTP/2はパフォーマンスを向上させるためにHTTP/1.1からバージョンアップされたものです。 HTTP/2は主要なクラウドベンダーのサービス(Amazon CloudFront®やMicrosoft Azure® Content Delivery Network (CDN)など)がサポートするなど、その技術の採用が広まっています。 パフォーマンスの向上プロトタイプテストの結果、提案された技術(すなわち、gRPC/プロトコルバッファーズを使用したHTTP/2)は、現在使用されている既存の技術(すなわち、SOAP/XMLを使用したHTTP/1.1)と比較して、大幅なパフォーマンス上の利点があることが実証されました。1つの重要な違いは、SOAP/XMLがチャネル上のすべてのデータを文字列テキストとして送信することに起因しており、これはバイナリ形式で送信するほど効率的ではありません。 gRPCは、プロトコルバッファーズで定義された中立的なインターフェースを利用して、実装に統合できるプログラミング言語固有のコンポーネントを作成します。これらのコンポーネントは、gRPC、プロトコルバッファーズ、HTTP/2プロトコルに従って通信チャネルを介して送信されるメッセージのシリアライズとデシリアライズを行うため、実装者はコア機能に集中することができます。gRPCは主要なプログラミング言語とプラットフォームをサポートしています。主なgRPC採用企業には、SalesForce®やGoogle®などがあり、この技術はすでにいくつかの業界で大規模に導入されています。 今後の展開DDAタスクフォースは、Freeze3の一環として、機能を整理して顧客のユーズケースをよりよく反映するために、gRPCとプロトコルバッファーズの統合に加えてEDA規格群(SEMI E125、SEMI E132、SEMI E134、SEMI E164)中の規格の更新を進めています。 「10年以上前にEDA Freezeバージョン1と2が開発されたとき、HTTP/1.1とSOAP/XMLは、異なるシステムコンポーネントが相互に通信できる安定した技術でした。それ以来、技術は著しく進歩し、gRPC/プロトコルバッファーズを含むHTTP/2は、マイクロエレクトロニクス業界で大規模な展開が可能な成熟度に達しています。」(Scott Ritchie, Director of Product Engineering, PEER Group® 談) データを転送する際には、セキュリティが重要な要素であることに変わりはありません。暗号化プロトコルのSSL(Secure Socket Layers)とTLS(Transport Layer Security)は、ネットワーク上で動作するコンポーネント間の認証とデータの暗号化を提供し、悪意のある行為者が転送された情報を読み取ったり変更したりできないようにします。gRPCはSSL/TLSをサポートし、装置と工場のデータ通信を保護します。これにより高いレベルのセキュリティ要件を満足させることができ、企業レベルのセキュリティ要件にも合致させることができます。 高速、効率的で安全なデータ交換は、データに対する業界の需要の高まりをサポートする基盤となります。 gRPCとプロトコルバッファーズによりHTTP/2を使うことにより、パフォーマンスを大幅に向上させて、ビッグデータの課題に対応することができます。 堅牢な技術に基づいた標準規格の導入は、最先端のマイクロエレクトロニクスメーカーの絶え間なく進化する要件を満たすための鍵となります。 著者についてAlbert Fuchigami氏は、PEER Group Inc.のシニアソフトウェア開発者です。SEMI標準化活動に積極的に参加し、北米データ診断収集(DDA)タスクフォースの共同リーダーを務め、Information Control技術委員会にも貢献しています。Albert氏は、工場のホストシステムとのデータ通信を最大限に活用するための標準化のデモンストレーションに力を注いでいます。彼は、HTTP/2 と gRPC およびプロトコルバッファーズ技術を装置データ収集 (EDA) 規格に統合することを支持しています。 本件についての問合せ:SEMIジャパン スタンダード EHS部 菅野博史([email protected] ) 初出:2020年6月11日、Standards Watch Newsletter※本稿は、Standards Watch Newsletterに掲載されました記事を日本語訳にしたものです。元の記事 https://www.semi.org/en/standards-watch-2020June/next-gen-of-SEMI-EDA-standards
