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気候危機が世界中の人々やコミュニティに影響を及ぼす中、政府、市民、企業が一丸となって、この現象の最悪の事態を食い止め、各国の将来の目標であるカーボンニュートラルへ向けて前進しようとしています。 台湾の半導体産業は、世界の電子機器、コンピュータ、携帯電話、自動車のほとんどに製品を供給していますが、こうした集団的対応を支援するため、カーボン・フットプリント(二酸化炭素排出量)を縮小し、ESG(環境・社会・ガバナンス)を実践するための重要なステップを踏み出しました。 Qualcomm、TSMC、UMC、ASE Group、Win Semiconductorなどのチップメーカーや、Merck、DuPont、Applied Materialsなどのサプライヤーが、台湾での事業を大きく調整し始めています。目的は、現在のコアテクノロジーを実現する製品の生産を、持続可能性と環境保護という国際的なトレンドに合わせることで、世界のビジネスに起きている大変化に対して、企業や業界のレジリエンスを高めることにあります。 このような取り組みを支援し、促進し、よりインパクトのあるものにするために、世界的な半導体業界団体であるSEMIは、業界全体の環境・健康・安全(EHS)ガイドラインを推進するという長年の取り組みを次の段階に進めています。 SEMIグローバルCMO兼SEMI TaiwanプレジデントのTerry Tsao氏は、「SEMIの会員ならびにステークホルダーから、業界がどのようにして持続可能なビジネス運営に取り組んでいるかを共有したいという要望が高まっている中で、新しいESGイニシアチブを推進できることを誇りに思っています」と述べています。イニシアチブには、新しいSEMIスタンダードによる、SEMI会員の持続可能性目標の達成支援も含まれています。 SEMI Taiwanプレジデント兼グローバルCMO Terry Tsao 「例えば、SEMI国際スタンダード S23とS29は、エネルギー使用量と温室効果ガス排出量の削減を目的とした、半導体製造装置の性能ベースのガイドラインを成文化したものです」とTsaoは言います。 また、「TSMC 1-Day Green Project: Green Manufacturing Solution Search」では、SEMIはTSMCがグリーン・マニュファクチャリングの新たなソリューションを提供するサプライヤチェーンパートナーを探すお手伝いをしました。SEMIは30社以上のサプライヤーを招き、TSMCとのミーティングでエネルギー他の資源節減やリサイクルの技術を紹介する機会を設定しました。 今年は、「SEMI ESG and Sustainable Manufacturing Summit」をSEMICON Taiwan 2021の重要な先行イベントの一つとして、10月6日から8日の日程で開催します。このサミットでSEMIは、エネルギー管理、ゼロ・ウェイスト、ネット・ゼロ・エミッション、循環経済、グリーン・マニュファクチャリングの各分野におけるロードマップと技術開発を共有します。 SEMIの取り組みは、半導体関連企業だけに限定されるものではないとTsaoは指摘します。「ステークホルダーの大多数を私たちの活動に巻き込もうと試みています。最終的には、FPDやPCメーカーなど、隣接産業にも影響を及ぼすことができると考えます。持続可能な生産へ移行するためには、できるだけ多くのハイテク産業のエコシステムの参画が重要となります。」 また、SEMI会員企業は、同じ産業分野の他のプレイヤーが自分たちとESGゴールと整合することにも価値を見出しています。昨年7月、2050年までに再生可能エネルギーを100%使用することを公約する世界的な取り組みである「RE100」に、TSMCが半導体企業として初めて参加しました。その翌月には、TSMCは世界最大規模の企業向け電力購入契約をØrsted社と締結し、再生可能エネルギーの目標達成に向けて順調に進んでいます。しかし、RE100の別の部分では、サプライチェーン管理と調達における二酸化炭素排出量削減が盛り込まれており、サプライチェーンには2030年までに二酸化炭素排出量を20%削減することが求められます。 「より多くの半導体企業が、環境面での持続可能性を購買決定に反映させています。これは、サプライヤーに電力使用量の管理を強化し、グリーンエネルギー利用を促すための方法です。そうすることで、サプライヤーは気候変動からの避けられない結果を抑制するための重要な一歩を踏み出すことができるのです」とTsaoは言います。 こうした努力が次第に実を結びつつあります。SEMIの主要会員企業のいくつかは、経済・環境・社会的基準に基づいて世界の主要企業を評価するダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスに登録されています。昨年は、台湾のファウンドリーであるWin Semiconductorが、電力と水の消費量を減らし、温室効果ガスの排出量を抑え、大気汚染を軽減する努力が認められ、初めてこのインデックスに加えられました。 今後の展望として、SEMIは会員企業や志を同じくする団体と協力して、半導体業界におけるESGの実践を推進していく考えをTsaoは述べます。また、米国との協力関係を強化し、米台間の半導体サプライチェーンの相互依存関係を強調したいとも考えています。 最近、Tsaoは、他の台湾のビジネスリーダーとともに、米国環境保護庁とのオンライン会議に招かれ、台湾半導体産業の二酸化炭素排出量削減の成果を説明し、この極めて重要な分野で米台が協力する必要性を強調しました。 「この2つの国のパートナーは、2050年までに炭素排出量を実質ゼロにするという共通の目標を持っています。それを実現するためには、お互いの協力的な努力が必要です。」
