SEMI通信 2017年8月号 Report 2

200mmファブ投資でも中国が中心に


SEMI 市場調査統計グループ クラーク・ツェン

 

中国の国内にワールドクラスの半導体製造サプライチェーンを構築しようとする大計画は、当然ながら業界の関心の的となってきました。ここのところ1ダースを超える300mmファブ計画が、海外ならびに国内のファウンドリ、DRAM、3D NANDや、CMOSイメージセンサーメーカーから発表されるなど、中国はウェーハファブに巨大な投資を始めており、今後5年間は生産能力の拡大が見こまれています。

先進的な300mmファブの投資は、多大な関心と資金を集めますが、中国が成熟した200mmファブを飛び越すことはありません。中国は、今後数年間にわたり、最も多くの新規200mmファブ計画とファブ拡張を進める地域となるでしょう。SEMIの最新の200mmファブ・アウトルック・レポートによると、中国の現在の月産ウェーハ生産枚数は約70万枚ですが、今後5年間で28%増加し、2021年までに月産90万枚を超えると予測されます。この時点で、中国の200mm生産能力は、米国、日本、台湾を抜き、ヨーロッパに次ぐ世界第2位の規模となる見込みです。

China 200mm Fab Capacity by product Type

 

中国の新規200mmファブ計画をさらによく見ると、製品が多岐にわたっていることが分かります。SMICおよび華虹半導体(フアホン・セミコンダクター)による通常の200mmファウンドリ投資以外に、アナログ、パワー、MEMSにフォーカスした新規計画が増加しているのです。SEMIの最新版200mmファブ・アウトルック・レポートによると、中国が2016年~2021年に追加する8つの新規200mm量産ファブのうち、2ヶ所はファウンドリですが、アナログとMEMSも2ヶ所ずつあり、残りはパワーとロジックです。

中国はファブ生産能力の拡張に専念しているわけではありません。その一方で、200mmウェーハ製造周辺の関する材料や装置の開発も進めています。中国では200mmおよびそれ以下の小口径ウェーハをターゲットとしたシリコンウェーハサプライヤが数多く誕生しています。また、装置に関しては、200mm装置の入手性が、いまだに200mm生産能力拡大における最大の問題となっており、いくつかの計画がこのために延期されています。中国の国産装置サプライヤが、新規ファブから今後見込まれる需要というチャンスに対応して、装置開発に取り組むことが予想されます。

中国の200mm生産能力は、スマートカード、アナログIC、ディスクリートICといった「レガシー」製品以上の製品製造へと発展するでしょう。各メーカーは、MCU、PMIC、CIS、指紋センサー、MEMSなどのデバイス製造へと多様化を進めると考えられます。中国のエレクトロニクス製品や自動車メーカーの興隆と共に、中国国内におけるこうした200mmファブの、多様な製造エコシステムを支える役割は、今後ますます高まるでしょう。

200mmファブ・アウトルック・レポートの詳細については、こちらをご覧ください。

http://info.semi.org/semi-200mm-fab-outlook

 

初出 SEMI Global Update 7月5日号