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2020年8月24日、SEMIは、米国商務省が発表した新たな輸出管理規則に関して、次の声明を発表しました。 SEMIは、米国の安全保障に対する脅威に対処するための輸出管理措置の役割を十分に認識しています。しかしながら、米国商務省が2020年8月17日に公表した新たな輸出管理規則は、米国の半導体産業に弊害を与え、半導体サプライチェーンに実質期には大変大きな混乱をもたらし、そのことによって、最終的には、米国の安全保障上の利益を損なうことを懸念しています。7月14日、SEMIは、5月15日付の規制に関するパブリック・コメントにおいて、これらの比較的限定的な措置は、米国原産の半導体装置およびデザイン・ソフトウェアの購買の阻害的条件を生み出しており、Huaweiとは関係のない企業に対する米国原産の製品の売上は、すでに1,700万ドル損なわれていると警告しました。 これらの一方的な規制を大幅に拡大するという商務省の決定は、更なる売上損失を招き、米国原産製品に対する顧客基盤をむしばむ可能性があります。この新たな制限は、米国の技術供給には信頼がおけないという認識を助長し、米国外の顧客は米国技術のデザイン・アウトを求めるようになります。また、こういったアクションは、米国技術に取って代ろうとする更なる動機付けとなります。 SEMIは、商務省に対し、8月17日までに生産された品目の保留条項(Savings Clause)を120日間に延長すること、すべての品目について、予測し得るタイムリーなライセンスの決定と、5G品目に関係のないライセンスについては大幅な柔軟性を確保することを要請しました。また、意図しない結果や米国の技術指導力に与えるダメージを減らす政策推進を行政に要請します。グローバルな販売からの収益は、これらの技術における米国の研究開発(R D)の主要な資金源です。その収益損失は、研究開発の脆弱化につながり、米国の半導体イノベーションを損ない、国家安全保障を損なうものです。
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COVID-19との闘いで世界中のテクノロジー企業がイノベーションを加速させる中、MEMSおよびイメージセンサーは半導体産業の輝ける星となっています。この小さなデバイスは、サーマルイメージングや診療現場での短時間検査方法から、PCR検査装置やSARS-CoV-2検出技術に至るまで、広範な電子機器の進歩を支えています。 SEMIはYole Développementのアナリスト、Dimitrios Damianos氏、Chenmeijing Liang氏に、MEMSおよびセンサー市場の動向とマイクロエレクトロニクスを利用した技術によるCOVID-19感染収束の世界的推進への貢献についてお話をうかがいました。 MEMS・センサー技術についてのさらなる情報が、2020年11月12-13日にミュンヘンで開催されるSEMICON EuropaのSEMI MEMS Image Sensors Summitで提供されます。ご登録はこちらまで。 SEMI:世界的パンデミックにもかかわらず、MEMS・センサー市場の成長は止まらず、ヨーロッパだけではなく世界的にも最も好調な産業のひとつとなっています。この成長をけん引しているのは何でしょうか? Damianos氏:MEMSは、圧力や加速度を計測する最初のセンサーから、回転センシングや可視光管理、さらに可視光を超えた光センシング、超音波やマルチスペクトルへの拡大と、絶えず進化を続けてきました。現在、私たちが向かっているのは、環境のあらゆる側面をセンシングする時代であり、このために、大量のデータ処理、さらには解析によるデータの質向上が進められています。 COVID-19は、世界の各種市場に好悪様々な影響を与えています。自動車、交通機関、民間航空が被害を受けた一方で、電気通信と医療へは好影響をもたらしました。消費市場、モバイル市場、産業市場への影響は中程度です。さらに、COVID-19は製造業における現在のグローバルなサプライチェーンに対する見方を変えつつあり、パンデミックや第一次ロックダウンによってもたらされる同様のリスクを最小限に抑えるために、バリューチェーンの地域課が進展する可能性があります。 SEMI:貴社の調査によると主要なMEMSプレーヤーはどこになりますか? Damianos氏:MEMSプレーヤーについては、10年前にはTexas Instruments(TI)とHewlett-Packard(HP)がシーンをリードし、それに続くBoschとST Microelectronicsを含めて同程度の収益水準にありましたが、2019年は大きく様変わりしました。現在では、BroadcomとBoschがそれぞれ約14億ドルの収益でトップに立っており、それ以外のMEMS主要プライヤーは、4億ドルから6億ドルの収益範囲で競い合っています。MEMSマイクメーカーは、音声インターフェースの採用増加で利益を得ていますが、モビリティやスマートフォン向けのMEMSが主力のプレーヤーは、最終製品の需要が弱く、若干苦戦している状況です。 SEMI:COVID-19がMEMSの各市場に及ぼす影響について、2020年にどんなシナリオが想定されますか? Damianos氏:2020年の消費市場は2.6%の微減、自動車市場は27.5%の縮小、防衛・航空宇宙市場は20.5%の縮小をYole Développementでは予想しています。防衛市場については、今年度の主要計画はすべて継続実施となるため、大きな影響はないでしょう。市場全体では、サプライチェーンや物流の問題により、若干の納入遅延が発生する可能性があります。