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真空ポンプ、圧力計、真空バルブは、合計すると半導体製造装置の部材費で最大となります。半導体業界では2020年に27億ドルが真空サブシステムに支出されましたが、この内60%以上がヨーロッパに本社を置くベンダーが供給しています。実際には、2020年に全世界で販売された半導体業界向け真空サブシステムの55%が、Edwards、Pfeiffer、VAT Valveのわずか3社のヨーロッパ企業によって提供されたのです。特にEdwardsとVAT Valveのシェア拡大が著しく、これによりヨーロッパは競合する日本のサプライヤーをリードし、そのシェアをこの数年間にわたり22%に停滞させています。 現在、莫大な数の真空プロセスチャンバーが二桁近い成長率で毎年出荷さていることが、大手真空サブシステムサプライヤーにとって追い風となっています。つまり、ヨーロッパのサプライヤーには、規模拡大のためのリソースと、顧客のニーズを先取りするための研究開発資金があり、勢いに乗っているということです。 特に中国、韓国、台湾では、エンドユーザーが真空サブシステムを国内サプライヤーから調達しようと試みましたが、ほとんどは失敗に終わりました。その逆に、ヨーロッパのサプライヤーの方で、顧客の製造拠点に近い東南アジアや韓国に製造のかなりの部分を移しています。一方、日本のサプライヤーは、製造の大部分を日本に留めたままです。 日本の真空サブシステムメーカーが対応方法を見つけられなければ、ヨーロッパのメーカーが全体としてシェアを拡大し続けることが予想されます。 本稿のデータは、2021年6月版VLSI Critical Subsystemsレポートに基づいています。詳細についてはVLSI Researchのウェブサイトをご覧ください。 John Westは、VLSI Research Europeのマネージングディレクターです。
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Panel Level Packaging (PLP) Panel FOUP Task Force (TF) の標準化活動は 2018年5月に開始され、設立以来 40 回以上のタスクフォース会議が開催されています。参加企業は40社を超え、95名のTFメンバーが活動しています。SEMI 3D20で規格化された510mm×515mmと600mm×600mmの2つのパネルサイズに対して、プロセス中の保管容器であるパネルFOUP及びロードポートのスタンダードを開発しました。 タスクフォース活動方針 PLPの円滑な実装を実現するために、FOUPやLPなどの物理的なインターフェースの標準化は、コストパフォーマンスと市場投入までの時間の観点から、関連するサプライヤーによって前提条件と考えています。 いくつかの議論の結果、パネルレベルパッケージ (PLP) パネルFOUP TFはSEMI 3D20スタンダードに基づいて、510 x 515サイズと600 x 600サイズの2 のパネルサイズを前提としています。 パネルFOUPスタンダード構成 Panel FOUPスタンダードは、1つの親文書と4つのSubordinate(子)文書で構成されます。 図1 パネルFOUPスタンダード構成 ユーザーはパネルの特性やパネル/キャリアの重量に応じて、6スロットまたは12スロットを選択できます。 パネルFOUP用ロードポートスタンダード構成 Panel FOUP用ロードポートスタンダードは、1つの親文書と2つのSubordinate(子)文書で構成されます。 図2 パネルFOUP用ロードポートスタンダード構成 パネルFOUPの概要 図3は、ドアの機能を示しています。 図の左側が600mm×600mmのパネル、図の右側が515mm×510mmのパネルです。 ラッチキーとドア吸着パッドの位置は同じで、幅サイズだけが違うことがわかります。 図3 ドア機能 図4は、ボトム部の機能を示しています。図の左側が600mm×600mmのパネル、図の右側が510mm×515mmのパネルです。位置決め機構であるキネマティックカップリング、ホールドダウン、センシングパッドの位置などは各パネルサイズで同じですが、PGVやAGVなどの搬送に使用されるコンベヤーレールのみ、各パネルサイズに合わせて配置およびサイズ設定されています。また、キャリアIDはRFタグをボトム面に横置きで配置することになってます。 図4 ボトム機能 図5は、パネルサポートエリアを示しています。 シリコンウエハーとは異なり、パネルの厚さは多くのバリエーションが予想されます。このため、薄いパネルに対しては、中央支持領域をオプションとして使用することができます。また、パネル支持領域とパネル搬送用のエンドエフェクタ領域とが干渉しないようにそれぞれ配置されています。 図5 パネルサポートエリア OHT (Overhead Transfer) などのオートメーション フランジの仕様は、各Subordinate(子)文書のAppendixに記載されています。また、最大40kgを超えるパネルFOUPを安定して搬送するために、重心位置も規定しています。 パネルFOUP用ロードポートの概要 パネルFOUP用ロードポートは以下の5つの要求章からなっています。 位置決め機構 (キネマティックカップリング) の形状・配置 ロードポートとFOUP搬送システム間のインターフェース ロードポートとDOUPドアとのインターフェース ロードポートと装置間のインターフェース ロードポートステータスの表示/設置エリア 図6 パネルFOUP用ロードポート 最後に パネルFOUP及びパネルFOUP用ロードポートのスタンダード初版が出版されましたが、業界からのフィードバックにより、必要に応じて引き続き改訂されます。SEMIスタンダードの開発活動に興味のある方のご参加をお待ちしております。 著者について 小松省二(アクティオンNEXT合同会社)はSEMIスタンダード活動に20年以上携わっています。小松氏は日本のPhysical Interfaces Carriers 技術委員会のTechnical Architect、Panel Level Packaging Panel FOUP Task Force及びGlobal PIC Maintenance Task Forceのリーダーに従事しています。 本件についての問い合わせ及び、SEMIスタンダードPhysical Interfaces Carriers (PI C)技術委員会に関する標準化活動にご参加を希望される場合は、以下にお問合せください。 お問い合わせ窓口 SEMIジャパン Standards EHS部 菅野 Email: [email protected]
