SEMI通信 2017年1月号 Report 1

SEMI装置市場予測が大幅上方修正
~その背景にあるデータを検証する

 

SEMICON Japan 2016の会期前日、12月13日の記者会見で発表された2016年末の半導体製造装置市場予測は、半年前のSEMICON Westでの発表予測データを大幅に上方修正するものとなりました。金額的には、2016年の装置市場予測値が369億ドルから397億ドルへ、2017年の予測値が411億ドルから434億ドルへと修正されました。

モバイル製品やSSDへのメモリ需要は、データセンター向け市場の拡大まで含めて、右肩上がりが継続し、また、IoT、ロボット、AIなどのキーワードで表現されるように半導体の社会全般への浸透拡大も急速に進行する ― こうしたシナリオで導かれる中長期的な半導体産業の成長は関係者の共通認識といってよいでしょう。

2016年の半導体サプライチェーンは低調なスタートを切りました。図1に示したように、第1四半期(1~3月)ほぼ全ての指標がマイナスの領域にあります。第2四半期に入ると図2のように改善をしましたが、まだマイナス領域に全体的には留まっており、こうした足元の状況から、SEMIは2016年の成長率予測を最小限に抑える結果となりました。

 


図1: 2016年第1四半期の半導体サプライチェーン(出典 SEMI、SIA/WSTS)

 


図2: 2016年第2四半期の半導体サプライチェーン(出典 SEMI、SIA/WSTS)

 

しかしながら、第3四半期に入ると市場の改善はさらに進行し、図3のように全てがプラス領域に入り、活況を示すまでになりました。WSTSの予測においても、4月発表の春季予測結果では前年比-2.4%となっていた2016年世界市場ですが、11月発表の秋季予測結果では前年比-0.1%と、ほぼ横ばいにまで改善しています。

 


図3: 2016年第3四半期の半導体サプライチェーン(出典 SEMI、SIA/WSTS)

半導体製造装置世界市場について、予測をした時点での最新データである2016年10月までの成績を表1に示します。販売額は台湾、中国、東南アジアにけん引されて、前年の1~10月期に対し7.8%増となり、さらに受注額はトータルで18.8%増と、今後の販売額の拡大傾向が示されています。受注額については欧州も拡大を見せ、また韓国も前年同期比でプラスに転じるなど、より広範囲な改善が見られます。

 


表1: 2016年1~10月期の半導体製造装置市場(出典 SEMI/SEAJ)

SEMIでは、こうしたデータと、World Fab Forecastレポートが提供するファブの設備投資計画データから、昨年7月に発表した半導体製造装置市場の2016~2017年の予想値を情報修正しました。昨年12月13日の記者会見で発表した予測値を図4に示します。2017年は、ほぼ全ての地域でプラス成長が見込まれ、日本も2016年は縮小しますが、2017年は12%上昇し53億4000万ドルまで回復するでしょう。唯一前年比減となるのが、2016年に88%増となった東南アジア地域ですが、2015年以前との比較では高水準を維持していると言えるでしょう。

 


図4: SEMI 2016年末半導体製造装置市場予測(出典 SEMI)