一方で、商用/民間航空宇宙アプリケーション用センサーは、航空旅行業界のマヒのために苦しむことになるでしょう。好調の可能性があるのは、通信分野の4.7%増、医療分野の10.6%増、産業分野の11.5%増となります。 世界的なパンデミックの影響で、需要が急増しているMEMSのタイプもあります。例えば、人の体温を非接触で測る必要性から、ガンタイプ温度計やサーマルカメラに使用されるサーモパイルセンサーやマイクロボロメータの需要が増加しています。また、マイクロ流体デバイスを用いたDNAシーケンサやCOVID-19を検出するPCR検査装置は、細菌やウイルスを分子レベルで高精度に検出する最新の方法として、市場の注目を集めています。さらに、人工呼吸器の圧力・流量計は、病院の集中治療室(ICU)での需要拡大によって、今後成長が期待される分野です。 SEMI:長期的な成長トレンドをどのように予測しますか? Damianos氏:長期的には、世界のMEMS数量は2019年の244億個から2025年には508億個へとほぼ倍増し、同期間のCAGRは13%になると予測しています。世界のMEMS市場は、2025年までに177億ドルの収益に達する可能性があります。 多くのセンサーを統合したウェアラブル機器が増加傾向にありますが、費者志向を高めたヘルスケア機器への動きもあります。さらに、音声インターフェースおよび音声/バーチャル・パーソナル・アシスタント(VPA)関連市場が今後も高い成長を見せ、音声キャプチャの品質を高めたMEMSマイクへの需要が増加しています。MEMSデバイスは、高精度化、超低消費電力化、組み込み知能、そして医療アプリケーションのための生体適合化へと向かっています。 MEMS のプレーヤーは、コモディティ化を防ぐために、多数のセンサーをグループ化してセンサーハブを形成したり、あるいはデータ処理、アルゴリズム、ソフトウェアを追加したりすることで、より多くの価値の提供を試みるでしょう。業界のプレーヤーは、センサーの近くにプロセッサを追加(例:Knowles)や、クライアントのアプリケーションのユースケースの改善(例:Bosch や ST)など、様々な戦略を採用しています。エッジ側のAIは付加価値追加には非常に魅力的であり、すでに多くのスタートアップ企業が取り組んでいます。いくつかの例としては、常時オンセンシング(AspinityがInfineon、Syntiantと共同開発)、エコーロケーション(IMERAI)、慣性センサーを使った予測メンテナンス(Cartesiam)などがあります。これがMEMS技術の次の焦点になることは間違いないでしょう。 SEMI:CMOSイメージセンサ(CIS)は、先進運転支援システム(ADAS)のようなアプリケーションにむけたマシンビジョンやAIを搭載したデバイスの開発で要となる技術です。CISは、新しい技術製品やユースケースにおいて、現在進行中の多くの革命の原動力となっています。イメージセンサー業界の現状はどうなっていますか? Liang氏:昨年は、旺盛な需要と生産能力の限界による高価格が重なった例外的な年でした。2019年第4四半期は予想を大きく上回り、最終的にCIS業界は通年で193億ドルに達しました。今年は通常に戻りますが、パンデミックの影響があるにもかかわらず、7%から12%の範囲での成長が見込まれると考えています。昨年の前年比25%の成長率は、過去10年間で最も高いものでした。CIS の市場シェアは、モバイルが 69%と依然として市場を支配しています。コンピューティング(8%)とコンシューマ(5%)の2つの市場は、モバイル市場に隣接しているが、スマートフォンの混乱により、徐々に地歩を失っています。 セキュリティの市場シェア 6%ですが、今後はおそらく CIS の第 2 位の市場となるでしょう。これは中国の新興プレーヤーにとっては得意分野なのですが、残念ながら現在の貿易戦争で打撃を受ける可能性があります。自動車市場は、ADAS、ビューイングカメラ、インキャビンカメラの新アプリケーションが多数開発され、2018年から2019年にかけて非常に好調に推移しました。最後になりますが、産業用カメラアプリケーションは、特に半導体産業と自動車産業の大規模な自動化投資の恩恵を受けましたが、これらの市場がポストCOVID-19の世界で再編成されるため、多くの不確実性が存在しています。 SEMI:季節性とCOVID-19の影響を最も受けやすいCIS市場はどれですか? Liang氏:四半期毎に実施している当社のCIS市場観測によると、自動車市場とセキュリティ市場は、季節性の観点から当社の予想以上にパンデミックの影響を受けました。コンピューティング市場については、ロックダウンの直前に状況が改善しました。第1四半期はノートPCやタブレットの販売が好調に推移し、プラスの影響を受けましたが、セキュリティ機器に大きな影響はありませんでした。車載用は通常の季節性通りに第1四半期のカメラ需要が非常に高くなりましたが、その後は自動車出荷台数が減少しました。2020年の自動車用CIS市場は、自動車の生産台数が減少したものの、カメラの装着率が増えたことで、2019年と比較してほぼ横ばいで推移するでしょう。消費部門と産業部門は第1四半期に下落しましたが、これは年明け早々に通常発生する動きです。 