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米国環境保護庁(EPA)は最近、パーフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル物質(PFAS)を対象としたPFAS少量免除スチュワードシッププログラムを制定し、すべてのPFAS少量免除(LVE)保有者に対し、当該物質の国内製造あるいは輸入を継続するには、LVEを取り下げるか、製造前届出(PMN)申請書を提出することを要求しました。PMN申請プロセスでは、対象物質の排水中への放出禁止や輸入制限が生じる可能性もあり、追加規制を回避するためには高コストな試験が必要となります。 半導体フォトリソグラフィーのサプライヤーにとってPFAS少量免除スチュワードシッププログラムの潜在的なコストは大きく、PMN手数料(1物質あたり16,000ドル)、法務・コンサルティングサービス、試験などの支払いが考えられます。水域への放出が禁止された場合には、廃水の回収、処理、処分が必要となるため、半導体製造施設における後処理コストは相当なものとなるでしょう。 経済的負担を軽減するために、半導体リソグラフィのサプライヤーや半導体ファブは、このEPAの新しい方針に連携して対処し、PMNの制限や試験要件の標準化を図ると共に、SEMIの影響力を活用して米国の半導体製造における当該物質の重要性を説明する必要があります。 SEMIのPFAS少量免除ワーキンググループは、PFAS少量免除スチュワードシッププログラムに起因するサプライチェーンのリスクと川下ユーザーへの影響を最小限に抑えるための戦略を定めるために設立されました。 PFAS少量免除ワーキンググループの活動は次の範囲に及びます。 サプライヤーとファブのための情報の集積地となって、EPAとのコミュニケーションを組織化する。 サプライヤーの中で、PMN申請するPFASの構造が類似し協力が可能なグループを特定する。 EPAが提案する規制や試験要件に関するPMN申請者間の情報を共有する。 EPAへのアドボカシーを促進するため、必要に応じてコンサルティングや法的支援の調達を促進する。 ワーキンググループでは参加者を募集中です。参加に関心がある方は、Eメールをこちらまでお送りください:[email protected] Robert Bondererは、JSR北米本社のシニアEHSマネージャーです。
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電子デバイスは現代の自動車の基幹部品であり、自動車の機能安全を確保するための品質基準の焦点となっています。自動車メーカーがデジタルマシンの製造に適応し、エキスパートになるために組織を変革する中で、自動車と半導体のサプライチェーンの関係におけるギャップが浮上しています。 2018年にSEMIは、半導体と自動車の双方の業界の議論、情報交換、提携を促進して、次世代の自動化交通機関に向い進化するためのコラボレーションプラットフォームを設立しました。世界自動車諮問委員会(Global Automotive Advisory Council:GAAC)は、SEMI Smart Mobilityイニシアチブにより推進され、バリューチェーン全体から80社以上の企業が参加しています。 最近行われたパネルディスカッションでは、フォルクスワーゲングループのCARIAD SE、Entegris、SEMIが、自動車業界が直面する新たな課題に対処するために、自動車メーカーとカーエレクトロニクス・エコシステム企業がどのように協力できるかについて、それぞれの視点を共有しましたので、ご案内いたします。 下の画像をクリックすると、パネルディスカッションの予告編をご覧いただけます。 パネルディスカッションの全編はこちらから再生いただけます。 Bettina Weissは、SEMIのチーフ・オブ・スタッフ兼スマート・モビリティ・イニシアチブ・リードです。
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台湾の中央疫病管理センター(CECC)は、5月中旬の新型コロナウイルス感染者再発後、厳しい制限を課した結果、このたび完全なロックダウンのひとつ下のレベルである制限レベル3を、レベル2に引き下げました。CECCは、ウイルスの感染拡大を防ぐために、マスク着用、ソーシャルディスタンスの確保、公共の場での集まりの規模を制限するなどの防疫措置を引き続き呼びかけています。今回の動きを受けて、SEMI TaiwanとTSMCチャリティ基金は、引き続き国内のチップ業界と協力して、新型コロナウイルスの非接触型迅速検査ステーションを病院に寄贈するための資金集めを進めています。 このキャンペーンは、最前線の医療従事者を守ることを目的としており、Vanguard International Semiconductor (VIS)、Merck KGaA、Wafer Works、Gallant Micro Machining、Gallant Precision Machining (GPM)、C SUN、Gudeng Precision Industrial、Raydium、Hermes-Epitek、Hypersonicなど20社以上のSEMI Taiwan会員企業が参加しています。 寄贈された非接触テストステーションには、正圧・負圧技術、UVC除菌ライト、自動液体処理システム、生物学的隔離室などが搭載されています。また、感染した患者を迅速に治療するため、検査結果をその場で解釈するコントロールルームも備えています。 