SEMI通信 2012年12月号 記事2
セミコン・ジャパン 450mmフォーラムレポート
ニコンはArF液浸露光の量産機出荷を2017年に計画
セミコン・ジャパンの450mmフォーラム(12月6日)では、450mmウェーハのリソグラフィ装置の利用可能時期について新たな光を当てる、重大な発表がありました。ニコン精機カンパニープレジデントの牛田一雄氏は、同社が2017年にチップメーカーと協同開発をした量産露光装置を出荷する計画であると述べたのです。ニコンのArF液浸による450mm試作機は、2015~2016年に計画されています。
牛田氏は、450mmのリソグラフィに求められる条件として、スループット、オーバーレイ精度、結像性能の3つを向上させることを挙げました。業界が期待する450mm EUVリソグラフィの2018年量産導入については、光源の開発の遅れ、マスク供給体制およびEUVフォトレジスト開発の困難から、遅延することになりそうです。牛田氏はさらに、非常に急激なEUV技術の進歩が必要となるが、この期間内では非現実的だとも述べました。
リソグラフィは、他のウェーハプロセス装置メーカーにとっても重大な懸念事項となっており、こうした装置メーカーは、微細ノードのパターニングに対する実行可能なソリューションが現れるまでは、450mmの研究開発投資には消極的です。その他の装置メーカーは450mmリソグラフィソリューションについて、プロセス開発上の理由で関心を寄せ、またチップメーカーが製造ラインをひととおり設置する準備が、要求された装置開発期間内に現実に整うことの確証としても注目しています。
牛田氏の約束は、G450Cのロードマップとも整合します。G450CのVP兼GMであるFrank Robertson氏は450mmフォーラムで、ナノインプリントリソグラフィおよびピッチダブリング設備を今後2年間に計画し、プロセス単体レベルでの装置実証用193nm液浸リソグラフィ設備は、2014年中頃としています。
Robertson氏は、リソグラフィを除くウェーハプロセス装置および計測装置のフルセットについて、G450Cは協議を行ったところであると述べました。14nm装置の実証に加えて、G450Cはテストウェーハの供給にも重きを置いています。450mmテストモニター用ウェーハは、2013年第2四半期、プライムウェーハは2014年第2四半期、エピウェーハは2015年第1四半期に供給がはじまる予定です。G450Cが優先するのは、コンソーシアムメンバーと参加装置メーカーですが、それ以外の企業にも、ウェーハ貸出プログラムによる450mmテストウェーハ提供をします。Robertson氏は、G450CのWebサイトに貸出申請があることを示しました。
HISアイサプライ・ジャパン副社長である経済アナリスト 南川明氏は、NANDメモリとマイクロプロセッサは大口径化を必要とするが、DRAMに450mmは不要だと述べました。南川氏は今後10年間で450mmは20ライン、最大でも50ラインが建設されると予測します。南川氏は、これと対比させて、同様の期間に300mmは160ラインが、また8インチは240ラインが建設されたと指摘しました。
コストと時間の目標をクリアするためには、技術革新と協働が不可欠であることは、G450C、ニコン、東京エレクトロンのフォーラム講演者が一致して述べた見解です。その誰もが、SEMIスタンダードが、この移行を成功させ、チップメーカー、コンソーシアム、装置メーカーの協働を可能にするうえで、重要な役割を担うことを指摘しました。
東京エレクトロン SPEマーケティング本部本部長の関口章久は、装置メーカーは450mm移行でとてつもないチャレンジに直面しているとコメントしました。同時進行する300mmと450mmの研究開発、そして長期化する450mmのスタートアップで、重大な財務リスクを負うことになり、投資からの収益を見るまでは何年もかかるだろう関口氏は述べます。東京エレクトロンからの提言は、450mmの内部プラットフォームを統一し、オープンなプラットフォームのアライアンスを立ち上げ、これまでは機密となっていた情報をサプライチェーンで共有しようというものです。ファシリティ接続の整合をとる考え方は、G450Cにおいても、設置のコストと複雑度をさげる方法として歓迎されています。
(初出 450mmCentral < http://www.semi.org/450 > 12月6日、抄訳)
セミコン・ジャパン 2012 「450mmフォーラム」
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