今後5年は少し伸び悩むかもしれないし、来年の成長を予測していますが、将来的にはモバイル市場のシェアは低くなるでしょう。実際、モバイルCISの成長率はCISの成長平均を下回っており、セキュリティ、自動車、産業分野のシェアの拡大が見込まれます。CIS市場は2025年には280億ドルに達する可能性があります。 当初、COVID-19は、中国の工場が正月休みに入る時期にパンデミックが始まったため、生産面への影響は限定的でした。現在は供給が回復していますが、当社では需要面での影響はまだ限定的だと考えています。2020年のスマートフォンの生産台数は6%減となりますが、今年はモバイル向けカメラの出荷台数が10%程度増加するはずです。モバイル市場のもう一つの追い風となるトレンドは、光学式指紋認証の実装です。現在、ハイエンドのAndroidスマホが、この種の技術を採用しています。2023年については、光学式指紋認証からの収益は10億ドル以上になると予測しています。 自動車市場のロードマップは、カメラの普及によって推進されています。1台の車に10台のカメラが搭載され、一部の高級車ではそれ以上のカメラが搭載されるようになるでしょう。安全性や利便性に対する需要の高まりは、今後、1台あたりのカメラが増えることを意味します。装着率が高いことから、現在の自動車市場の平均は1台あたり2.0台程度ですが、2025年には1台あたり3.5台になると予想しています。セキュリティ分野でも、現在はCMOS方式のIPカメラが最も重要となり、CCD方式のカメラは市場からほぼ撤退しています。 SEMI:現在重要となっている技術トレンドは何でしょうか? Liang氏:3D半導体技術がホットです。CISウェーハ積層技術は、間違いなくCIS技術競争の中心にあります。将来的には、AI分析などの最近開発されたプリケーションを適用した新しいタイプのCISが考えられます。これまで、CISの様々な種類の画素が登場してきました。最近ではグローバルシャッター(GS)や間接TOF方式が登場し、現在ではTOF方式の画素が量産されています。3D半導体技術は、1チップに多くの価値を詰め込むことができるため、業界にとっては大当たりとなりました。シリコンの表面積が増えているのですが、追加分は積層されます。 COVID-19はまだ問題視されており、2020年のスマートフォンの終着点はいまだに不透明です。CISへの短期的な影響としては、昨年の前年比25%という成長率が今年は鈍化するでしょう。自動車生産台数の落ち込みは、車載カメラの装着率の上昇で緩和されると考えられます。また、セキュリティ市場もCISの成長をサポートするでしょう。 以下のレポートからMEMS/センサー市場のさらなる情報が得られます(外部リンク): Status of the MEMS Industry 2020 3D Imaging and Sensing 2020 CIS Market Monitor Q2 2020
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慣性センサーは、ウェアラブル機器にとってますます重要な役割を果たすようになっています。過去10年にわたってユーザーの経験を単純な活動や健康状態の検出によって定義してきたウェアラブル機器は、慣性センサーの進化を推進力として、こうした質素な機能から脱却しました。一日の歩数を伝えるという単純な行為から始まったウェアラブル機器は、水泳のストロークやランニングの歩調、さらにはゲレンデ外でのスキールートのマッピングに至るまで、より深い洞察をユーザーに提供するようになったのです。進化した慣性センサーの基盤の上に、光学センサー、温度センサー等のセンサー技術を融合し、これまでは病院に行かなければ入手できなかった臨床レベルのヘルスケア情報が提供されています。 今日の慣性センサーは、健康状態の改善を再びリードしています。ただし、今回の患者は人間ではなく機械です。実際のところ、重要な機械の状態は、工場装置、風車、鉄道の台車、航空機などいずれも、その振動の特徴を精緻に分析することで長年にわたって評価されてきました。このために使用されるセンサーは、振動振幅が非常に小さく検出が難しいこと、また広帯域にわたるスペクトル成分の理解が重要であることから、圧電技術に依存してきました。ノイズと帯域幅に関しては、大きな圧電セラミックの方が、静電MEMSよりも大幅に優位だったのです―ただし、最近までは。 かさばる高価な圧電センサーを使用して機械の状態をモニタリングするのは、MRI検査を受けるために医院に行くことに似ています。使用される機器(センサー、受信機)は高価で、これを操作し情報を解釈するためには、高度な訓練を受けた専門家が必要です。このため、圧電センサーは極めて重要な機械にのみ搭載されました。それ以外の機械については、継続的なデータがとれないギャップをカバーするため、非効率な定期点検を実施するほかありませんでした。 状態基準モニタリングは、重要な機械パラメータのリアルタイムセンシングにより、システムのダウンタイムを短縮し、効率を向上させます 機械の健康診断の進化 数年前、サプライヤーが圧電素子から静電容量式 MEMS への切り替えを開始したとき、MEMSによる機械の状態モニタリングの民主化が始まりました。