SEMI Taiwan・TSMCチャリティ基金とSEMI会員が寄贈する 新型コロナウイルス非接触型テストステーション SEMI Taiwanプレジデント兼SEMIマーケティング最高責任者のTerry Tsaoは、「SEMIは、この重要な活動に貢献してくれた業界の協力者の皆様、特にTSMCチャリティ基金の理事長であるSophie Chang氏には、病院を訪れ、最前線の医療従事者に直接会っていただいたことを深く感謝しています。私たちは一丸となって、台湾がウイルスの蔓延を抑制し、医療従事者の安全を守り、最高の検査を提供するために、引き続き支援してまいります。今年のSEMICONのテーマである「Forward as One(ひとつになって前進する)」こそが、全ての人にとっての素晴らしい未来を導く唯一の道です。」 この活動は、SEMI TaiwanとTSMCチャリティ基金がこれまで行ってきた、地域の半導体コミュニティと協力して危機救済のための機材や物資を寄付する活動と同様のものです。昨年のパンデミック発生直後、SEMIとTSMCはチップメーカーと協力して、電動ファン付き呼吸用保護具(PAPR)、サージカルキャップ、ガス粒子フィルターなどの個人用保護具を提供し、医療スタッフの安全と新型コロナウイルスの感染拡大の防止に貢献しました。また、地震、ガス爆発、砂塵嵐など、過去に台湾で発生した大規模災害の復興プロジェクトにも協力しています。 Jo-Ann SuはSEMI Taiwanのシニアディレクターです。
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マレーシア半島部の北西部沿岸に位置するペナン州は、世界の電子機器製造分野ではわざわざ紹介する必要もない地域です。マレーシア統計局(DOSM)と国連商品貿易統計データベースからのデータによると、ペナン州は、面積1,000平方キロメートル強、人口180万人強という規模にもかかわらず、2019年には世界の半導体輸出額の推定5%を占めています。 ペナン州が昔からの港湾経済から東洋のシリコンバレーへと変貌を遂げたのは1970年代のことです。マレーシア初の自由貿易地域が設立され、8社の多国籍企業が重要な投資を進めました。先駆的な投資を行ったIntel Corporation、Hewlett Packard(現Keysight TechnologiesおよびAgilent Technologies)、Robert Bosh、AMD、Litronix(現Osram Opto Semiconductors)、日立製作所(現ルネサスエレクトロニクス)、クラリオン(現在はペナンより撤退)、National Semiconductor*は、周辺産業の強力なエコシステム発展の火付け役となり、ペナン州が海外製造の重要拠点としての地位を確立する基盤が形成されました。 現在、ペナンには350社以上の多国籍企業が進出しており、それを3,000社以上の中小の製造関連企業が支えています。ペナンが電気電子製造拠点として繁栄するにつれ、現地の人材プールには豊かなビジネスインテリジェンスと技術的経験が徐々に蓄積され、テクノロジーのメガトレンドに対応した頑強なサプライチェーンの発展が可能となりました。これによってペナンは、低コストの製造拠点として始まったペナンの電気電子産業を、バリューチェーンの上流へと押し上げる投資に集中できたのです。その結果、同地では近年、川上の技術に関連した高付加価値な役割への投資が急増しています。これには、研究開発、設計および知識ベースのソリューション、川下の高度な製造およびテスト、さらにはグローバルビジネスサービス(GBS)やセンターオブエクセレンス(CoE)など、高付加価値機能への川上の技術関連投資が急増しています。 グローバルな電気電子バリューチェーンにおけるペナンの重要性が高まっていることは、近年の安定したレジリエントな輸出実績が証明しています。2014年から2019年にかけて、ペナン州の電子電気輸出は年平均12%の成長を続け、2,100億RM(510億米ドル)に達しました。また、医療用を含む専門・科学・制御機器のハブとしても浮上しており、これらの製品の輸出は過去5年間に年平均15%の成長を示し、2019年には230億RM(60億米ドル)に達しました。 2014年以降のペナンの年間輸出総額の77%から82%を電気電子製品ならびに専門・科学・制御機器が占めており、マレーシア全体の両分野の輸出額の50%にあたります。 さらに印象的なのは、パンデミックによる混乱にもかかわらず、ペナンの総輸出額は2020年も増加を継続し、前年比7%増の3,100億RM(750億米ドル)に達し、2021年1月と2月には、半導体に対する世界的な需要に牽引されて、さらに前年同月比14%増となりました。 先進的な製造業の投資先としての選択 ペナン州政府は、ペナンの産業をバリューチェーンの上流に移動させる取り組みの一環として、インダストリー4.0やサステナブル投資の実施に強くコミットしている企業の誘致を重視しています。こうした努力が実を結び、ペナン州は先進的な製造業の投資拠点として注目されるようになりました。 ペナンでは、2019年と2020年に承認された製造業直接投資の流入額が310億RM(75億米ドル)に達し、そのうち88%が電気電子、装置、医療技術産業への投資となっています。新規大型投資には、Lam Research、Bosch Group、Ultra Clean Holdings、Dexcom、Smith+Nephewなどがあります。これらの2021年から2023年の間に操業を開始する予定の新規投資と、さらに既存の多国籍企業による拡張計画によって、ペナンの産業をさらに高みへと導き、ペナンと世界のバリューチェーンの統合を深めるでしょう。 ペナンにおける最近の主な製造業直接投資 出典:InvestPenangおよび各企業 ペナンの恵まれたビジネス環境が自国のテクノロジー企業を育成 ペナンの恵まれたビジネス環境は、海外からの直接投資を呼び込むことに成功しただけでなく、地元で雇用された技術者がテクノプレナーとなって設立した企業が、自身の力で国際的に知られるまでになるというサクセスストーリーを生み出すことにも成功しています。 