SEMI通信 2016年9月号 Report 1

半導体前工程製造装置の投資拡大
2016年は4%、2017年は11%の前年比成長を予測

SEMI市場調査統計部門 クリスチャン・ディーゼルドルフ

 

SEMIの市場調査統計部門は、World Fab Forecastレポートを8月に更新しました。本レポートは、全世界の前工程ファブについて、量産工場から研究開発施設に至るまで、その投資額、生産能力、技術的変更情報を業界に24年間にわたり提供しています。8月版最新レポートによると、ファブの装置投資額は2016年に前年比4.1%、2017年には同10.6%の増加となる見込みです。下の図1は、2015年下半期(7-12月)から2016年上半期(1-6月)にかけて2%減少し、そこから2016年下期にかけて18%の増加が予測されることを示しています。


図1: ファブ装置投資額の四半期推移

 

半導体産業のけん引役は、モバイルデバイス(SSDを使用したデバイスを含む)、自動車、そして今後はIoTであり、これらアプリケーションは、多くの場合に3D NANDや10nm/7nmのロジックを必要とします。

World Fab Forecastレポートは、ファウンドリとメモリーの2分野が、2016年下半期にそれぞれ29%増と21%増と装置への投資額拡大をリードすることを示しています。2016年と2017年を比較すると、ファウンドリの投資拡大は安定しており、2016年は14%増、2017年は13%増となる見込みです。

Samsung、Micron、Flash Alliance(東芝、Western Digital)、Intel、SK Hynix等が、3D NANDへの投資でメモリー分野の投資拡大をリードし、2016年は驚異的な152%増、2017年は29%増となるでしょう。装置稼働率は2016年までは低いものの、2017年には上昇することが予測されます。

それ以外の分野では、DRAMの装置投資は、2016年に31%減少した後、2017年には2%ではありますが上昇に転じるでしょう。パワーデバイスの投資拡大も旺盛で、2016年には25%、2017年には16%の増加が見込まれます。アナログ分野は、2016年は15%減と低調ですが、2017年には20%増と回復するでしょう。MPUも同様に、2016年は20%減ですが、2017年は48%増に転じる予測が示されました。

2016年の投資額を地域別に見ると、東南アジアが最も高い上昇率157%を示しています。これは3D NANDファブへの投資によるものです(図2参照)。

中国は前工程装置への投資額では、2016年に64%拡大して2位となるでしょう。最大の投資は海外企業による3D NANDへの投資であり、さらに、これに近い額がファウンドリ企業によって投資されます。現在の投資をリードしているのは海外デバイスメーカーですが、国内デバイスメーカーも次第に投資活動を活発化しています。


図2: ファブ装置投資額の地域別推移

 

これとは対照的に、2017年の投資額の上昇率が最も高いのは欧州/中東の60%となるでしょう。これは10nm設備の量産化が中心です。韓国の投資額は2017年に再び2位に上昇するでしょう。SamsungのDRAMおよびFlashへの投資がその中心となります。日本もFlash Allianceの3D NAND投資により、3位へと上昇するでしょう。

半導体製造の2016年~2017年の状況を、ファブの建設計画、装置投資、ウェーハ口径、微細化、生産品目の詳細から調査するために有効なのが、SEMI World Fab Forecastレポートです。このレポートはExcelフォーマットで提供され、1,100以上のファブ(82件の建設計画を含む)を、アナログ、パワー、ロジック、マイコン、メモリー、ファウンドリ、MEMS、LEDのセグメントにわたってカバーしています。

SEMIの世界半導体製造装置市場統計(WWSEMS)のデータは、前工程および後工程の新品の製造装置のみを調査対象としたものです。SEMI World Fab Forecastおよび関連するファブデータベースレポートは、前工程に限定した、新品、中古、または内製の装置を含むすべての製造装置を調査対象としたものです。詳細については、下記リンクをご参照ください。

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(初出 SEMI Global Update 9月6日号)
 


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