性能はまだ圧電センサーと同等ではありませんでしたが、MEMS 技術はさまざまな故障の捕捉に成功しました。その一例として、ADXL001 は、振動モニタリング市場の根幹となるエレクトロニクス内蔵型圧電センサー(IEPE)および 4-20 mA センサーに採用され始めています。このセンサーの帯域幅とノイズの制限から、極早期の検出や予防的なモニタリングには使えませんでしたが、欠陥が進行して切迫した状態ではトラッキングが可能でした。 他のデジタル加速度センサーも、簡素化により多くの機械への利用拡大を目指す新しいワイヤレスシステムのプロトタイプへの採用が始まっています。自己完結型のデジタル・ワイヤレス・センサーであれば、より低価格かつ容易に展開し、エッジ側にコンピューティング能力が付与できるという考えです。 残念ながら、ノイズの少ないMEMSセンサーであっても、帯域幅の制限があり、機械の最も経済的なメンテナンスの方法や時期がわかるような早期の故障診断や予測はできませんでした。こうしたMEMSセンサーは、差し迫った故障を検知して、致命的な損害を防ぐために使用されていました。しかし、誰もが知っているように、医師が病気を早期に発見すればするほど、より良い結果が得られる可能性は高くなります。早期発見できれば、医師が治療のために利用できる治療方法の選択肢が広がるからです。 慣性MEMSは、ADXL100xシリーズなどの次世代静電容量型MEMSの登場により、新たなフロンティアを開拓しています。超低ノイズ密度と高い周波数特性を実現した新しい静電容量型MEMSデバイスが、その要求を満たしてくれるのです。最大25kHzまで3dBの帯域幅があり、0.4dBから10kHzまでフラットな応答曲線を持つこれらの加速度計は、DC性能の向上、堅牢性の向上、長期安定性、直線性、そしてもちろんコストなどの魅力的な特性が実証されており、静電容量型MEMSは圧電素子よりも優れた選択肢となりました。 高帯域幅静電容量型 MEMS の使用は容易であり、価格も手頃であることから、市場も反応をし始めています。状態モニタリング機器は、多くのメーカーが提供するようになりました。その結果、豊富なデータが生成・利用されるようになり、機械学習や人工知能(AI)を使ってより優れたタイムリーな予知メンテナンス・アプローチが開発されています。 機械の状態基準モニタリング市場は注目すべき規模があります。35億ドルと推定され、成長を続けている状態基準モニタリングは、ダウンタイムを短縮し、定量化可能な方法で機械の稼働率を向上させます。また、恩恵を受けるのはメーカーだけではありません。より持続可能で効率的な工業プロセス、高速で安全な大陸横断鉄道、道路上だけでなくエンジンルームで何が起きているかを感知する自律走行型の自動車やトラック、そして進化する私たちの生活をサポートする近代的なインフラストラクチャーを考えれば、機械の状態モニタイングが全ての人々に何らかの恩恵をもたらすことが明らかです。 Analog Devicesの状態基準モニタリングの詳細についてはオンラインで見るか、パンフレットをダウンロードしてください。 Analog Devicesは、MEMSとセンサー業界が共通の課題に取り組み、イノベーションを起こし、ビジネス成果を加速させることを可能にするSEMI技術コミュニティ、MEMS Sensors Industry Group (MSIG)の長年のメンバーです。
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長年にわたりくすぶり続けてきた職場におけるダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包括)(DEI)の問題が、ここ数ヶ月で沸騰点に達しました。社会的不公正に対する抗議運動が活発化すると同時に、COVID-19危機によって、社会的立場や民族が異なるコミュニティ間でのデジタル的・経済的格差が浮き彫りになったのです。 DEIの改善は、もはや議論の対象ではなく、米国企業の戦略的プライオリティ、コアバリューとして急速に拡大しており、緊急に行動を起こすべき課題となっています。Virtual SEMICON West 2020では、SEMI FoundationとSEMI Americasチームが企業リーダーを集め、各社および半導体サプライチェーン全体でのDEIトランスフォーメーションを議論しました。 本稿ではSEMICON West 2020の人材開発セッションにおいて共有された重要な洞察をご紹介します。 Creating a Culture of Inclusivityセッション なぜダイバーシティとインクルージョンが重要なのでしょうか。従業員の多様性が高い企業は、競合他社よりも優れた業績を上げていることが、研究や経験から明らかになっています。こうした企業は概して、収益性、革新性、生産性において競合を上回っているのです。それにもかかわらず、テクノロジー産業全体、特に半導体産業は、人材のダイバーシティで他産業に遅れをとっています。 Lam Researchの戦略・イノベーション担当副社長であるLubab Sheet-Davis氏は、「ダイバーシティとインクルージョンは、私たちの業界が直面している最大のリスクだと本当に信じています」と述べました。