このような地元の電気電子企業は、特に自動試験装置(ATE)、オートメーション、半導体後工程請負(OSAT)、電子機器製造(EMS)、精密工学、工具などの分野で、エコシステムの中で重要な役割を果たしています。また、過去5年間には、Experior、Oppstar Technology、Skyechipなど、ペナンを拠点とする若くて急成長中の企業が登場しており、世界中の多国籍企業の顧客にIC設計やICテスト設計サービスを提供しています。 官民パートナーシップによるペナンの人材育成推進 ペナンにおける戦略的産業の成長を支える上で、強固で熟練した人材プールの開発が不可欠であることを、ペナン州はよく理解しています。官民パートナーシップを通じた、人材開発の協調支援が、ペナンの継続的な成功の鍵となります。この目的のために、州政府はペナン技能開発センター(PSDC)による産業界主導の訓練・教育活動を支援しており、1989年以来、20万人以上の労働者の訓練を支援し、産業界のニーズを満たしてきました。また、州政府は産業界内が協力して、地元の高等教育機関の課程の妥当性について意見を提供するようコーディネートする他、国が運営する奨学金(ペナン・フューチャー・ファンデーション)やSTEM教育の取り組みを支援するために産業界を結集しています。 ペナンをグローバル企業の世界的な投資先にするための総合的な取り組み 保護貿易主義、新型コロナウイルスに起因する諸問題、破壊的技術が複雑に絡み合う中、2018年以降、グローバルバリューチェーンの動きが、特にテクノロジー分野において急速な展開を見せています。 ペナン州政府は、地理的に局所化した強力な産業クラスターが、企業がサプライチェーンが途絶するリスクを軽減し、さらには企業の市場投入までの時間を低コストで改善すると考えています。 質の高い投資をペナンに引き寄せるために、ペナン州は3つの重要な戦略に注力しています。 先進的な製造業の競争力を高めるために、中小企業のインダストリー4.0への移行を促進するなど、ペナンの産業クラスターをさらに強化し、グローバルなサプライチェーンに参入する国産企業をより多く育成する。 才能ある人材の育成と採用を継続的に推進し、若い世代のSTEM教育への関心を高める。 ペナンをスマートでグリーンな都市にすることに重点を置いて、ペナンの住みやすさを向上させる。 ペナン州政府は、頑強でサステナブルな経済と高い生活水準を備えた、活気に満ちたビジネスと投資の目的地となることを目指し、今後もペナンを総合的に開発することを約束し、「働く、住む、学ぶ、遊ぶ、投資する」ための環境を整えます。 InvestPenangについて InvestPenangは、ペナン州政府の投資促進のための主要機関です。その目的は、国内外からの投資を通じてペナン州のビジネス活動を強化し、継続的に支援することで、ペナン経済の発展と維持を図ることであり、新たな成長センターを生み出すことにあります。InvestPenangは、その目的を実現するために、SMARTペナン・センター(中小企業への支援)、ペナンCATセンター(人材の誘致・確保)、i4.0シード・ファンド(スタートアップ・エコシステムの触媒)などの取り組みを行っています。詳細については、こちらをご覧ください:[email protected] InvestPenangは、ペナンのサプライチェーンと電気電子エコシステムを促進するために、SEMIをはじめとする様々な業界団体とも密接に連携しています。InvestPenangは、2015年以来、SEMIと協力を続けており、2022年にペナンで開催されるSEMICON SEAを含め、今後もこのパートナーシップを維持していきたいと考えています。
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米国の消費者が現金を手にし、米国経済がパンデミックのどん底から猛烈な勢いで復活する中、半導体業界は急増するチップ需要を受けて素晴らしい業績を収めています。半導体関連の株価も2020年初めの感染拡大の第一波から、急上昇を続けています。これは世界全体のウイルス流行が、工場からホームオフィスにいたるまで、あらゆるもののデジタルトランスフォーメーションを加速したためです。 「1年間でこれほどの変化があるとは驚きです」と、Wells Fargoの半導体・電子機器投資銀行部門のグローバルヘッドであるJenni Raubacher氏は、SEMIが6月2日に主催したウェビナーで語りました。 2020年と2021年の2度にわたる米国政府の現金給付により、多くの世帯はパンデミックの大打撃に耐えるセーフティネットを手に入れ、その結果活発化した個人消費が、低迷した経済を回復させました。米国の耐久財支出も急激に回復し、2020年4月の底から60%以上も上昇したとRaubacher氏は述べています。この両輪の力で、米国経済は2020年第2四半期にGDPが約10%縮小した後の回復をけん引し、2021年第1四半期には約19兆ドルに反発して、2019年末の水準まで回復しました。 米国経済が好調を維持する中、予想されたインフレ率の上昇が見られ、特に中古車市場や木材市場で価格が顕著に上昇しています。しかし、耐久消費財の需要が減速していることから、インフレ率の上昇は抑制され、金利の上昇圧力は緩和するとWells Fargoは見ているとRaubacher氏は述べました。 株価バリュエーションが過去最高に 半導体の株価が高騰するのは、初めてではありません。S P 500に含まれる半導体銘柄の、過去15年間の株価上昇率は460%を超えており、S P 500指数全体の230%を上回っているとRaubacher氏は述べています。半導体株の輝きはこれからも減じることはないでしょう。新型コロナウイルスの感染が急速に拡大した2020年初頭以降、世界経済における半導体の重要性への認識が、爆発的に広まったのです。この動きは、自動運転車の開発、産業・工場の自動化、5Gのインフラ構築、データセンターの拡張、IoTが促進するスマートシティやスマートホームのイノベーション等の長期的な技術トレンドと結びつき、半導体株のバリュエーションを高める重要な要因となっています。 