SEMI通信 2017年3月号 Report 2

ファブ装置市場は2017年・2018年に過去最高水準へ

SEMI市場調査統計部門 クリスチャン・ディーゼルドルフ

 

SEMI World Fab Forecastレポートの最新版によると、2017年の半導体前工程ファブ装置の投資額が過去最高となる460億ドルを記録する見込みです。そしてこの記録は2018年の500億ドル近い投資によって、さらに更新されるでしょう。図1をご覧ください。

 

Figure 1: Fab Equipment Spending (Front End Facilities)
図1: 半導体前工程ファブ装置投資額の推移

 

この連続記録更新は、1990年代中期以降では初めてとなる3年連続成長(2016年~2018年)の中で発生します。

SEMIはWorld Fab Forecastの最新版を2017年2月末に発行しましたが、今回のアップデートには、2017年に装置への投資が予定されている282のファブのデータ更新がされており、その内の11件は2017年の投資額が10億ドルを上回ります。2018年については、270のファブが投資を実施し、その内12件が10億ドルを上回ると予測されます。

主な投資の対象は、メモリー(3D NANDおよびDRAM)、ファウンドリ、MPUです。その他の分野で投資が活発なものには、ディスクリート(LEDおよびパワーを含む)、ロジック、MEMS、アナログ/ミクストシグナルがあげられます。

 

中国が2017年に世界第3位、2018年は世界第2位へ

 

Figure 2: Fab Equipment Spending (Front End) by Region
図2:半導体前工程ファブ装置投資額(地域別)

 

中国のファブ装置市場は、2017年に1%程度しか成長しませんが、同年の地域別投資額では第3位になることが予測されています。中国が低成長率なのは、新規ファブ計画の多くがまだ建設段階にあるためです。2017年は14の新規ファブの建設に忙しく、これらが2018年になると装置の購入へと一斉に進みます。中国のファブ装置への年間投資額は、2018年に55%以上増加し、100億ドルを超えることになるでしょう。2018年の世界ランクは第2位へと上昇します。

2017年に中国全体では48のファブで装置を購入し、その金額は67億ドルになります。2018年は、49のファブで合計100億ドルが装置に投資されるでしょう。

他の地域も順調な成長率を示すでしょう。欧州(中東を含む)と韓国は、今年大きく成長すると見られ、それぞれ47%、45%の高成長率が予測されています。日本は投資額が前年比28%増となり、これに続いて米国が21%増となるでしょう。

昨年12月2日の前回アップデートから、今回のアップデートの間に、SEMIは184のファブについて195の変更を加えています。この間に8件の新規ファブが追加され、3件のファブ計画がキャンセルされました。

SEMIのWorld Fab Forecastは個々のファブ計画の詳細な情報を提供し、これには主要日程、投資額、テクノロジーノード、生産製品、生産能力などが含まれます。World Fab ForecastはExcelフォーマットに1,100を超えるファブを、アナログ、パワー、ロジック、MPU、メモリー、ファウンドリから、MEMS、LEDにいたる業界セグメント全体にわたって収録しています。SEMI World Fab Forecastは、ボトムアップのアプローチで情報を収集し、全体概要やグラフ、そして詳細な投資・生産能力・テクノロジー・製品の分析をファブ毎にお届けします。

SEMIの世界半導体製造装置市場レポート(WWSEMS)は、新品の装置だけを取り扱い、その範囲は前工程、テスト、組み立ておよびパッケージングに及びます。一方で、SEMI World Fab Forecastおよび関連の諸レポートは、前工程ファブの新規建設、拡張、アップグレード、ウェーハサイズ変更等の目的で必要とする、あらゆる装置(新品、中古、内製)を取扱います。従って、両レポートが示す金額には差異があります。

SEMIのWorld Fab Forecast他のFabデータベース製品についての詳細はこちらをご参照ください

(初出 SEMI Global Update 2017年3月7日号)