「それは大きなチャンスでもあります。私たち全員がD Iを受け入れれば、次の50年に向けてこの業界を前進させることができます。」 Lam ResearchのLubab Sheet-Davis氏がダイバーシティとインクルージョンについて講演 Energetiq TechnologyのCEOであるDebbie Gustafson氏は、多様な視点を持つ組織ほど、市場や顧客の変化を予測しやすく、より価値のあるイノベーションを開発し、明確な競争上の優位性を提供できると述べました。異なる背景を持つ人々がテーブルを囲んで集まれば、「自分たちの会社に変化をもたらすことができる」ような「新鮮なアイデア」が出てくるとGustafson氏は述べました。 両講演者は、ダイバーシティは性別や民族だけではなく、年齢、教育、文化、社会経済、地理、性的指向、仕事の経験などの違いを含むものであることを強調しました。 「ダイバーシティは尺度であり、インクルージョンは実践なのです」とSheet-Davis氏は説明しました。 彼女は、インクルージョンとは、お互いの信頼、尊敬、公平なキャリア機会を築くことで、「ダイバーシティの恩恵を解き放つ」ことだと述べました。企業のD Iは、CEOの強いコミットメント、進捗についての透明なコミュニケーション、無意識の偏見に対する教育、従業員リソースグループ[i]、多様な採用担当者が存在することで改善されるのです。 Attracting and Retaining a Diverse Workforceセッション Glassdoorによると、今日では求職者の67%が、企業からの雇用オファーを検討する際に、人材の多様性を重視すると答えています。さらに、既存の従業員の57%が、従業員の多様性を高めるために企業にもっと努力してほしいと考えています。 その結果、企業は今、「従業員だけでなく採用候補者に対しても、ダイバーシティとインクルージョンへのコミットメントを示す」ことが不可欠だと、Lam Researchのインクルージョン&ダイバーシティ部門責任者であるAntoinette Hamilton氏は述べました。多様な人材を擁する企業は、従業員のエンゲージメントと財務的な成功をより高いレベルで達成しているという証拠も出てきています。 「ダイバーシティとインクルージョンは単なる流行ではありません。職場におけるD Iを改善するよう、社内外から大きな圧力がかかっています」とHamilton氏は言いました。1995年以降、世界中の国々で法制化が進められていること、ステークホルダーや顧客からのD Iへの取り組みに対する要求が高まっていること、そして、世界人口の多様化が進み、将来的には職場における多様性をより高める必要があることを彼女は指摘しました。 より多様な人材を惹きつけるためには、企業はマイノリティへの教育機関に対する採用戦略上の優先度を見直すべきだとHamilton氏は述べました。また、特定の職種に関する従来の大学学位、見習いプログラム、関連業界での経験を再評価することを推奨しています。企業はまた、新しいソーシャルメディアプラットフォーム、キャンパスの就職フェア、またキャリアサイトでの募集活動を展開して、より広く網を投げかけ、通常のキャリアサイトであるMonsterやIndeedに加えて女性向けのFairygodbossも試してみることを提案しました。 企業はオープンでお互いを尊重しあう、インクルーシブな職場をつくることで、多様な人材を維持することができます。そのためには、全社イベントで異文化を称賛し、多様なコミュニティが結成したグループにマッチしたリソース、指導者、ネットワーク、ボランティアプロジェクトを提供することなどができるでしょう。 Supplier Diversity: We Hear You and Stand Togetherセッション 半導体業界を牽引しているのは激しい競争ですが、サプライチェーン全体でサプライヤの多様性を高めるには、熱烈な協力が必要です。 「このサプライヤの多様性は業界内だけの問題ではありません。この種の問題を克服するにはコミュニティ全体の力が必要です」と、Applied Materialsの最高情報責任者兼エンタープライズ・イネーブルメント・グループ副社長であるJay Kerley氏は述べました。 この点は、マイノリティ・グループが所有、経営、管理するサプライヤ企業との取引増加を目指すコミットメントとベストプラクティスを討議したパネリストたちも意見を同じくするところです。 「多様なサプライヤを選択するためのプラットフォームとパイプラインを開発するには、SEMI MOD (製造オーナーシップ・ダイバーシティ) タスクフォースのような工業会のエネルギーが頼りだということも重要です」とKerley氏は付け加えました。 サプライヤの多様性が求められるのは社会的な要請だけではありません。それは「競争力と革新性、そしてCOVID-19以前からの混乱も含めたサプライチェーンの安定性を高めるビジネスドライバーなのです」と、パネルディスカッションの司会を務めた全国マイノリティサプライヤ開発協議会 (NMSDC)の社長兼CEOであるAdrienne Trimble氏は述べました。 