S P 500の株価収益率(PER)は21倍以上となり、過去の平均である15倍を大きく上回っています。「S P 500のバリュエーションは、どのように見ても過去最高水準です。全体の評価倍率は、次の12か月間の収益見通しが現在3倍となっており、過去の平均から大幅に上昇しています」とRaubacher氏は述べました。 半導体株の評価も同様の傾向にあり、SOXX指数は次の12ヶ月間のEBITDA(金利、税金、償却前利益)見通しが15倍となっています。 Raubacher氏は、「半導体株は過去の水準に比べて高評価に見えますが、半導体産業はS P 500企業よりも急速に成長し、より大きな利益率で収益性を拡大しています」と言います。このような差があるため、「半導体株は一見すると思えるほど割高ではありません。」 半導体企業は、過去15年間の収益拡大と評価倍率の上昇により、時価総額が500%以上増加したのに対し、半導体企業を除くS P500の時価総額は300%の増加にとどまっています。 Raubacher氏は、2021年第1四半期の半導体企業の収益成長率は、季節変動性のため予想通り低く、2.4%減となりましたが、過去の平均値よりも下げ幅は小幅だったと述べました。第2四半期の売上高成長率は、過去の平均値である6%に近い値になると予想しています。また、市場アナリストによる2021年の半導体成長率の予測は、前年比6%から17%と幅広い範囲にわたっていることにも言及しました。 半導体企業が記録的ペースで資金を調達 2020年と2021年に、半導体企業は返済期限をむかえる債務や買収のための資金として、前例のない820億ドルを調達しており、この波は「半導体業界のさらなる企業統合を促進するでしょう」とRaubacher氏は述べました。これらの資金調達はいずれも、資金流動性の低下に起因するものではありません。10年前に半導体部門の責任者としてWells Fargo社に入社して以来、同グループは半導体業界の顧客に対して、400億ドル規模のM Aや3600億ドル規模の資金調達を含む175件以上の取引を行っています。 「好調なマクロ経済と需要環境、比較的低い金利、そして半導体企業の強固なビジネス・ファンダメンタルズと高いバリュエーションによって、M Aが活発化することが予想されます」とRaubacher氏は語りました。 大多数の半導体アプリケーションが成長 今後4年間は、無線通信、民生用電子機器、輸送、医療など、ほとんどのアプリケーション分野で半導体産業が成長するでしょう。2020年から2025年にかけては、自動車と産業・航空宇宙がそれぞれ年間14%と10%の成長をし、「この期間の市場拡大のかなりの部分を牽引する」とRaubacher氏は述べています。 すべてのアプリケーションにおいて、半導体産業は2020年から2025年まで年平均成長率6.8%で成長し、予測期間終了時には1,830億ドルの売上が加算されるとRaubacher氏は予測しました。 高まるESGの重要性 今の投資家は個々の企業を評価する際に、純粋な業績以上のものを重視しています。企業が環境・社会・ガバナンス(ESG)活動の一環として、CO2排出量削減や職場の多様性促進など、より良い社会の実現に向けた取り組みを行っているかどうかが、評価モデルにおいて重要視されるようになっているのです。 「投資家は、ESGの取り組みやターゲットにますます注目するようになっています。債券面でも、(環境取り組み資金の調達に特化した)グリーンボンドや、ESG目標と連動した低金利債権などが見られます。しかし、ESGを資金調達に取り入れている半導体企業は少数であり、まだこれからと言えます。これは結局、企業が進行を確認可能な測定基準と、どんなゴールやターゲットをコミットするかという所に行き着きます。業界標準というよりも、企業それぞれのアプローチになるでしょう」とRaubacher氏は語ります。 Raubacher氏は、半導体業界では、ESGのターゲットが、サプライチェーン全体におけるファブなどの施設にある製造装置やプロセスだけではなく、チップ自体にも向けられるようになってきていると指摘しました。技術革新に伴い、消費者や事業者の電子機器を動かすチップの開発が進んでいますが、その普及には電力消費の増加という代償を伴います。半導体メーカーはESGへの取り組みを強化するために、これまで以上に電力効率の高い設計に重きをおいているとRaubacher氏は述べます。 Raubacher氏によると、半導体サプライチェーンの多くのプレイヤーが、省エネ装置への切り替えや水の使用量削減により、CO2排出量を削減しています。同時に、ESGのあらゆる面で企業の成果を強調することを、重要だと認識する半導体企業の経営者も増えています。 政府も半導体の重要性を認識 パンデミックの発生後、世界中で屋内退避命令が出され、在宅勤務、オンラインショッピング、バーチャル授業、遠隔医療が当たり前のこととなりました。この必要性と利便性の両方から生じたコネクティビティの核となる電子機器と、それを動かすチップは、世界中で非常に重要な意味を持つようになりました。 地政学的な争いが激化したことで、半導体業界全体のサプライチェーンが再考され、再構築されました。各国政府は、半導体製造設備の建設競争で優位に立とうと画策し、チップへの投資を拡大していきました。自動車産業に端を発し、他の業界にも波及していった深刻なチップ不足は、世界が回り続ける上で、半導体がいかに広範かつ重要な役割を果たすようになったかを物語っています。 Raubacher氏は、「世界中の政府が半導体の戦略的重要性を認識しているように、半導体産業が世界経済や国家経済にとって極めて重要であることは疑う余地がありません」と語りました。 これにより、今後の規制に向けた根回しという点でも、これまでより有利な立場になったと言えるでしょう。 「半導体業界のエグゼクティブにとっては、今後30年間の業界の方向性に影響を与える可能性のあるパブリックポリシーを策定するまたとない機会です」と彼女は述べました。 SEMIが主催し、SEMI会員のBrooks Automation、日立ハイテク、JECT、KLA、東京エレクトロンが協賛したウェビナー「Surging Chip Demand, Digital Transformation, and the Pandemic - What's Next? 」には、750名以上の参加者が集まりました。また、McKinsey CompanyのSven Smit氏は、このイベントで「新型コロナの出口でリードする」という講演をしています。 Michael HallはSEMIのマーケティング・コミュニケーション・マネージャーです。