Intelにおいては、サプライヤの多様性は、すべてのコミュニティに対するダイバーシティとインクルージョンを受け入れるという同社のコアバリューに則ったものだと、サプライチェーン担当上級副社長兼ファブ・テクノロジー・ソーシング担当ディレクタであるShaheen Dayal氏は述べました。 「当社は社会的不公正を容認せず、サプライヤが事業においてダイバーシティを推進することを期待しています」とDayal氏は言います。 Intelは多様なサプライヤからの調達額を2030年までに倍額の20億ドルまでひきあげ、4億ドルのベンチャー基金を多様なサプライヤに集中させる計画です。 2011年の東日本大震災後、東京エレクトロンは、装置製造のギャップを埋めるためにサプライヤの多様性を高めてきましたが、その柔軟な体制が、COVID-19による混乱への対応に役立っていると、Tokyo Electron America社長のLarry Smith氏は述べました。 「多様なサプライヤとの協力によって、競争上の優位をもたらしました。これは社内外に向けて世界中に当社が発信しているメッセージです」と同社の上級購買マネージャであるMary Champagne氏は捕捉しました。 「安全で持続可能な建物を建てるということは、安全装置、新技術、HVACシステムに多様なサプライヤを利用するこということです」と、Johnson Controlsのサステナビリティおよびサプライヤ・ダイバーシティ担当副社長であるReginald Layton氏は述べました。同社は最近、主要サプライヤ1,500社を対象に、サプライチェーンの多様性をサポートしているかどうかを評価するための調査を実施しました。 「ビジネスが社会変革のためのプラットフォームであるという観点では、サプライヤの多様性こそ、アメリカの企業が社会変革を実現する最も有効な方法の一つになります」と、Salesforceの上級副社長兼最高調達責任者であるCraig Cuffie氏は述べました。例えば、購買部門で、多様なサプライヤからの調達額を年間25%増やすといった計画です。 SEMI、NMSDC、World Wide Technology (WWT)などのネットワークを活用するだけでなく、その資格を持つサプライヤは、第三者機関からダイバーシティ認証[ii]を取得して、より多くのビジネスチャンスの扉を開くべきだと、米国最大の黒人企業の一つであるWWTのビジネス開発担当副社長、Dicran Arnold氏はアドバイスしました。 Diversity Certifications: Eligibility Benefitセッション 製品やサービスのサプライヤがダイバーシティ企業の認証を受けると、民間部門や公共部門で急速に拡大するビジネス機会に参加できるようになり、競争上の大変な優位が得られると、R Mo Diversity Solutionsの社長であるRanjani Mohana氏は述べました。新たな契約、資本、そして企業や連邦・州・地方政府機関とのコネクションの機会です。 Mohana氏は、「第三者認証には数ヶ月から半年かかることもあるので、今すぐ取り掛かってください」と忠告しました。 ダイバーシティ・サプライヤ認証機関は、約340あります。この認証には、書類作成、審査、面接、場合によっては現地訪問が必要となります。米国でダイバーシティ・サプライヤ認証を受けるためには、まず、営利企業の所有・運営・財務管理に携わる人の51%以上が、以下のカテゴリーの人々によって占められる必要があります: 少数民族(アフリカ系アメリカ人、ラテン系アメリカ人、ネイティブアメリカン、アジア太平洋系アメリカ人、アジア・インド系アメリカ人) 女性 退役軍人 LGBTQコミュニティ(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クィアまたはクエスチョニング[iii]) 身体障碍者 「資格を取得することは、大学に通い、宿題をし、学位を取得し、その後、自分に合った仕事を見つけるために様々な仕事に応募するようなものです」とMohana氏は言いました。 認証を受けることでサプライヤの認知度や優位性は増しますが、高い基準を満たし、ブランドを磨き、SEMIやIEEEなどの業界ネットワークを介して自らを宣伝することも大切です。 Hiring Heroes – Creating a Path from Military to Civilian Workforceセッション 「彼ら(軍人)はチームプレーヤーである…彼らは自分たちよりも大義に忠実である…彼らは責任ある市民である…つまり私たちが私たちのために働いて欲しいと思う種類の人間である」― ジョージ・W・ブッシュ前合衆国大統領 この言葉は、マイクロエレクトロニクス業界に就職した退役軍人が、日常のヒーローになっていることの理由を明確に示しています。退役軍人には、この業界に容易に適応できる高い技術力があるからです。 しかし、退役軍人という人材に目が向けられないことが多いと、東京エレクトロンのタレントアクイジション&グローバルモビリティ担当マネージャのKathy Garner氏は指摘しました。半導体エコシステム企業の採用担当者や退役軍人自身が、軍人経験によって磨かれたスキルセットやマインドセットの価値を認識していないことが多いと、他の発表者は指摘しています。 