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半導体製造装置の電源およびガスサブシステムの2016年~2021年の年間成長率(GAGR)が、23%を達成する見込みです。これはクリティカルサブシステム業界平均の16.4%を大きく上回るものです。 電源およびガスサブシステムは、半導体製造装置のクリティカルサブシステムのコスト全体の約13%を占めており、2016年の9.8%から大幅に増加しています。この成長の原動力として以下があげられます: 半導体製造における真空度の高まり チャンバーあたりのRF電源サブシステム平均使用数の増加 サブシステムの高出力化に伴う価格上昇 一般的に高額な高周波電源サブシステムの使用 多重露光や3D NANDの量産化により、成膜・エッチングの工程数が大幅に増加しました。3D NANDの場合ですと、エッチングプロセスが長時間化、困難化することで、より広範囲にわたる電源ソリューションが必要となります。 興味深いことに、電源サブシステムを装置タイプ別に分析すると、電源サブシステムの大部分(70%)がエッチング装置に使用され、蒸着装置には30%しか使用されていません。この違いは、繊細なエッチングプロセスでは、装置ごとに複数のRF電源が必要になるという事実から説明できます。一方の蒸着は、必ずしもプラズマ用電源を必要としない、熱蒸着プロセス等の装置もあります。 電源サブシステム分野は過去5年間で驚異的な成長を遂げましたが、今後2026年に向けては成長率が大幅に減速することが予想されます。2D NANDから3D NANDへの移行が完了した現在、真空/プラズマプロセスの成長スピードは他の機器市場と足並みを揃えると考えられるからです。また、EUVの導入により、真空装置の需要は緩和するでしょう。 しかし、長期的には、デバイスの密度や性能を向上させるためには、EUVと多重露光の併用が依然として必要となるでしょう。電源・ガスサブシステムの今後の成長傾向は、クリティカルサブシステムの業界平均(3.9%)をわずかに上回り、2026年までのCAGRは約6.3%と予測しています。 本稿のデータは、VLSI ResearchのCritical Subsystemsレポート(2021年6月)に基づいています。詳細については、VLSI Researchのウェブサイトをご覧ください。 John WestはVLSI Research Europeのマネージングディレクターです。
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米国は新型コロナワクチンの入手で世界をリードしており、7月までに全人口への接種に必要なワクチンが集まるペースであり、一方で、欧州連合(EU)は、経済の完全再開を目指す国が増える中、人口の70%に接種できるだけのワクチンを確保しようとしていると、SEMIが最近行ったウェビナーでMcKinsey& Companyは述べました。 この進捗は、過去100年で最大級の被害をもたらしたウイルスに対する、僅かずつの弛まぬ前進から得られたものです。米国疾病予防管理センターによると、米国の成人の約65%がワクチンを少なくとも1回は接種しているとのことで、米国は経済再開とマスク着用の緩和に突き進んでいます。まもなく満席のフットボールスタジアムなど、年初には想像もできなかった光景が見られることでしょう。 McKinsey Global Instituteの会長兼ディレクターであり、アルムテルダムのMcKinsey &Companyのシニア・パートナーでもあるSven Smit氏は、「アジア諸国はパンデミックとの初期の戦いで成功を収めましたが、集団免疫の獲得に向けた大規模なワクチン接種を開始しようとしても、ワクチンの供給不足に悩まされています」と述べています。さらに、中国、台湾、日本、韓国、シンガポール、マレーシアなどは、コロナウイルスの感染クラスター発生がここ数か月続いており、社会的制約や旅行制限の復活を余儀なくされています。 Smit氏は、「アジアはウイルスの抑制ではリードしたものの、ワクチン接種の展開では少々後れをとっていましたが、追いついてきました。しかし、ラテンアメリカやインドなどでは大流行が続いています」と述べました。 北米、チリ、欧州の大部分、韓国、日本、オーストラリア、ニュージーランドなどのOECD加盟38カ国の経済について、Smit氏は「今年の夏は昨年の夏よりも良くなる」と予想しています。 OECD加盟国全体では死亡率が低下するにつれ、2020年4月に底を打った小売業、娯楽業、公共交通機関などへの消費者支出は、パンデミック前以来の高水準に上昇しており、そのトレンドラインは死亡率の低下と鏡写しのようになっているとSmit氏は述べています。新たな感染数と死亡率が減少し続ける中、今年の夏には買い物客の消費が正常化することが予想され、各地域の経済にとって重要な突破口となるでしょう。 世界中でロックダウンが実施され、個人支出が大幅に減少したにもかかわらず、OECD加盟国は、ウイルスへの対処法を素晴らしい速度で学んでおり、感染流行の発生から6カ月間で、経済を高いレベルで運営する方法を学んだとSmit氏は述べました。 個人消費の回復 消費者もまた、急速な回復を支えています。政府の景気刺激策で財布が膨らみ、数ヶ月間におよぶ外出禁止期間中はお金をつかうことができなかったため、多くの消費者がふんだんに現金を持っており、個人消費の水門が開きはじめました。個人破産件数は、雇用が大幅に減少した分野があるにもかかわらず、前年よりも減少しており、消費者は貯蓄を維持できているとSmit氏は述べています。 