「ああ、ここはテクノロジー企業だ。私には働く資格がありません」と、元アメリカ陸軍の爆弾専門家がGarner氏との面接で言いました。しかし、その爆弾の専門家は、非常に複雑で高価な機器を扱うチームプレーヤーであり、自ら素早く考え、変化の激しい混沌とした環境とプレッシャーの中で仕事をこなし、一見乗り越えられないように見えるプロジェクトを完成させたのです。 様々な分野の出身者がいますが、昇進を重ねたベテランは、リスク評価、分析、トラブルシューティングなどの技術的なトレーニングを豊富に受けています。また、自ら進んで行動し、成熟した判断力を発揮する傾向があります。 Lam Researchの試験的材料担当シニア・マネージャーであるShawn Harbert氏は、「これらの資質はすべて、半導体業界における多くの仕事にとって大変有用です」と述べています。彼はまた、米国空軍士官として勤務する傍ら、Lam Researchの従業員リレーショングループを引いて退役軍人を支援しています。 自身の民間企業への転職について語るLam ResearchのShawn Harbert氏 最後の感想 以上のセッションは、SEMIが世界中でイベントプログラムに取り入れているダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン、スマートワークフォースに関するセッションの代表的な例です。ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンを優先事項とするために、あなたの組織がどのように行動できるかについて、ぜひSEMI Foundationにご相談ください。 米国の故John Lewis下院議員の言葉を最後に引用します。「正しくない、公平でない、公正でない何かを見た時は、声を上げなければならない。何かを言わなければならない、何かをしなければならない。」 [i] 職場における共通の特性や経験を持つ従業員の部門を越えたグループ。ボトムアップ型のダイバーシティ推進策であり、フォーチュン500企業の90%以上で導入されています。(訳注) [ii] 米国大手企業の多くが、サプライチェーン・ダイバーシティ・プログラムを採用し、第三者機関によるダイバーシティ認証取得企業からの調達機会を提供しています。(訳注) [iii] クイアとは性的マイノリティ全体を包括する呼称。クエスチョニングとは自己の性別や性的思考を決めかねている人(訳注)
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SEMIは8月18日に、フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス(FHE)の設計、材料、製造、パッケージング、システムにわたる国際スタンダードを開発し、業界の発展を促進する新たなスタンダード委員会の発足を発表しました。SEMI北米地区スタンダード委員会の満場一致の指示とSEMI国際スタンダード委員会の承認を受け、当該技術委員会は世界ではじめてFHEスタンダードを担当する委員会として発足し、最初のチャプターが台湾に設置されました。 SEMIの最高マーケティング責任者兼SEMI Taiwanプレジデントのテリー・ツァオは次のように述べています。「SEMIスタンダード FHE 国際技術委員会は、業界が直面する開発のボトルネックを解消し、フレキシブル・スマート・テキスタイル、自動車、IoT等の関連デバイスに対する統一された測定スタンダードを確立するためにスタートしました。設置された台湾チャプターは、台湾のFHE分野がコスト低減と活発な競争を通じて業界の成長を推進するための国際業界スタンダードの開発に着手することを楽しみにしています。」SEMIスタンダードFHE国際技術委員会の当初の活動には、測定スタンダード案を健闘するワーキンググループの設立、材料、装置、製造技術に対するニーズの業界コンセンサスの形成、そして多様なコンシューマ向け最終製品市場への関係するFHE技術の導入促進をはかるスタンダード開発等があります。 台北に拠点をおくAiQ Smart Clothingのエグゼクティブ・ディレクターであるスティーブ:ファン氏は次のように述べています。同社はスマートテキスタイルの重要なIPを保有するイノベーターです。「SEMIスタンダードFHE国際技術委員会の発足を喜んでいます。この委員会に参加してスタンダードを作成できることを名誉に思います。スマートテキスタイルのアプリケーションのパイオニアとして、当社はスタンダードの欠落により生じる困難と、これによりFHEの広範な採用がいかに妨げられているかを敏感に察知しているところでした。」 SEMI国際スタンダード活動は今年で47年目となり、1000番目のSEMIスタンダードが昨年発行されています。SEMIスタンダードは、半導体、ディスプレイ、太陽光発電、MEMS、スマート製造の分野をカバーしています。 SEMIスタンダードについての詳細は、SEMIスタンダードWebページをご覧ください。
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