Smit氏によると、ある大手航空会社のCEOが、最近の同業社グループの会合で、同社のフライトの座席が「年末まで完売」していると語り、個人消費の復活を強調したことを紹介しました。これは、グループ内の景気の早期回復に対する懐疑的な考え、また「消費者は今後何ヶ月も引きこもってしまい、収益を悪化させるのではないか」との恐れを受けての発言でした。そのCEOは、ビジネストラベルが回復していないことを認めた上で、「しかし、人々が旅行を躊躇しているからではない」と反論しました。 確かに、パンデミックの影響で長い間飛行機に乗れなかった世界中の旅行者は、休暇へと飛び立つことを熱望しています。航空旅客の増加は、レストランやホテルなどの旅行関連サービスにも恩恵をもたらし、波及効果として、これらの分野で失われた雇用を回復させ、経済を立て直すことにつながるでしょう。 また、消費者は自分の経済的な将来について楽観的になっています。McKinsey Companyの調査によると、OECD加盟国消費者の経済的不安定性は、2020年4月にパンデミック以前の6倍に急上昇した後、その締め付けが次第に緩んでいます。昨年ピークに達した後、経済的不安定性は、数ヶ月間安定していましたが、感染症専門家が新型コロナウイルスについて多くを学び、政府や企業が強力な対策を実施し、マスクをしてソーシャルディスタンスをとる人が増えるにつれて、着実に下がっていったと、Smit氏は述べました。2020年後半から2021年前半にかけて、アストラゼネカ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、モデルナ、ファイザーが有効なワクチンを発表したことで、消費者の気持ちはさらに高まりました。 「消費者について私たちが知っていることは、不安定性がなくなった瞬間に、消費は回復するということです」とSmit氏は述べています。 長期的な視野で見る OECD加盟国は、遅くとも来年までには、新型コロナウイルスから脱却し、パンデミック前の水準にGDPが回復するでしょう。Smit氏は、政府、エコノミスト、企業が問うべきことは、2019年のGDP水準を回復するのが、何月か、あるいはどの四半期かということではなく、今後10年間の景気拡大の強度だと述べています。短期的には、多くの国のGDPは、ウイルス感染からの脱却に向けた経済運営のあり方次第で、早ければ2023年にも2019年の水準を回復する可能性があります。 米国では、歴史的に深刻な経済危機の後、GDPを年率3%から4%増加しながら、時間をかけて回復してきました。このような記録から生じる疑問は、「今が、今後10年間で経済を35%から50%押し上げる力強い回復期なのか、それとも10%から25%の回復にとどまる穏やかな回復期なのか」だとSmit氏は述べました。 企業が景気回復の長期的な持続性を高めつつ、自社の利益を守るためには、10年先の顧客ニーズとそれに伴う投資を予測することが有効であるとSmit氏は述べます。今後10年に予想される急速な技術革新を支える半導体チップについては、資本集約型の産業であり、新しい製造工場の建設と装置搬入には長いリードタイムが必要であるため、このような戦略的計画が一層重要となります。 テクノロジーの開発スピードは、新しい技術をいち早く導入することで業績を改善している企業によっても、加速されることになるでしょう。テクノロジーによって業績が改善できるとなれば、企業がテクノロジーへの投資を継続する強力な動機となり、これがさらにイノベーションを加速するという自給自足の循環が生まれるのです。このサイクルの鍵となるのは、企業が新しいテクノロジーを活かすために、プロセスやオペレーションに必要な変更を加えることであり、「関連業務を見直さなければ、投資が無駄になる恐れがある」とSmit氏は述べました。 「COVID-19からスピードという真のイノベーションが生まれたのを見て、多くの企業が業務の見直しの必要性に気づいたと思います」とSmit氏は言います。「今、あらゆることをより速く行っていますが、それはテクノロジーユーザーが新しい行動様式を学んだからです。例えば、Eコマース市場では、30%の消費者が初めてオンライン食料品店を見つけ、それを気に入り、その結果これは定着したのです。」 製薬会社がイノベーションスピードの新基準をつくった 製薬会社は、mRNAベースの新型コロナワクチン開発を迅速に進めたことで、イノベーションのスピードを体現したとSmit氏は言います。製薬会社は、新型コロナワクチンの開発で得た新たな知見をもとに、癌など、その他の疾患に対する効果的な治療法に向けたmRNAベースの医薬品開発期間を短縮しようとしています。 イノベーションの加速のもうひとつの追い風は、半導体等のテクノロジーが国家の経済競争力にとって重要であることを各国政府に気づかせ、関心を高めていることです。最近のテクノロジーをめぐる地政学的な覇権争いや、政府による巨額の予算投下によって、こうした状況が浮き彫りになっています。また、自動車産業をはじめとする多くの産業では、サプライチェーンのレジリエンスが企業の健全性を左右するという認識が深まっていることも、背景にあります。 Smit氏は、「この産業分野の自動車会社等の企業は、事業に欠かせない部品やツール、装置が滞りなく供給されるように、サプライチェーンの3階層先まで目を配ることを続けるでしょう」と述べています。 6月2日に開催されたSEMI CEOウェビナーシリーズ「Surging Chip Demand, Digital Transformation, and the Pandemic – What’s Next?」には、750人以上の方が参加しました。このウェビナーは、SEMI会員のBrooks Automation、日立ハイテク、JECT、KLA、東京エレクトロンがスポンサーとなって提供されました。 Michael HallはSEMIのマーケティング・コミュニケーション・マネージャーです。
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